会津大学 新技術説明会
日時:2010年02月03日(水)
会場:科学技術振興機構 JSTホール(東京・市ヶ谷)
参加費:無料
発表内容一覧
発表内容詳細
- 情報
1)写真入りクレジットカードのセキュリティ向上方法
会津大学 コンピュータ理工学部 コンピュータ・サイエンス部門 教授 趙 強福
新技術の概要
本技術は、擬似写真生成方法、写真復元方法、復元鍵の分散管理方法などから構成される。クレジットカードの持ち主の写真を変形してからカードに記載することによって、第3者によるカードの不正使用を抑制することが本技術の狙いである。
従来技術・競合技術との比較
写真入りカードは偽造、類似人物による不正使用は避けられない。写真を暗号化してカードに記載することもできるが、攻撃技術の進歩が懸念される。暗号化されている事自体が分らない本技術はより安全性の高いカードを提供できる。
新技術の特徴
・写真そのものではなく、それに類似する擬似写真をカードに入れる。
・写真を復元するための鍵を、サーバ、端末、カードに分散的に管理され、元の写真が固く守られる。
・写真を復元するための鍵は、端末依存であり、これは不正使用の特定と回避に有効である。
想定される用途
・クレジットカードホルダの認証
・電子マネー、お財布携帯などのユーザ認証
・運転免許、住基カードなど各種身分証明カードのホルダの認証
関連情報
・サンプルの提供可能、外国出願特許あり
- 情報
2)見る位置に応じた3次元画像が見える自由視点テレビ
会津大学 コンピュータ理工学部 情報システム学部門 教授 岡 隆一
新技術の概要
3台のビデオカメラを用い、各フレーム毎に3枚の画像から3次元画像を作成するアルゴリズムに関する特許である。その3次元画像は偏光メガネ等を使う必要がなく、かつ、ユーザが任意の位置から見た3次元画像を作成出来る。
従来技術・競合技術との比較
従来の3次元画像はある位置(視点)から見た映像を3次元表示する。見る人はその視点を変える事が出来ない。本技術では見る人はその視点を任意に変える事が出来、視点に応じた3次元画像を見る事が出来る。
新技術の特徴
・2つの画像間の全ピクセルについて最適対応がとれる。
・広い入力画像から任意外形の参照画像に類似する領域を自動的に切り出すことができる。
・類似の画像間ではなく全く類似していない画像間でも適用可能である。
想定される用途
・空撮ビデオのみから3次元地形形状を自動生成
・動画像からの移動物体の自動追跡
・CT画像から病変部分の抽出
- 情報
3)利用者コメントによるウェブサイトの人気度推定
会津大学 コンピュータ理工学部 情報システム学部門 准教授 成瀬 継太郎
新技術の概要
任意のウェブサイトの人気度を、利用者コメントの人数と件数から推定する。本技術では人間の行動特性と統計的な解析により、従来把握が困難であったコメントを書かずに見るだけの層の人気度も推定可能となった。
従来技術・競合技術との比較
ウェブサイトの人気度の代表的な調査方法は抽出調査であるが、調査コストが高く、抽出の偏りの影響も大きかった。本技術はウェブ上の誰もがアクセスできる情報を用いるため、安価で偏りがないという利点を持つ。
新技術の特徴
・利用者コメントという「クチコミ」からインターネット視聴率を推定
・ブログ、SNS、掲示板といったネット上でのコメントから、ネット外の物事に興味を持つユーザー数を推定
・カスタマ・サービスにおいて、一部のカスタマからのクレームから潜在的な全体の不満率の推定
想定される用途
・インターネット視聴率調査
・インターネット広告効果調査
・ウェブサーバの負荷予測
- 計測
4)センシング機能を自動代替する頑健な無線センサネットワーク
会津大学 コンピュータ理工学部 コンピュータ工学部門 教授 宮崎 敏明
新技術の概要
複数のセンサノード群が協調動作し、センサノードの一部が故障しても、周囲のセンサノードがその故障した機能を代替し、システム全体の機能が停止することなく面的に偏りのない環境情報を取得し続ける無線センサネットワーク(WSN)。
従来技術・競合技術との比較
既存WSNが持つネットワークの自動形成機能に加え、故障したセンサノードの機能を周辺センサノードが自律的に代替する。そのため、WSNの設置に際し、専門知識が不要であり、その後のメンテナンスも必要ないため、運用コストを著しく軽減できる。
新技術の特徴
・使用環境に応じたセンシング機能の自動割り付け
・故障センサノードの自動切り離しと、周辺センサノードによる自動的な機能代替
・初期設定・メンテナンス不要
・センサノードの増減に対して即応
想定される用途
・迅速な導入が可能な災害現場の監視
・森林・河川・農地などの屋外長期監視
・ビル管理用モニタシステム
・独居老人のモニタ
- 情報
5)カメラの操作性を格段と向上させる制御ソフトウェア
会津大学 コンピュータ理工学部 コンピュータ工学部門 上級准教授 黒川 弘国
新技術の概要
ネットワークカメラの制御装置に被写体空間情報を付加することによりカメラで捕らえようとする被写体の位置を近似的に求め、カメラの自動操作を実現するソフトウェア。
従来技術・競合技術との比較
従来のネットワークカメラの手動操作機能(パン・チルト・ズーム)で高い操作性を実現するためには熟練が要求される。本発明のソフトウェアを追加するだけで上記操作の組み合わせを自動的に行うことが可能となる。
新技術の特徴
・カメラの制御装置にソフトウェアの追加だけで実現可能
・カメラで捕らえようとする被写体に対し、自動的にズームを調整することが可能
・カメラによる被写体空間の自動巡視や複数のカメラ間の連携が可能
想定される用途
・TV会議システムのカメラ操作制御
・防犯・監視システムにおけるネットワークカメラの遠隔操作
・展示用カメラの遠隔操作
関連情報
・外国出願特許あり
- 通信
6)多地点マルチメディア会議でのプライバシー制御
会津大学 コンピュータ理工学部 情報システム学部門 教授 コーエン マイケル
新技術の概要
本特許はナローキャスティングインターフェースでプライバシー設定(例:CにはA、B間の情報交換の内容を知られたくない)し、プライバシーの2特性(秘密情報の漏洩防止、他人からの干渉防止)を備えた会議を実現するものである。
従来技術・競合技術との比較
従来のプライバシー制御は、mute「相手からの発言をブロックする制御」のみだった。本特許はインターフェースを用い、話者と聞き手双方のの立場からプライバシー制御(mute, select, deafen, attend)を実現できる。
新技術の特徴
・ナローキャスティングとプライバシーの形式
・多様なインターフェース:コントロール
・メディアミックス:ディスプレー
想定される用途
・プロトコルを使用し、SIPネットワークを使った会議システム。
・ナローキャスティング会議。
・複数のアバターが存在する会議。
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