JSTトップ > 新技術説明会 > 発表技術アーカイブス > 2014 ナノテクノロジー・材料

発表内容詳細

09:30~09:55 材料
1)  中空および中実球状多孔質金属酸化物ナノ粒子の大量高速合成法
発表資料

高知工科大学 環境理工学群 教授 小廣 和哉
http://www.env.kochi-tech.ac.jp/kobiro/external/

新技術の概要

一様な粒径を有するナノスケール多孔質粒子は、金属、有機化合物、薬剤などをナノ粒子細孔に導入可能であることから、新たな機能材料として関心が集まっている。我々は、高温アルコールを反応場とすることにより、大きさや形状が制御された中空および中実のSiO2、TiO2、ZnO、ZrO2、CeO2球状多孔質ナノ粒子の大量高速合成法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の球状多孔質ナノ粒子合成技術では、長時間かつ多段階に亘る反応操作が必要であった。新技術は、反応混合物を数分間加熱するだけの究極的に単純なワンポット-単工程反応である。これにより合成コストを一気に下げることが可能である。

想定される用途

・高性能研磨剤
・物質貯蔵/徐放剤、薬物/遺伝子送達剤
・触媒/触媒担体

関連情報

・サンプルの提供可能
・開催当日の展示品の持ち込みあり
・外国出願特許あり

10:00~10:25 アグリ・バイオ
2)  生体に優しい機能性溶媒を用いた生体組織再生用移植材料およびその製造方法
発表資料

福岡大学 工学部 化学システム工学科 准教授 三島 健司
http://www.cis.fukuoka-u.ac.jp/~mishima/index.htm

新技術の概要

この発明では、再生医療に利用できる細胞外マトリックスなどの新規なバイオマテリアルを提供します。我々は、人工臓器を作るために動物臓器からの脱細胞により、バイオマテリアルを作ります。この脱細胞過程で、我々が開発した超音波照射を併用した超臨界または液体二酸化炭素技術を利用します。

従来技術・競合技術との比較

従来、再生医療用の細胞外マトリックスは、有害な有機溶媒などを用いて行われており、得られたバイオマテリアルに有害化学物質が含まる場合があった。本方法では、これを回避できる。

想定される用途

・医療用材料の開発・製造
・化粧品の開発・製造
・機能性食料品の製造・開発

関連情報

・サンプルの提供可能(試作可能)
・開催当日の展示品の持ち込みあり

J-STORE掲載特許情報

10:30~10:55 材料
3)  噴霧乾燥・コアシェル法によるナノ蛍光体の量産技術
発表資料

阿南工業高等専門学校 地域連携・テクノセンター 特別研究准教授 小西 智也
http://www.anan-nct.ac.jp/material/

新技術の概要

「近赤外」励起により可視発光するナノ蛍光体を、凝集を防ぎつつ高速に量産するための新技術で、セキュリティ印刷や蛍光バイオイメージングへの応用が期待される。希土類で賦活した原料水溶液の噴霧乾燥と熱処理を組み合わせることにより、マイクロ・シェル粉体中にナノ・コア粒子(ナノ蛍光体)を含む、コア=シェル構造前駆体が得られる。シェルは水溶性であるため、これを水洗処理するだけでナノ蛍光体を容易に抽出できる。

従来技術・競合技術との比較

噴霧乾燥ではマイクロサイズより小さいサイズの粉体を得ることは困難であり、また、捕集後の凝集防止策が必要である。しかしコアシェル法と組み合わせることにより、凝集の問題が解決され、現行の噴霧乾燥装置を改造する必要なくナノ粒子が得られる点に優位性がある。

想定される用途

・蛍光バイオイメージング
・高セキュリティ認証印刷
・新型ディスプレイ

関連情報

・開催当日の展示品の持ち込みあり

11:00~11:25 材料
4)  機能化した新規硫黄複合体の二次電池用正極材料への展開

山口大学 大学院医学系研究科 応用分子生命科学専攻 教授 堤 宏守
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~tsutsumi

新技術の概要

二重結合を有する化合物と硫黄を用いて調製した新規な硫黄複合体は、反応に用いる化合物に依り、単体硫黄とは、大きく異なる構造や特性を有している。今回は、これらの化合物を二次電池用正極材料に用いることで、従来の単体硫黄からなる正極材料の抱えている課題解決が可能であり、新規な高容量二次電池用正極材料としての可能性を有することを発表する。

従来技術・競合技術との比較

単体硫黄を正極材料に用いる場合に、その不溶性による正極内部の不均一化が、電池性能の低下を引き起こしていた。今回調製した新規硫黄複合体は、溶媒に可溶であり、このような問題は起きにくく、電池性能を大きく改善することができた。

想定される用途

・二次電池
・電極材料

11:30~11:55 電子
5)  単一磁束量子を用いた超高速低電力集積回路
発表資料

横浜国立大学 大学院工学研究院 物理情報工学専攻 教授 吉川 信行
http://www.yoshilab.dnj.ynu.ac.jp/yoshilab_hp/

新技術の概要

超伝導体中の量子化磁束を情報担体とする単一磁束量子(SFQ)集積回路は、100GHzを超える高速性、半導体に対して6桁優れた低消費電力性を有し、半導体集積回路を凌駕する優れた性能を持つ。我々は、SFQ集積回路技術の応用として、スーパコンピュータなどのハイエンド情報機器用マイクロプロセッサや、高分子質量分析器用遅延時間計測回路への展開を目指している。

従来技術・競合技術との比較

従来の半導体CMOS回路を用いたプロセッサの動作周波数は4GHz程度であるのに対して、高速型SFQ回路を用いたプロセッサの動作周波数は50GHzを超える。また低消費電力型のSFQ回路はCMOS回路に対して6桁以上低消費電力で動作する。そのため、冷却電力を見込んでも既存のシステムの消費電力を千分の一以下に低減できる。

想定される用途

・高速データ処理プロセッサ
・高速遅延時間測定回路
・高速サンプリング回路

13:00~13:25 エネルギー
6)  包接構造を利用したMg二次電池用ポリマーゲル電解質の開発
発表資料

山口大学 大学院理工学研究科(工学) 物質工学系学域工学 助教 山吹 一大

新技術の概要

包接構造を有するネットワークポリマーの高い運動性を利用して、マグネシウムイオンの伝導性を向上させることで、少ない電解液量でも高い電気化学的なパフォーマンスを発揮するマグネシウム電池用ポリマーゲル電解質の開発を行った。電解液に有機マグネシウム錯体または一般的なMg塩/有機溶媒を用いて高い安全性とイオン伝導性を示すことに成功した。

従来技術・競合技術との比較

化学的な架橋されたポリマーゲル電解質と比べて、包接構造を有するポリマーゲル電解質は内部の環分子が動くことで周囲のイオンの動きを活性化することが可能である。つまり使用する電解液を低減させて高い安全性を保証する。

想定される用途

・電気自動車用二次電池
・住居用蓄電池
・PC・携帯電話等の小型リチウムイオン二次電池

関連情報

・サンプルの提供可能
・開催当日の展示品の持ち込みあり

13:30~13:55 製造技術
7)  マスクレス金属蒸着による微細金属パターン形成と、薄膜ヒューズなどのエレクトロニクス分野等への応用
発表資料

大阪教育大学 教育学部 教養学科 教授 辻岡 強
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~tsujioka/nanooptics.htm

新技術の概要

本技術では、有機膜表面へのレーザー走査や印刷法により、低いガラス転移点(低Tg)を有するパターン形成した表面に対して、金属をマスクレス蒸着することにより、所望の微細な金属パターンや数桁も異なるシート抵抗を有する金属パターンを得ることができる。これは、我々が新しく発見した低Tg表面における金属原子の離脱・拡散現象を応用したものである。パターン化された低Tg表面では金属原子が離脱、または膜中に拡散してナノ粒子を形成し、それに対するネガパターンの形で金属膜あるいは低シート抵抗膜が形成される。

従来技術・競合技術との比較

金属パターンを形成するための蒸着用シャドウマスクが不要。またインクジェット法やレーザー走査法により簡単にミクロンレベルの微細な金属パターンが得られる。また、リング状のパターンなど、マスク蒸着では不可能なパターンも可能で、その際に基板を選ばない。

想定される用途

・微細な薄膜ヒューズ
・有機エレクトロニクス部品(TFTなど)の微細化
・高機能な回折格子などの光学部品

関連情報

・開催当日の展示品の持ち込みあり

14:00~14:25 製造技術
8)  ソリューションプラズマによるカーボン材料の表面修飾技術
発表資料

名古屋大学 大学院工学研究科 マテリアル理工学専攻 助教 上野 智永
http://rd.numse.nagoya-u.ac.jp/

新技術の概要

独自技術であるソリューションプラズマと呼ばれる低温プラズマによって、カーボン材料の表面修飾を温和な条件で行うことが可能となり、種々の官能基を表面に付与することができるため、応用分野に応じたカーボン材料の表面修飾を提案できる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、表面修飾に高濃度の酸を用いる必要があったが、プラズマソリューションを用いた本方法では酸等を用いることなく温和な条件で、種々の官能基を付与することができる。

想定される用途

・ポリマーコンポジット材料のフィラー
・透明導電膜
・分散めっき用フィラー

関連情報

・サンプルの提供可能
・開催当日の展示品の持ち込みあり

14:30 ~14:55 製造技術
9)  液晶の不純物イオン除去装置および除去方法
発表資料

富山高等専門学校 射水キャンパス 商船学科 教授 栂 伸司

新技術の概要

イオン濃度調整装置を用いた、液晶中の陽イオン性不純物の高レベルの除去を提案したものである。液晶ディスプレーに封入される液晶は、内部に陽イオン性不純物が残留すると、電気信号に対する反応が遅くなり、液晶パネル製造工程での歩留まりを低下させる。本発明は、従来よりも高い除去能力を持つだけでなく、従来のバッチ処理での不純物除去の方法に対して、連続的な効率のよい除去方法も提示している。

従来技術・競合技術との比較

電極のみによる液晶の不純物除去では、電極近傍を除去できるのみであった。また、イオン交換樹脂などを吸着剤として利用する場合、定期的に吸着剤の交換が必要であった。これらに対し、大量且つ連続的に除去可能な方法を提案した。

想定される用途

・液晶自体の製造工程での効果的な不純物の除去
・液晶パネルの組み立て工程における不純物の除去

関連情報

・開催当日の展示品の持ち込みあり

15:00~15:25 製造技術
10)  高成形性チタンクラッドマグネシウム合金薄板のレーザ突合せ溶接
発表資料

大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻マテリアル工学分野 准教授 井上 博史

新技術の概要

マグネシウム合金の表面に軽量で耐食性と意匠性の良好なチタンを圧延接合したチタンクラッドマグネシウム合金(TCM)板の実用化を推し進めるために、曲げ加工性が良好な2層TCM薄板の溶接管を製造することを想定して、融点が遥かに高いチタン層の表面にレーザ照射することにより突合せ溶接が可能かどうかを検討した。適切なレーザ溶接条件下で、2層状態を保持したまま、良好な継手効率を有する突合せ溶接材が得られた。

従来技術・競合技術との比較

融点が大きく異なる金属クラッド薄板で突合せ溶接を試みた例は見当たらない。融点が近いマグネシウムとアルミニウムのクラッド板も軽量性の点で有望であるが、溶接により合金化が起こるために溶接部でクラッド状態は保持されない。

想定される用途

・車椅子のフレームやパネル
・軽量二輪車用構造部材
・スポーツ用品の構造部材

関連情報

・サンプルの提供可能
・開催当日の展示品の持ち込みあり

15:30 ~15:55 製造技術
11)  ガラス中への銀薄層の形成と微細配線技術への応用
発表資料

千葉大学 大学院工学研究科 人工システム科学専攻 助教 松坂 壮太
http://www.cats-lab.com/home

新技術の概要

順/逆電圧印加を併用した固体イオン交換法により、ガラス中に銀の薄層を形成した。形成された銀層は直径300 nm以下のナノワイヤのネットワーク構造を持ち、高い電気伝導率を有していた.銀層の析出深さは順電圧印加時間により、また形状は添加金属箔の形状により制御可能である。このような導電層はガラス内部の横方向の配線技術として利用可能と考えられる。

従来技術・競合技術との比較

ガラス基板の表裏面に垂直な導電路形成技術としては、レーザ等による穴あけ後に蒸着/めっき等の方法で金属膜を形成する手法が広く用いられているが、表裏面に平行な導電路形成技術は開発されていない。

想定される用途

・ガラスインターポーザ
・ガラス内部への刻印

関連情報

・開催当日の展示品の持ち込みあり

16:00~16:25 材料
12)  異方構造を有し高膨潤・高強度を示す物理架橋ポリビニルアルコール(PVA)ゲル
発表資料

横浜国立大学 大学院環境情報研究院 人工環境と情報部門 教授 鈴木 淳史

新技術の概要

【課題】 従来よりも構造的強度が高められた、PVAハイドロゲル及びその積層体の製造方法の提供。 【解決手段】 PVA水溶液を入れた容器をその長手方向に0.01~0.08mm/秒の速度で0℃未満の液体中に挿入し、前記PVA水溶液を凍結する第一工程と、凍結したPVA水溶液の入った容器を0℃以上の雰囲気中に取り出し、解凍する第二工程と、をこの順で少なくとも1回行い、前記第二工程後に得られたPVAゲルを水中に浸漬して膨潤させることによりPVAハイドロゲルを得る第三工程を含む。

従来技術・競合技術との比較

従来の繰り返し凍結解凍法では、PVAゲルに高膨潤と高強度を両立させることができなかった。本発明の一方向凍結法による凍結解凍PVAゲルは配向したフィブリル構造をもち、配向方向に高強度を示しかつ高膨潤比を保つことができる。

想定される用途

・生体機能性材料や代替材料として臨床・医療応用
・保水・水分徐放性材料として皮膚に接する素材として健康・美容応用
・防振・高吸水性・水溶性機能分子の徐放性材料として工業・農業応用

関連情報

・サンプルの提供可能
・開催当日の展示品の持ち込みあり

16:30 ~16:55 アグリ・バイオ
13)  金属ナノ粒子集積構造体の高効率光発熱効果と生体物質検出法

大阪府立大学 大学院理学系研究科 物理科学専攻 准教授 飯田 琢也
http://www.p.s.osakafu-u.ac.jp/~t-iida/

新技術の概要

タンパク質などの生体物質を迅速・高感度に検出する技術は食品検査、医療現場や在宅診断などで求められている。本発明では金属ナノ粒子高密度集積構造に光照射下で発生する熱を利用して微量のタンパク質などの生体関連物質を熱凝固させて迅速に検出するための方法を提供する。また、本発明は化学反応で重要となるマイクロ領域での温度制御や太陽光照射下で高効率に熱を発生する素子にも利用できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の検出法では100pgのタンパク質を検出するのに前処理などを含めて数時間を要する場合がある。本発明は、レーザー光を当てるだけで数pgオーダーのタンパク質を数秒~数分で検出できる方法を提供可能である。

想定される用途

・タンパク質検出
・マイクロ領域での温度制御
・太陽光熱電変換
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