新技術説明会 表示用材料・半導体電子材料 2007年12月13日(木)
 
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SiC基板上への超高品質AlNの結晶成長方法
10:10〜10:40
京都大学 大学院工学研究科 電子工学専攻
准教授 須田 淳
http://semicon.kuee.kyoto-u.ac.jp/
新技術の概要
SiC(0001)基板上に高品質AlNを成長する方法。SiC基板の表面に高さの揃ったステップ-テラス構造を作製し、適切な前処理、適切な成長プロセスを用いることで、極めて品質の高いAlNを成長することができる。GaN系HEMTやAlN系深紫外発光素子のバッファ層として利用することができる。また、高品質AlN/SiC界面を利用したSiCパワーデバイスにも応用可能。
従来技術・競合技術との比較
これまでSiC基板上のAlNの成長は、サファイア基板上のAlN成長技術を踏襲しており、格別の配慮はなされてこなかった。そのため、格子不整合という点ではサファイアに比べSiCは格段に優れているにもかかわらず、SiC基板上に成長したAlN層の結晶性はサファイア基板上のものと大差がなかった。本発明は、SiC基板の良さを最大限に引き出す表面処理・成長プロセスの組み合わせを提示するものである。
技術の特徴
・AlNの成長初期から高品質であり、AlNが薄くてもバッファ層の役割を果たす
・良好なAlN/SiC界面が得られ、AlN/SiC界面を用いたSiCパワーデバイスへ応用可能
想定される用途
・GaN系HEMT、AlN系深紫外発光素子作製のためのAlN下地層の高品質化
・SiCパワーデバイスにおける代替ゲート絶縁膜
・AlN4インチバルク成長のためのAlN種結晶の作製

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2
サファイア基板面内でのGaN薄膜の極性構造制御とその応用
10:40〜11:10
物質・材料研究機構 センサ材料センター 光学センシング材料グループ
主幹研究員 角谷 正友
http://www.nims.go.jp/jpn/org/field06-3smc.html
新技術の概要
サファイア基板面内に2つの極性の異なるGaN薄膜を同時に成長させる方法である。基板表面を電子線で処理することによって極性構造を反転させることができるだけでなく、アルカリ溶液に対するエッチング特性の極性構造の異方性によって10μm程度のトレンチ構造をも形成することができる。
従来技術・競合技術との比較
サファイア基板上に堆積した低温バッファ層をパターニングすることで面内で極性構造を制御しているのでパターニングプロセスが煩雑であるのに対して、本技術はそれを不要とした。また、硝酸溶液で基板を部分的に処理することも面内での極性構造を制御できるが微細化が不可能であった。
技術の特徴
・高温水素雰囲気でアニールしたサファイア基板表面を電子線で処理すること
・GaNの極性構造を面内で制御できること
・アルカリ溶液に対するエッチングの極性依存性からGaNによる構造をつくること
想定される用途
・GaNバルクの再成長用の基板
・デバイス素子間の分離
・テラヘルツに対するフィルター

関連特許
・出願番号:特開2005-026407
・発明の名称:基板上への窒化物薄膜の成長方法及び窒化物薄膜装置


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3
低温成膜法によるSi系磁気センサーおよび有機・無機ハイブリッド材料の開発
11:10〜11:40
大阪市立大学 大学院工学研究科 電子情報系専攻
教授 中山 弘
http://www.md-factory.com(大阪市立大学発ベンチャー)
新技術の概要
200-300℃の低温でデバイスを作製する技術が求められている。本講演では従来技術である分子線エピタキシー法、および講演者らによって開発された有機金属化合物を用いる有機触媒CVD法を用いた低温成膜技術について紹介したい。特に、アモルファスSi磁性材料を用いた磁気センサーおよび、Si系有機・無機ハイブリッド材料、SiOC、SiCN材料の応用について紹介し、共同開発、技術ライセンスについて提案したい。
従来技術・競合技術との比較
低温成膜法としては、既にスパッタリング、プラズマCVD、イオンプレーティング法などがある。しかしながらこれらの低温成膜法は全てプラズマを用いているため、素子へのプラズマ損傷を与える可能性がある。また、これらの高励起状態を用いる方法では物質の化学量論的組成を制御するのが困難である。本技術の有機触媒CVDではラジカルを用いるため、低損傷でかつ組成制御が比較的容易である。
技術の特徴
1:低温成膜技術の提案
2:有機触媒CVD法の提案と応用
3:アモルファスSi系磁性材料
4:SiOCおよびSiCN系有機・無機ハイブリッド材料の応用
想定される用途
1:アモルファスSi系磁気センサー
2:有機触媒CVDによる低誘電率絶縁膜SiOCのデバイス応用
3:SiCN系ハイブリッド材料を用いたガスバリヤフィルム

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4
セシウム法によるMOS閾値電圧の制御と欠陥消滅型半導体洗浄法
11:40〜12:10
大阪大学 産業科学研究所 高次制御材料科学研究部門
教授 小林 光
http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/fcm/index-j.html
新技術の概要
MOSダイオードのフラットバンド電位を制御する方法として、CsCl溶液をスピンコートする、または金属セシウムを蒸着することによってSiO2膜中にセシウムを閉じ込める方法を開発した。MOSダイオードのフラットバンド電位は、最大0.8Vシフトさせることができる。
従来技術・競合技術との比較
従来技術では、ゲート電極へのドーピングや多種類のゲート電極材料を用いることにより閾値電圧を制御するが、工程が複雑である。また半導体へのイオン注入装置等、高価な装置が必要であったが、本発明では簡単に閾値電圧制御を行うことができる。
技術の特徴
・蒸着法や塗布法など簡単な方法で、MOS閾値電圧制御が可能。
・イオン注入装置等高価な装置が不要。
・HfO2やZrO2等、SiO2以外の絶縁膜にも適用可能。
想定される用途
・二酸化シリコン膜やシリコンオキシナイトライド膜をゲート酸化膜に用いるLSI
・HfO2やZrO2の高誘電体膜をゲート酸化膜に用いるLSI
・薄膜トランジスター(TFT)

関連特許
・出願番号:特開2004-296528
・発明の名称:半導体装置の製造方法および半導体装置

・出願番号:特許第3160205号
・発明の名称:半導体装置の製造方法およびその製造方法


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5
白色LED緑色LED/LDにむけた新規半導体材料の開発と製造装置
13:30〜14:00
静岡大学 電子工学研究所フォトニックデバイス分野
助教 中村 篤志
http://www.rie.shizuoka.ac.jp/index.html
新技術の概要
酸化物半導体(酸化亜鉛系:ZnO)を用いた白色発光ダイオード並びにフルカラー発光ダイオード、特に緑色に焦点をあてて開発する。ZnO系材料の実用化にはp型電導性制御が重要な課題になるが、その解決法並びに成長方法及びその製造装置に関して提供を行う。
従来技術・競合技術との比較
酸化亜鉛系材料の結晶成長において、その結晶性、電導性制御、混晶成長等はMBE成長法が先行していたが、工業的に大面積・高成長速度が得られるMOCVD法による結晶成長でラジカルを積極的に導入する方法で突破口を開き、フルカラー発光が得られるまでの知見を得た。
技術の特徴
・同一材料によるフルカラー発光
・ラジカル導入非平衡低温成長
・半導体RGB複合化白色発光
想定される用途
・液晶ディスプレイ・プロジェクタ光源
・自動車用ヘッドランプ・指示灯
・一般照明器具

関連特許
・出願番号:特願2005-364018
・発明の名称:結晶成長方法及び結晶成長装置

・出願番号:特願2005-247902
・発明の名称:半導体発光素子、半導体発光素子実装体及び半導体発光素子の製造方法


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6
電子励起機能を内蔵した固体面発光素子
14:00〜14:30
東京農工大学 共生科学技術研究院 ナノ未来科学研究拠点
教授 越田 信義
http://www.tuat.ac.jp/~koslab/
新技術の概要
ナノシリコンダイオードで生成した弾道電子またはホットエレクトロンを無機または有機の蛍光体の励起源として利用した薄型固体面発光素子。シリコンナノ構造と蛍光体ナノ粒子を複合ないし積層した素子構造も含む。
従来技術・競合技術との比較
ホットエレクトロン生成部と発光層が分離されているため、従来の真性EL素子に比べて動作電圧が低い。また注入EL素子ではホール供給層が不可欠であるが、本技術では必要とせず素子構成を単純にできる。
技術の特徴
・真性ELに比べて消費電力が低い
・シリコンプロセスと整合し素子構成が単純
・微細アレイ化が容易で、多色化・白色化・大面積化が可能
想定される用途
・面発光素子
・光電子集積素子の光源
・薄型自発光ディスプレイ

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7
蒸着重合法を用いた共役系高分子薄膜の作製と積層型高分子EL素子への応用
14:30〜15:00
北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科
准教授 村田 英幸
http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/murata/index.html
新技術の概要
蒸着重合法は溶媒を全く使用しないクリーンな高分子薄膜作製法であり、高分子薄膜中の残留溶媒の影響のない高純度の高分子薄膜を作製できる。また大面積の積層膜の作製が容易であり有機EL素子への応用が期待できる。
従来技術・競合技術との比較
従来から用いられる溶液法で作製した高分子薄膜には溶媒が残留する可能性が高く、超高純度化が要求される電子デバイスにおいては悪影響が懸念される。また、溶液法では高分子積層膜の作製も困難であった。
技術の特徴
・溶媒を用いないクリーンなプロセス
・高分子超薄膜の作製が容易
・積層した高分子超薄膜の作製が可能
想定される用途
・有機EL素子
・有機太陽電池
・有機トランジスター

関連特許
・出願番号:特開2006-066562
・発明の名称:有機エレクトロルミネッセンス素子

・出願番号:特開2006-131801
・発明の名称:導電性有機分子およびそれを用いた電子デバイスならびに導電性有機分子および電子デバイスの製造方法

・出願番号:特開2005-322892
・発明の名称:有機材料含有デバイスに適した基板とその製造方法、およびこれを用いた有機材料含有デバイス


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高効率青色蛍光化合物:ビピリジン−ベンゾイミダゾール誘導体
15:10〜15:40
北里大学 理学部 化学科
准教授 石田 斉
http://www.kitasato-u.ac.jp/sci/resea/kagaku/HP_kikou/HP-ishida/indexB.html
新技術の概要
2,2’-ビピリジンの5,5’-位にベンゾイミダゾールが接続した化合物が、発光量子収率ほぼ100%の高効率な新規青色蛍光化合物であることを見出しました。ベンゾイミダゾール基窒素にアルキル基を導入することにより、発光挙動を損なうことなく、様々な有機溶媒への溶解性を改善しました。
従来技術・競合技術との比較
新規な構造のため、誘導体化を含めた開発・利用が従来化合物を利用せずに行えます。発光が青色であり、発光量子収率が高いなどの特徴以外に、骨格形成反応のステップが短いため合成が比較的簡便であり、発光寿命が短く光安定性に優れていることが期待されます。
技術の特徴
・青色で強く発光する有機化合物(発光量子収率がほぼ100%)。
・新規な鍵構造のため、従来技術(既存特許)の使用を避けられる。
・誘導体化により一般有機溶媒への溶解度が改善。
想定される用途
・化学分析、検査薬等の蛍光物質
・医療用、研究用蛍光プローブ
・有機EL(エレクトロルミネセンス)の発光材料

関連特許
・出願番号:特開2005-281248
・発明の名称:有機発光性化合物

・出願番号:特開2004-075603
・発明の名称:高効率な青色発光性物質


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有機半導体:可溶性置換ペンタセンとその合成法
15:40〜16:10
北海道大学 触媒化学研究センター 分子触媒化学研究部門
教授   高橋 保
http://www.cat.hokudai.ac.jp/takahashi/
新技術の概要
ペンタセンは現在の有機化合物の中で、薄膜としてもっとも移動度の高い化合物である。しかしながら有機溶媒に溶けないため、有機物としての大きな特徴である印刷やインクジェットによるプリントなどができない。本技術は種々の置換基を導入した可溶な置換ペンタセンを提供するためのものであり、その新しい合成法を提供するものである。
従来技術・競合技術との比較
有機半導体となる置換ペンタセンの物質特許は世界でこれが最初であり、その意味において競合するものはない。合成手法としては古典的な合成法はあるが、古典的な合成法で、高温加熱する方法、酸処理をおこなう方法では合成できない置換ペンタセンが数多くあり、本技術は有用な合成法を提供するものである。 
技術の特徴
・可溶性置換ペンタセンの物質特許
・ジヒドロペンタセンを経由する合成法
・最後の段階で高温加熱や酸処理を必要としない合成手法
想定される用途
・有機半導体
・有機トランジスター
・有機太陽電池

関連特許
・出願番号:特開2004-331534
・発明の名称:ポリアセン誘導体及びその製造方法


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大学の技術シーズが一括して検索できる e-seeds.jp <技術シーズ統合検索システム>やJ-STORE、JDreamUといったデータベースのデモを行い産学連携のきっかけ-シーズとの出会い-を支援します。また、シーズを活用した産学連携による研究開発を支援するJSTの最適な公募事業を紹介しますのでぜひお立ち寄りください。





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