発表内容詳細

13:10~13:40 計測
1)  民生用カメラを使用した可搬型微粒子粒径測定装置
発表資料

東洋大学 総合情報学部 総合情報学科 教授 椿 光太郎
http://www2.toyo.ac.jp/~tsubaki-k/index.htm

新技術の概要

微粒子粒径をレーザー回折法にて測定する装置で、①微粒子により散乱された光を計測するためにカメラを用い、②入射レーザー光に比べて微弱な散乱光検出のためにイベント相関イメージング法を用いる特徴を持つ。

従来技術・競合技術との比較

微弱な前方散乱光を測定する方式で、測定装置構造の単純化が図られ微粒子計測対象分野が広がる。次に散乱光実測パターンを理論から導かれるパターンと比較を人間の画像認識能力を利用して行い、粒径を求める。

新技術の特徴

・前方散乱光を測定するため測定システムが単純で小型であり、設置場所を選ばない。
・イベント相関イメージング法により微弱な光が観測できる。
・光検出器としてカメラを使用するので散乱光の2次元情報を取得できる。

想定される用途

・セミドライ加工機における潤滑油滴のモニター
・半導体薄膜製造装置の微量ドーピング剤のモニター
・ドライ型ミスト冷房、アロマディフューザー、煙検知器等のモニター

関連情報

・展示品あり(可搬型微粒子粒径測定装置本体)

13:40~14:10 環境
2)  微生物を用いた海洋汚染の修復
発表資料

芝浦工業大学 システム理工学部 生命科学科 准教授 岩田 健一
http://www.shibaura-it.ac.jp/

新技術の概要

石油中に含まれる芳香族化合物は構造が安定であるため難分解性であり、発がん性や催奇性を示すため生物に悪影響を及ぼす環境汚染物質に認定されている。そのためタンカー座礁や海底の石油採掘所の事故などが生じた際には速やかに除去する必要がある。我々の保持する難分解性化合物分解海洋性細菌を用いることで石油による海洋汚染が生じた際に低コストで修復が可能である。

従来技術・競合技術との比較

ガソリンスタンドや工場などの跡地の浄化に陸生細菌を用いたバイオレメディエーションは広く利用されている。しかしながら多くの陸生細菌は塩濃度の高い海水中では生育できない、もしくは分解酵素の活性が低下することが報告されている。海洋性細菌を用いることで海洋でのバイオレメディエーション技術を実施することが出来る。

新技術の特徴

・高塩濃度環境での芳香族化合物の処理

想定される用途

・海洋性細菌を用いた海洋汚染の修復
・酵素製剤を用いた海洋汚染の修復
・高塩濃度工場排水の処理

関連情報

・展示品あり(シャーレにて培養した微生物)

J-STORE掲載特許情報

14:10~14:35 機械
3)  アクティブキャスタ全方向移動車輪機構の開発とその応用
発表資料

東京農工大学 大学院工学研究院 先端機械システム部門 准教授 和田 正義
http://www.tuat.ac.jp/~mech/research/research_robotics.html

新技術の概要

キャスタの形態をなし車輪軸と操舵軸をそれぞれモータで駆動することで全方向に移動するアクティブキャスタの原理と機構設計について説明し、その特長をいかした応用例などを紹介する。

従来技術・競合技術との比較

従来の全方向移動機構としては、メカナムホイールのように、大車輪の外周に自由に回転するローラを複数配置しているが、耐荷重、寿命、走行時の振動など実用における問題がある。提案のアクティブキャスタは、空気圧タイヤなどが使用可能で、これら問題を解決できる。

新技術の特徴

・空気圧・ゴムタイヤで全方向移動が可能
・なめらかで振動がなく耐荷重性の高い全方向移動機構
・車輪数やレイアウトの自由度が高い

想定される用途

・移動ロボットの走行用機構
・自律走行台車(AGV等)の駆動用機構
・車いすや移動支援システムの移動機構

15:10~15:40 情報
4)  擬音語・擬態語の意味を比喩と五感との関係で把握する2つの手法
発表資料

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 総合情報学専攻 准教授 坂本 真樹
http://www.sakamoto-lab.hc.uec.ac.jp

新技術の概要

音象徴語(擬音語・擬態語)が表す意味を五感や感性に関わる多次元で数値化する特許技術を拡張し、比喩との結びつきによる意味の絞り込み(新技術1)や、音象徴語がどの五感領域にどの程度関連するのかを可視化する技術(新技術2)である。

従来技術・競合技術との比較

新技術1は、音象徴語が表す意味を五感や感性に関わる多次元で数値化する発明者による既存技術(特許5354425)と比喩を結びつける。音象徴語を二次元マップで可視化する既存技術はあるが、新技術2は、任意の音象徴語を二次元マップ上に可視化し、「もさもさしている」という音象徴語による主観表現に影響のある感覚領域を特定できる。

新技術の特徴

・新技術1は、「がーん」(とした痛み)と関連する「ハンマーで殴られるような」といった比喩候補を提示できる
・新技術1は、「しっとり」を表現するための比喩候補を提示できる
・新技術2は、「もさもさ」した感じがするといった曖昧な主観表現が視覚・触覚などどの部分に起因しているのか推定できる

想定される用途

・新技術1は、音象徴語で痛みを表現する患者の訴えに、比喩で聞き返し、症状を特定する医療現場での問診支援
・新技術1は、「しっとり」を表現するための映像・音楽などの広告表現の創作支援
・新技術2は、「もさもさ」感をなくすためには、視覚・触覚など五感に関わる、どこをどのように改善すればよいのかの把握が必要な製品開発現場

関連情報

・展示品あり

15:40~16:10 アグリ・バイオ
5)  癌治療の光線力学的療法に利用されるポルフィリンの水溶性を高める発明です
発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 物質科学部門 教授 松岡 浩司
http://md.fms.saitama-u.ac.jp

新技術の概要

ポルフィリン誘導体は、光線力学的療法などの癌治療に利用されるが、水溶性に乏しく、代謝に時間を要することが問題となっている。本技術においては、水溶性と生体適合性に優れた糖鎖と組み合わせることにより、その問題を解決しようと試みた。

従来技術・競合技術との比較

重合性のポルフィリン誘導体および、水溶性及び生体適合性の高い種々の重合性糖鎖を合成し、ラジカル重合反応により一段階で水溶性のポルフィリン誘導体を作成する技術である。独自の技術であるため、従来技術や競合技術との関連は低い。

新技術の特徴

・水溶性化合物である。
・高分子誘導体であるため、フィルムへの加工が可能である。
・ポルフィリンに起因する発光が観測できる。

想定される用途

・抗癌剤
・発光・発色剤
・薬物送達システム(DDS)への利用

J-STORE掲載特許情報

16:10~16:40 情報
6)  プライバシーに配慮したビッグデータの共有・活用
発表資料

首都大学東京 システムデザイン研究科 情報通信システム学域 教授 高間 康史
http://krectmt3.sd.tmu.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、複数の事業者などが提供するサービスを利用した個人の行動情報を共有するシステムに関するものである。異なるサービスからのデータを紐付ける度合いを個人が管理可能とすることで、プライバシーに配慮しつつデータの共有・活用を実現する。

従来技術・競合技術との比較

従来は、特定事業者が自社サービスの利用履歴を収集・活用する事が一般的であり、中小企業や後発企業にとって不利な状況にある。PDS(Personal Data Storage)のように各個人が管理する枠組みもあるが、データ漏洩対策など、個人にかかる情報管理の負担が大きくなる。

新技術の特徴

・異なるサービスでの利用履歴を紐付ける程度は、利用者個人が選択できる点
・サービス提供者間で、自身の保有するデータの秘密は確保しつつデータ共有が可能である点
・個人が管理する情報は少ないため、個人にかかる情報管理の負担は小さい点

想定される用途

・地域コミュニティ(商店街・自治会など)での住民向けサービス(個人に適した情報提供、住民のニーズ把握)
・中小企業向けECサイトにおける、連携してのビッグデータ収集・活用
・各観光地における観光客行動情報を共有することによる、より大規模な範囲での観光客の行動パターン分析

16:40~17:10 エネルギー
7)  化学反応を利用する熱制御・蓄熱と熱電池
発表資料

芝浦工業大学 工学部 機械機能工学科 教授 田中 耕太郎
http://www.meo.shibaura-it.ac.jp/tanaka/03.html

新技術の概要

100℃程度以下の低質熱利用と小規模排熱などに応用できる化学蓄熱と熱電池技術を述べる。化学反応を用いるこれらの手法は反応速度を高める必要があり、拡大反応面等の新材料に注目している。

従来技術・競合技術との比較

現在100℃程度以下の熱は十分有効に使用されていない状況にある。熱電池は、機械方式とゼーベック熱電素子の間の大きさで、より高性能を原理的に期待できる熱制御素子である。化学蓄熱は、顕熱、潜熱より高密度で長期利用である点を特徴としている方式である。いずれも現状技術の反応速度は低く、高性能化する必要がある。

新技術の特徴

・小型化に対応可能
・蓄熱・変換密度を高めることができる

想定される用途

・太陽熱利用による住宅、集合住宅への応用
・産業排熱利用、間欠的熱利用プロセスの高機能化
・燃料電池排熱、熱エンジン排熱利用、蓄電池温度制御など省エネルギー機器への応用
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