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琉球大学 新技術説明会

日時:2009年06月16日(火)

会場:科学技術振興機構 JSTホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 創薬

1)強力な脱顆粒阻害活性を有するエラグ酸誘導体の簡易大量合成

琉球大学 理学部 海洋自然科学科 化学系 准教授 安里 英治

新技術の概要

ポリフェノールの一種であるエラグ酸にグルコース等を結合させたエラグ酸誘導体の簡易大量合成法を開発した。この化合物の脱顆粒阻害活性は市販薬「フマル酸ケトチフェン」の2000倍にも達し、抗アレルギー薬としての応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

椿葉から抽出されるエラグ酸配糖体には強力な脱顆粒阻害活性が知られており、健康食品分野に応用されている。本研究で得たエラグ酸配糖体は天然物の異性体であるが、天然物の抽出と比較すると、短時間で効率良く、大量に供給できるメリットを持つ。

新技術の特徴

・安価なエラグ酸を原料とするわずか3ステップの化学合成
・合成法自体が簡単なので、他のエラグ酸誘導体の合成も可能
・精製が比較的簡単なので不純物の混入の心配がない

想定される用途

・花粉症等に代表されるアレルギー性疾患治療薬
・医薬品リード化合物
・健康サプリメント

関連情報

・数mg程度であればサンプル提供可能

  • 建築・土木

2)枠付き鉄骨ブレースを既存RC骨組に内付けする合成接合技術

琉球大学 工学部 環境建設工学科 教授 山川 哲雄

新技術の概要

本技術は、枠付き鉄骨ブレースを、特許技術であるコ形鋼板またはサンドイッチ鋼板と緊張PC鋼棒による無筋壁補強法を応用した新合成接合技術で既存RC骨組へ簡便に取り付け、既存RC骨組の耐震補強とともに補強後の耐力と靭性を同時に、しかも大幅に向上させるものである。

従来技術・競合技術との比較

本技術の従来技術や競合技術に対する利点は、(1)補強骨組の耐力と靭性の同時大幅向上が可能、(2)本技術により既存RC造柱や梁も同時にせん断補強、(3)あと施工アンカー使用数の大幅減少、(4)補強施工における騒音・粉塵の低減,などを挙げることができる。

新技術の特徴

・費用対補強効果の向上
・経済的でローテク
・既存躯体への穿孔数の減少により、騒音・粉塵の低減、および工期の短縮が可能

想定される用途

・既存RC造学校校舎への耐震補強法、既存ピロティ建物への耐震補強法、低強度コンクリートの建物への耐震補強法
・新築RC造建築物にも応用可能
・震災を受けたRC造建物への恒久復旧法

  • 材料

3)ナノ粒子のOn site調製と吐出

琉球大学 理学部 海洋自然科学科 化学系 助教 玉城 喜章

新技術の概要

レーザー光による物理的な粉砕でナノ粒子分散液を使用現場(On site)で調製し、そのまま吐出する技術。化学的に純粋なナノ粒子を凝集することなく所望の場所に吐出する。

従来技術・競合技術との比較

化学合成では対イオンや界面活性剤をナノ粒子分散液に含む。ナノ粒子のみが溶媒に分散した、本手法は共存物が無い点で有利である。物理的な粉砕のエネルギー源が光であるため、ナノ粒子調製器の小型化が容易である。

新技術の特徴

・バルク結晶を液体中で粉砕しナノ粒子化する
・物理的な方法であるため原料に対イオンや界面活性剤を含まず、化学的に純粋なナノ粒子が生成する
・ナノ粒子分散液を小型容器で調製する
・生成直後のナノ粒子を凝集する前に所望の場所に吐出する

想定される用途

・内視鏡によるナノ粒子薬剤の投与
・ナノ粒子による配線
・ナノ粒子のドーピング

  • デバイス・装置

4)電磁誘導現象を視覚的に学ぶことができる理科教材

琉球大学 理学部 物質地球科学科 助教 與儀 護

新技術の概要

本技術を用いた実験キットを用いることにより,電磁誘導現象を視覚的に理解することができる。また,非磁性金属棒と磁石の間に働く力を直接感じることができる理科教材である。

従来技術・競合技術との比較

電磁誘導に起因した非磁性金属棒と磁石の間の力を観測することができる。従来の教材と違い,本教材では多数の人が同時に観測することが可能。また,材質による電気抵抗の違いを視覚的に理解できる。

新技術の特徴

・電磁誘導現象を視覚的に理解することができる
・電磁誘導に起因した反発力を体感することができる
・非磁性金属棒の電気抵抗の違いを視覚的に理解できる

想定される用途

・小学校,中学校,高校などにおける理科実験デモンストレーション
・科学館における理科実験デモンストレーション
・非磁性金属棒(パイプ)と(電)磁石を用いた緩衝装置

  • 情報

5)手指障害者のための非接触型入力装置

琉球大学 工学部 電気電子工学科 准教授 比嘉 広樹

新技術の概要

本装置はキーボードとマウスの両方の機能を備えたPC用の非接触型の入力装置であり、手指に障害がある人でもわずかな手指1本の動きだけでPC入力に使用できる入力装置である。

従来技術・競合技術との比較

本装置では、高価なビデオカメラや特殊な画像処理専用ボードを必要とせず、安価なWEBカメラで十分機能を果たすことができる。一般のキーボードやマウスを使用することができないユーザでもPCに情報の入力を行うことが可能である。

新技術の特徴

・非接触でPCへの情報入力が可能
・キーボードとマウスの両機能を兼備
・安価なWEBカメラでも利用可能

想定される用途

・環境制御用入力装置
・コミュニケーション装置
・ロボット等の制御コントローラ

  • 環境

6)超音速流れと圧電素子を用いた振動・騒音制御

琉球大学 工学部 機械システム工学科 教授 屋我 実

新技術の概要

航空機エンジンや高圧プラントにおけるパイプ内では、その中を流れる気体は音速を超え、流れの条件によって激しい振動や騒音を発生する場合がある。この振動・騒音を特定の位置において、圧電素子を動作させることにより制御する技術を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

従来、激しい振動や騒音の低減にはこれらと同程度のエネルギーが必要であった。これに対し本技術は振動・騒音に最も影響を及ぼす位置に、圧電素子でわずかな変位を与えることにより、大きな振動や騒音を制御する技術である。

新技術の特徴

・高速流れの利用
・振動・騒音のエネルギーが大きい場合でもわずかなエネルギーで制御可能
・振動・騒音で特に問題となる低周波域においても有効である

想定される用途

・ジェットエンジンの騒音低減
・高圧プラント内の振動低減
・コーンの無い大出力スピーカ

  • 材料

7)レーザーマイクロダイセクションを用いた遺伝子解析用試料載置板

琉球大学 医学部 医学科 助教 森岡 孝満

新技術の概要

細胞レベルで微小な細胞集団を回収する装置であるレーザーマイクロダイセクション用のフイルム装着スライドガラスを開発した。その形状は、スライドガラス上に微小空間を設けたことを特徴とする試料載置板でレーザーによる標的細胞集団の回収を低価格かつ効率良く行えることが可能である。

従来技術・競合技術との比較

現在、市販されているマイクロダイセクション用フイルム付きスライドガラスは、高価かつ染色過程における脱パラフィン、脱水、乾燥等が困難であり標的細胞集団の回収率が低下する可能性が高いが本手法にて作製したフイルム装着スライドガラスを使用することによりこれらの問題点が解決可能である。

新技術の特徴

・安価で市販商品以上の品質を有する製品の作製が可能
・試料の効率的回収が可能
・染色過程が市販商品より容易

想定される用途

・医療分野における遺伝子診断
・微量サンプルからの遺伝子解析
・標的細胞集団別の遺伝子解析

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

琉球大学 学術国際部 地域連携推進課

TEL:098-895-8031FAX:098-895-8185
Mail:chizaiアットマークw3.u-ryukyu.ac.jp
URL:http://www.chizai.u-ryukyu.ac.jp/
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