JSTトップ > 新技術説明会 > 発表技術アーカイブス > 2014 中部地区医療・バイオ系シーズ発表会

発表内容詳細

12:00~12:20 創薬
1-1)  多剤耐性緑膿菌に対してアミノ配糖体耐性阻害作用を示すシード化合物
発表資料

愛知学院大学 薬学部 医療薬学科 微生物学講座 准教授 森田 雄二
http://www.phar.agu.ac.jp/laboratory/microbiology/

新技術の概要

多剤耐性緑膿菌感染症は、有効な治療薬がほとんどなく深刻な問題となっている。漢方方剤繁用生薬の中から、多剤耐性緑膿菌の耐性克服作用の探索を行い、2種類の生薬が多剤耐性緑膿菌のアミカシン等アミノ配糖体耐性阻害作用を有することを見出した。アミノ配糖体耐性阻害作用は、多剤排出ポンプMexXY依存的であった。また、それら生薬に共通して含まれる化合物でも、同様の作用を有し、アミノ配糖体の抗菌作用を増大することを見出した。

想定される用途

・多剤耐性緑膿菌感染症に対する治療薬
・多剤耐性緑膿菌の薬剤耐性機構に関する研究

12:20~12:40 創薬
1-2)  メラニン制御によるアンチエイジング剤の開発

名古屋大学 大学院医学系研究科 総合医学専攻 教授 加藤 昌志
http://www.med.nagoya-u.ac.jp/hygiene/

新技術の概要

本発表では、化粧品(美白剤/白髪予防・治療剤/シワ予防・治療剤等)および医薬部外品・機能性食品・医薬品(白斑治療剤/肝斑予防・治療剤/育毛剤/難聴予防・治療剤/ロコモティブシンドローム予防・治療剤等)に対して、試験管レベルと疾患モデルマウスを用いた個体レベルでスクリーニングを行い、アンチエイジング剤を開発する技術を紹介致します。一方、メラニン産生を誘発するヒ素等の有害元素に対する環境浄化技術についても紹介する予定です。

想定される用途

・医薬部外品・機能性食品・医薬品(白斑治療/肝斑予防・治療剤/育毛剤/難聴予防・治療剤/ロコモティブシンドローム予防・治療剤等)
・化粧品(美白剤/白髪予防・治療剤/シワ予防・治療等)
・浄化剤(ヒ素などの有害元素の浄化)

J-STORE掲載特許情報

12:40~13:00 創薬
1-3)  緊急被ばく救命救急処置薬としてのニトロ製剤の転用開発
発表資料

福井大学 高エネルギー医学研究センター がん病態制御・治療部門 准教授 松本 英樹
http://www.med.u-fukui.ac.jp/birc/

新技術の概要

原発事故による緊急被ばく時等の放射線障害に対するニトロ製剤の防護および治癒作用の詳細な解析により緊急被ばく時の救命救急処置薬としてのニトロ製剤の実用化へ向けた転用開発を実施し、(独)医薬品医療機器総合機構から手術時の血圧降下剤として認可を受けているニトロ製剤、ニトロプルシドナトリウムにX線による放射線障害の防護/治癒作用があることを明らかにし、特許を取得した。

想定される用途

・放射線障害防護および治療薬
・放射線がん治療時の正常組織防護薬
・放射線業務従事者の放射線障害予防薬

J-STORE掲載特許情報

13:00~13:20 創薬
1-4)  自閉症治療のための新規オキシトシン誘導体

国立大学法人金沢大学 子どものこころの発達研究センター 特任教授 東田 陽博
http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med63/index.html

新技術の概要

近年、オキシトシンの鼻腔単回投与によって、自閉症スペクトラム障害者の社会性障害症状の改善が見られたという報告がなされている。一方で、オキシトシンは、ペプチドホルモンであるために生体に取り込まれると直ちに分解され、効果が持続しないという問題があった。本新規オキシトシン誘導体は、オキシトシンとしての作用効果を有しながらもその効果が長時間持続するため、医薬組成物として有用である。

想定される用途

・神経発達障害治療剤の開発
・精神疾患治療剤の開発

13:20~13:40 医療・福祉
1-5)  モノアミントランスポーターの代謝機構を標的としたうつ病診断キット・治療薬開発
発表資料

名城大学 薬学部 地域医療薬局学 特任教授 鍋島 俊隆
http://ccp-koza-meijo-u.jp/

新技術の概要

うつ病ではモノアミン作動性神経機能が低下していると考えられている。我々はユビキチン化を介した代謝・分解の低下によるセロトニンおよびノルアドレナリントランスポーターの過剰発現が、うつ病様行動と関連していることを自ら開発した動物モデルから明らかにした。この変化がうつ病患者血液サンプルにおいても認められることから、うつ病のバイオマーカーおよび治療標的としての有用性を見出した。

想定される用途

・うつ病の診断薬
・うつ病の治療薬
・うつ病の動物モデル

16:20~16:40 創薬
1-6)  上皮細胞の接着を制御する化合物
発表資料

名古屋大学 大学院理学研究科 附属構造生物学研究センター 研究員 天野 剛志
http://presat-vector.org/hiroaki-lab/

新技術の概要

上皮細胞同士を接着しているタイトジャンクションは、水やイオンなどの透過性を制御したり、脳内への異物混入を防いだりしています。本技術は、タイトジャンクションの制御に関わるタンパク質に結合する低分子化合物を使って、細胞の接着を強化する技術です。

想定される用途

・化粧品
・医薬品
・研究用試薬

16:40~17:00 創薬
1-7)  PAI-1のGly397近傍を標的とした活性阻害分子の発明
発表資料

国立大学法人浜松医科大学 医学部 医生理学講座 教授 浦野 哲盟

新技術の概要

plasminogen activator inhibitor type 1(PAI-1)は線維素溶解(線溶)活性発現を制御している。線溶活性低下は血栓症発症のリスクとなるため「血栓症予防」あるいは「多臓器不全予防」を目的としたPAI-1阻害薬の開発が試みられている。最近我々は、出血傾向を示すPAI-1欠損症例(世界第3例目)の異常構造の解析を基盤に、変異部位近傍(397G)が有望なPAI-1阻害薬の標的となる可能性を見いだした。

想定される用途

・血栓症予防(prevention of thrombosis)
・重度の外傷や感染による多臓器不全(prevention of multiple organ failure caused by severe trauma or infection)
・がん転移の予防(prevention of cancer metastasis)

17:00~17:20 医療・福祉
1-8)  胆道がん吸収性ペプチドによる新規生体内腫瘍検出技術の開発
発表資料

愛知県がんセンター 研究所 腫瘍病理学部 研究員 齋藤 憲
http://www.pref.aichi.jp/cancer-center/

新技術の概要

私たちは現行医療学上難治がんのひとつとして認識されている胆道系悪性腫瘍を制がん標的に絞り、これに対する選択的高吸収性ペプチドを開発した。本発表ではこの本ペプチドの応用基盤として生体腫瘍イメージングの例を紹介する。本技術は、内視鏡・外科手術あるいは全身検査時のペプチド製プローブによる胆道系悪性腫瘍検知技術や制がんDDSへの展開を目標とする低侵襲性医療技術への展開を見込んで進めている。

想定される用途

・胆道がんイメージング
・ドラッグデリバリー

12:00~12:20 医療・福祉
2-1)  ナノワイヤを用いたエクソソーム分離抽出技術
発表資料

名古屋大学 大学院工学研究科 化学・生物工学専攻 助教 安井 隆雄
http://www.apchem.nagoya-u.ac.jp/III-2/baba-ken/index.html

新技術の概要

エクソソームは早期がん・疾病診断の新規バイオマーカーであるmicroRNAを内包しており、体液中や培養上清液中のエクソソームに内包されるmicroRNA解析が盛んに行われている。本技術では、微小流路内に形成したナノワイヤを用いて、少量の体液や培養上清液からエクソソームをナノワイヤに吸着させることで、エクソソーム由来microRNAを高効率に抽出する手法を発表する。

想定される用途

・エクソソーム内包microRNA解析による未知のバイオマーカー探索
・エクソソーム内包microRNA解析による低侵襲診断

12:20~12:40 医療・福祉
2-2)  体幹部FDG-PET画像のコンピュータ診断支援システム
発表資料

国立大学法人岐阜大学 大学院医学系研究科 再生医科学専攻 再生工学講座 准教授 原 武史
http://www.fjt.info.gifu-u.ac.jp/

新技術の概要

糖代謝機能を表すFDG-PET画像では、生理的な糖代謝との鑑別が重要であるため、正確な読影には高度な専門知識を必要とする。脳機能解析で活用された解剖学的標準化と統計画像解析技術を体幹部領域の画像解析に応用し、得られた画像と正常な代謝状態画像との比較を自動的に行うシステムを構築した。そして医師4名による観察者実験によってその有用性を確認した。

想定される用途

・人間ドッグにおける早期のガン検出支援
・ガン治療中の効果判定の定量化
・FDG-PET画像の読影教育や小動物などの実験動物への応用

12:40~13:00 医療・福祉
2-3)  早期胃癌手術を支援する蛍光クリップおよび近赤外蛍光腹腔鏡システム
発表資料

名古屋大学 大学院情報科学研究科 情報連携総括本部・情報戦略室 博士研究員 稲田 シュンコ アルバーノ
http://www.suenaga.cse.nagoya-u.ac.jp/wiki/index.php?%BF%B9%B8%A6%B5%E6%BC%BC

新技術の概要

近年、胃癌の低侵襲治療として腹腔鏡下手術が行われるようになってきた。腫瘍位置の特定に点墨法を用いられているが、墨の拡散のため、腫瘍の切除範囲を特定するのは困難である。このため胃の切除範囲が大きくなったり、手術中に内視鏡を挿入して切除範囲を特定するなど点墨法は患者にとって負担の大きい方法である。本研究では生体透過性の高い近赤外光に着目し、腫瘍の位置を正確に特定するため、希土類添加ガラスを用いて、中心波長1020nmで発光する近赤外蛍光クリップおよび蛍光腹腔鏡検出システムを開発した。本システムを評価するにあたり、患者の切除胃を用いて蛍光クリップの検出実験を行った。胃粘膜に蛍光クリップを取り付け、その上に胃壁(厚さ13㎜)を被せた。次に励起光(808nm)を照射し、腹腔鏡下蛍光検出システムで蛍光クリップを胃漿膜側から検出した。蛍光クリップはない所には蛍光検出されなかったが、蛍光クリップがある所には強度の高い蛍光が検出された。また、励起光の出力により検出できる蛍光強度が変動することも確認した。本実験により、蛍光クリップおよび腹腔鏡下蛍光検出システムは腹腔鏡下手術に応用できることを証明した。

13:00~13:20 創薬
2-4)  医療応用を志向したタンパク質の凍結・凍結乾燥保護剤
発表資料

名古屋大学 創薬科学研究科 基盤創薬学専攻 教授 廣明 秀一
http://presat-vector.org/hiroaki-lab/

新技術の概要

バイオ医薬品には酵素・成長ホルモン・抗体等が含まれる。これらはいずれもがタンパク質であり、水溶液中で凍結させたり、凍結乾燥を行うと、変性失活するものが多い。本発明はそれを防ぐ保護剤に関するものである。演者らはヒトゲノム中にコードされた遺伝子から、凍結保護・凍結乾燥保護の活性がある新規の分子を見出した。ヒト由来のタンパク質であるため、免疫反応などを起こす可能性が低く、優れたバイオ医薬品の添加剤として利用可能である。

想定される用途

・酵素補充療法などの酵素医薬品の添加剤
・医療用抗体の凍結保護剤・凍結乾燥保護剤(添加剤)

J-STORE掲載特許情報

13:20~13:40 創薬
2-5)  高い骨分化能を持つ脂肪由来幹細胞シートの開発
発表資料

金沢大学 大学院医薬保健学総合研究科がん医科学専攻機能再建学 整形外科 博士研究員 方 向
http://ortho.w3.kanazawa-u.ac.jp/

新技術の概要

高い骨分化能を有する脂肪幹細胞シートを独自の方法で作製しました。この脂肪幹細胞シートは作製が容易で、機械的強度が高く、通常の脂肪由来幹細胞に比べて、より高い骨分化能を示しました。

想定される用途

・偽関節の治療 Treatment for bone nonunion
・液体窒素処理骨(金沢大学整形外科が開発した骨腫瘍の治療法)の骨再生 

16:20~16:40 医療・福祉
2-6)  画像処理と3Dプリンタによる医療診断治療支援

名古屋大学 情報連携統括本部 情報戦略室 森 健策
http://www.newves.org/

新技術の概要

本講演では、医用画像処理と3Dプリンタによる臓器モデル造形に基づいた診断治療支援システムについて紹介します。ここでは、名古屋大学において開発された、患者毎の3次元CT画像などから、臓器領域、解剖学的名称などを自動認識する技術について解説するとともに、その結果に基づいた診断支援システムや手術ナビゲーションシステムの実例を紹介します。また、医用画像処理に基づいた3Dプリンタによる臓器モデル造形とその利用方法について紹介します。

想定される用途

・画像診断機器
・手術ナビゲーション機器
・実体臓器モデル

16:40~17:00 分析
2-7)  LMD-MS法:新しい質量分析イメージング技術の確立
発表資料

名古屋大学 環境医学研究所 脳機能分野 教授 澤田 誠
http://www.riem.nagoya-u.ac.jp/4/brain/index.html

新技術の概要

汎用型の質量分析装置で質量分析イメージングを実現できるLMD-MS法を開発した。これはホットメルト樹脂フィルムを媒体とした顕微レーザーマイクロディセクションによりイメージングに必要な位置座標をもったまま微小切片を直接質量分析する技術で、これまで検出が難しかった難容性の分子や15kDまでの生体高分子の分析ができる。この技術を利用してアルツハイマー病関連物質のマウス脳内での3次元分布状況を測定することに成功した。

想定される用途

・基礎研究分野
・臨床検査
・病理診断

17:00~17:20 創薬
2-8)  次世代ゼブラフィッシュ創薬支援システムと個別化医療
発表資料

三重大学 大学院医学系研究科 生命医科学専攻 教授 田中 利男
http://pgx.medic.mie-u.ac.jp/index.html

新技術の概要

多種類の生活習慣病モデル(ヒト移植癌モデル、心不全モデル、メタボリックシンドロームモデル等)や多彩な単一遺伝子疾患モデル(ALS, 筋ジストロフィー等)において、96穴プレートによるライブin vivoイメージングスクリーニングを実現する独自の色素欠損トランスジェニックゼブラフィッシュ(MieKomachiシリーズ17種類)の定量的ハイスループットin vivoイメージングシステムを報告します。

想定される用途

・ヒト病態モデルゼブラフィッシュの定量的ハイスループットin vivoイメージングシステムによる創薬プロセスの高速化
・ヒト遺伝子ノックインやヒト幹細胞移植によるヒト化病態モデルゼブラフィッシュのスクリーニングへの応用
・多種類の生活習慣病モデル(ヒト移植癌モデル、心不全モデル、メタボリックシンドロームモデル等)や多彩な単一遺伝子疾患モデル(ALS、筋ジストロフィー等)のライブin vivoイメージングスクリーニング
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>