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発表内容詳細

13:20~13:50 創薬
1)  クロファジミンのバベシアに対する増殖抑制効果
発表資料

帯広畜産大学 原虫病研究センター 教授 五十嵐 郁男

新技術の概要

本発明は、フェナジン系化合物クロファジミン(clofazimine)を有効成分として含有するヒトおよび家畜のバベシア症の治療剤および予防剤に関するものである。

従来技術・競合技術との比較

バベシア症は畜産領域で問題になっている原虫感染症であるが、既存薬は副作用などの問題点を有している。クロファジミンはヒト医薬品としてハンセン病治療薬として使用されてきた薬剤であり安全性が担保されている点に優位性がある。

新技術の特徴

・既存薬よりも副作用が低い。
・別の治療薬での使用実績があり安全性が担保されている。
・ハンセン病治療薬としての特許は期限が切れている。

想定される用途

・抗バベシア治療薬
・抗バベシア予防薬

関連情報

・外国出願特許あり

13:50~14:20 医療・福祉
2)  血管・リンパ管ネットワークを有する三次元人工腹膜組織
発表資料

弘前大学 大学院医学研究科 医学科 教授  下田 浩
http://www.med.hirosaki-u.ac.jp/~anatomy2/index.html

新技術の概要

本構造体は独自の三次元積層細胞培養技術を用いて全てヒト細胞で構築されたハイブリッド型人工ヒト腹膜組織であり、表層の中皮下の結合組織中に発達した血管網やリンパ管網をもつヒト生体の腹膜に極めて類似した解剖学的構造を有する。

従来技術・競合技術との比較

従来の人工腹膜は中皮細胞を単層にまたは特殊な人工物上に播種したものであったのに対し、本構造体は全てヒト細胞で構成され、中皮細胞シート、結合組織、血管・リンパ管網を併せ持つ点で医学研究や再生医療への応用性に優れる。

新技術の特徴

・独自の積層培養技術による全てヒト細胞から成る生体組織
・血管やリンパ管のネットワークを結合組織中で能動的に形成する
・複雑な培養器や人工物を必要とせず、一般の培養器で作製可能

想定される用途

・創薬研究(実験動物代替)モデル
・医学研究(がん研究等;実験動物代替)モデル
・再生(移植)医療

14:20~14:50 アグリ・バイオ
3)  微生物によるウレタン分解と分解品が有す新たな特性
発表資料

帯広畜産大学 食品化学研究部門 機能化学分野 教授 大和田 琢二

新技術の概要

ウレタン分解菌により分解処理された廃ウレタンに微細な空洞ができることで吸水性、保水性、吸音性という新たな物質特性を獲得することを見出したことである。

従来技術・競合技術との比較

既存の吸音材であるシンサレートと同等の吸音特性を有している。シンサレートの代替利用や、吸水性、保水性を生かした園芸用ポットなどへの適用が期待される。

新技術の特徴

・吸音(防音)性素材
・吸水性素材
・保水性素材

想定される用途

・シンサレートの代替利用
・園芸用ポット

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品有り
・外国出願特許あり

15:10~15:40 医療・福祉
4)  骨や組織の再生を促す創傷被覆シート
発表資料

山形大学 大学院理工学研究科 物質化学工学専攻 教授 鵜沼 英郎
http://ceramics.yz.yamagata-u.ac.jp/

新技術の概要

PETシートにリン酸カルシウムをコートした創傷被覆シートを開発した。本シートは骨芽細胞・内皮細胞などの増殖や分化を助けて骨や組織の再生を積極的に促すとともに、雑菌による感染を防ぐことができ、歯科・整形外科への応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

本シートを用いれば、従来の方法に比べて治療期間を半分以下に短縮することができる。また、同様の用途に用いられてきたPTFEシートやコラーゲンシートよりも感染を起こしにくい。さらに、チタンメッシュのように組織と強く癒着することがなく、組織再生終了後のシートの摘出が容易である。

新技術の特徴

・骨や軟組織の再生を短期間で行うことができる。
・柔軟なポリマーシートの上にリン酸カルシウム層をコートすることができた。
・ポリマーとセラミックスとの複合化技術を用いている。

想定される用途

・歯科や顎顔面補綴における骨誘導再生
・整形外科における自家骨採取後の部位の骨再生

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり

15:40~16:10 医療・福祉
5)  視覚障害治療のための可視光に感受波長を持つ光活性化陽イオンチャネルタンパク質
発表資料

岩手大学 工学部 応用化学・生命工学科 教授 冨田 浩史
http://www.eng.iwate-u.ac.jp/jp/profile/tomita_hiroshi.html

新技術の概要

青~赤色の光刺激に応答し細胞内に陽イオンを透過させる視覚障害治療用タンパク質

従来技術・競合技術との比較

視覚障害治療用の技術として、従来は光活性化陽イオンチャネルタンパク質の感受波長域は青緑に限定されていたのに対し、感受波長域が青~赤に拡大した。

新技術の特徴

・本遺伝子を細胞に導入し光照射で細胞のイオン濃度を制御できる

想定される用途

・失明者の視覚再建
・光で神経細胞の活動を制御

関連情報

・外国出願特許あり

16:10~16:40 創薬
6)  オキアミ由来の新たな抗肥満成分:8-ヒドロキシエイコサペンタエン酸(8-HEPE)
発表資料

(公財)岩手生物工学研究センター 生物資源研究部 研究員 山田 秀俊
http://bioresources.ibrc.or.jp/

新技術の概要

これまで(機能性)食品としてはあまり利用されてこなかったイサダ(ツノナシオキアミ)であるが、イサダには豊富な栄養素と共に、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、アスタキサンチンなどの機能性成分が含有されている。さらに我々は、三陸で水揚げされるイサダから、新たな抗肥満成分として8-HEPE(ヒープ)を同定した。現在、イサダを原料とした新規機能性素材を開発中であり、本素材は機能性食品、試薬原料、医薬品等の原料としての活用が可能である。

従来技術・競合技術との比較

血中中性脂肪の低下作用がある食品由来成分としてはEPAが活用されているが、8-HEPEにはEPAよりも高い脂肪燃焼促進作用があり、肥満や脂質異常症をターゲットとした新たな機能性成分としての活用が期待される。類似の素材はフィッシュオイル(魚油)であるが、魚にはHEPEが含有されていないため、8-HEPEはイサダを原料とした本素材にしか含有されていない。

新技術の特徴

・脂肪燃焼促進作用
・ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)活性化作用
・EPA、DHA、アスタキサンチン、8-HEPE含有

想定される用途

・機能性食品素材
・試薬原料
・医薬品原料

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり
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