発表内容詳細

13:00~13:25 デバイス・装置
1) 医療用赤外レーザー装置

理化学研究所 光量子工学研究領域・光量子技術基盤開発グループ 光量子制御技術開発チーム 研究員 湯本 正樹
http://www.riken.jp/research/labs/rap/

新技術の概要

水の吸収・OH基の吸収を包含する2-3µm領域のパルス光を出力できるレーザーである。このレーザーを用いた歯科学の研究が進んでいる。医療応用中心にさまざまな応用への展開が可能である。

従来技術・競合技術との比較

2.1-2.7µmあるいは2.5-3.1µmの波長領域を単一のレーザーで出力できるようになった。この波長帯の出力エネルギーとしては世界最大(50mJ級)が得られている。高速に波長を掃引できる(~1kHz)機能の搭載が可能である。

新技術の特徴

・物質加工:水の吸収・OH基など、2~3µm領域に吸収のある物質がターゲット
・分光分析
・質量分析

想定される用途

・医療応用・歯科応用(歯科応用は現在進行中)
・赤外顕微鏡
・環境計測

関連情報

・外国出願特許あり

13:30~13:55 デバイス・装置
2) 暗視野X線タイコグラフィによる高分解能・高感度イメージング

理化学研究所 放射光科学総合研究センター 構造可視化研究チーム チームリーダー 高橋 幸生
http://homepage2.nifty.com/yt_lab/index.html

新技術の概要

暗視野X線タイコグラフィは、試料および円柱構造体にコヒーレントX線を照射した際に観測される高角コヒーレントX線回折強度パターンに位相回復計算を実行し、高分解能・高感度で試料像を取得するイメージング手法である。

従来技術・競合技術との比較

従来のX線タイコグラフィ技術と比べて、暗視野X線タイコグラフィでは、目的の空間分解能・感度を達成するために必要な回折強度のダイナミックレンジが大幅に圧縮されるため、空間分解能・感度を飛躍的に向上させることが可能である。

新技術の特徴

・10マイクロメートルサイズの試料を10ナノメートルの分解能で非破壊観察可能
・電子顕微鏡では観察の難しい厚い試料を高分解能で観察が可能

想定される用途

・触媒材料やエネルギー変換素子等の機能性材料の観察
・細胞などの生体試料の観察

14:00~14:25 デバイス・装置
3) 測定装置自身を用いた波面歪みの測定とその補償

理化学研究所 光量子工学研究領域 研究員 磯部 圭佑
http://www.riken.jp/lab-www/mid-lab/

新技術の概要

波面補償光学装置が波面歪み測定にも使用され、光学顕微鏡などの測定装置自身によって、観察している試料位置における波面歪みを測定します。そのため、追加の波面センサーを用いる必要がなく、装置を簡易化できます。

従来技術・競合技術との比較

試料から帰ってきた光の波面歪みを波面センサーにより測定し、補償する技術と、波面歪みを仮定して波面補償を試行錯誤する技術があります。しかし、明るい点光源が試料内部に必要、波面センサーが別途必要などの問題があります。

新技術の特徴

・追加の波面測定光学系が不必要
・試料内部の焦点面における波面歪みを測定可能
・明るい点光源が不必要

想定される用途

・顕微観察装置
・天体観測装置
・病理検査装置

14:30~14:55 デバイス・装置
4) 集束イオンビームによる直接描画による超伝導量子干渉素子およびその製造法

理化学研究所 創発物性研究センター 量子凝縮相研究チーム 客員研究員 石黒 亮輔
http://www2.jwu.ac.jp/kgr/jpn/ResearcherInformation/ResearcherInformation.aspx?KYCD=00013080

新技術の概要

本技術は高感度磁気センサーである超伝導量子干渉素子(SQUID)およびその製造方法に関する。さらに詳細には、本技術はFIB装置により作製されるSQUIDおよびその製造方法に関する。

従来技術・競合技術との比較

超伝導量子干渉素子(SQUID)はこれまで十分に大きな平面上にリソグラフィーにより作製されてきた、本技術は直接描画によって立体形状へのSQUIDの作製が可能であることを実証した。

新技術の特徴

・針状のセンサーへのSQUID作製
・平面でない基板へのSQUID作製
・立体型のSQUID作製

想定される用途

・走査型顕微鏡のプローブにおけるベクトル磁気センサー
・テスト試料の局所磁気異常の検出
・ベクトル型ナノ磁気センサー

関連情報

・試作可能

15:00~15:25 材料
5) ものに伝わる力やガスの暴露に応答して色が大きく変化する固体色素材料

理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター 次世代イメージング研究チーム 客員研究員 神野 伸一郎
http://analyticalscience.pharm.okayama-u.ac.jp/

新技術の概要

私達が独自に開発したアミノベンゾピラノキサンテン系色素(ABPX)は、外的刺激に応答して分子構造が多段階に変化することで、蛍光色や発色がカラフルに変化する有機色素材料です。今回、固体粉末に力学的な刺激を加えたり、ガスを暴露することで、発色や蛍光色が大きく変化する新たなABPX誘導体の開発に成功しました。

従来技術・競合技術との比較

外的刺激に応答して発色や蛍光色が変化する有機分子はありますが、吸収や蛍光の波長変化は小さなものがほとんどです。今回開発したABPX誘導体は、波長の変化が大きく、応答性も極めて速い特徴をもつため、ものに伝わる力やガスを簡易にモニタリング可能な固体タイプのセンシング材料となります。

新技術の特徴

・材料化学分野: ものに加わる力や摩耗の程度をセンシングできる材料
・環境計測分野: 大気中のガスを簡便に検知・検出可能なモニタリング剤
・ライフサイエンス分野: 生体組織や細胞に加わる力をイメージングできるメカノバイオセンサー

想定される用途

・センシング材料
・橋梁用耐震材料
・染料、塗料、顔料

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり

15:30~15:55 アグリ・バイオ
6) 生体高分子の革新的標識法と診断・治療を変える糖鎖複合体 DDS

理化学研究所 田中生体機能合成化学研究室 准主任研究員 田中 克典
http://www.riken.jp/research/labs/associate/biofunct_synth_chem/
http://www.riken.jp/nori-tanaka-lab/

新技術の概要

「理研クリック反応」と名付けた、タンパク質や抗体、あるいは生細胞の革新的標識法を紹介する。試薬を検体にふりかけるだけで短時間で活性を落とすことなく標識や分子複合化を実現できる。また、診断や治療分野の常識を根本から変える、糖鎖複合体を基盤とした初めての高効率的DDSを紹介する。

従来技術・競合技術との比較

これまでに汎用されてきたスクシンイミジルエステルやマレイミド法、あるいは最近盛んに検討されている「クリック反応」とは完全に異なり、より一般的で診断分野で利用しやすく、かつ格段に効率的な標識や分子複合化技術である。また、従来の抗体やペプチでは成し得ず、生体内での「パターン認識」により、標的臓器内の特定細胞や個々の疾患までも厳密に認識する、世界で初めての糖鎖複合体を紹介する。

新技術の特徴

・様々な分子の標識化
・生体分子の複合化による新機能創出
・基盤への担持(マイクロアレイなど)

想定される用途

・分子イメージング
・診断
・放射線治療

関連情報

・サンプルの提供可能
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>