JSTトップ > 新技術説明会 > 発表技術アーカイブス > 2013 龍谷大学・明治大学

発表内容詳細

14:10~14:40 製造技術
1)  伝統折紙の“技”! 曲がった筒の折り畳み設計手法
発表資料

明治大学 研究・知財戦略機構 先端数理科学インスティテュート 研究推進員 石田 祥子
http://sachi7.webnode.jp/

新技術の概要

今回、日本の伝統芸術である折紙を数理的に解釈し、曲がった筒を折り畳む手法を明らかにした。本技術を用いれば、どのように曲がった筒も1枚のシートで作製でき、それが平坦に折り畳まれるような構造を設計可能になる。

従来技術・競合技術との比較

従来は工業用ジャバラ等、円筒や円錐で表現できる“真っ直ぐな”筒の折り畳みに限られていた。本技術は、どのように曲がった筒でも折り畳めるため、デザインのバリエーションが広がり、インテリア用品、キッチン用品、折り畳み家具等、様々な用途への応用が見込まれる。

新技術の特徴

・どのように曲がった筒でも折り畳むことが出来るデザインの多様性
・畳まれた状態と展開した状態で大きな形状変化ができ、コンパクトな収納が可能
・1枚のシート(紙、ビニールなどの柔軟性のあるもの)から設計でき、製造プロセスの簡略化が可能

想定される用途

・伸縮する筒状構造物(工業用ジャバラ、空気圧式アクチュエータ、折り畳み家具)
・ファッション性のあるデザイン(洋服、インテリア用品、キッチン用品)
・幾何学的思考力向上のための、幼児・学童向け知育教材、中高生向け数学教材

関連情報

・展示品あり(紙で作成した湾曲した筒の折り畳み模型)

14:40~15:10 エネルギー
2)  高いp形電気伝導性を有する透明導電酸化物薄膜
発表資料

龍谷大学 理工学部 物質化学科 教授 和田 隆博
http://www.chem.ryukoku.ac.jp/~wada/HomePage/index.html

新技術の概要

NiOはバンドギャップが約3.6eVで可視光に対して透明であるため、NiOにLiやCuを添加してNiを置換することによりp型導電膜化が行われていたが、十分な透明性とp型伝導性が得られなかった。本発明は、NiOにAgを添加することにより高い透明性とp型伝導性が得られるようになった。

従来技術・競合技術との比較

CuAlO2やSrCu2O2といったp形透明導電酸化物は幾つか見いだされているが、n形透明導電酸化物に比べるとその数が極めて少ない。また、これらp形透明導電酸化物の電気伝導率は本技術に比べると非常に低い。

新技術の特徴

・高い可視光透過性
・高いp型伝導性
・高い環境安定性

想定される用途

・太陽電池
・ディスプレイ
・発光素子

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:10~15:40 情報
3)  実物コピーモデルを作ろうCADから画像から
発表資料

明治大学 研究・知財戦略機構 先端数理科学インスティテュート 特任教授 萩原 一郎
http://www.isc.meiji.ac.jp/~hagilab/index.html

新技術の概要

本技術はCADデータや、ビデオ・カメラ・スケッチ画像データから、実物とほとんど同じ三次元形状を再現する技術である。パソコンとプリンターがあれば誰でも実物コピーモデルを作製することが可能。ペーパークラフト、製品の試作まで、趣味の分野から実用の分野まで幅広い応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

現在の3Dプリンターには素材の高コスト、作製モデルの大きさの制限、作製時間の長さ等の欠点がある。本技術は折紙の原理を応用しているため、素材が紙で低コスト化でき、作製モデルの大きさや作製時間を気にせず、細かな形を折り目で再現したコピーモデルを作製できる。

新技術の特徴

・実物と全く同じような実物コピーモデルをCADデータから自作可能
・実物をベースに一部分を変更した実物コピーモデルを自作可能
・実物の配色を変更した実物コピーモデルを簡単に自作可能

想定される用途

・実用の分野:自分の設計を実物コピーモデルですばやく確認可能
・教育の分野:実物コピーモデルを手作業で作製することで、そのものの理解がより深まり、感性の向上に貢献可能
・趣味の分野:実物コピーモデルを用いたペーパークラフトで、美麗な作品を作製可能

関連情報

・展示品あり(紙で作製したコピーモデル)

15:50~16:20 医療・福祉
4)  音響データを付加した体重移動動作測定システム
発表資料

龍谷大学 理工学部 電子情報学科 教授 小堀 聡
http://milan.elec.ryukoku.ac.jp/

新技術の概要

体重移動動作とは、床反力計(フォースプレート)の上に直立させた被験者に、目標に対する体重移動を行わせる動作である。本件では、音響データを用いて聴覚情報を提示することにより、視覚に障害があっても利用できる体重移動動作の測定システムを開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の体重移動動作測定システムでは、提示されるのは視覚情報のみであるため、被験者に視覚の障害がある場合にはうまく測定し、評価できない可能性がある。それに対して、本件では、音響データを用いて聴覚情報を提示することにより、視覚に障害があっても利用できるようにした。

新技術の特徴

・体重移動動作の素早さと正確さを測定し、評価することができる
・視覚に障害があっても利用できる
・注意力が低下した高齢者も利用できる

想定される用途

・術前と術後の動的平衡機能の評価
・術後の体重移動動作のリハビリ
・高齢者の体重移動動作の訓練・機能維持

関連情報

・展示品あり(講演後に実物によるデモを行う)

16:20~16:50 電子
5)  微小電源電圧駆動の半導体温度検出回路
発表資料

明治大学 理工学部 電気電子生命学科 教授 関根 かをり
http://www.isc.meiji.ac.jp/~tlab/member.html

新技術の概要

本技術は、電源電圧の変動に対して安定な、絶対温度に比例する電圧を発生するPTAT電圧発生回路を提供する。本技術を用いて基準電圧源・電流源に利用できる半導体回路が実現できるとともに、Si表面の温度分布を検出し、温度設計に役立てることができる。

従来技術・競合技術との比較

一般に0.5V以下の低い電源電圧は不安定で、安定な電圧を出力する汎用の電圧源は知られていない。本技術は0.2V程度の低い電源電圧でも安定に動作し、非常に小さな回路のため、パワーMOSETのセル内や大規模デジタル回路に埋込んで、温度上昇の監視や温度設計に有効となる。

新技術の特徴

・不安定な低電圧源でも安定した電圧を出力可能
・温度の違いによって出力電圧値を調整可能
・出力電圧の温度係数のパラメータは製造工程に影響されにくい
・消費電力・設計面積が極めて小さい

想定される用途

・太陽電池等の微弱な電源で駆動できるオンチップに集積可能なPTAT回路を実現可能
・汎用集積回路に搭載してオンチップで温度検出を行う応用回路、及びバイアス電圧回路と幅広く適応可能
・温度依存性の異なる回路と組み合わせることで温度に依存しない基準電圧源・電流源を得る用途に幅広く利用可能
・大規模デジタル回路内の温度分布を考慮した温度設計の実現
・パワーMOSFETの温度管理に適応可能

関連情報

・外国出願特許あり

16:50~17:20 製造技術
6)  管内走行を目的とした円筒状柔軟弾性クローラロボット
発表資料

龍谷大学 理工学部 機械システム工学科 助教 永瀬 純也
http://mec3342.mecsys.ryukoku.ac.jp/nagase/

新技術の概要

ロボット本体に巻いた複数のクローラベルトをモータ1つとウォームギヤ1つのみで駆動させる、極めてシンプルな管内走行用のクローラロボットを開発した。このロボットは、そのシンプルな機構と柔軟なクローラベルトにより、細管内への進入、段差乗越え、異形管走行さらに管内上昇が容易に可能であることを特徴とする。

従来技術・競合技術との比較

これまでの管内走行ロボットは、異形管走行や管内上昇を行うために、ロボットに複数のアクチュエータや複雑な構造が必要であった。これに対して、本ロボットは非常にシンプルな構造にも関わらず、管内進入、異形管走行、管内上昇が容易に可能であり、従来型に対してコンパクトで低コスト、かつ非常に高い走行性能を有する。

新技術の特徴

・アメーバの推進原理にヒントを得た、これまでにない新しいクローラ機構
・シンプルな機構であるため、大幅な小型化が可能
・たった1つのモータで、段差乗り越え、異形管走行、管内上昇が可能

想定される用途

・管内検査ロボット
・狭隘空間の清掃ロボット
・自走式大腸内視鏡デバイス

関連情報

・展示品あり(試作品(5cmφ×10cm程度))
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>