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北海道・沖縄発 「食」の新技術説明会

日時:2008年06月27日(金)

会場:科学技術振興機構 JSTホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 創薬

1)抗腫瘍剤及び免疫賦活剤

琉球大学 分子生命科学研究センター 教授 屋 宏典

新技術の概要

ビール粕から得られるセラミド関連物質が副作用の少ない抗腫瘍物質として作用することを用いた医薬用組成物質は免疫賦活剤としても働く

従来技術・競合技術との比較

セラミド関連物質であるスフィンゴ糖脂質に抗腫瘍作用があることは先行技術として知られているが、ビール粕から抽出された物質はない。また、従来問題であった副作用の問題を解決するものである。また、国際予備審査結果、補正を加えることで新規性、進歩性をクリアすることができた。また、JSTの外国出願支援も受けることができた。

新技術の特徴

・大腸癌、肝臓癌、皮膚癌等複数の癌に有効であり、しかも正常細胞への影響はない。即ち、副作用がない。
・免疫賦活性を有する。
・原料が産業廃棄物であるビール粕である。

想定される用途

・医薬品
・サプリメント
・化粧品

関連情報

・外国出願特許あり

  • アグリ・バイオ

2)植物の葉を活用したメタボ対策用健康食品の開発

琉球大学 教育学部 健康栄養学講座 教授 上江洲 榮子

新技術の概要

植物の葉を混餌にて投与されたマウスの血糖値等が低下した。

従来技術・競合技術との比較

本植物は、沖縄県のおいては、きわめて成長が早く、栽培は容易であり、安価に原料を得ることができる。

新技術の特徴

・極めて成長がはやく栽培が容易である植物を原料とする点。
・善玉コレステロールを増加させている点。

想定される用途

・メタボリックシンドローム関連の血液成分を低下させる効果をもつお茶、健康食品
・長期的に見た場合、医薬品への可能性。

関連情報

・サンプル提供の可能

  • アグリ・バイオ

3)食材に含まれる重金属を鮮度を保ったまま除去する方法

北海道大学 大学院水産科学研究院 海洋応用生命科学部門 教授 関 秀司

新技術の概要

重金属を含む対象物とキレート樹脂等の吸着剤を弱酸性から中性の水中で混合撹拌することにより、対象物と液相から重金属を同時に除去することを可能にした新技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来技術のほとんどが強酸性(pH2以下)における重金属脱離工程と液相に溶出した重金属の除去工程を必要とするが、本技術によれば弱酸性~中性におけるワンバッチでの重金属除去が可能である。

新技術の特徴

・弱酸性から中性での処理が可能なので、従来法では避けられなかった対象物中のタンパク質や脂質の酸変性を抑制できる。
・対象物と液相から重金属を同時に除去できるので、ワンバッチでの重金属除去が可能である。
・弱酸性から中性での処理が可能なので、作業の危険性と薬品の使用量が低減する。

想定される用途

・重金属を含む水産加工廃棄物の食品、飼料への利用
・重金属を含む農産物の食品、飼料への利用

関連情報

・少量であれば試験可能。ただし、除去対象重金属の種類が限られます。

  • アグリ・バイオ

4)植物性乳酸菌(HOKKAIDO株)を用いた機能性を有する食品の開発

北海道立食品加工研究センター 企画調整部 技術情報科 科長 中川 良二

新技術の概要

本発明は、漬物から分離されたLactobacillus plantarum HOKKAIDO(HOKKAIDO株)と名付けられた乳酸菌を用いて発酵豆乳などの機能性を有する食品を製造する技術である。

従来技術・競合技術との比較

HOKKAIDO株は、乳酸菌にとって栄養価の少ない植物性素材に対して優れた発酵力を有し、特に豆乳の発酵においては従来から問題とされていた嗜好性などを単一菌で改善できる。

新技術の特徴

・HOKKAIDO 株は、消化液耐性を有し、生きて腸まで到達可能
・HOKKAIDO株は、野菜や果物など植物性素材に対して優れた発酵力をもつ
・HOKKAIDO 株の利用によって、単一菌で嗜好性を改善した発酵豆乳が製造可能

想定される用途

・機能性を有する発酵食品などの製造

  • アグリ・バイオ

5)きのこを原料とした機能性アミノ酸「GABA」の富化

北海道立林産試験場 きのこ部 品種開発科 研究主任 原田 陽

新技術の概要

GABA(γ-アミノ酪酸)は、血圧抑制作用や精神安定作用のある機能性アミノ酸として、近年注目されている。本技術は、エノキタケやシイタケ等の食用きのこを原料として、内在する酵素を活性化する技術により、GABA含有量を飛躍的に向上させた食品素材を提供するものである。

従来技術・競合技術との比較

従来技術として、米胚芽および茶葉の内在酵素を活用してGABA含有量を高める技術があり、原料乾物100gあたりのGABA含有量は500mg以下と報告されている。これに対して本技術では、乾物100gあたりのGABA含有量が6000mgを超える素材を製造することが可能である。

新技術の特徴

・低温性担子菌であるエノキタケやシイタケ等を用いる。
・収穫後の子実体に添加物を混合し、水を加えて懸濁する。
・室温前後で数時間処理することにより、GABAが急増する。

想定される用途

・スープや炊き込みご飯等のきのこの風味を生かした加工食品への添加
・煎餅、あられおよびクッキー等の菓子への添加
・顆粒および錠剤等のサプリメント

  • アグリ・バイオ

6)生理活性多糖類およびその利用

琉球大学 農学部 生物資源科学科 教授 田幸 正邦

新技術の概要

あるキノコから得られる新規生理活性多糖類およびこれを利用する医薬品又は健康食品に関するものである。

従来技術・競合技術との比較

一般的に、キノコに含まれる多糖類には、種々の生活習慣病の予防、改善、生体調節機能等を有することが知られている。本発明者らは本キノコの熱水抽出物等に含まれている多糖類は、これまでの文献に記載されていない新規の糖組成を有し、特定病原細胞の細胞障害活性を有することを見出し、本発明を完成させた。

新技術の特徴

・新規生理活性多糖類であること(物質特許を狙う)。
・熱水、アルカリ溶液、シュウ酸アンモニウム溶液で抽出されること
・白血病細胞障害活性、免疫賦活活性を示す。

想定される用途

・医薬品
・健康食品
・サプリメント

  • アグリ・バイオ

7)高付加価値を有するDHA含有リン脂質の製造方法

北海道大学 地球環境科学研究院 環境生物科学部門 准教授 奥山 英登志

新技術の概要

現在、DHAリン脂質の原材料として魚油が使われている。本技術では脂肪体DHAを顕著に蓄積することで知られるラビリンチュラ類微生物を材料として、DHAリン脂質を発酵法により製造する。

従来技術・競合技術との比較

魚油の場合、素材の如何に関わらず、汚染、原材料の供給の不安定さ、精製に要するコスト高などの問題が避けられない。本技術によってDHA含量が高い、より高品質DHAリン脂質の安定した供給が可能である。

新技術の特徴

・安定供給
・汚染がない
・高いDHA含量

想定される用途

・食品添加物
・サプリメント
・(薬品)

関連情報

・外国出願特許あり

  • 機械

8)大気圧マイクロ波プラズマを用いた滅菌法及び装置

琉球大学 工学部 電気電子工学科 教授 米須 彰

新技術の概要

放電ガスとして酸素を用い、大気圧力下で非平衡(低温)プラズマを発生させる。プラズマ中には多くの酸素ラジカル(活性酸素原子)が発生するため、これを滅菌対象物にあて、菌を酸化させ死滅させる。またそれに用いる装置について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

従来は、飲料容器等の滅菌には、液剤や高温蒸気等を使用していたが、これに比べ、本技術は、ドライプロセスであり、また、酸素ラジカルは、滅菌効率が高く、残留性がないため、滅菌処理時間を短縮できしかも安全性が高い。

新技術の特徴

・ドライプロセス
・短時間での滅菌処理が可能
・酸素ラジカルは残留性がなく、安全性が高い

想定される用途

・飲料容器滅菌
・食品関係滅菌
・医療機器滅菌

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