発表内容詳細

10:00~10:25 医療・福祉
1) レーザー光圧力を用いたマルチセルソーター技術

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 細胞光シグナル研究グループ 主任研究員 平野 研
https://unit.aist.go.jp/hri/group/2015_ci-4/index.html

新技術の概要

本技術は、レーザー光圧力とマイクロ流体チップを用いたマルチ・セルソーター技術である。マイクロ流路中で目的の細胞のみをレーザーの光圧力により運動方向を変えることで分離・回収をおこなうことができる。

従来技術・競合技術との比較

従来のセルソーターと比べ、5種類以上の細胞を一度に分離・回収でき、使い捨てチップを用いることで無菌かつコンタミ無しの状態で扱うことが可能となる。

新技術の特徴

・半導体微細加工技術による5種類以上の細胞の同時分離回収
・使い捨てチップと光圧力による無菌・コンタミレスや装置小型化
・単一細胞レベルでの分離回収を伴う細胞解析集積チップへの拡張性

想定される用途

・マルチ回収を必要とするセルソーター
・無菌状態かつコンタミ無しでiPS細胞等の高精度分離精製技術
・ナノ材料ソーター

関連情報

・外国出願特許あり
・展示品あり(マイクロ流体チップ)

10:30~10:55 医療・福祉
2) 表面増強ラマン散乱を用いた超高感度生体分子分析技術

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 生体ナノ計測研究グループ 主任研究員 伊藤 民武
https://unit.aist.go.jp/hri/group/2015_nb-4/itoh.html

新技術の概要

表面増強ラマン散乱(SERS)は分子が金、銀、アルミなどのプラズモン共鳴を強く示すナノ粒子に吸着することで分子のラマン光強度が向上する現象であり、特に分子がナノ粒子凝集体間隙に吸着したとき一分子のラマンスペクトルが測定可能となる超高感度分光法である。

従来技術・競合技術との比較

従来技術であるラマン散乱では詳細な分子種の識別が可能となるが非常に感度が低い(蛍光分子より10桁程度低い)。従来技術である蛍光法は単分子に感度を有するが分子識別能力が低い(スペクトル構造が少ない)。SERSは最適条件では単分子感度を有し、ラマン散乱の詳細な分子識別能力を有している。

新技術の特徴

・ラマン散乱分光が有する詳細な分子識別能力
・蛍光法に匹敵する超高感度性
・金属ナノ粒子を用いることによる光照射に対するロバストネス

想定される用途

・SERSタグ (蛍光分子の代わりにSERS活性分子を使ったタグ。多重標識が簡便にできる)
・SERS液体クロマトグラフィー(液体クロマトグラフィーで詳細な分子構造識別が可能、右近工舎)
・SERS基板(極低濃度溶液の定量と識別が可能となる。禁止薬物検出に可能性、ストローブ株式会社)

関連情報

・サンプルの提供可能

13:00~13:25 医療・福祉
3) 培養細胞を用いた工業ナノ粒子の有害性評価技術ー国際標準化への取り組みー

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 生活環境制御研究グループ 研究員 田部井 陽介
https://unit.aist.go.jp/hri/group/2015_en-4/index.html

新技術の概要

ナノ粒子は、触媒・電子部品・化粧品などに利用され、私達の身近な存在である一方、ヒトへの有害影響が懸念されています。本技術は、ナノ粒子が生体に及ぼす影響を解析するための、「信頼性の高い評価方法」を提供します。

従来技術・競合技術との比較

ナノ粒子の有害性評価においては、予想しない人為的な影響が生じる場合があります。この影響を排除し、正確な評価を行うためには、使用するナノ粒子分散液の性状決定が重要です。しかし、多くの研究では分散液の性状には注意が向けられていません。本評価系では、より正確な生体影響の解析が可能となっています。

新技術の特徴

・生体への影響をより正確に外挿が可能。
・安全・安心なナノ粒子の開発を支援。

想定される用途

・生体影響メカニズムの解析
・in vivo試験のためのプレスクリーニング
・DDSの技術開発への展開

13:30~13:55 医療・福祉
4) 紙・フィルム・テープでつくる医療診断用チップ

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 生体ナノ計測研究グループ 主任研究員 渕脇 雄介
https://unit.aist.go.jp/hri/group/2015_nb-4/index.html

新技術の概要

紙と同じくらい安価なフィルムと両面テープを機能的に組み合わせることで、紙だけでは解決できなかった新しい診断用チップを開発しました。色むらやにじみがなく、安定した分析精度と高い感度が期待できます。

従来技術・競合技術との比較

従来の診断チップと異なり、1)安定で優れた精度、2)一般ユーザーが手軽に扱える操作性、3)ガラスなどのチップ製品と同等の感度が期待、4)広範なバイオアッセイへの展開が可能、5)スマートフォンで解析が可能などの特徴を有する。

新技術の特徴

・紙、フィルム、テープを機能的に組み合わせることで、紙だけでは解決できなかった安価な診断用チップを開発しました。
・液をたらすだけで「流す」「止める」といったポンプのような操作ができるため、専門知識のない人も手軽に扱えます。
・変色・発光の程度をはかる部分には、紙のような多孔質の繊維ではなく、透明のフィルムを用いました。

想定される用途

・途上国や振興国、緊急災害時で手軽に利用できる検査キット
・教育や研究開発の現場で利用できるキット
・環境要因、水質、動植物の健康状態などの簡便なモニタリングへの利用

関連情報

・外国出願特許あり

14:30~14:55 医療・福祉
5) エピゲノム変化の迅速計測に向けた免疫化学的なメチルシトシン検出

産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 ナノバイオデバイス研究グループ グループ長 栗田 僚二
https://unit.aist.go.jp/biomed-ri/biomed-nbd/

新技術の概要

エピゲノム変化として最も重要なシトシンのメチル化を、イムノアッセイ法で迅速に計測する手法を検討している。バルジ塩基に隣接する塩基同士のスタッキング効果を利用することで、シーケンス選択的なイムノアッセイを実現した。

従来技術・競合技術との比較

バイサルファイト反応を行わずにメチルシトシン検出を可能であり、従来の96ウエルベースのイムノアッセイのように迅速かつ中性付近で測定を完結することが可能である。また、メチル化感受性酵素や電気泳動、ピペリジン処理等も不要である。

新技術の特徴

・迅速測定。
・温和な反応条件。
・マイクロセンサを用いたオンサイト検出も可能。

想定される用途

・エピジェネティクス研究
・疾病診断
・創薬

関連情報

・外国出願特許あり

15:00~15:25 医療・福祉
6) モジュール型超音波治療機器研究開発プラットフォームの構築

産業技術総合研究所 健康工学研究部門 セラノスティックデバイス研究グループ 主任研究員 葭仲 潔
https://staff.aist.go.jp/k.yoshinaka/

新技術の概要

超小型多チャンネル超音波トランスデューサーモジュールの開発を行っている。これらのモジュールを複数配置する事により、例えば数百ch~数千chの治療用多ch超音波システムなど様々な超音波照射系を簡便に構築できる。本モジュールシステムを用いることにより、超音波治療機器・超音波機能性薬剤・超音波機能性材料研究開発プラットフォーム構築を目指している。

従来技術・競合技術との比較

本超音波モジュール技術により、メンテナンスおよび設計変更の容易さによる機器開発期間の大幅な短縮、モジュール型システムによる大幅な小型化・省電力化、また画像化超音波素子及び治療用超音波素子を融合したハイブリッドUSgHIFU(ultrasound guided high intensity focused ultrasound therapy)のような革新的装置の実現が期待できる。

新技術の特徴

・超小型でハイパワー出力可能な治療用超音波振動子モジュール
・モジュール化された超音波素子による大規模フェーズドアレイ装置の構築
・集束超音波装置を用いた研究開発パッケージングツールの提供

想定される用途

・集束超音波治療
・細胞・生体組織への超音波照射による生理活性評価
・エネルギー励起型機能化生体材料・機能化薬剤(Energy activated functional bio-material・functional medicine)
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