開催スケジュール
令和2年度の開催については新型コロナウィルス感染状況に関する政府および東京都の対応を鑑みて、従来の方法に代わりWEB開催の方向で検討しているところです。 具体的な開催方法につきましては、決まり次第、順次お伝えしていきますのでご了承下さい。

【一部オンライン開催】熊本大学 新技術説明会
【日時】2020年09月24日(木) 13:30~15:55【会場】Zoomビデオウェビナーによるオンライン開催および本Webサイトでの技術の紹介
【参加費】無料(事前申込み制)
【主催】科学技術振興機構、熊本大学

熊本大学 新技術説明会は、発表技術8件中5件につきまして、オンライン開催(Zoomウェビナーを利用)を実施いたします。聴講をご希望される方は、本枠内下部のリンクよりお申し込みください。
オンライン開催の詳細につきましてはウェビナー参加登録時の「受講環境について」を十分ご確認のうえお申し込みください。Zoomの接続方法のお問い合わせは受付ておりませんので予めご了承ください。
なお、開催当日名刺交換、個別相談の実施はございません。連携についてのお問い合わせにつきましては、Webサイトの「お問い合わせ」に記載の研究機関窓口へ直接お問い合わせいただけますようよろしくお願いいたします。

※お申込みはこちらから→ Zoomビデオウェビナーに参加する
 (定員に達した場合は参加申込を終了いたします。あらかじめご了承ください)

他3件については、本Webサイトでの技術シーズの情報提供のみとさせていただきます。

発表内容詳細

計測
1) 【オンライン開催】AIによる雪氷の摩擦予測 〜航空機・陸上交通への応用〜

熊本大学 大学院先端科学研究部 産業基盤部門 先端工学第三(医療材料)分野 教授 中西 義孝
http://www.mech.kumamoto-u.ac.jp/Info/lab/biomech/

【新技術の概要】

リアルタイムに滑走路の雪や氷の状態を計測できる「雪氷モニタリングセンサー」のデータを用いて、空港を閉鎖せずに「航空機タイヤと滑走路の摩擦係数」を推定する仕組みづくりに取り組んでいる。この路面上の雪氷とタイヤの摩擦予測のシステムづくりの概要を説明し、自動車の運転システムへの展開などについて説明する。

【従来技術・競合技術との比較】

タイヤと路面の摩擦予測のためには、タイヤと路面の間に介在する物質(雨、泥、雪氷)の状態把握が重要である。雪氷はリアルタイムで物質の特性が大きく変わるため(例えば、パウダー状からシャーベット状へなど)、単純な実験データの取りまとめや機械学習による予測は困難であった。

【新技術の特徴】

・雪氷における物質の三態(粉体・液体・固体)を考慮にいれた摩擦予測
・摩擦学の基礎的な概念に基づいたタイヤゴム表面の挙動および摩擦予測
・摩擦予測のための機械学習をスマートに行うための工夫

【想定される用途】

・航空機の安心・安全な着陸判定システム
・自動車の運転支援システム
・自動車の自動運転システム

材料
2) 【オンライン開催】導電性高分子を併用した温度応答調光ガラス

熊本大学 熊本創生推進機構 客員教授 永岡 昭二
https://www.chem.kumamoto-u.ac.jp/~wildcats/takafuji/index-j.html

【新技術の概要】

本発明の内容は、感温性高分子と多糖ナノファイバーおよび導電性高分子を組み合わせることにより、ある一定の温度以上になると可逆的に白濁変化を起こす合わせガラスもしくは複層ガラスを構成とする。電源を必要とせず、温度に応じて自律的に光を遮ることができる遮光ガラスを開発した。

【従来技術・競合技術との比較】

温度応答特性には水が必要であるため、水の保持のために多糖ナノファイバーを利用した。また多糖ナノファイバーにより、白濁ゲルの亀裂を抑えることができ、均一な白濁面を与えることができる。導電性高分子を複合することにより、白濁の迅速化および遮光性の向上も付与することができた。

【新技術の特徴】

・白濁化により熱を遮断できる。温度制御可能
・CNFにより白濁面の亀裂を生じない、強靭化、安定化
・白濁の迅速化

【想定される用途】

・住宅用遮光ガラス
・車用遮光ガラス
・光劣化を嫌う空間の光遮断

【関連情報】

サンプルあり

医療・福祉
3) 【オンライン開催】物質が持つ個体の”健康寿命”への影響を短期間で調べる技術

熊本大学 大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター 准教授 首藤 剛
http://www.molmed730.org/

【新技術の概要】

健康寿命とは、平均寿命から日常的・継続的な医療・介護に依存して生きる期間を除いた期間のことを指し、寿命の質を規定する重要な指標である。通常、物質が持つヒトやマウスへの”健康寿命”への影響を調べるには、相当な時間を要し、適当な指標が存在しない。本技術(C-HAS)では、実験動物"線虫"を用いて1ヶ月で健康寿命を調べる技術を提案する。

【従来技術・競合技術との比較】

個体の”健康寿命”への影響をヒトやマウスで評価する場合、長い年月がかかり、遺伝・環境因子の影響が大きい。線虫を用いる技術として、強制水泳行動量、餌への到達度を指標とした方法が論文報告されているが、本技術(C-HAS)は、高い客観性・再現性・信頼性・外挿性、測定時間・手間の短縮化、同時測定検体数の多さなどから優位性が高い。

【新技術の特徴】

・客観性・再現性に優れ、1ヶ月で線虫の寿命・健康寿命の測定(最大36検体/回)が可能
・寿命測定期間は、定温条件下で自動で線虫画像を取得するため、線虫の世話等は不要
・深層学習(Deep learning)を用いた線虫状態自動認識技術を導入し、解析を完全自動化

【想定される用途】

・化合物・shRNAライブラリーを用いて、健康寿命に影響を与える化合物(遺伝子)の網羅的探索が可能
・健康寿命延伸を企図した創薬・サプリメント候補化合物や天然物の評価をピンポイントで短期間に実施可能
・線虫寿命測定の問題点(煩雑さ、信頼性、客観性、同時評価数など)を解消する技術で線虫研究をサポート

医療・福祉
4) 【オンライン開催】MRIで認知症を予防する

熊本大学 大学院生命科学研究部 先端生命医療科学部門 医療技術科学分野 准教授 米田 哲也

【新技術の概要】

脳内に蓄積する、アルツハイマー病の主な病理的原因物質であるアミロイドの蓄積を医療用MRIを用いて定量的に計測することを可能にした技術。MRIが物質の磁性を鋭敏に検知することを利用して、アミロイド特有の磁性を画像から特定し、定量的に評価可能にした。

【従来技術・競合技術との比較】

MRIを用いたアルツハイマー病検出は、脳の萎縮を観測することで行われていたが、萎縮を伴う状態はすでにアルツハイマー病が不可逆な状態にあるため、予防には適さない。またアミロイド検出にはアミロイドPETと呼ばれる放射性薬剤を用いた方法があるが、検査費用と被ばくの問題があり、いずれも本技術が優位である。

【新技術の特徴】

・医療用MRIを用いるため、どこでも使用可能で侵襲性がない検査法を提供する。
・データ解析法であるため、施設に新たな投資を必要としない。
・アミロイドの脳内蓄積量の評価であるため、創薬や各種研究などにも活用できる。

【想定される用途】

・認知症診断・検診(予防)
・アミロイド関連の創薬における効果判定
・MRI搭載用ソフトウェア

【関連情報】

サンプルあり

医療・福祉
5) 【オンライン開催】膵液瘻ゼロを実現する生体吸収膵臓クリップの開発

熊本大学 大学院生命科学研究部 消化器外科学講座 准教授 山下 洋市
http://kumamoto-gesurg.com/

【新技術の概要】

本技術は、膵臓の一部を切離する手術において膵臓切離部断端を固定するための器具を提供する。我々は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の形状を有するクリップを用いることにより、膵切除術により生じる膵臓の切離部断端を容易に固定し、膵液瘻の発生を防止又は軽減できることを見いだした。

【従来技術・競合技術との比較】

近年腹腔鏡手術が増加し、ステープラーによる膵閉鎖が一般的である。ステープラーでは膵実質損傷が不可避で、膵液瘻が約30%合併している。その克服のために膵断端の不完全閉鎖が必要である。我々は、生体吸収ポリマーを用いた、膵断端を不完全固定する膵臓クリップを開発して、ブタ膵切離における有用性を実証した。 

【新技術の特徴】

・生体吸収ポリマーで作製
・平行完全閉鎖ではなく不完全閉鎖を実現する
・膵臓以外の臓器の部分切除にも適応可能(肺、肝臓、虫垂、卵巣など)

【想定される用途】

・膵体尾部切除(腹腔鏡下もふくむ)
・膵頭十二指腸切除における膵断端閉鎖
・他臓器の部分切除(肺、肝臓、虫垂、卵巣など)

【関連情報】

サンプルあり
デモあり
展示品あり
外国出願特許あり

情報
6) 【Webサイトでの技術紹介】AIによる変化検知システムのための教師信号付き学習データ合成方法

熊本大学 大学院先端科学研究部 基礎科学部門 地球環境科学分野 准教授 冨田 智彦
http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~t-tomita/Japanese/Jmain.htm

【新技術の概要】

本技術は、教師信号が付与されていない時系列データから、教師信号を付与した時系列データを合成する。すなわち、複数のサンプルをある時点で分割して、分割された異なるサンプルを接続することで新しいサンプルを生成し、結合した時点に教師信号を付与する。これにより、変化検知・異常検知において教師あり学習を可能にする。

【従来技術・競合技術との比較】

画像認識等の分野で、画像を合成するmixupと呼ばれるdata augmentation技術が広く利用されている。
これに対して本技術は、系列データを扱う点、および、変化点検知に用いられる訓練データを合成できる点が異なる。

【新技術の特徴】

・系列データを対象とした変化点検知を行うための訓練データを合成する技術である。
・教師信号なしデータから教師信号ありデータを合成できる。
・元のデータ数をNとしたときに、Nの2乗のオーダのデータを合成できる。

【想定される用途】

・環境観測等における何らかの環境変化の検知
・機械等の異常検知
・患者の取り違えなどの医療ミスの検知

医療・福祉
7) 【Webサイトでの技術紹介】美味しく食べやすい「ケトンシャーベット」

熊本大学 大学病院 栄養管理部 主任栄養士 前中 あおい

【新技術の概要】

ケトン食は主に中鎖脂肪酸を使用しているため、脂質独特の食感による食べづらさが欠点であり、改良の必要性がある。これらを入院中の小児や食欲不振の患者に食べやすい「シャーベット」状に仕上げた。これにより脂質の食べづらさを感じること無く食べやすくなり、治療の一環になり得る可能性が高いと考える。

【従来技術・競合技術との比較】

ケトン比率の多様さ。病期の程度や必要性に応じてケトン比率を選択できる。味が3種類から選べる(いちご、チョコレート、ミルクティ)。

【新技術の特徴】

・食べやすいケトン食
・食思不振者へのエネルギー供給
・ケトン比率は栄養士が計算しているので、材料が公開されると自分に必要なケトン比のものを作れる。

【想定される用途】

・医師の指導のもと、ケトン食療法を在宅で行っている方への支援

医療・福祉
8) 【Webサイトでの技術紹介】炎症性腸疾患における造血制御を介した腸管組織修復

熊本大学 国際先端医学研究機構 特別招聘教授 滝澤 仁
http://ircms.kumamoto-u.ac.jp/research/hitoshi_takizawa/

【新技術の概要】

炎症性腸疾患(IBD)クローン病等の腸炎では、腸壁の損傷が生じる。これに対する治療方法として有用な腸内細菌とその構成成分を特定した。これを投与することで、自然免疫シグナル依存的に造血幹細胞や前駆細胞が活性化し、腸管組織を修復する細胞への分化が活発化し、腸炎治療が期待できる。

【従来技術・競合技術との比較】

炎症性腸疾患(IBD)やクローン病の治療における薬物療法には、過剰な炎症を抑制させる経口剤などが利用されている。一方で、損傷した腸管組織の修復に注目したものはない。本発明は損傷した組織を修復させるものであり、これまでの治療とは差別化できるものである。

【新技術の特徴】

・腸内細菌の構成成分を利用した組織修復細胞の分化誘導
・腸内細菌の構成成分を利用した造血幹細胞の機能修飾

【想定される用途】

・腸内細菌由来成分利用した腸炎治療剤
・造血細胞からの治療用細胞の分化・誘導法
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>

熊本大学 熊本創生推進機構 イノベーション推進部門

TEL:096-342-3145 FAX:096-342-3300
Mail:liaisonアットマークjimu.kumamoto-u.ac.jp
URL:https://www.kumamoto-u.ac.jp/