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発表内容詳細

13:05~13:35 材料
1)  ジルコニウムを用いた有機無機複合体電解質および酸高密度構造
発表資料

東京工業大学 資源化学研究所 教授 山口 猛央
http://www.res.titech.ac.jp/~zairyosys/yamaguchilab/index.html

新技術の概要

ジルコニウムナノ粒子から強酸性ジルコニウムに変換する技術を開発した。さらにジルコニウムナノ粒子の表面を改質し、電解質ポリマーを巻き付け、その後、フィルム化し、さらにジルコニウムを強酸性ジルコニウムに変換できることも確認した。有機無機の界面では酸官能基が密集した状態となり、単一材料よりも、複合材料の方が高いプロトン伝導性を示すことを確認した。

従来技術・競合技術との比較

従来の炭化水素系電解質と比較し、同じ材料を用いても、低湿度領域で高いプロトン伝導性を示す。さらに、材料中の水が凍る-40℃においても、高いプロトン伝導性、高いプロトンモビリティを示す事も確認した。燃料電池に限らず、触媒やイオン交換材料など、幅広く応用を検討したい。

新技術の特徴

・有機・無機界面において、極めて高いスルホン酸基密度を達成
・比較的高いプロトン伝導性を発現
・様々な形状のジルコニア系プロトン伝導体が製造可能

想定される用途

・燃料電池材料
・触媒材料
・イオン交換材料

関連情報

・外国出願特許あり

13:35~14:05 材料
2)  軽量・高強度-水に浮く発泡Alコアサンドイッチパネル・パイプ
発表資料

群馬大学 大学院理工学府 知能機械創製部門 准教授 半谷 禎彦
http://www.mst.st.gunma-u.ac.jp/

新技術の概要

本手法は、新しい技術である摩擦攪拌接合(FSW)の単純プロセス・高速プロセス・高エネルギー効率・生産環境がクリーンといった優れた特長を利用して、ポーラスアルミニウムの低コスト化を図るものである。更に本手法はサンドイッチパネル・パイプにも展開できる方法であり、ポーラスアルミニウムの作製にブレークスルーを起こし普及を促進するものである。

従来技術・競合技術との比較

摩擦攪拌接合を用いることで従来技術と比較して、①安価な板材が利用可能でコスト削減、②生産性の向上、③省エネ性の向上、④高品質化(傾斜機能化)が容易、などが期待できる。従来サンドイッチパネル・パイプは緻密表面材を接着剤で接着していたが、本技術では、接着剤が不要であり、製造工数も削減できる。

新技術の特徴

・軽量化
・低コスト化と高生産性
・耐久性及びリサイクル性の向上

想定される用途

・自動車・航空宇宙関係・鉄道関係等の軽量化のための部材
・自動車・鉄道関係等の衝突安全性向上(衝撃吸収)のための部材
・高速道路・工場建屋内の防音のための部材および残響時間調整のための建築用部材

関連情報

・展示品あり(講演中、あるいは講演後にご覧に入れることが可能です。)
・外国出願特許あり

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14:05~14:35 エネルギー
3)  バイオガス改質プロセスを利用した水素の製造と二酸化炭素の分解
発表資料

鹿児島大学 大学院理工学研究科 化学生命・化学工学専攻 教授 平田 好洋
http://ecp.cen.kagoshima-u.ac.jp/~muki/

新技術の概要

本件技術は、低炭素社会を目指し、「食物残渣、焼酎滓等からメタン菌により発生するバイオガス(CH4 60%、CO2 40%)」をNiカソードとRuアノードを付与した多孔質電解質を有する電気化学セルで改質し、水素を瞬時に大量に合成する技術である。

従来技術・競合技術との比較

本特許と競合する技術には、世界の水素供給量の90%を生産しているナフサの水蒸気改質法がある。輸入に頼るナフサは国際情勢によって価格変動のリスクを伴うが、国産のバイオガスは安定に供給できる原料であり、原料の範囲を広げることで価格低下も見込める。

新技術の特徴

・CO2ガスを排出しない水素製造システム
・原料としてバイオガスを使用する水素製造システム
・CO2の循環によるクローズドシステム化も可能

想定される用途

・家庭用及び事業用定置型燃料電池の水素燃料
・燃料電池車用水素ステーションへ供給する水素燃料
・火力発電所及び製鉄所で発生するCO2の固体炭素と酸素への分解

関連情報

・展示品あり(バイオガス改質用の電気化学セル)
・外国出願特許あり

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15:00~15:30 製造技術
4)  ひずみ超格子スピン偏極電子源
発表資料

名古屋大学 大学院工学研究科 マテリアル理工学専攻 材料工学分野 教授 宇治原 徹
http://www.numse.nagoya-u.ac.jp/ujihara/

新技術の概要

本発明は、スピン方向とエネルギーの揃った高輝度の電子ビームをコンパクトな構造で効率よく発生させる、スピン偏極電子源に関する。スピン方向の切替や高速パルス化も容易であり、電顕はじめ様々な電子プローブの能力拡大が可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来の化合物半導体を用いた偏極電子源に対し、ひずみ超格子膜を用いた本発明ではスピン偏極率が60%から90%に向上し、格子欠陥の抑制により量子効率も2倍以上に改善された。

新技術の特徴

・スピン偏極率が高い(90%以上)
・外部量子効率が高く高輝度(~10E7A/srcm2)
・エネルギー分散幅が狭い(<0.3eV)

想定される用途

・電子顕微鏡
・電子プローブを用いた分析装置

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

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15:30~16:00 製造技術
5)  BIST用スキャンテストの低電力化技術
発表資料

九州工業大学 大学院情報工学研究院 情報創成工学研究系 教授 梶原 誠司
http://aries3a.cse.kyutech.ac.jp/index.html

新技術の概要

LSIの大規模化・複雑化に伴うテストコスト増加やオンライン故障診断への対策としてスキャンベースの組込み自己テスト(スキャンBIST)が有効であるが、テスト時の高い消費電力によるテスト誤判定や回路破壊が引き起こされる問題がある。本技術は、BISTにおけるスキャンテストの全フェーズで故障検出率を落とすことなく消費電力を低減する3つの手法を提供する。

従来技術・競合技術との比較

3つの手法(特許出願)を組み合わせることで、電力低減対策を全く講じていない場合に対して71%、既存の対策を施したものに対して35%のスキャンFFのトグル頻度削減(すなわち、低電力化)効果をベンチマークテストで確認している。

新技術の特徴

・スキャンイン、スキャンイン電力とキャプチャ電力を低減
・電力削減効果を発揮
・故障検出率の低下を防ぐ

想定される用途

・製造テスト向け論理BIST用IPコア
・論理LSI用テスト設計CAD(本技術のための付加回路挿入位置や観測スキャン選択の最適化ツール)
・オンラインでのボードテスト、システムテスト

関連情報

・外国出願特許あり

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16:00~16:30 製造技術
6)  軟磁性金属ガラス溶射による磁歪膜を用いたトルクセンサ
発表資料

信州大学 SVBL 研究員 大熊 ひとみ

新技術の概要

本技術は、低磁界下で優れた磁歪(磁気歪みともいい、磁性体が磁化の方向によってわずかに形状を変える現象)特性を発揮する、軟磁性金属ガラス溶射による磁歪膜に係るものであり、トルクセンサ、力センサ、圧力センサなどに展開するものである。

従来技術・競合技術との比較

トルクセンサには、一般に、歪ゲージ式、トーションバー(捻りバネ)で光学的に測定する方法等があるが、軸から直接トルクが測定でき、構造が極めて簡単という点で、本技術における磁歪式は優れている。

新技術の特徴

・超コンパクトなトルクセンサを実現
・従来のメッキタイプ磁歪膜センサに比べて厚膜化が可能

想定される用途

・電動アシスト自転車におけるトルクセンサ
・電動パワステ
・カーエアコンプレッサ

関連情報

・サンプルの提供について(試作等の御相談には随時応じさせて頂きます。)
・展示品あり(磁歪膜形成シャフト、検出コイル、アンプ等のプロトタイプ品を講演時に提示)
・外国出願特許あり

16:30~17:00 製造技術
7)  非相反メタマテリアルを利用した高効率小型漏れ波アンテナ
発表資料

京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 電子システム工学部門 准教授 上田 哲也

新技術の概要

本技術は、従来の分布定数線路(右手系)のインダクタンスと容量の配置を入れ替えた左手系伝送線路を使用したミリ波用アンテナであって、順方向の前進波と逆方向の後退波の波数ベクトルが同じ向きになるため電磁波が同じ方向に放射されることから、高効率、高指向性、小型化が可能であり、円偏波を発生するアンテナである。

従来技術・競合技術との比較

従来技術の漏れ波アンテナでは、前進波と後退波の波数ベクトルが逆向きとなるため、不要な方向にサイドローブを出さないように整合回路が必要であり、そこで無駄な電力が消費されるため放射効率が低いという問題があり、円偏波を発生することができなかった。

新技術の特徴

・小型化が可能
・高放射効率(高指向性)
・円偏波を発生

想定される用途

・自動運搬車
・ミリ波レーダー
・無線LAN機器

関連情報

・外国出願特許あり

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