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発表内容詳細

10:30~11:00 アグリ・バイオ
1)  熱ショックとハーブを用いた植物病害対策新手法
発表資料

茨城大学 農学部 農学部附属フィールドサイエンス教育研究センター 准教授 佐藤 達雄
http://protech.agr.ibaraki.ac.jp/sub8.html

新技術の概要

農作物のコンパニオンクロップとして抗菌成分を揮発するハーブ類を混植し、熱ショックを与えることで抗菌成分の生成、放出を促進させる.このことによって農作物の病害発生を抑制することができる。また、収穫後の農作物に対しても同様な効果を期待できる。

従来技術・競合技術との比較

ハーブ類に抗菌物質が含まれていることは知られているが、その効果は微弱であった.今回の技術では、その効果を高めることができる。

新技術の特徴

・農薬を使用しない植物病害防除手法である
・安全性が高い植物病害防除手法である

想定される用途

・作物栽培中の殺菌剤散布回数を削減できる可能性がある
・収穫後病害の発生を抑制できる可能性がある
・農作物だけではなく他の食品にも応用可能である

11:00~11:30 アグリ・バイオ
2)  蔓性植物クズの生態的特性を活用した防草技術
発表資料

宇都宮大学 雑草と里山の科学教育研究センター 雑草マネージメント部門 教授 小笠原 勝

新技術の概要

難防除雑草クズの生態学的特性に基づいたクズが巻き付かない構造物(円柱)とクズの侵入を阻止するコンクリート製品

従来技術・競合技術との比較

従来:手取り除草

新技術の特徴

・コンクリート二次製品に対する付加価値化
・環境に配慮した防草技術(除草剤代替技術)
・農学と工学の融合による新技術の創成

想定される用途

・鉄道及び道路の信号
・コンクリート製電柱
・コンクリート製排水溝

11:30~12:00 アグリ・バイオ
3)  天然素材を用いた重金属の除去と植物への取込抑制
発表資料

群馬大学 大学院理工学府 環境創生部門 教授 板橋 英之

新技術の概要

バーク、リグニン、フミン物質などの天然素材を用いた重金属の除去技術と植物への重金属取込抑制技術を開発した。重金属にカドミウムを用いた場合、土壌からの除去とイネへの取り込み抑制に関して良好な結果が得られた。

従来技術・競合技術との比較

土壌からの重金属の除去に関して、ファイトレメディエーションでは植物の育成環境が必要であるが、本法では酸や塩を散布した土壌でも効果が期待できる。また、植物への取込抑制では、廃棄物系バイオマスであるバークを利用するため極めて安価である。

新技術の特徴

・極めて安価
・廃棄物の有効利用

想定される用途

・汚染された土壌の浄化
・玄米中のカドミウム濃度を下げる肥料

12:50~13:20 アグリ・バイオ
4)  大果系完熟イチゴの超高品質流通技術
発表資料

宇都宮大学 農学部 附属農場 准教授 柏嵜 勝
http://agri.mine.utsunomiya-u.ac.jp/about/08-05-04.html

新技術の概要

イチゴは輸送中に損傷を受け易く、品質が劣化し易い農産物である。本技術は、特に品質劣化が懸念される1果40g以上の大果系イチゴを、完熟状態の高品質を維持したまま、しかも無傷で流通することが可能である。

従来技術・競合技術との比較

現在のイチゴの包装技術では、イチゴの可食部に接触することは避けられず、輸送中に接触による品質劣化が生じてしまう。本技術は、イチゴの可食部に全く触れない状態を維持したまま流通させることを可能にする。

新技術の特徴

・易損農産物の高品質輸送

想定される用途

・損傷を受けやすいイチゴ品種の高品質流通
・大果系イチゴを完熟状態で流通
・イチゴ流通品質の差別化

関連情報

・大果系イチゴ用個別包装容器
・外国出願特許あり

13:20~13:50 アグリ・バイオ
5)  超小型ファインバブル発生機でバクテリア制御の新手法
発表資料

群馬大学 大学院理工学府 環境創生部門 准教授 伊藤 司
http://www.ce.gunma-u.ac.jp/bio/

新技術の概要

微細気泡を発生させる超小型の装置。空気の他にも様々な気体を微細気泡化して穏やかに液体中に供給できる。微生物の培養では、細胞を高活性化し、細胞外多糖類の生成を抑えて細胞の分散状態を維持する。細胞は殺菌されやすい。

従来技術・競合技術との比較

装置サイズと消費エネルギーが小さく、1リットル容器に気泡発生できるほどである。液体に圧力や高速流や超音波などの負荷を一切与えずに微細気泡発生できる。よって、液体を微生物の培養液にでき、培養に用いると微生物の細胞外多糖の生成を抑制できる。

新技術の特徴

・液体に負荷を与えずに微細気泡を発生させることができる方法
・細菌の細胞外多糖類の生成を抑制できる遺伝子組換えを用いない方法
・培養液中の細菌の分散状態を維持し、集塊化・バイオフィルム化させない

想定される用途

・細菌感染症の治療方法の開発研究
・薬などの有用物質の微生物による生産
・コンパクトな水処理装置、殺菌装置、洗浄装置
・仔魚の飼育、沈降死対策

13:50~14:20 アグリ・バイオ
6)  キャピラリー電気泳動法を用いる濃縮-分離-精密分取システム:環境物質及び生体物質への応用
発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 物質科学部門 准教授 齋藤 伸吾
http://www.apc.saitama-u.ac.jp/bunseki/index.html

新技術の概要

通常は分離分析装置として用いられるキャピラリー電気泳動法(CE)をイオン性物質の濃縮‐分離‐精密分取システムとして用いることを考案し、環境及び生体中微量イオン性物質の分取精製法としての応用を行った。

従来技術・競合技術との比較

通常、分離分取に用いるのは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)であるが、今回用いるキャピラリー電気泳動法(CE)はHPLCと分離原理が異なる。さらにCEはHPLCよりも理論段数が高いことが知られる。従って、HPLCでは精製できないような試料でも高純度に精製・分取できる可能性がある。

新技術の特徴

・環境中微量イオン性物質の濃縮-分離-分取
・生体試料中微量イオン性物質の濃縮-分離-分取

想定される用途

・環境試料中の放射性元素の分取・精製
・タンパク質に選択的なDNAアプタマーの選抜

14:20~14:50 医療・福祉
7)  微粒子を用いたマラリアワクチンと抗体価検査キット
発表資料

群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門 准教授 奥 浩之

新技術の概要

マラリアは世界最大の感染症として最先端の研究が進められている。一方、最先端技術は必ずしも流行地において使用できない問題がある。そこで流行地でも使用可能なワクチン材料と診断キットを専門家と共同開発している。

従来技術・競合技術との比較

私たちのワクチン材料は抗体価を長期にわたって維持するばかりでなく、化学合成材料(抗原と高分子カプセル)のみから構成されている。そのため輸送や保管にコールドチェインを必要としていない点で優れている。

新技術の特徴

・ワクチンは従来は生物製剤として参入の難しい分野であったが、本発明は化学合成によるワクチンと検査キットの特徴。
・技術開発のプラットフォームとしても優れており、他分野からの新規参入を考えている企業の技術力向上に資する。
・合成物に由来する安定性(室温保管が可能)、安全性、製造が安価、の特徴。

想定される用途

・ワクチンと投与後の抗体価を測定するための検査キット
・がんワクチンへの応用

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:00~15:30 アグリ・バイオ
8)  有機-無機マイクロカプセルへの酵素等のナノ触媒の固定化
発表資料

宇都宮大学 大学院工学研究科 粉体界面工学研究室 研究員 倉山 文男

新技術の概要

本技術で得られる有機-無機カプセルは酵素などのナノ触媒を高収率で固定化できる。カプセル作成法は極めて簡単であり、有機溶媒や触媒、凝集剤などを使う必要がない。また、作成条件によってカプセルの物質透過性を簡単に制御できる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、カプセルの作成に多段階の工程を要し、かつ有機溶媒や触媒、凝集剤などが必要となることが多い。本技術によるカプセル作成の工程は1段階で済み、内包物(酵素)のロスが少ない。

新技術の特徴

・1段階で作成できる簡単な方法
・有機溶媒、触媒、凝集剤が必要ない
・内包物(酵素)のロスが少ない

想定される用途

・触媒(酵素、細胞、無機触媒など)の固定化担体
・薬剤のキャリア

関連情報

・サンプルの提供可能

15:30~16:00 アグリ・バイオ
9)  糖鎖の実践的化学合成―糖蛋白質糖鎖均一化に向けて
発表資料

群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門 教授 松尾 一郎

新技術の概要

LacdiNAc構造含有複合型糖鎖を標的糖鎖として、合成中間体のデザインを精査することにより、反応選択性が大幅に向上、その結果、合成工程を大幅に短縮、目的糖鎖を効率的に合成することが可能となった。

従来技術・競合技術との比較

糖鎖を合成するためには、反応点を限定するために複数ある水酸基の保護、脱保護反応が必須で、多工程が必要であった。本技術は、糖供与体をデザインすることで、反応の位置および立体選択的性を制御し、合成工程数の削減を実現した。

新技術の特徴

・機能性糖鎖の合成
・糖鎖結合高分子材料

想定される用途

・均一糖鎖構造を有する糖タンパク質の合成
・糖タンパク質糖鎖標準品
・糖鎖認識を基盤とした疾患診断キット開発

16:00~16:30 医療・福祉
10)  歯科インプラントの骨親和性向上を目的としたストロンチウムイオン含有ハイドロキシアパタイト薄膜の開発
発表資料

茨城大学 工学部 機械工学科 准教授 尾関 和秀
http://www.mech.ibaraki.ac.jp/ozeki-lab/

新技術の概要

本技術は、骨との早期結合を目指したハイドロキシアパタイト(HA)コーティングされた歯科インプラントの更なる骨親和性向上を目的としており、HAにストロンチウム(Sr)イオンをドープした薄膜を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来より骨との早期結合を図るため骨親和性に優れるHAをコーティングした歯科インプラントが上市されている。しかし、骨密度の低い顎骨を持つ高齢者には適用できないケースも多く存在する。本技術では、HAの骨親和性を高める効果が期待されているSrイオンをHAにドープすることで、従来のHAよりも高い骨親和性を持つ薄膜の開発に至った。

新技術の特徴

・骨親和性の向上
・薄膜

想定される用途

・歯科インプラント
・整形外科インプラント

16:30~17:00 医療・福祉
11)  高性能な赤色蛍光カルシウムセンサー蛋白質
発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 連携先端重点研究部門 准教授 大倉 正道
http://subsi.saitama-u.ac.jp/

新技術の概要

細胞の緑色自家蛍光の影響を受けにくい、高感度、高反応量の赤色蛍光センサー蛋白質を開発した。センサーの遺伝子を細胞・動物に組み込むことにより、これまで見えなかった微弱な細胞活動が明らかになる。

従来技術・競合技術との比較

カルシウム感受性蛍光色素は細胞特異的、時期特異的に細胞に色素を導入することが困難である。従来の赤色蛍光カルシウムセンサー蛋白質は反応量が小さいため、微弱なシグナルの判定が困難である。

新技術の特徴

・遺伝子でコードされており、細胞や動物・植物に組み込むことができる。
・従来のセンサーではシグナルが微弱で観測できない現象を観測できる。
・チャネルロドプシンとの併用により、青色光刺激で細胞機能を操作しながら赤色蛍光で細胞機能を観測できる。

想定される用途

・薬剤スクリーニングや薬物試験
・環境モニタリング
・遺伝子治療、移植医療、再生医療

関連情報

・展示パネルあり

J-STORE掲載特許情報

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