新技術説明会 光・計測・ナノ材料  2007年11月22日(木)
 
1

摩擦・潤滑特性をナノスケールで可視化・定量化する計測装置
14:00〜14:30
名古屋大学 大学院工学研究科 マイクロ・ナノシステム工学専攻
教授 福澤 健二
http://www.mitsuya.nuem.nagoya-u.ac.jp/
新技術の概要
走査型プローブ顕微鏡の一種である摩擦力顕微鏡において、摩擦力と荷重を精密計測可能な新規な構造のマイクロプローブを開発した。マイクロマシン技術を駆使して、二つの力に対してプローブの一部が独立に変形する構造を実現した。
従来技術・競合技術との比較
従来の摩擦力顕微鏡用のプローブは、原子間力顕微鏡用のマイクロカンチレバーを流用しており、カンチレバーのねじれで摩擦力を、荷重を鉛直方向のたわみで測定していた。そのため、ねじれとたわみが機械的に干渉し、摩擦力と荷重の精密な定量化は原理的に困難であった。
技術の特徴
・ナノメートルスケールで,摩擦力と荷重の精密な定量測定が可能
・摩擦力、荷重の検出感度はnNオーダを達成
・市販の原子間力顕微鏡の検出系をそのまま使え、ほとんど改造なしでプローブを搭載可能
想定される用途
・ナノメータースケールでの局所的な摩擦・潤滑特性の精密計測
・ハードディスク、ヘッドの摺動面など精密研磨面の評価
・複合材料などの摩擦特性による材料分布の可視化
関連特許
・出願番号:特願2006-037030
・発明の名称:測定プローブ、試料表面測定装置、及び試料表面測定方法


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2

電子−電子、電子−イオンコインシデンス分光法による表面分析
14:30〜15:00
高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 放射光科学第一研究系
准教授 間瀬 一彦
http://pfwww.kek.jp/eico/EICO-J.html
新技術の概要
電子−電子コインシデンス分光、電子−イオンコインシデンス分光は固体材料表面にX線を照射して、放出される電子と電子、あるいは電子とイオンを同時に測定する手法で、材料表面の局所電子状態や化学結合状態を分析できます。
従来技術・競合技術との比較
従来技術の表面分析法であるX線光電子分光とオージェ電子分光では固体材料表面の組成や化学状態を分析できますが、電子−電子コインシデンス分光、電子−イオンコインシデンス分光ではさらに局所的な電子状態、化学結合状態まで分析できます。
技術の特徴
・電子−電子コインシデンス分光では材料表面の特定の化学状態にある原子の近傍の電子状態を分析できる。
・電子−イオンコインシデンス分光では材料表面の水素やフッ素がどの原子に結合しているか分析できる。
・電子−電子コインシデンス分光、電子−イオンコインシデンス分光は表面敏感な情報が得られる。
想定される用途
・半導体ゲート酸化膜の分析
・光触媒の活性サイトの分析
・有機高分子、生体分子の表面分析

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3

位相共役光学を用いた高出力超短パルスレーザーと応用
15:00〜15:30
千葉大学 大学院融合科学研究科 情報科学専攻
教授 尾松 孝茂
http://physics.tp.chiba-u.jp/~omatsu/index.html
新技術の概要
高品位高出力超短パルスレーザーは、超微細加工をはじめとする様々な分野で切望されている光源である。位相共役波とは空間反転性を示す光である。位相共役波を高出力レーザー装置に応用できれば、再生増幅器などの複雑なシステムを用いることなく、高いビーム品質の高出力超短パルスレーザーが実現できる。
従来技術・競合技術との比較
超短パルス光で動作する位相共役鏡がない、損傷閾値の低い位相共役鏡では大出力レーザーは得られない、という二つの理由から位相共役波を用いた高出力超短パルスレーザーの開発は不可能であると考えられてきた。位相共役鏡が示す光波長選択性を抑制すること、1000倍を越える利得を示す側面励起スラブ増幅器を用いて位相共役鏡の損傷を避けること、を着想し、>30Wのピコ秒パルスレーザーを開発した。
技術の特徴
・RhドープBaTiO3結晶からなる位相共役鏡が示す光波長選択性を抑制すること
・高いレーザー利得を示す側面励起増幅器を用いて位相共役鏡の損傷を避けること
想定される用途
・高出力超短パルスレーザーの開発
・レーザーアブレーション加工
・テラヘルツ波発生用励起光源
関連特許
・出願番号:特開2005-070108
・発明の名称:超短パルス光のための位相共役鏡とそれを用いた光増幅器

・出願番号:特願2003-208727
・発明の名称:超短パルス光のための位相共役鏡とそれを用いた光増幅器


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4

位相共役鏡搭載高ピーク、高平均出力スピリット型固体レーザー装置
15:40〜16:10
大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター パワーフォトニクス研究部門
技術専門職員 吉田 英次
http://www.ile.osaka-u.ac.jp/
新技術の概要
近年、大型化が可能となったNd:YAGセラミックスをディスク型(薄板形状)にすることで、ロッド型(円柱形状)よりも熱レンズ効果、熱複屈折効果等といった熱効果を軽減でき、複数枚のディスクを並べた間隙に冷却液体を流して冷却能力を格段に高めたスプリットディスク構造にすることで強励起が可能となり、冷却剤中を伝搬したビームの波面歪みは位相共役鏡で補償する。これらにより産業応用可能な高ピーク高平均出力固体レーザーの開発を行う。
従来技術・競合技術との比較
従来のロッド型レーザーに比べ、
(1) 熱負荷による熱レンズ効果や熱複屈折効果を大幅に削減可能であり、高ビーム品質化が可能。
(2) セラミック製造技術の進展により、大型セラミック材料による大口径レーザービームの発生が容易。
(3) 増幅器の多段化により、出力比例則が可能である。
(4) 高平均出力動作可能な位相共役技術の利用。
技術の特徴
(1)10J以上のパルス出力エネルギーの達成
(2)レーザー媒質の直接液冷却
(3)冷却剤中伝播によるビーム波面の補償
想定される用途
(1)産業応用---シリコン基板の表面改質、大型ディスプレーのTFT用結晶化等(大面積一括処理化)
(2)原子炉内壁のレーザーピーニングによる残留応力改善、金属管へのレーザークラッディング施工による長寿命化等
(3)EUVリソグラフィの光源開発用の励起光源
(4)次世代のエネルギー供給源として注目されているレーザー核融合炉用ドライバー等
関連特許
・出願番号:特開2005-101223
・発明の名称:高出力レーザー増幅器


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5

排熱性能を飛躍的に改善した高出力マイクロチップ固体レーザー装置
16:10〜16:40
JSTイノベーションプラザ東海
研究員 常包 正樹
http://www.tokai.jst-plaza.jp/
新技術の概要
固体レーザー媒質を1mm以下の厚みまでマイクロチップ化し、ヒートシンクに接合してエッジから励起を行うことにより、小型、高効率で、熱による性能劣化の極めて少ない高出力レーザー装置が実現可能。
従来技術・競合技術との比較
現行の側面励起ロット型固体レーザーに比べ、熱分布の違いにより高出力時の性能劣化が極めて小さく、競合するディスク型固体レーザーに比べても励起部の小型化が可能で、構造的な信頼性も高い。
技術の特徴
・固体レーザー媒質を1mm以下までマイクロチップ化することによる高排熱構造
・ヒートシンクに接合することによる熱分布の1次元化
・半導体レーザーを用いたエッジ励起による小型、高効率動作
想定される用途
・各種産業用(レーザー加工)光源
・各種理化学、計測用光源
・内燃機関の点火用光源
関連特許
・出願番号:特開2007-194317
・発明の名称:レーザー装置

・出願番号:特開2007-188980
・発明の名称:寄生発振防止レーザー装置

・出願番号:特開2007-188989
・発明の名称:レーザー装置の励起光集光レンズ

・出願番号:特開2007-184451
・発明の名称:反射防止膜面冷却固体レーザー装置

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6

高分子アクチュエータの多様性とカーボンナノファイバーの有効性
16:40〜17:10
信州大学 繊維学部 素材開発化学科
教授 平井 利博
http://www.tex.shinshu-u.ac.jp/
新技術の概要
大きな変形が得られる誘電性高分子アクチュエータの電場による多様な変形と多様な機構を示し、それらの駆動特性を改善するためのカーボンナノファイバーの有効性を紹介する。また、デバイスとしての可能性を例示する。
従来技術・競合技術との比較
従来の誘電性高分子に確認された変形は極めて限定されたものであり、低歪み、高電圧、低応答性などである。ここで紹介する駆動原理はそれらをカーボンナノファイバーを絡ませることで超える可能性を示す。
技術の特徴
・従来に較べて低電場での駆動が可能になる。
・発生する歪みが大きくなる。
・材料に多様性が期待できる。
想定される用途
・スイッチ
・光学デバイス
・マイクロマシン(ロボット)
・マイクロフィンガー、一般的な人工筋肉様の用途
関連特許
・出願番号:特開2005-223025
・発明の名称:カーボンナノファイバーを用いる高分子アクチュエータ


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展示
大学の技術シーズが一括して検索できる e-seeds.jp <技術シーズ統合検索システム>やJ-STORE、JDreamUといったデータベースのデモを行い産学連携のきっかけ-シーズとの出会い-を支援します。また、シーズを活用した産学連携による研究開発を支援するJSTの最適な公募事業を紹介しますのでぜひお立ち寄りください。





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科学技術振興機構 シーズ展開課 0120-679-005 mail scett@jst.go.jp