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発表内容詳細

13:05~13:30 製造技術
1)  金属疲労き裂の治癒技術の開発
発表資料

早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部 機械科学・航空学科 講師 細井 厚志
http://www.tenure-track-waseda.jp/researchers/researchers03.html

新技術の概要

本技術はパルス電流の印加により金属の疲労き裂を閉口させ、さらに真空中で熱処理を施すことによって金属に生じたき裂を自己治癒させるものである。ステンレス鋼などの金属は真空中で加熱すると一定の温度に達すると酸化皮膜が消失する。き裂表面の酸化皮膜が消失した状態で、急冷すると材料表面と内部で温度差が生じき裂部には圧縮応力が作用し、き裂が閉口する。この時、き裂面が清浄化されているためき裂面で金属原子が結びつきやすく、拡散が生じき裂が消失する。

従来技術・競合技術との比較

き裂修復には溶接やHIPなどが広く用いられるが、本技術は材料に悪影響を及ぼさずに大掛かりな装置を用いることなくき裂の治癒が可能である。

想定される用途

・構造部材の補修
・構造部材の疲労き裂進展遅延・寿命回復

13:35~14:00 エネルギー
2)  10年以上にわたり長期使用できる鉛蓄電池システム
発表資料

富山高等専門学校 射水キャンパス 電子情報工学科 教授 水本 巌

新技術の概要

鉛蓄電池の劣化判別機能を備え、自動的に劣化回復機能を付加している鉛蓄電池システムを開発した。そのため長期にわたって使用できる。災害時には200W程度の太陽光パネルで充電可能である。可搬型で、非常時には車から蓄電池を外しても使用できる。電池容量は100Ah以下で携帯電話の電源や冷蔵庫、照明などの電源として使用できる。

従来技術・競合技術との比較

自動的に劣化判別できる機能を備えているので、充電時もしくは放電時に劣化判定されれば、回復モードに切り替わる。そのため、通常使用して廃棄していた鉛蓄電池も、繰り返し使用できる。通常の充電器で充電していた場合よりも格段に寿命が延びる。

想定される用途

・UPS電源
・公共場所の非常用電源
・鉛蓄電池の回復機器

14:05~14:30 情報
3)  地震火災・津波避難シミュレータを用いた地域の減災ルールづくり支援
発表資料

愛媛大学 防災情報研究センター 准教授 二神 透
http://cdmir.jp/

新技術の概要

今後発生する巨大地震に伴う地震火災及び津波に備えるためには、地域毎の地震によるリスクを、住民・行政が共有化し、命を守るためのルール作りを行う必要がある。本システムは、国土地理院の国土空間データを用いて、全国各地の地震火災や津波のリスクを提示するシミュレータである。本システムを用いて、様々な地域で住民・行政とのリスク・コミュニケーションを行っている。それらの結果、地域の地震火災リスクを知ることによって、住民・行政の意識が大きく変わることを確認している。

従来技術・競合技術との比較

国土地理院の国土空間データをもとに、ユーザーが現状に基づいて最新のデータに編集可能である。ユーザーに分かりやすいシミュレーションソフトとして、開発を行った。

想定される用途

・自主防災組織での活用
・行政(危機管理・消防・都市計画)での活用
・行政・住民とのルール作り・役割分担

関連情報

・開催当日の展示品の持ち込みあり(シミュレーションソフト)

14:35~15:00 製造技術
4)  可溶性ギ酸デヒドロゲナーゼの製造技術
発表資料

信州大学 農学部 応用生命科学科 助教 伊原 正喜
http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.jpkaWUyV.html

新技術の概要

次世代エネルギーキャリアとして注目される「ギ酸」は、ギ酸デヒドロゲナーゼ(FDH)で生成される。本発明ではMo-W/FDH遺伝子をコードする遺伝子を破壊した大腸菌と、ランダムな変異を導入した当該遺伝子を挿入したベクターを用いたところ、可溶性で活性型のMo-W/FDHの発現に成功した。CO2固定や燃料電池、センサー等への応用を目指した研究に貢献できる。

従来技術・競合技術との比較

従来、ギ酸デヒドロゲナーゼの調製は、天然の微生物から抽出する方法か、もしくは訓練を積んだバイオ技術者のみが実施できる遺伝子工学技術による方法のみであったが、我々の技術によって簡便化に成功したことが特徴である。

想定される用途

・ギ酸製造
・水素貯蔵
・燃料電池

J-STORE掲載特許情報

15:05~15:30 情報
5)  カメラ映像からの群衆の属性や興味の推定
発表資料

奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報科学専攻 准教授 浮田 宗伯
http://ambient.naist.jp/member/ukita/

新技術の概要

駅やショッピングモールなどに設置されているカメラの映像から、広域にわたる人流の追跡や、撮影される群衆の属性(例:親子、友人などのグループ構成)を推定する手法を開発した。将来的には、さらに群衆の興味(例:どのようなグループ構成の客層が、どの店舗を見ているのか?)を推定する技術へと発展させる。

従来技術・競合技術との比較

群衆の中から個々に人間を追跡する技術は多数提案されてきているが、群衆の中のグループを見つけ、追跡性能の向上につなげている手法には新規性がある。また、グループ構成を知り、記録できること自体に、マーケティングなどへの応用が期待できる。

想定される用途

・監視カメラによるサーベイランス
・個々の状態に応じたマン・ナビゲーション(人流制御)
・顧客情報の収集によるマーケティングへの応用

15:35~16:00 情報
6)  都市域におけるゲリラ豪雨予測の画期的高精度化

京都大学 生存圏研究所 助教 古本 淳一

新技術の概要

近年社会現象となっている災害をもたらす極端気象の予測精度を10倍程度向上させるため、現象の発生源である地表付近の気象場に着目してその観測網を活用する。街区毎の気象予測を元に、ユーザー・デマンドに応じた気象予測を可能し、気象変化に応じた行動予測を元にした都市域マーケティング情報の提供技術。

従来技術・競合技術との比較

従来技術である気象レーダーを用いた豪雨推定は落下直前の雨粒を観測するため、数分前の豪雨のみが観測され、防災上必要な30分のリードタイムを確保できない。また、マーケティング用途の情報としても十分なものではない。

想定される用途

・都市住民への属性別気象情報提供
・下水道、地下街などの都市域GISとの統合による防災アラートシステム
・商業施設向けの短時間マーケット情報提供

関連情報

・サンプルの提供可能
・開催当日の展示品の持ち込みあり(シミュレーションのデモンストレーション動画を予定)
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