発表内容詳細

13:20~13:50 アグリ・バイオ
1)  植物遺伝子発現「光スイッチ」 ― 薬生産エンジニアリングへの応用
発表資料

静岡県立大学 大学院食品栄養環境科学研究院 食品栄養科学専攻/薬食生命科学専攻 教授 小林 裕和
http://sfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/pctech/index-j.html

新技術の概要

植物を用い内在しない医薬品成分等を遺伝子操作により合成し得るが、その種の異種成分の蓄積は植物の生育を阻害することが多い。植物体生育後に医薬品生産を可能にする外来遺伝子発現LED「光スイッチ」を開発した。

従来技術・競合技術との比較

植物における外来遺伝子の発現を目的として、光や温度など植物の環境応答あるいは植物内在性遺伝子発現制御と干渉しない他生物由来のシステムの導入が試行されてきた。本「光スイッチ」は独自の発見に基づいており、既存の方法論の限界を克服するものである。

新技術の特徴

・光による外来遺伝子特異的な発現のONとOFF
・葉緑体への外来成分の蓄積
・葉緑体形質転換のため花粉として生態系に飛散しない

想定される用途

・植物が蓄積を嫌う外来成分の生産
・低コスト医薬品生産
・機能性・薬効成分蓄積野菜や果物
・バイオマス・バイオ燃料の生産

J-STORE掲載特許情報

13:50~14:20 創薬
2)  抗ガン剤・放射線療法を増強する薬物の新規分子標的

名古屋市立大学 大学院医学研究科 細胞生化学分野 教授 中西 真
https://nrd.nagoya-cu.ac.jp/profile/ja.s63ygLHrMwMkX-cuDOGVVg==.html

新技術の概要

p53遺伝子に変異を持つガン細胞に対して、既存のDNA損傷誘導型抗ガン剤あるいは放射線療法の効果を増強する薬物開発に向けた新たな概念、細胞内分子標的の同定、およびスクリーニング法を確立した。

従来技術・競合技術との比較

これまでのATM、ATR、Chk1、Wee1等キナーゼを分子標的とした抗ガン剤は重篤な副作用をもち、臨床応用に問題を生じていたが、本技術は正常細胞への副作用がなく、これまでの薬物開発の概念・技術より臨床応用が可能なものである。

新技術の特徴

・DNA二重鎖切断特異的な抗腫瘍作用増強薬物
・シーズ化合物としてCBP-93872を同定している
・分子標的はNbs1によるATR活性化を示す

想定される用途

・p53変異ガン細胞に対する既存の抗ガン剤増強薬物の開発
・p53変異ガン細胞に対する放射線療法増強薬物の開発

14:20~14:50 創薬
3)  抗ウイルス作用を有する生体適合性ナノ粒子の開発

岐阜薬科大学 薬物送達学大講座 製剤学研究室 教授 竹内 洋文
http://www.gifu-pu.ac.jp/research/research_seizai.html

新技術の概要

薬物送達システム(DDS)に用いられる薬効成分のない微粒子(リポソーム、リピッドエマルション、高分子微粒子など)がウイルス感染を抑制できることを見出し、微粒子による宿主細胞へのウイルス感染阻害効果を確認した。

従来技術・競合技術との比較

本発明の抗ウイルス作用を有する微粒子の場合、ウイルス感染の最初のステップである細胞膜吸着を阻害できるため、様々なウイルス感染症の治療薬として応用することが可能であり、また、薬剤耐性ウイルスが出現する恐れがない。

新技術の特徴

・薬剤を搭載しない微粒子でウイルス感染を抑制でき、既存の薬剤を微粒子に封入すれば、相乗的な効果が期待できる。
・本微粒子はヒトへ投与可能な素材を用いており、また、薬剤を含有しないことから、ウイルス感染予防にも使用が可能。
・様々な種類のウイルスに応用が可能であり、耐性ウイルスが出現する可能性が低い。

想定される用途

・ウイルス感染症の治療(特に呼吸器など粘膜への感染症)
・同上感染症の予防

関連情報

・サンプルの提供可能

15:00~15:30 創薬
4)  生薬を用いた新規口腔内崩壊錠の作製とその評価
発表資料

静岡県立大学 薬学部 創剤科学分野 講師 岩尾 康範
http://w3pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp/pharmeng/

新技術の概要

茶葉粉末を含む生薬粉末を、ナトリウム塩水溶液を用いて湿式造粒し成形した後、マイクロ波照射により加熱し乾燥させることで、生薬粉末を高含有する口腔内崩壊錠を簡便に製造できることに成功した。本発明により、嚥下能力が低い高齢者などであっても容易に服用可能な、茶葉のような生薬を高含有する口腔崩壊錠を提供することができる。

従来技術・競合技術との比較

茶を含有する錠剤の製造技術については、茶葉の粉末化方法、あるいは賦形剤を用いた茶の薬効を引き出す方法などを開示した従来技術が知られているが、それらには錠剤化の詳細な方法について具体的に開示されておらず、口腔内崩壊錠の作製は困難であると思われる。

新技術の特徴

・生薬粉末を錠剤重量に対し20重量%以上含有している口腔内崩壊錠
・崩壊時間が30秒以下かつ錠剤硬度が10N以上である口腔内崩壊錠

想定される用途

・医薬品
・栄養補助食品(サプリメント)

15:30~16:00 創薬
5)  タバコの煙を基にした新たな免疫医薬品のシーズの探索
発表資料

名古屋市立大学 大学院薬学研究科 衛生化学分野 准教授 瀧井 猛将
http://www.phar.nagoya-cu.ac.jp/hp/esk/index.html

新技術の概要

ワクチンによる予防医薬品の開発と普及は医療費削減に大きく貢献すると期待されている。本技術はタバコの煙中に含まれる免疫賦活物質のワクチンアジュバントへの応用である。

従来技術・競合技術との比較

本化合物は微量で従来使用されているアジュバントとは異なる経路で免疫担当細胞を活性化することから単独使用、もしくは従来のアジュバントとの併用、さらに投与量や投与回数を減らすことが期待できる。

新技術の特徴

・従来のアジュバントとは異なる経路での免疫細胞活性化
・微量で作用
・低分子化合物

想定される用途

・ワクチンアジュバント
・がん治療用免疫賦活剤
・シグナル伝達研究用試薬

関連情報

・サンプルの提供可能

16:00~16:30 分析
6)  蛍光検出プローブを用いた二価鉄高感度検出への応用
発表資料

岐阜薬科大学 薬学部 薬化学研究室 助教 平山 祐
http://www.gifu-pu.ac.jp/lab/yakka/Home.html

新技術の概要

新しいデザインに基づいた二価鉄選択的蛍光検出プローブにより検体内の鉄イオンを価数選択的に検出する技術である。今回、添加剤による劇的な応答速度の改善を達成し、高感度鉄イオン検出剤への展開が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

本蛍光分子は二価鉄イオンと反応することにより蛍光強度が増大する世界初の「発蛍光性分子」を基にしており、従来の鉄イオン検出分子と比較して選択性が高く、さらに今回見出した添加剤により高感度化を達成した。

新技術の特徴

・高感度な二価鉄検出
・化学反応による蛍光スイッチング
・二価鉄検出キット

想定される用途

・酸化ストレス研究における鉄イオン検出
・環境中における鉄イオン検出
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