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発表内容詳細

13:25~13:55 環境
1)  疲労寿命10倍の新合金開発と制振ダンパーへの応用
発表資料

物質・材料研究機構 元素戦略材料センター 構造材料ユニット組織設計グループ 主幹研究員 澤口 孝宏

新技術の概要

低サイクル疲労寿命を従来材の10倍に高めた新合金を開発した。また、素材・部材・建設各分野の企業との共同研究により、新合金を用いた新型耐疲労制振ダンパーを開発し、高層ビルへの実装を達成した。

従来技術・競合技術との比較

特殊な変形メカニズムを活用して耐疲労特性を飛躍的に高めた新合金の採用により、長周期・長時間地震動や繰り返し発生する余震に対しても性能を低下させることなく使用可能な高耐久性の制振ダンパーが開発された。新しい耐疲労設計指針はその他の構造部材にも適用を拡大できる。

新技術の特徴

・低サイクル疲労寿命が従来金属材料の約10倍
・高サイクル疲労特性、強度、延性、靭性、耐食性にも優れており、非磁性である。
・各種特性のベストミックスのための成分調整に余裕度がある。

想定される用途

・制振ダンパー
・ラインパイプ
・形状記憶締結部材(成分調整により可能)

関連情報

・サンプルの提供について(時期や用途に応じてご相談)
・展示品あり(1/2サイズダンパー心材)
・外国出願特許あり

13:55~14:25 環境
2)  オイルやガスを高速吸着する高分子メソ多孔体

物質・材料研究機構 先端的共通技術部門 高分子材料ユニット ユニット長 一ノ瀬 泉
http://www.nims.go.jp/units/PMU/

新技術の概要

エンプラを原料として著しく大きな比表面積を有する高分子メソ多孔体を開発した。この材料は、ガスや水中のオイル成分を急速に吸脱着できるため、資源やエネルギー開発に不可欠な分離機能材料として期待されている。

従来技術・競合技術との比較

深冷下の高分子溶液において「ナノ結晶化相分離」という新技術を開発し、エンプラ中にメソ孔の3次元ネットワーク構造を形成することに成功した。本技術は、ほぼ全ての汎用高分子に適用でき、量産化も容易である。

新技術の特徴

・低温で水中のオイルを吸収し、高温で容易に脱着する。
・高圧で大量の二酸化炭素を吸収する。
・特定の有機溶媒の蒸気や水蒸気を吸収する。

想定される用途

・油ガス田開発における随伴水処理
・メタンと二酸化炭素の分離
・調湿

関連情報

・サンプルの提供について(サンプル提供契約が必要です)
・展示品あり(メソ多孔体のサンプル、石油随伴水)
・外国出願特許あり

14:25~14:55 製造技術
3)  Si(100)面上の無極性GaNエピタキシャル薄膜
発表資料

物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA) ナノエレクトロニクス材料ユニット ユニット長 知京 豊裕
http://samurai.nims.go.jp/CHIKYO_Toyohiro-j.html

新技術の概要

Si(100)面上に立方晶硫化物緩衝層を成長させ、その上に無極性(11-20)面GaNエピタキシャル薄膜の成長に成功した。これをテンプレートとして、ZnO/GaNヘテロ接合によるLEDを作製し、紫外光の発光を実現した。このテンプレートはSi上のGaNパワーデバイスへも転用が可能である。

従来技術・競合技術との比較

これまでのSi上のGaN LEDはSi(111)面を利用し、面方位も(0001)面であった。紹介する新技術は汎用性の高いSi(100)面上に無極性のGaNを成長するものであり、これまで問題であったシュタルク効果による発光効率の低下を避けることができる。

新技術の特徴

・汎用性の高いSi(100)基板を使う。
・これまで誰も使っていない硫化物エピタキシャル膜を緩衝層として使う。
・無極性(11-20)面のエピタキシャル膜が得られる。

想定される用途

・Si(100)面上のGaN LED
・Si(100)面上のGaN パワーデバイス
・Si(100)面上の紫外線イメージセンサー

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり

15:15~15:45 エネルギー
4)  ボイラー等高温部材の寿命予測技術とその規格基準化
発表資料

物質・材料研究機構 環境・エネルギー材料部門 材料信頼性評価ユニット ユニット長 木村 一弘
http://www.nims.go.jp/units/u_materials-reliability/index.html

新技術の概要

火力発電プラント等の高温構造部材として使用される高強度フェライト耐熱鋼に関して、従来技術よりも高精度かつ簡便に長時間クリープ強度を予測評価できる「領域分割解析法」を開発した。この新技術による評価結果が、設計基準等の見直しに反映されている。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は、統計学的観点からデータの解析精度を議論する傾向があったが、本技術はクリープ強度の支配因子が試験条件により変化することに着目しており、クリープ試験を行わずにその境界条件を設定できるため、簡便に長時間クリープ強度を予測することができる。

新技術の特徴

・高温部材の不具合事例の損傷解析
・損傷の非破壊計測による高温部材の余寿命推定

想定される用途

・プラントの定期点検時における高温部材の余寿命診断
・高温構造部材用の材料仕様の高度化
・新規開発材のクリープ強度特性評価に基づく設計基準案の策定

関連情報

・展示品あり(発電用火力設備規格等への反映事例)

15:45~16:15 環境
5)  水中で接着と剥離を繰り返せるクリーンな接着機構の技術開発
発表資料

物質・材料研究機構 環境・エネルギー材料部門 ハイブリッド材料ユニット、インターコネクト・デザイングループ グループリーダー 細田 奈麻絵
http://www.nims.go.jp/idg

新技術の概要

昆虫の水中歩行の発見を基に、水中で接着と剥離を繰り返せるクリーンな接着機構の技術開発を行った。本技術は水中接着機構に泡を利用したことが特長である。

従来技術・競合技術との比較

従来の水中接着剤の課題として、環境を汚染となる化学物質を使用、剥離が困難なため繰り返し使用が困難、吸盤などは粗い表面上での使用が不可能などが挙げられる。本技術はこれらを解決するものである。

新技術の特徴

・水中で「接着と剥離」の繰り返しが可能である事。
・環境を汚染しないクリーンな技術である。
・従来使用出来なかった接着剤が本開発の接着機構を利用する事で水中でも使用可能になる。

想定される用途

・水中監視・作業ロボットの脚部
・液体接触面補修
・液体接触面検査

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり
・外国出願特許あり

16:15~16:45 製造技術
6)  プラスチックと密着するインターコネクトの高速形成技術
発表資料

物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA) ナノエレクトロニクス材料ユニット 半導体デバイス材料グループ MANA研究者 川喜多 仁
http://samurai.nims.go.jp/KAWAKITA_Jin-j.html

新技術の概要

導電性・柔軟性・プラスチックとの密着性に優れる「有機ポリマーと金属からなる複合材料」を数分で形成可能な技術であり、フレキシブルエレクトロニクス等のインターコネクト(相互接続配線)への応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

現時点でエレクトロニクスのインターコネクト形成に用いられている銅のめっきや銀の印刷といった従来・競合技術と比較して、前後の処理工程を含めたプラスチックとの密着性や作製時間の点で優れている。

新技術の特徴

・導電性
・プラスチックとの密着性
・高速形成

想定される用途

・フレキシブルエレクトロニクスの微細配線
・3次元LSIの貫通電極

関連情報

・サンプルの提供可能(有償)
・外国出願特許あり
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