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金沢工業大学 新技術説明会

日時:2019年08月20日(火) 13:00~14:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、金沢工業大学

後援:特許庁、関東経済産業局、関東こぶし会(金沢工大学園同窓会)

発表内容詳細

  • 電子

1)0.5mmの超薄型で周囲の金属の有無に関わらず動作する小型アンテナ

発表資料 プレゼン動画

金沢工業大学 工学部 電気電子工学科 教授 牧野 滋

http://www2.kanazawa-it.ac.jp/makino/

新技術の概要

昨年度は、AMC基板と給電用アンテナ基板とで構成したメタマテリアルアンテナにより、周囲の金属の有無に関わらずどこにでも配置できる厚さ4mmの小型薄型アンテナついて説明した。今年度は、AMC基板内で給電することにより給電用アンテナ基板を不要にして薄型化したアンテナ構成を考案、0.5mm以下の薄型化を実現した。

従来技術・競合技術との比較

従来は、厚さtのAMC基板と厚さhの給電用アンテナ基板とで構成しており、アンテナの厚さはt+hであった。新技術では、アンテナの厚さはtに薄型化でき、また、同じ厚さtのAMC基板で比較すると、新技術の方が広帯域となることを確認した。この技術に加え、使用する誘電体基板を見直すことにより、0.5mm以下の薄型化を実現した。

新技術の特徴

・小型かつ超薄型(0.5mm以下)
・自由空間においても金属上においても動作可能
・アンテナ基板内部、基板表面、基板裏面(金属面)の3か所で給電できるため、あらゆるモノに取り付け可能

想定される用途

・IoT用アンテナ
・RFタグ用アンテナ
・ウェアラブル通信デバイス

関連情報

・サンプルあり

  • 計測

2)脳機能計測技術の高度化と応用

発表資料 プレゼン動画

金沢工業大学 バイオ・化学部 応用バイオ学科 教授 樋口 正法

http://www2.kanazawa-it.ac.jp/higuael/profile.html

新技術の概要

超高感度磁気センサの応用として脳磁計や超低磁場MRIがある。本技術はこれらの応用をさらに高度化する技術であり、従来不可能であった人工内耳装用者の脳磁図計測や勾配磁場による画像歪みを補正する技術である。これまでにない新たな脳機能計測技術に発展する可能性を秘めている。

従来技術・競合技術との比較

従来の高感度磁気センサは測定対象以外の磁気ノイズの影響を受けやすく、選択的に検出する機能がなかった。新技術は特殊な検出コイル構成によりそれを実現するものである。また、もう一つの新技術は多点磁場計測を生かした画像再構成法であり、従来の高磁場MRIにはない技術である。

新技術の特徴

・独創的検出コイル構成(変則2次微分型グラジオメータ)
・複数センサの組み合わせによる位置的感度制御
・静磁場や勾配磁場の精度によらないMRIの画像再構成技術

想定される用途

・新たな脳機能可視化装置(超低磁場機能的核磁気共鳴画像装置)
・脳信号制御による工学システムの開発ツール
・ブレイン・クローニングのための開発ツール

関連情報

・展示品あり

  • 通信

3)衛星測位システムを用いる多元接続方式のLPWAへの適用

発表資料 プレゼン動画

金沢工業大学 工学部 情報工学科 教授 向井 宏明

http://www2.kanazawa-it.ac.jp/mukailab/

新技術の概要

LPWAでは伝送帯域が小さく低消費電力のため、データ伝送の際に制御を行わず通信衝突を許容している。本発明は、各子局に衛星測位システムの衛星信号受信器を付け、親局からの制御メッセージの送受信を行うことなく、各子局は時刻情報の一部領域により自タイムスロットを認識し、データ送信を行うことで通信衝突を回避する。

従来技術・競合技術との比較

従来の時分割多元接続方式おいて必須であったデータ送信タイミング指示用の制御メッセージを使用しない方法であり、制御メッセージによる伝送帯域消費および制御に伴う回路規模の増大を避けることが可能である。制御メッセージを不要する点は、特にLoRa通信において顕著である。

新技術の特徴

・衛星測位システム
・時分割多元接続
・通信衝突回避

想定される用途

・移動体の位置検出
・環境モニタリング
・IoTデバイス管理

関連情報

・サンプルあり

  • 材料

4)新規相溶化剤による未来材料の創成

発表資料 プレゼン動画

金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター 研究員 附木 貴行

新技術の概要

炭素繊維(Carbon Fiber : CF)とプラスチックを混ぜると軽くて強い材料となり、自動車や飛行機にも利用できます。しかし、CFとプラスチックは一般には相性が良くないため上手く混ざらないことが多く、課題となっていました。今回我々は、iPP-PAAがCFとプラスチックとの橋渡しすることを見出し、CF複合材料の作製に成功しました。

従来技術・競合技術との比較

既存の無水マレイン化ポリプロピレン(MAPP)は、酸化度を高くすることで、フィラーと点で結合をする。本発明の疎水性連鎖の両端に親水性連鎖を有するトリブロック構造体の分子量を自由に変化させることができるアイソタクチックポリプロピレンポリアクリル酸共重合体(iPP-PAA)は面で結合する相溶化剤である。

新技術の特徴

・iPP-PAAは母材のPPと変わらない結晶性を保有し、融点もMAPPより20℃高い。
・両末端の反応性極性ポリマーの分子量や官能基をコントロールすることができる。
・iPP-PAAは炭素繊維やバイオマス繊維など幅広く活用できる。

想定される用途

・複合材料
・自動車の内装、外装
・家電IT機器の筐体

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

金沢工業大学 産学連携局 産学連携東京分室(高田・新川)
TEL:03-5777-1964 FAX:03-5777-1965
Mail:iuctkyアットマークmlist.kanazawa-it.ac.jp

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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