発表内容詳細

10:10~10:40 アグリ・バイオ
1)  遺伝子発現の時空間制御を可能とする光による転写因子の機能制御方法
発表資料

東京工業大学 バイオ研究基盤支援総合センター 准教授 増田 真二
http://www.plantmorphogenesis.bio.titech.ac.jp/~official/masuda/

新技術の概要

細菌由来の光受容体タンパク質を、任意の転写因子タンパク質と光依存的に相互作用させ、その転写因子タンパク質が調節する遺伝子発現を、光で自在に制御する方法。

従来技術・競合技術との比較

タンパク質の相互作用により遺伝子発現誘導のスイッチングが可能なこの技術は、DNAやRNAを打ち込むことで達成させていた従来の方法と異なり、個体発生のいかなる段階でも遺伝子発現をON/OFFすることができる。

新技術の特徴

・遺伝子発現を調節する際に、薬剤添加や温度変化等の物理的な刺激を必要としない
・任意の時期に任意の期間、遺伝子発現誘導を行うことができる
・局所的に発現誘導を行うことができる

想定される用途

・新規の遺伝子発現誘導系の構築
・転写因子の機能解析に基づいた創薬
・新薬開発における新規アッセイ系の構築

10:40~11:10 医療・福祉
2)  PET・SPECTプローブの高純度合成法の開発
発表資料

東京工業大学 大学院理工学研究科 応用化学専攻 准教授 田中 浩士
http://www.apc.titech.ac.jp/~htanaka/index.html

新技術の概要

従来、放射性標識プローブの合成では、標識化合物と未反応前駆体を分離する工程に時間を要していた。本技術は、可溶性高分子担体上に標識前駆体と相関移動触媒を結合させた複合機能高分子を標識原料と用いることにより、標識前駆体と放射性標識体との分離精製を容易にする技術である。

従来技術・競合技術との比較

固相担体に前駆体を固定化させることにより未反応前駆体と標識体の分離精製を容易にする既存技術では、反応性の低下が大きな問題であった。本技術は、可溶性高分子上に反応に適した反応場を構築することにより、標識導入反応の効率と簡易精製の両立を実現した。

新技術の特徴

・微量生成物の分離精製の容易化
・低反応性分子を用いる反応の効率化

想定される用途

・PET用・SPECT用放射性標識プローブ合成

関連情報

・外国出願特許あり

11:10~11:40 医療・福祉
3)  標的分子に高い結合特異性を有するペプチドのスクリーニング技術
発表資料

東京工業大学 大学院生命理工学研究科 生体分子機能工学専攻 助教 門之園 哲哉
http://www.kondohlab.bio.titech.ac.jp/

新技術の概要

蛍光タンパク質の特定の部位にペプチドを組み込むことにより、ゆらぎを抑制したペプチドを提示する技術、およびこれを用いた標的分子への結合特異性が高く、医薬として実用化できるペプチドのスクリーニングが効率良くできる技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来のペプチドライブラリーでは、構造の自由度を制限することができず結合特異性の高いペプチドのスクリーニング効率が低い。本技術では、蛍光タンパク質に組み込むことでペプチドのゆらぎを抑制し、これを用いて標的に結合特異性の高いペプチドを効率よくスクリーニングすることができる。

新技術の特徴

・ペプチドのゆらぎを抑制することが可能
・蛍光によりペプチドの結合を可視化
・従来のペプチド・タンパク質ディスプレイ技術に応用可能

想定される用途

・ペプチド医薬シーズのスクリーニング
・治療薬や診断薬の高精度デリバリーに利用できるペプチドのスクリーニング
・標的分子の機能解析に利用するペプチド試薬のスクリーニング

11:40~12:10 アグリ・バイオ
4)  2次元マイクロピラーアレイ構造を用いた単一細胞分離技術
発表資料

東京工業大学 半導体MEMSプロセス技術センター センター長 松谷 晃宏
http://www.tsd.titech.ac.jp/~semimem/

新技術の概要

従来の単一細胞分離技術にはマイクロウェルの配列構造が用いられているが、この構造はウェル中の液体の循環には必ずしも適当な構造ではない。本技術では,液体の供給・循環に優れた構造を備え、直径0.8μm、周期1μm、高さ3μmのマイクロピラーによるμmサイズの2次元マイクロ囲いアレイを製作し、約50%の確率で大腸菌単一細胞の捕獲に成功した。

従来技術・競合技術との比較

従来の単一細胞分離技術にはマイクロウェルの配列構造が用いられているが、本技術は一般的な半導体極微プロセス技術を用いて製作したサブミクロンのピラーのアレイ構造を利用したデバイスであり、マイクロ流路と融合した大規模アレー化したチップにより新しい検査チップや半導体デバイスと細胞を融合した新規デバイスへの事業展開が可能。

新技術の特徴

・微小粒子のサイズ分離
・センサー応用
・気体・液体中での微粒子捕獲

想定される用途

・単一細胞のマトリックス分析
・マイクロ化学チップ
・半導体デバイスと細胞のインターフェイス

13:20~13:50 材料
5)  易加工性を有する分岐側鎖型バイオポリエステルの微生物合成法
発表資料

東京工業大学 大学院総合理工学研究科 物質科学創造専攻 准教授 柘植 丈治
http://www.iem.titech.ac.jp/tsuge/

新技術の概要

クロストリジウム属が有するロイシン代謝系を利用することで、3- ヒドロキシ-4-メチル吉草酸(3H4MV)から構成される分岐側鎖型バイオポリエステルを、組換え大腸菌にて合成する方法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

本発明は、3H4MV を含むバイオポリエステルを、高価で増殖阻害を起こす前駆体物質を利用せず、糖質由来原料からone stepで合成することを可能にする。また、従来のバイオポリエステルでは困難であった汎用プラスチックに近い物性を実現した。

新技術の特徴

・糖質由来原料からのone step 生合成
・高価で、かつ、菌体増殖阻害を引き起こす前駆体を使用しない
・合成されるバイオポリエステルは、石油プラスチックに類似した加工性

想定される用途

・生分解性プラスチック・生体適合材料の生産法
・バイオマス資源の利用と高付加価値物質への変換

13:50~14:20 材料
6)  安価で容易に作製できるフレキシブル透明電極
発表資料

東京工業大学 大学院理工学研究科 有機・高分子物質専攻 特任准教授 坂尻 浩一
http://www.op.titech.ac.jp/polymer/lab/watanabe/external/index.html

新技術の概要

ナノファイバーを利用して、透明樹脂など様々な基板の上に、導電性のナノワイヤーネットワークを簡単なプロセスで作製する技術である。本技術で使用するナノファイバーは汎用高分子でよく、導電層や基板にほとんど制限がない。さらに目的に合わせて導電率や透過率を制御することができる。

従来技術・競合技術との比較

本技術では導電層として、資源として豊富であり、安価で軽量なアルミニウムを使用することができる。希少な酸化インジウムスズなどを使用することなく、透明導電膜を容易に作製することができる。

新技術の特徴

・約100nmから数μmの幅をもつ導電性のナノワイヤーネットワークを作製することができる
・アルミニウム以外に多くの金属や金属酸化物などのナノワイヤーネットワークを作製することができる
・50μm未満の超薄型の透明導電膜を作製することができる

想定される用途

・タッチパネルや太陽電池等の透明電極
・フレキシブル透明電極
・熱線カットフィルム

関連情報

・サンプル提供は相談に応じます。用途等を伺って、MTA を締結した後の提供となります

14:20~14:50 エネルギー
7)  セラミックス・セパレータを用いた高エネルギー密度Na-空気電池
発表資料

東京工業大学 応用セラミックス研究所 准教授 林 克郎
http://www.msl.titech.ac.jp/~sunny/

新技術の概要

金属ナトリウムを負極とした新型の空気電池であり、ナトリウムイオン伝導性セラミックスを用いることにより、水性電解液を正極側に用いることを可能としている。理論エネルギー容量は、1000Wh/kgを超え、またナトリウム系電解質の高い伝導性により、高い出力密度を得ることができる。二次電池の機能についても研究中である。

従来技術・競合技術との比較

非水系および水溶液系リチウム空気電池に比較して、高い出力密度を得ることができる。非水系空気電池と比較して、負極活物質の利用効率が高いため、より高いエネルギー密度を得ることができる。また電池の構成材料に希少元素を必ずしも必要とせず、普及と低コスト化に有利である。

新技術の特徴

・高いエネルギー密度を有する電池
・高い出力密度をを有する電池
・ありふれた資源で構成できる

想定される用途

・電気自動車
・ポータブル機器
・定置型電池

関連情報

・外国出願特許あり

15:10~15:40 製造技術
8)  液々向流(テイラー渦誘起)型遠心抽出装置による多段抽出
発表資料

東京工業大学 原子炉工学研究所 教授 竹下 健二
http://www.nr.titech.ac.jp/~takeshita/index.html

新技術の概要

液々抽出方法として、二重回転円筒によるテイラー渦と向流流れの組合せにより、高効率の多段抽出が可能となった。

従来技術・競合技術との比較

ミキサセトラに代わる多段液々抽出には,例えば向流多段接触塔がある。一方、液々化学反応目的の並行流回転二重円筒がある。本発明は、液々向流回転二重円筒により混合接触させる多段、高効率の溶媒抽出装置である。

新技術の特徴

・有機相と水相の向流テイラー渦列の生成
・テイラー渦内エマルション状態制御による高効率の多段エマルション抽出
・東工大スパコンによる乱流モデルの数値解析による各パラメータの評価

想定される用途

・連続溶媒抽出装置
・金属ナノ粒子(レアメタル)回収装置
・放射性物質除去装置

15:40~16:10 製造技術
9)  伸縮可能なチューブを束ねるだけで作れる管内推進装置
発表資料

東京工業大学 大学院総合理工学研究科 メカノマイクロ工学専攻 講師 高山 俊男
http://www.olab.pms.titech.ac.jp/

新技術の概要

空気圧等で伸縮可能なチューブ数本を螺旋状や三つ編み状に束ねて交互に伸縮させるだけで、高速管内移動装置が作れる。簡単な構造のため小型で、柔軟で容易に屈曲部を通過でき、内視鏡等への応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

管内用移動装置として膨張と伸縮する節でミミズのように推進する方法もあるが、本原理はより簡単な構造で、柔軟で高速な運動が可能となる。また本装置は空気圧以外にも形状記憶合金やワイヤ駆動などでも動作可能である。

新技術の特徴

・小型柔軟で曲がった管内を移動できる
・構造が簡単で安価
・推進中は管内と摩擦を起こさない。逆に管内に固定すれば管内をこすり流体ポンプの様になる

想定される用途

・工業用内視鏡や管内洗浄装置
・医療用内視鏡やカテーテルの推進装置
・地中管内での電線の敷設

関連情報

・展示品あり(現物展示)

16:10~16:40 デバイス・装置
10)  レーザ加工の高度化に資する新規液体光学素子の可能性-ビームプロファイル変換技術
発表資料

東京工業大学 大学院理工学研究科 機械制御システム専攻 准教授 伏信 一慶
http://www.mech.titech.ac.jp/~f-epl/

新技術の概要

レーザ応用に新展開を与える新規な液体光学素子の提案である。現有の加工・計測用レーザに用いれば、レーザ光の分布をガウシアンから擬トップハット、環状やベッセルビームに変換可能で、加工・計測の新展開を拓くことができる。

従来技術・競合技術との比較

光学パラメータ可変型の光学素子は殆ど事例がなく、ビームプロファイルを自在に変更できる技術は全く新規なものであり、低コストで、熱・流動・光伝播の連成問題の基礎研究に基づいた新提案である。

新技術の特徴

・連続的光学パラメータ可変型の全く新規な光学素子の提案
・一般的なレーザ光のガウシアンプロファイルを、擬トップハット、環状、ベッセルビームといった、用途にあった多彩なプロファイルに変換

想定される用途

・穴あけ、溝切りなど、レーザ微細加工全般
・光学計測
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