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発表内容詳細

10:50~11:20 情報
1)  モデル検査技術による組込みシステム向けフォーマル検証手法
発表資料

岡山県立大学 情報工学部 情報システム工学科 教授 有本 和民
http://circuit.cse.oka-pu.ac.jp

新技術の概要

大規模化複雑化する組込みシステム用IPの高信頼化に対し、従来のランダムテスト検証では困難な網羅性保証のために、モデル検査による形式的検証の導入に向けて、検証コスト等の課題の対応策とその適用結果について報告する。

従来技術・競合技術との比較

従来のHDL設計とは別途に機能モデルを作成していたIP検証に比べ、HDL記述に対し直接フォーマル検証が適用可能となり検証モデルと設計との等価性を保証できる。またIPのテストベンチの生成に抽象化後のHDL記述を用い検証コストを抑える。

新技術の特徴

・組込みシステム向けIPのクリーンルーム検証
・モデルベース設計向け検証ツール
・IP認証機構

想定される用途

・組込みシステム向けIP設計の網羅検証
・複数のIPを接続したシステムレベルでの結合網羅検証
・組込みシステム向けIPの受け入れ網羅検証

関連情報

・試用版検証ツール提供

11:20~11:50 通信
2)  結合振動子の同期現象モデルを利用した無線LANのメディアアクセス制御
発表資料

広島市立大学 大学院情報科学研究科 情報工学専攻 講師 小畑 博靖
http://www.net.info.hiroshima-cu.ac.jp/

新技術の概要

ある一定の周期で振動する複数の振動子がお互いに影響し合い、すべての振動子が同じ周期で振動するようになる現象(例:メトロノームの振動や蛍の発光の同期)の数理モデルを利用して、無線LANのより効率的なアクセス制御方式を提案している。

従来技術・競合技術との比較

従来、無線LANで利用されるCSMA/CA制御では、無線端末数の増加と共に、データフレームの衝突頻度が大きくなりデータ送信量が減少する。一方で提案技術は、データフレームの衝突頻度を大きく減少できるため、従来方式よりもデータ送信量を増加可能。

新技術の特徴

・データ送信の衝突回避
・制御信号は端末数の変化があった場合のみ送信
・アクセスポイント収容可能端末数の増加

想定される用途

・無線LAN事業分野
・緊急通信環境の構築

13:00~13:30 計測
3)  高速度カメラ、三次元動作解析装置を用いた動態計測
発表資料

県立広島大学 保健福祉学部 理学療法学科 准教授 塩川 満久

新技術の概要

本技術は、高速度カメラや三次元動作解析装置を用いて物体に作用した印加力を効率的に推定することを可能とする。予め記憶した変化量と剛性力との対応データを用いて、高速カメラで計測された剛性力を求め、さらに物体の質量・加速度より、印加力を推定する。

従来技術・競合技術との比較

従来の方法は、予観測されたデータよりFEM(有限要素法)を使用するなどで印加力を計算しており、多くの解析時間を要するという課題がある。本技術は、少ない処理量で物体に対する印加力を正確に推定することができる。

新技術の特徴

・サービス労働者に対する身体的な負担の解析
・人間工学を考慮した製品や商品の検討
・福祉器具の開発

想定される用途

・サッカー等のスポーツ分析
・体力測定
・安全なスポーツ器具の開発

J-STORE掲載特許情報

13:30~14:00 計測
4)  低消費電力型ガス成分分析センサ
発表資料

岡山理科大学 工学部 電気電子システム学科 教授 秋山 宜生
http://www.ous.ac.jp/renkei/

新技術の概要

セレンナノワイヤーを用いた混合ガス成分の分析可能な低消費電力(1μW以下)センサを開発した。このセンサの実質的面積は、3.0mm×5.5mmと小さいものの、有機ガス、無機ガス種ともに室温で繰り返し検出可能なセンサである。

従来技術・競合技術との比較

本センサは、従来汎用のガスクロマトグラフのようなキャリヤーガスは不要で、カラムやセンサのヒーティングも不要であり、ガス種毎に固有の識別手段を設ける複雑な構成を必要としないセンサで、非常にコンパクトで、低消費電力動作し、繰り返し使用可能なガス成分分析センサである。

新技術の特徴

・ガス成分分析能力を有し、室温下で繰り返し測定可能
・センサ面積が非常に小さく、携帯型でありながらガス成分分析が可能
・1μW以下の消費電力で動作可能

想定される用途

・呼気による健康モニター、常時の室内環境モニターへの応用
・エネルギーハーベスティング用センサ
・食品の鮮度センサ

関連情報

・外国出願特許あり

14:00~14:30 医療・福祉
5)  筋活動電位(EMG)を用いた筋疲労の定量的な評価と予測
発表資料

鳥取大学 大学院工学研究科 情報エレクトロニクス専攻 助教 櫛田 大輔
http://www.seigyo-a.ike.tottori-u.ac.jp/

新技術の概要

筋内の筋繊維が発する筋活動電位(EMG)の周波数に着目して筋繊維の活動割合を算出し、代謝の転換点を知ることで筋疲労の定量化と予測を可能とした。本技術は、これまで個人の主観に頼っていた筋疲労を客観的に評価でき、筋活動電位を皮膚表面より取得するのみで容易に実現可能である。

従来技術・競合技術との比較

似通った手法として%MVC法がある。この手法の前提として被対象者の最大随意収縮を知ることが必要であり、リハビリ患者には不向きである。また、ある個人内における筋疲労を知るのみであり、広く一般的に利用可能な定量化手法ではない。

新技術の特徴

・非侵襲で筋疲労を定量的に評価および予測が可能(個人間の筋疲労の度合いを比較することも可能)
・筋収縮に関して、等尺性収縮のみならず等張性収縮においても同様に筋疲労を評価および予測が可能
・速筋繊維と遅筋繊維の活動割合を推測可能

想定される用途

・リハビリテーションおよびトレーニング機器における負荷の適正化・自動化(理学療法士・トレーナーの代替技術)
・理学療法士やトレーナーなどの教育用シミュレータ
・エルゴノミクス(人間工学)デザインなどの性能評価

14:40~15:10 環境
6)  省エネ型エタノール発酵新技術とセルロース系バイオマス変換基盤技術
発表資料

山口大学 大学院医学系研究科(農学系) 応用分子生命科学系専攻 教授 山田 守

新技術の概要

世界のバイオ燃料需要は2050年頃に現在の10倍以上になると予想されているが、セルロース系バイオマス利用の採算性から我が国ではまったく生産のメドが立っていない。今回、省エネが見込まれる有望な新技術を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

エタノール高温発酵系は従来法に比べて、冷却エネルギー削減や安定な発酵などによってコスト削減が可能となる。高温発酵に用いる耐熱性酵母はサッカロマイセスに比べて、キシロースを含めた多くの糖を資化できることからセルロース系バイオマスにも利用できる。

新技術の特徴

・有用物質生産
・物質変換

想定される用途

・エタノール生産
・バイオリファイナリー

関連情報

・外国出願特許あり

15:10~15:40 製造技術
7)  高温対応の鉛フリーはんだ合金の設計と特性評価
発表資料

広島大学 大学院工学研究院 機械物理工学専攻 特任助教 許 哲峰
http://home.hiroshima-u.ac.jp/zaishitu/

新技術の概要

本技術は、Biをベースとする鉛フリーはんだ合金の開発とはんだ材料を用いて得られる接合構造体に関する。本技術は、さらに電子パラメーターを用いて正確・迅速な組成最適化及び特性評価に関する。

従来技術・競合技術との比較

従来、Sn-Pbの組成を調整することにより、その溶融温度を比較的大幅に変更することが可能である。一方、現在鉛フリーはんだ合金として、Snをベースとするはんだ合金は比較的低い融点(~230℃)を有することから、中低温用のはんだ材料に実用化されている。よって、本競合技術は、Biをベースとする鉛フリーはんだ合金であり、比較的高い融点を有し、さらに優れた機械的特性を有する。

新技術の特徴

・高い融点
・優れた機械的特性
・良好な接合強度

想定される用途

・家電機器の電子基板のはんだ付け
・自動車の電子基板のはんだ付け
・各機器の電子部品のはんだ付け

関連情報

・共同研究可能

15:40~16:10 製造技術
8)  高分子の結晶化を利用した新規ナノファイバーの作製と高性能高分子材料への応用
発表資料

岡山大学 大学院自然科学研究科 化学生命工学専攻 准教授 内田 哲也
http://achem.okayama-u.ac.jp/polymer/flow-uchida.html

新技術の概要

セルロースナノファイバー、剛直高分子ナノファイバー、単層カーボンナノチューブに関し、結晶化を利用した全く新しいタイプの構造制御技術を確立した。その高性能材料への応用法も確立した。

従来技術・競合技術との比較

特別な操作、装置等は必要とせず、加熱と冷却だけで従来法に比べ簡単に実施できる。これまでにない微細な秩序構造体が得られる。またそれを用いた高分子材料は優れた物性を示す。

新技術の特徴

・SWNTが高配向して凝集したナノサイズのフィラーが得られる。分散性が著しく向上。高分子複合体への利用ではSWNTの特性が顕著に発揮され、力学的性質、熱伝導性などが少量添加で向上。
・セルロースナファイバー表面に高分子結晶が存在する構造が得られ、高分子中への分散性が向上する。分散に化学修飾や分散剤は必要としない点がポイント。高分子結晶により生じた凹凸によるアンカー効果で、高分子との複合体を作製すると力学的性質が向上する。
・剛直高分子は強酸にしか溶解しないため、エレクトロスピニングも利用できず、ナノファイバー化は困難であった。我々の方法は、特殊な装置や、高電圧が不要で、剛直高分子のナノファイバーが作製できる。その積層マットの作製法も確立している。

想定される用途

・ナノファイバー(フィラー)の優れた補強効果と軽量、高耐熱性から汎用高分子への少量添加による高性能化。
・耐熱性、放熱性を必要とする精密機器の構造材料や放熱材料、超高耐熱性フィルター。
・太陽電池や燃料電池の構造材料や放熱材料、さらには次世代の自動車材料としても有望である。

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(剛直高分子ナノファイバーマットなど)

J-STORE掲載特許情報

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