発表内容詳細

13:00~13:25 アグリ・バイオ
1) 遠赤色光吸収により光変換しつつ蛍光を発するタンパク質の発見
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静岡大学 学術院理学領域 講師 成川 礼
http://narikawa-lab.wix.com/narikawa-laboratory

新技術の概要

GFPとほぼ同程度の分子サイズで、ビリベルジンという色素を共有結合することで、遠赤色光と橙色光の間で光変換するタンパク質を発見した。さらに、遠赤色光吸収型は、730 nmをピークとする蛍光を発することも発見した。

従来技術・競合技術との比較

従来の蛍光プローブであるGFP系タンパク質やオプトジェネティクスに使用されているロドプシン系タンパク質は、遠赤色光吸収型は開発されていない。また、近年、バクテリオフィトクロムという光受容体を基に遠赤色光吸収型蛍光プローブが開発されたが、その分子サイズはGFPの倍程度である。

新技術の特徴

・このタンパク質は、元来結合することが示唆されていたフィコシアノビリンに加えて、ビリベルジンも結合することができる。
・結合する色素・ビリベルジンは動物細胞にも存在するため、色素合成系の導入や色素の添加などの操作をせずに、色素結合タンパク質を細胞内で作ることができる可能性がある。
・光変換の速度が速く、何度でも変換が可能である。また変換過程で、中間体などが検出されないため、光スイッチとして機能性が高い。

想定される用途

・遠赤色光は、動物細胞によりあまり吸収されないので、動物個体の奥深くの組織での分子イメージングやオプトジェネティクスに利用しうる。
・光変換することで、橙色光吸収型からは近赤外光領域に蛍光を発しないため、蛍光のON/OFFができ、超解像イメージングのプローブとしても利用しうる。
・酵素活性ドメインと融合したキメラタンパク質を作製することで、ある酵素活性を光で制御する光スイッチとして利用しうる。

関連情報

・展示品あり(光変換タンパク質を持ち込み、実際に光変換する様子を観察してもらう)

13:30~13:55 アグリ・バイオ
2) 世界初 体外授精法を用いた有用な鳥類の創出
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静岡大学 学術院農学領域 応用生物化学系列 准教授 笹浪 知宏

新技術の概要

顕微授精は基礎研究やヒトの不妊治療に広く応用されているが、鳥類での成功例はなかった。本発表では、顕微授精によるヒナの孵化育成の成功と産業への応用について紹介したい。

従来技術・競合技術との比較

顕微授精によるヒナの孵化・育成はこれまでになかった技術である。また、始原生殖細胞の注入による生殖系列キメラ作成法よりも、短期間に効率良く、低コストで遺伝子組換え鳥類を作出することが可能である。また、本方法は、クローン鳥類を作出可能な唯一の方法である。

新技術の特徴

・インスリン、成長ホルモン、インターフェロンなどの有用医薬品タンパク質の生産

想定される用途

・遺伝子組み換えおよびゲノム編集技術を持ちいた有用家禽の作出
・クローン家禽を用いた遺伝資源の保存

関連情報

・外国出願特許あり

14:00~14:25 材料
3) ガンマ線照射を利用したポリエステル、ポリアミドの機能
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静岡大学 学術院教育学領域 家政教育系列 教授 澤渡 千枝
静岡大学 名誉教授 八木 達彦

新技術の概要

環境調和型高分子として知られるポリ乳酸などのポリエステルやポリアミドは化学処理による機能化が困難なため用途が限定される。これにガンマ線を利用してアミノ基、ヒドロキシ基などの官能基を導入することにより用途を広げることができる。

従来技術・競合技術との比較

従来の高分子への官能基導入は過酷な反応条件を必要とし化学的安定な高分子にしか適用できない.本発明では高分子にホルミル基など反応性側鎖を導入することで過酷な反応条件を避け、ガンマ線量も減らして高分子の劣化を最小限にとどめた。

新技術の特徴

・ガンマ線照射という単純な作業で高分子に機能性側鎖を付加できる。
・用いる試薬は通常の化学技術者にとって特別な訓練を必要とするほどの危険性はない。
・低照射量とマイルドな反応条件によって高分子へのダメージがかなり少ない。

想定される用途

・バイオリアクタ、培養基等の機能をもつ高分子材料
・細胞接着性または細胞忌避性の付与された高分子材料
・濡れ性、染色性、抗菌性などをもつ包装材、テープなどの材料

関連情報

・サンプルの提供可能(高分子の種類と導入したい官能基を提案されれば検討します)

14:30~14:55 デバイス・装置
4) デジタル式マイクロ流体システムのための弾性表面波を用いた液滴の微小位置検出とその応用
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静岡大学 創造科学技術大学院 光・ナノ物質機能専攻 教授 近藤 淳
http://www.sys.eng.shizuoka.ac.jp/~j-kondoh/jpn/Kondoh-lab.html

新技術の概要

弾性表面波を用いた液滴搬送機能と計測機能を集積化したデジタル式マイクロ流体システム(DMFS)を提案している。DMFS上での液滴位置について検討した結果、液滴位置だけでなく、液滴の物性や量の検知も可能であることが明らかになった。

従来技術・競合技術との比較

従来法では,基準液滴との時間差を利用した液滴位置検知が行われている。しかし、液量が数μlと僅かなため、基準液滴はすぐに乾燥して消滅する。これに対し、本方式は液滴1個で液滴位置の計測が可能となる。また、液滴位置だけでなく、液滴量や液滴の音響特性も測定可能である。

新技術の特徴

・ミストなどの微小液滴量,サイズ,音響特性の同時計測
・分析化学分野での微小液滴を用いた計測法
・血液などの診断への応用

想定される用途

・デジタル式マイクロ流体システムにおける液滴位置制御
・微小液滴量計測
・微小液滴を用いた音響特性測定

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:00~15:25 デバイス・装置
5) 微少量から大容量に適用可能な、投げ込み式の凍結濃縮装置
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静岡大学 学術院工学領域 化学バイオ工学系列 教授 木村 元彦
http://cheme.eng.shizuoka.ac.jp/~kimuralab/

新技術の概要

生化学サンプル溶液や各種食品溶液を、投げ込み式の簡便な装置によって凍結濃縮する技術です。投げ込み式によって、簡便な操作で、微少量から大容量の各種溶液を濃縮することができます。

従来技術・競合技術との比較

従来の凍結濃縮法は、大型の専用装置を使用して流体を激しく撹拌しながら凍結濃縮するものです。本発明は、1mL以下の微少溶液にも適用可能な、小型化可能な投げ込み式の凍結濃縮技術です。

新技術の特徴

・一般工業用途での水溶液濃縮
・一般家庭用途での水溶液濃縮
・研究機関、教育機関などでの濃縮試験

想定される用途

・生化学分野での微量サンプルの濃縮
・一般化学分析でのサンプルの濃縮
・食品工場や化学プロセスの濃縮行程への導入

15:30~15:55 デバイス・装置
6) 三相インバータ1台で磁気浮上回転する冷却ファン用ベアリングレスモータ
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静岡大学 学術院工学領域 機械工学系列 准教授 朝間 淳一
http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~tjasama/

新技術の概要

本技術では、一般的なモータドライブに使用される三相インバータを用いて、パワースイッチング素子の追加無しで、回転子が非接触回転する、低コスト・高寿命冷却ファン用ベアリングレスモータを提案する。

従来技術・競合技術との比較

これまでの冷却ファンはベアリングを用いているため、低寿命・騒音・メンテナンス等が問題であった。また、これまでのベアリングレスモータは三相インバータ1台のみでは磁気浮上回転が不可能であった。

新技術の特徴

・回転子が磁気力により非接触回転するモータ
・三相インバータ1台(パワースイッチング素子6個)で磁気浮上回転可能
・低コスト・高寿命・メンテナンスフリー・低騒音のモータ

想定される用途

・冷却ファン
・ブロア
・医療機器用ポンプ

関連情報

・展示品あり(動画あり)

J-STORE掲載特許情報

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