JSTトップ > 新技術説明会 > 発表技術アーカイブス > 2014 6次産業化と明日へのものづくり

発表内容詳細

9:40~10:05 材料
1)  様々な溶液を対象とする新規ゲル化剤
発表資料

苫小牧工業高等専門学校 物質工学科 准教授 甲野 裕之
http://www.tomakomai-ct.ac.jp/department/sem/labo/kono/index.html

新技術の概要

グアガム誘導体を原料とした新規非イオン性ゲル化剤。従来の吸水性高分子ではゲル化が困難であった酸性水溶液、高電解質水溶液、さらには有機溶媒やイオン液体をゲル化できる新しいタイプのゲル化剤。

従来技術・競合技術との比較

・吸水力が溶液の酸性度、電解質濃度に影響されず、安定している点 ・有機溶媒、含水有機溶媒をゲル化可能な点 ・イオン液体をゲル化し、高誘電率、不揮発性、耐熱性ゲルが得られる点

新技術の特徴

・高濃度電解質水溶液でも容易にゲル化
・高粘弾性ゲル
・誘電性ゲル、不揮発性ゲル、耐熱性ゲル

想定される用途

・徐放性剤~農薬・肥料
・廃液等を対象としたゲル化剤、漏洩防止剤
・コンデンサー、電池等の電気デバイス

10:05~10:30 製造技術
2)  『水蒸気+水』の物理作用を利用した超低環境負荷洗浄
発表資料

国立大学法人北海道大学 大学院工学研究院 機械宇宙工学部門 教授 渡部 正夫
http://mech-hm.eng.hokudai.ac.jp/~info/index.html

新技術の概要

私達は、水と水蒸気を混合しノズルから高速噴射する全く新しい水蒸気・水混相噴流を用いた革新的洗浄法を提案し、半導体製造プロセス等の超精密洗浄で所定の性能を発揮することを確認しました。

従来技術・競合技術との比較

本洗浄法は、①水と水蒸気のみを使用して、人体に有害な洗剤等の化学薬品を使用せず超低環境負荷であり、②良好な超精密洗浄効果を得られる点に最大の特徴を有しています。

新技術の特徴

・食品製造プロセスの殺菌・洗浄プロセス
・半導体、LED、太陽電池等の製造プロセス

10:30~10:55 製造技術
3)  使用済み乾電池から精製した粉末を用いたアルミニウム合金用フラックスの開発
発表資料

北海道立総合研究機構 産業技術研究本部 ものづくり支援センタ- 主査 高橋 英徳
http://www.iri.hro.or.jp/

新技術の概要

本製品は、使用済み乾電池を焼成して得られた酸化物粉末が主成分です。アルミニウム溶湯に0.5wt%の添加で0.05wt%以上のMg低減効果を有しています。アルミニウム溶湯への添加には、本製品の投げ込みおよび撹拌を行います。

従来技術・競合技術との比較

従来のアルミニウム合金用マグネシウム濃度調整用フラックス(通称:脱マグ剤)は\200/kg以上ですが、本製品は従来品と同等またはそれ以上のマグネシウム濃度低減性能を有する上に価格が数分の1であることから、経済性に優れた製品です。

想定される用途

・アルミニウム合金用フラックス
・アルミニウムリサイクル

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(成果物)

10:55~11:20 アグリ・バイオ
4)  水生植物の成長を促進する新規根圏微生物の発見とその利活用
発表資料

独立行政法人産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 生物資源情報基盤研究グループ 主任研究員 玉木 秀幸
https://unit.aist.go.jp/bpri/bpri-gene/index.html

新技術の概要

本発明は、水生植物の成長を促進する新しい根圏微生物(PGPR: plant growth promoting rhizobacteria)を複数種発見し、同微生物を活用して、植物工場等における農作物や医薬品等の水耕栽培生産プロセスの高効率化、省力化を志向する基盤技術です。

従来技術・競合技術との比較

植物の成長促進微生物は、農業分野において古くから注目され、主に土壌で生育する農業用植物を対象に研究開発が実施されてきました。今回の発明は、水生の植物から、成長促進微生物を見出し、近年注目を集めている植物工場の水耕栽培の効率化を志向する点で新しい技術です。

新技術の特徴

・植物の体長だけでなく個体を増加させる成長促進作用をもつ新しい根圏微生物であり、低肥料、低照度条件での植物栽培を可能にします。
・植物の成長だけでなくクロロフィル量を著しく増大させる作用をもつ新しい根圏微生物です。
・学術的にも水生植物の成長促進微生物(PGPR)はほとんど知られておらず、新規性の高い発見です。

想定される用途

・植物成長増強剤(微生物剤)あるいはPGPR付着苗(水耕栽培用)を製品とし、植物工場における農作物あるいは医薬品生産の向上を図ります。
・水生植物を活用した植生浄化(ビオトープ)の高度化が図られ、利活用促進につながります。
・水生の植物とPGPRを共培養し、植物あるいは微生物単独では生産できない新規有用物質生産技術を開発します。

J-STORE掲載特許情報

11:20~11:45 アグリ・バイオ
5)  高純度水素と機能性炭素を併産するメタン改質プロセスの開発
発表資料

旭川工業高等専門学校 物質化学工学科 教授 宮越 昭彦

新技術の概要

本技術はマイクロ波加熱器と触媒を組み合わせたメタン改質装置に関するものです。現在はメタンからの水素収率が75%以上、生成物の水素純度がほぼ100%で、触媒活性が33時間以上維持することを見出しました。副生する炭素成分も高結晶性のグラファイトであることが確認されました。なお、本反応ではCOとCO

従来技術・競合技術との比較

メタンや低級炭化水素からの(天然ガス・バイオガス等)水素製造の主力は、水蒸気改質反応ですが、本反応はスチームを混合せずに直接、水素と結晶性グラファイトを製造します。水素製造を主体とする化学プロセス、グラフェン製造や高配向性黒鉛を目的とする材料プロセスの両方に適用できます。

新技術の特徴

・グラファイト層を化学的に修飾した燃料電池等の電極素材の開発
・コーキング(炭素質劣化)が問題となっている化学反応プロセスへのマイクロ波加熱の応用
・新規発想による金属炭化物の製造(触媒および機能性材料への応用)

想定される用途

・燃料電池を利用するシステムと組み合わせた高純度水素製造用化学転換器
・温室効果ガス排出防止を目的とした、メタン(低級炭化水素)の炭素固定化装置への応用
・グラフェン製造、高配向性炭素製造を目的とした低級炭化水素からの機能性炭素製造

関連情報

・展示品あり(活性炭素の現物についてお見せします)

13:10~13:35 アグリ・バイオ
6)  プラズマを用いた農作物の低温・ドライ殺菌技術
発表資料

佐世保工業高等専門学校 電気電子工学科 准教授 柳生 義人

新技術の概要

食品を腐敗させたり品質を劣化させたりする細菌や真菌、バクテリアなどの微生物にプラズマを照射することで微生物を化学物質などの残留性なく殺滅できます。プラズマを用いて農作物や食品をドライ・低温(≧60℃)で殺菌する技術を紹介します。

従来技術・競合技術との比較

従来技術として頻繁に用いられる高圧蒸気殺菌では、味、食感、風味、色調、栄養価などの劣化が起こるため品質が低下しやすく、また、農作物においてはポストハーベスト農薬の禁止により、収穫後に殺菌・消毒を行う有効な手段がありません。本提案技術は、低温かつドライプロセスでの殺菌処理が可能であることから、従来手法の適用が難しかった対象への施用が可能となり、新しい殺菌技術として期待されます。

新技術の特徴

・病原体に対するプラズマの高い殺菌力
・低温(≦60℃)・ドライ・低湿プロセスで処理可能
・化学物質などの残留性がない

想定される用途

・食品(農作物、畜産物、水産物、加工品など)の殺菌・消毒処理
・青果物、生鮮品などの輸送や貯蔵時の殺菌・消毒処理
・穀物や種子、紛体の殺菌・消毒処理

関連情報

・サンプルの提供可能(ご希望の処理対象(持込)に対するプラズマ殺菌試験が可能)

13:35~14:00 アグリ・バイオ
7)  水だけを用いたイカ中骨からのβキチン製造方法
発表資料

一関工業高等専門学校 物質化学工学科 教授 戸谷 一英
http://www.ichinoseki.ac.jp/

新技術の概要

三陸地域で廃棄されているイカ中骨から、環境に優しい技術である高温高圧水処理により機能性素材βキチンを製造する新技術を紹介します。

従来技術・競合技術との比較

従来、イカ中骨からβキチンを製造するためには、酸による脱灰や塩基による脱タンパク質が必要であり、廃液処理が問題でしたが、本技術では水だけを用いたβキチン製造を達成しました。

新技術の特徴

・高温高圧水を用いた食品素材の製造
・有機溶媒や酸・アルカリといった化学物質を使用しないこと
・キチン以外の様々なバイオマス資源への適用も可能

想定される用途

・水産廃棄物の高付加価値化
・各種バイオマスからの新規化合物の生成
・食品加工プロセスの環境負荷の低減

14:00~14:25 アグリ・バイオ
8)  新食感「もちもちマグロ」の開発と販売
発表資料

和歌山工業高等専門学校 電気情報工学科 教授 藤本 晶
http://www.wakayama-nct.ac.jp/gakka/denki/denki-staff/denki-fujimoto/denki-fujimoto.htm

新技術の概要

びん長マグロの水分含有量を制御することで、これまでにない「もちもち」した食感を付与した、新食感のマグロ肉を開発し、「もちもちマグロ」の商品名で販売を開始しています。

従来技術・競合技術との比較

びん長マグロは、やや水っぽい淡泊な味のため、安価で取引され、缶詰に加工されることも多かった。本技術は、びん長マグロに含まれる水分量を制御することで、もちもちした食感と濃縮された味わい等、これまでにないマグロ肉を提供しています。

新技術の特徴

・これまでにない新しい食感を提供
・水分量の制御で種々の食感を持つマグロ肉を提供
・マグロ肉の新たな分野を開拓

想定される用途

・マグロ肉を洋風で味わえるため、レストラン等洋食店でも提供
・新たなお通し等の食材
・新たな食感の刺身として

関連情報

・サンプルの提供可能

15:40~16:05 環境
9)  カルシウムを担持した竹廃材の利用による畜産排水中のリン回収
発表資料

有明工業高等専門学校 物質工学科 教授 劉 丹
http://www.ce.ariake-nct.ac.jp/laboratory/ryu.pdf

新技術の概要

竹林整備作業によって竹廃材が多量に発生、その処分が課題となっています。本技術の実用化で竹廃材の有効利用ができます。また、し尿中のリン酸イオンは竹材に担持させたCa成分と反応してHAP結晶になり固体状態で回収できます。本技術はアルカリ性排水のリン回収に特に有効ですが、中性と弱酸性の排液中のリンの回収も可能になります。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、排水のpHをあらかじめアルカリ性に調整してリンの回収を行う方法が多いです。この方法では竹材表面に担持させてカルシウム化合物の効果でpH調整機能を有するため、中性または弱酸性の排水に対してもそのまま適用しリンの回収が可能です。

新技術の特徴

・竹林整備作業によって竹廃材が多量に発生、その処分が課題となっています。本法の実用化で竹廃材の有効利用ができます。
・し尿中のリン酸イオンは竹材に担持させたカルシウム成分と反応してHAP結晶になり固体状態で回収できます。
・アルカリ性排水のリン回収に特に有効ですが、中性と弱酸性の排液中のリンの回収も可能です。

想定される用途

・乏しいリン資源のリサイクル&動物し尿による環境問題の解決に役立つ。
・竹資源の有効活用と竹の過剰繁殖による里山環境問題の解決につながる。
・リン回収後の竹をバイオマス燃料としての利用が可能。リンはその燃焼灰の中に含まれているため回収・活用ができる。

16:05~16:30 アグリ・バイオ
10)  農作物の栽培管理と収穫予測に基づいた栽培契約マッチングシステム

香川高等専門学校 電気情報工学科 准教授 村上 幸一
http://murakami-lab.com

新技術の概要

クラウド上に蓄積される日々の農作物の栽培管理データを元に収穫予測(収穫時期・品質・収量)を行うことができます。収穫予測に基づいて農家と流通業者の栽培契約マッチング、再マッチングを行うことができます。

従来技術・競合技術との比較

従来の契約栽培では、天候不良などにより収量不足が生じた場合や、収穫時期が遅れた場合などへの対応が困難でした。本システムではリアルタイムな収穫予測をもとに、栽培契約や必要に応じた再マッチングを行うことができます。

新技術の特徴

・異分野のマッチングシステムへの拡張が期待できます。
・漁業者と流通業者、メーカーとサプライチェーン など

想定される用途

・農家と流通業者の契約栽培のマッチング
・農家の栽培管理・原価管理
・農家の収穫予測
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