【オンライン開催】環境 新技術説明会
日時:2021年03月04日(木) 10:00~11:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、秋田大学、弘前大学、岩手大学
後援:ひろさき産学官連携フォーラム、岩手ネットワークシステム、秋田科学技術協議会
発表内容一覧
発表内容詳細
- 環境
岩手大学 農学部 応用生物化学科 教授 宮崎 雅雄
http://www.agr.iwate-u.ac.jp/syozokugakka/cat_ouyouseibutsu/
新技術の概要
本技術は、ネコのマタタビ反応で広く知られているマタタビの葉の抽出物「ネペタラクトール」の新規活性として、蚊の忌避・殺虫効果を見出したものです。人体や環境に配慮した植物由来の忌避・殺虫剤提供を可能とするものです。
従来技術・競合技術との比較
従来から蚊の忌避剤には、DEET(ジエチルトルアミド)が広く用いられているが、化学合成品であるため、人体や環境への影響が懸念されている。本技術は、植物由来のため人体や環境への影響は少ない。蚊等の害虫に対する忌避・殺虫効果も、従来技術と同等程度の期待ができる。
新技術の特徴
・植物由来成分(マタタビの葉由来)
・人体や環境に配慮した忌避・殺虫剤提供の実現
・蚊(ヒトスジシマカ等)に対する高い忌避・殺虫効果
想定される用途
・蚊の忌避・殺虫効果と天然成分を同時に訴求する蚊の忌避・殺虫剤素材の提供
・蚊の忌避・殺虫効果をもつ香料の原料提供
関連情報
・サンプルあり
- 環境
秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻応用化学コース 准教授 髙橋 博
新技術の概要
金属イオンを含む水溶液に、安価でかつ汎用性のある水溶性物質を添加することで、水溶液中に水に再可溶が可能な結晶を高収率で得る革新的な分離方法を開発した。この手法によれば、簡便な操作でコバルト、ニッケル等のレアメタルさらにはランタン、プラセオジム等のレアアースを含む水溶液から高収率で水に再可溶な金属塩を得ることが可能となる。
従来技術・競合技術との比較
汎用の分離法である溶媒抽出法、吸着法では、水相のpH制御、逆抽出(脱着)等の様々な操作が必要であること、また晶析法では液相の飽和濃度が高い、炭酸塩として晶析を行うと水に再可溶しにくい固体として析出する場合が多いなどの難点が存在する。その点本手法では、安価な汎用薬剤を添加するのみで高収率かつ水に再可溶な塩を水中に析出させることが可能であり、金属イオン分離法としての優位性は高い。
新技術の特徴
・水溶液中に水に再可溶な金属塩結晶を簡単かつ高収率で得ることができる点。
・通常の晶析とは異なり、金属塩を数ミリグラム含む水溶液に対しても適応が可能な点。
・金属イオンを含有する硫酸酸性水溶液からも中和処理なしに金属塩の析出が可能である点。
想定される用途
・金属塩含有硫酸浸出液からの金属塩の回収さらには硫酸酸性バナジウム含有水溶液の精製
・リチウムイオン電池、自動車モーター、廃触媒等からのレアアース、レアメタルの選択分離
・Cs、 Sr、 Coを含む水溶液からのCs、Sr、 Coの相互分離
- 環境
弘前大学 大学院理工学研究科 物質創成化学科 助教 太田 俊
新技術の概要
極性のある有機化合物を選択的に吸着する材料を開発した。揮発性有機化合物(VOC)を取り扱う工場の廃棄フィルターや、石油からNOxやSOxの前駆物質を除去する製品への用途が期待できる。また、開発した材料はアミン類を吸着すると色が変化する。この性質を利用すれば、センサーへの用途も期待される。
従来技術・競合技術との比較
活性炭吸着が普及しているが、「性能」、「環境適応性」、「リサイクル」、「安全性」に課題がある。今回我々が開発した材料は、活性炭が抱える上記4つの課題を一挙に解決する可能性がある。例えば、「性能」に関連して、我々の材料はイソプロピルアミンをある活性炭の2.4倍多く吸着でき、また、色も変化する。
新技術の特徴
・遷移金属錯体を基盤とする水素結合ネットワーク材料であること。
・極性のある有機化合物を選択的に吸着し、極性の無いものは一切吸着しないこと。
・アミン類の吸着に伴い、材料の色が紫から黄色(アンモニアの場合は白)へと変化すること。
想定される用途
・工場の廃棄フィルター
・石油からNOxやSOxの前駆物質を除去する製品
・センサー
関連情報
・サンプルあり
・展示品あり
- 環境
弘前大学 大学院理工学研究科 自然エネルギー学科 教授 佐々木 一哉
新技術の概要
リチウムイオン固体電解質を用いる電気透析による、使用済みリチウム、海水、あるいは地下水からのリチウム資源を回収する技術である。更には、リチウム中の質量数が6である同位体の比率を高める同位体濃縮技術である。
従来技術・競合技術との比較
リチウム回収と同位体濃縮のいずれも、連続式処理技術である、回収用リチウム含有溶液の特殊な前処理が不要、装置の大型化が比較的容易という特長を有する。リチウム回収では、高純度な水素ガスと酸素ガスが副生成物として発生し、優れた経済性が期待される。同位体濃縮では、1回の濃縮工程での同位体濃縮比率が高い。
新技術の特徴
・回収されるリチウムが高純度
・同位体濃縮効率が高い
・連続式処理技術であり大型化が容易
想定される用途
・使用済みリチウムイオン電池からのリチウム資源回収
・海水や地下水からのリチウム資源回収
・天然リチウムからの6Li同位体濃縮
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
秋田大学 産学連携推進機構 知的財産部門
TEL:018-889-3020 FAX:018-837-5356
Mail:chizaijimu.akita-u.ac.jp
URL:https://www.akita-u.ac.jp/crc/
弘前大学 研究・イノベーション推進機構
TEL:0172-39-3178 FAX:0172-36-2105
Mail:chizaihirosaki-u.ac.jp
URL:https://www.innovation.hirosaki-u.ac.jp/
岩手大学 研究支援・産学連携センター 知的財産ユニット
TEL:019-621-6494 FAX:019-604-5036
Mail:ipttiwate-u.ac.jp
URL:http://www.iwate-u.ac.jp/kenkyu/index.html
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