発表内容詳細

13:00~13:25 医療・福祉
1)  脳波解読によるコミュニケーション装置の開発とその産業応用
発表資料

産業技術総合研究所 ヒューマンライフテクノロジー研究部門 ニューロテクノロジー研究グループ 研究グループ長 長谷川 良平
http://unit.aist.go.jp/htri/ht-neuro-tech/

新技術の概要

頭皮上脳波の非侵襲的計測によるBrain-Machine Interface(BMI)技術を用いた意思伝達装置「ニューロコミュニケーター」の開発を進めている。この装置は、重度運動機能障がい者のコミュニケーションを支援する革新的福祉機器として早期の実用化が期待されている。また、その開発過程で産み出された複数のコア技術を活用した各種産業分野への応用も開始した。

従来技術・競合技術との比較

世界最小レベルの小型無線脳波計を用いて計測した脳波データに対し、世界最速レベルの脳波解読アルゴリズムを適用することによって、実用的な脳波BMI装置の試作開発に成功した。臨床モニター実験によってもその性能とユーザビリティの高さが確認されている。

新技術の特徴

・モバイル性能とユーザビリティの高い脳波計測装置
・個人差に対応した高速・高精度の脳情報解読アルゴリズム
・多様なメッセージを即時に作成し、アバターに表出させるインターフェース

想定される用途

・言語や身体動作の必要ない意思伝達システム(ニューロコミュニケーション)
・脳活動のリアルタイムフィードバックによる認知機能訓練システム(ニューロトレーニング)
・潜在意識を含めた脳情報にアクセスする感性評価システム(ニューロマーケティング)

関連情報

・脳波による意思伝達装置の体験可能(時間的な都合により別機会になる場合もあり)
・展示品あり
・外国出願特許あり

13:25~13:50 医療・福祉
2)  心血管デバイス内血栓形成の近赤外光イメージング
発表資料

産業技術総合研究所 ヒューマンライフテクノロジー研究部門 人工臓器グループ 研究員 迫田 大輔
https://unit.aist.go.jp/htri/ht-artiforg/index.html

新技術の概要

人工心臓、人工肺、人工血管等の心血管系デバイスは血液と接触するために、材料表面において血液凝固反応が起こり、血栓が形成される場合がある。波長670nm以上の近赤外光によって、デバイス内の血栓を非侵襲に検出・イメージングする方法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は、血液流路内で飛来してきた血栓もしくは非血液塊を検出するものであった。本技術は、心血管系デバイスの光が届く箇所全てにおいて使用可能であり、血栓の成長過程をイメージング可能である。

新技術の特徴

・生体組織における血流及びヘモグロビン定量イメージング
・食品の非破壊検査

想定される用途

・本技術を活かした血栓検出センサー
・心血管系デバイスの血液適合性評価

13:50~14:15 医療・福祉
3)  細胞チップを用いた単一細胞機能解析および診断技術
発表資料

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 バイオマーカー解析研究グループ 主任研究員 山村 昌平
https://unit.aist.go.jp/hri/group/barg/

新技術の概要

独自に開発した細胞チップは、1枚のチップ上で、数百万個以上の細胞を均一かつ単一層に配置することによって、単一細胞レベルで同時に多数の細胞を解析する技術である。本技術は、疾患の病因となる希少な細胞を正確に解析できる早期診断システムと期待される。

従来技術・競合技術との比較

従来の細胞解析手法としてフローサイトメトリーがあるが、短時間で大量の細胞を検出できるが、標的単一細胞の詳細な機能解析はできない。本細胞チップは、均一かつ単一層に配列しているため、正確に見落としなく数百万個の細胞を同時に検出できる。さらに検出後の詳細な機能解析も可能である。

新技術の特徴

・世界最大級の細胞数を均一かつ単一層に配置し、高感度検出が可能
・簡易操作で正確に検出でき、検出後の詳細な機能解析も可能
・疾患の病因となる希少な細胞を正確にかつ高感度に解析できる早期診断システム

想定される用途

・疾患の病因となる希少な細胞を正確にかつ高感度に解析できる早期診断システム
・細胞の刺激応答、薬剤評価なども含めたハイスループットスクリーニング
・標的単一細胞の遺伝子解析も含めた詳細な細胞機能解析

関連情報

・細胞チップを持参致します。講演中や講演後に聴講者へ提示致します。
・外国出願特許あり

14:50~15:15 アグリ・バイオ
4)  次世代抗体(ラクダ科動物由来VHH抗体)の開発
発表資料

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 ストレスシグナル研究グループ 研究グループ長 萩原 義久
https://unit.aist.go.jp/hri/information/seeds/H25tech-seeds/H25seeds23.pdf

新技術の概要

ラクダ科動物由来VHH抗体は極めて安価に製造可能かつ工学的操作が容易であることから次世代抗体として注目されている。産総研では産学官連携によりアルパカよりVHH抗体を取得する体制を整えると共にその安定性を飛躍的に高める技術の開発に成功している。

従来技術・競合技術との比較

抗体は一般に不安定であるが、本技術により高温処理等、過酷な条件下での抗体利用が可能となる。

新技術の特徴

・高温耐性を活かした樹脂加工品などへの利用

想定される用途

・医薬品
・診断薬
・化粧品

関連情報

・分子模型

15:15~15:40 アグリ・バイオ
5)  天然のクラゲGFP発光機構を備えた、キチン/セルロース素材
発表資料

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 細胞分子機能研究グループ 主任研究員 星野 英人
http://unit.aist.go.jp/hri/group/fbrg/member/hoshino.htm

新技術の概要

クラゲGFPの天然発光機構を再現した“自己励起蛍光タンパク質・BAF”をキチン並びにセルロース繊維と複合化したハイブリッド材料として利用する技術です。“細胞”を必要とせず、“化学発光性材料”として扱えます。

従来技術・競合技術との比較

室温下での一年間を超える長期乾燥保存後でも化学発光活性が十分維持されるため、“クラゲGFPの発光機構を活用する”世界初、かつ、“地球に優しい”完全生分解性の“素材・材料”利用化技術です。

新技術の特徴

・蛍光タンパク質を天然の蛍光素材としても化学発光素材としても利活用可能な世界初の材料化技術。
・キチン繊維やセルロース繊維(主として紙)などのバイオマス素材に天然化学発光による癒やし効果や定量的測定性能などの付加価値を付与する技術。

想定される用途

・臨床検査試薬、研究用定量測定試薬としての利用用途
・様々な発光色を楽しむ、商業広告・エンターテインメントを目的とした利用用途(化学発光性インク)
・教育現場並びに社会一般での科学技術啓蒙のためのサイエンス教材としての利用用途

関連情報

・展示品あり
・外国出願特許あり

16:05~16:30 アグリ・バイオ
6)  モデル動物を用いた睡眠改善食品及び睡眠診断技術の開発
発表資料

産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 生物時計研究グループ 研究グループ長 大石 勝隆
https://unit.aist.go.jp/biomed-ri/biomed-bcl/

新技術の概要

産総研では、ヒトへの外挿が可能なストレス性睡眠障害モデルマウスの開発に成功し、睡眠や生体リズムを改善する食品の開発や、睡眠を客観的に評価するためのバイオマーカーの開発につながるものと期待される。

従来技術・競合技術との比較

本モデルマウスは、遺伝的変異を伴わず、慢性的な睡眠障害を示す世界で初めてのヒトへの外挿が可能な睡眠障害モデル動物である。

新技術の特徴

・生体リズムを考慮した快適な住環境の開発
・日常における非侵襲的な睡眠評価デバイスの開発
・機内食やシフトワーカーを想定した睡眠改善メニューの提案

想定される用途

・生体リズムや睡眠を改善する機能性食品や医薬品の開発
・生体リズムや睡眠を客観的に評価するためのバイオマーカーの開発
・睡眠障害や関連する精神疾患及び代謝性疾患の新規治療戦略の開発

16:30~16:55 創薬
7)  創薬ツール 増殖因子受容体に作用する抗癌剤の評価方法
発表資料

産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 分子細胞育種研究グループ 研究員 福田 展雄
https://unit.aist.go.jp/biomed-ri/biomed-mcb/ci/introduction/index.html

新技術の概要

本技術は、増殖因子受容体のキナーゼ活性を阻害することを作用機序とする抗癌剤に対して、当該薬剤の効果を酵母の表現型を用いて評価する技術である。その一形態として、特定の条件下における、遺伝子組換え酵母の細胞増殖を指標とする方法を示す。

従来技術・競合技術との比較

酵母の増殖を指標とする従来の技術では、対象とする受容体の種類が大きく制限されることや、増殖に一週間以上の期間を要することが課題であった。

新技術の特徴

・薬剤が受容体に特異的に作用するか否かを判別できる。
・酵母本来の増殖速度を生かした短期間の評価が可能。
・異種発現が可能な広範囲のヒト受容体に適用し得ると期待される。

想定される用途

・キナーゼ阻害剤を同定、又はスクリーニングするためのキット
・50%阻害濃度を指標とした薬効比較
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