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九州横断4県合同(大分・熊本・佐賀・長崎) 新技術説明会

日時:2010年12月14日(火)

会場:キャンパス・イノベーションセンター東京(港区・田町)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 情報

1)固有値分解を利用した高精度な画像照合技術

熊本大学 大学院自然科学研究科 情報電気電子工学専攻 助教 上瀧 剛

新技術の概要

2枚の画像を高精度に位置合わせする画像照合技術を開発した。本手法は固有値分解と呼ばれる数学的手法を用いることで、従来手法より効率のよいロバストな照合が可能であり、外観検査に応用可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来の回転サーチ法よりも高速に照合可能であり、また、従来の位相限定相関法よりも耐ノイズ性、耐遮蔽性に優れる。

新技術の特徴

・回転や平行移動以外の任意の画像変形パラメタ(アフィン変形、射影変形)の推定が可能
・基本性能は正規化相関マッチングと同等であり、明るさ変動、ノイズに強い
・処理の並列化が容易で、ハードウェアによる高速化が可能

想定される用途

・外観検査
・指紋認証
・文字認識

  • 情報

2)多次元ツリーを用いたファイル管理システムHyperClassifier

佐賀大学 大学院工学系研究科 知能情報システム学専攻 准教授 掛下 哲郎

新技術の概要

HyperClassifierは、個人のPCやオフィスのファイルサーバに大量に蓄積されているファイルを、互いに独立した複数のツリーを用いて系統的に整理します。整理されたファイルはOLAP操作を用いて柔軟に検索できると同時に、ActiveDirectoryと組み合わせた柔軟なアクセス権管理も可能です。

従来技術・競合技術との比較

エクスプローラと同様の利用者インタフェースを提供しており、同じような感覚で使えます。また、既存の階層フォルダを活用して多次元ツリーを自動生成する機能を組み込んでいます。平成21年度第1回佐賀県トライアル発注製品に選定されました。

新技術の特徴

・観点ごとに定義したツリーを用いたデジタル情報の系統的な整理
・OLAP操作(ダイシング、スライシング、ドリリング)を用いた直観的な情報検索
・ドラッグ&ドロップによる情報の分類+属性情報に基づく自動分類
・絞り込まれたファイルに対する各種の一括操作(例:アクセス権設定、印刷、圧縮)
・既存の階層フォルダを活用した多次元ツリーの自動生成

想定される用途

・多数の電子ファイルの系統的な整理および検索の容易化、アクセス権設定の容易化
・電子メールメッセージ、ホームページへのリンクなどのデジタル情報の系統的な整理および検索の容易化
・データベース、コンピュータログなどの検索の容易化

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 計測

3)エネルギー変換機器用材料加工のための計測・評価技術

長崎大学 工学部 機械システム工学科 准教授 矢澤 孝哲

新技術の概要

画像による工作物形状の高速かつ高精度で、インライン・工作機械上で容易に利用可能な計測・評価技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来の画像による寸法・形状計測では、測定物の大きさが計測精度に影響するが、本手法では依存しない。そのため、ステージの移動等別の処理も必要なく、インライン・機上計測に適した高速化が可能である。

新技術の特徴

・画像による寸法計測方法で、測定精度が測定物の大きさに依存しないこと
・画像による寸法計測方法で、測定時にステージの移動を必要としないこと
・画像による寸法計測方法で、測定精度がステージの精度に依存しないこと

想定される用途

・工作物寸法・工作物外観形状のインライン測定・機上測定
・直径数十μm~十数mmの回転工具の動的振れ測定
・高回転工具の動的切削力測定との組み合わせによる加工最適化条件の高能率選定

関連情報

・テスト測定可能

  • 通信

4)BWAに対応可能なマイクロ波帯超広帯域低損失フィルタ

熊本高等専門学校 専攻科 准教授 小田川 裕之

新技術の概要

マイクロストリップ線路と弾性表面波(SAW)素子等の固体素子を用い、簡単な構造で、マイクロ波帯で利用可能な広帯域低損失フィルタが得られる。固体素子としてSAW素子を用いると、広帯域かつ遮断特性の優れた低損失フィルタも実現できる。

従来技術・競合技術との比較

従来のSAW素子のみからなるフィルタに比べて、一段と広帯域かつ低損失である。3.5GHzで比帯域幅40%のフィルタを試作で得ている。実証はまだできていないが、周波数特性可変フィルタが得られる可能性もある。

新技術の特徴

・マイクロ波帯において低損失、広帯域
・急峻な遮断特性
・周波数特性可変の可能性あり

想定される用途

・携帯電話用フィルタ
・無線LAN用フィルタ
・その他のマイクロ波帯用バンドパスフィルタ

  • デバイス・装置

5)紫外光を利用した先端エレクトロニクス材料表面の平坦化加工技術

熊本大学 大学院自然科学研究科 産業創造工学専攻 助教 久保田 章亀

新技術の概要

次世代半導体材料として期待されるSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)、ダイヤモンド等の基板表面を紫外光を援用した化学的加工法によって、高能率かつ高精度に平坦化する加工方法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の機械的加工法では、脆性破壊などによる表面へのダメージが避けられなかったが、開発した加工法では、紫外光の化学的作用を援用しながら加工するため、半導体基板上にダメージを残すことなく高品位面を得ることができる。

新技術の特徴

・ダメージのない加工表面が得られる
・原子レベルで表面を平滑化できる
・有機汚染のないクリーンな表面が得られる

想定される用途

・パワー半導体デバイス用基板や照明デバイス用基板の平坦化加工
・セラミックス、PCD等の金型表面処理加工
・ダイヤモンド系工具表面の加工

  • デバイス・装置

6)3次元ディスプレイ(レーザー技術を応用した水中気泡投影型)

佐賀大学 大学院工学系研究科 知能情報システム学専攻 准教授 中山 功一

新技術の概要

液体を沸騰する寸前に制御した上で、液体にレーザーを集光し加熱沸騰させ、任意の3次元形状の気泡群(立体スクリーン)を生成し、気泡群の表面に可視光を投影する事で立体映像を作成する技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来の視差方式(右目と左目に異なる映像を提示する方式)と異なり、専用眼鏡が不要である/輻輳調節矛盾が発生しない/全方位から多人数で観察できる、という面で優位である。

新技術の特徴

・臨場感が高く目にも優しい3次元動画を表示する技術である事
・上下を含む全方位から見ても3次元表示が可能な技術である事
・水を用いた装置に関する技術であり、比較的安全性が高い事

想定される用途

・医療用、その他業務用などの3次元ディスプレイ
・ゲーム用3次元ディスプレイ
・家庭用3次元ディスプレイ

  • 計測

7)溶存イオン測定のためのインライン前処理方法

熊本大学 大学院自然科学研究科 理学専攻化学講座 准教授 大平 慎一

新技術の概要

本技術は、複雑なサンプルマトリックスから測定対象であるイオンのみを取り出すものであり、目的イオンは試料溶液か純水中に取り込まれる。このとき、陽イオンと陰イオンはそれぞれ別の純水中に取りだすことも可能である。純水中に取り出されたイオンはイオンクロマトグラフや質量分析計へ直接導入することで検出・定量が可能である。

従来技術・競合技術との比較

測定の前処理として、遠心分離やろ過、カラムによる処理が1つ1つの試料に対してバッチ法により行われている。また、インライン透析による方法もあるが、処理に時間を要する。本法では、測定対象である試料中の溶存イオンを瞬時にかつ定量的に取り出すことができる。

新技術の特徴

・インラインによる自動かつ迅速な試料中溶存イオンの純水中への取出
・試料中イオンの定量的な溶存イオンの取出
・陽イオンと陰イオンの分別抽出

想定される用途

・環境試料中溶存イオン測定における前処理
・飲料物や工業製品のプロセス管理や製品の品質管理
・生体試料中溶存イオンのモニタリング

  • 計測

8)回収・再利用可能な自動環境計測用の自律垂直上昇機

熊本高等専門学校 情報通信エレクトロニクス工学科 准教授 葉山 清輝

新技術の概要

独自の機体構造を用いた垂直上昇・下降機により、地上から3000m程度上空の自動環境計測機を開発する。計測対象は、特定地点・高度における温度、湿度、風向、風速、CO2、NOxなど特定ガス濃度が考えられる。

従来技術・競合技術との比較

既存の回転翼機はプロペラの反力を打ち消して操縦性を確保していたが、GPSほかセンサによりプロペラの反力で自転したままでも電子的に機体制御を行うことで機体構造を大幅に簡略化した自律航行機である。

新技術の特徴

・自機がプロペラの反力で回転したままで位置制御できる独自の機体制御
・GPSによる自律飛行
・環境情報の自動計測

想定される用途

・特定地点・高度における温度、湿度、CO2、NOxなど特定ガス濃度、風向
・ヒートアイランド現象など特定地点上空の温度分布観測
・特定地点の気象短期予想

  • 環境

9)海水から塩やハロゲン資源の回収技術

佐賀大学 総合分析実験センター 機器分析部門 技術専門員 池田 進

新技術の概要

資源の乏しい日本にとって、資源の確保は重要な課題である。海水には様々な物質が含まれている。これらの物質を分離・回収する技術が確立されたならば資源枯渇問題の解決策となる。海水の淡水化処理で排出した濃縮海水を利用し、粒状塩および製塩方法。さらに、にがりからダイヤモンド電極による選択的な臭素の省エネ電解回収法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

イオン交換膜の電気透析による濃縮海水の製造に対し、大規模な淡水化施設から廃棄される7?8%の濃縮海水を利用すると電力コストの大幅な削減が図れ、加熱や天日での低価格製塩が可能となる。臭素や塩素は製塩後のにがりから不溶性金属電極(DSE)を用いた電解が一般的であるが、ダイヤモンド電極を用いると電解の電力が同等かそれ以下で選択的に分解回収することができる。

新技術の特徴

・加熱や天日の晶析で塩粒子の粒径制御を開発。粒径で異なった塩味にすることができる
・アノードにダイヤモンド電極を利用すると選択的に臭素や塩素が省エネ電解が可能になる
・製塩後の濾過液(にがり)から電解法や吸着法による希少金属等の効率的な回収が期待できる

想定される用途

・塩、にがりの利用 1.食用塩、2.ソーダ工業塩、3.医薬品、4食品添加物、5.肥料
・ダイヤモンド電極の利用 1.ソーダ工業用電極、2.溶融塩電解用電極、3.環境有害物質の電解用電極
・濃縮にがりから電解回収した金属、希少金属の利用 1.リチウム2次電池、2.Mg合金、3.原子力発電用ウラン

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 医療・福祉

10)車椅子用自動ブレ-キ

大分大学 工学部 福祉環境工学科 教授 今戸 啓二

新技術の概要

車椅子を利用する際、駐車ブレ-キのかけ忘れによる転倒事故を防ぐため、車椅子から降りる際に自動的にブレ-キがかかり、乗った際には自動的に解除される、駐車ブレ-キとは独立した自動ブレ-キ機構です。

従来技術・競合技術との比較

機構が簡単なため、既存の車椅子に取り付けることができ、ブレ?キは前後何れの方向にも有効です。簡単に脱着可能な着座検出用座面を取り外せば車椅子は折りたためます。

新技術の特徴

・ブレ-キ力は、本体を動かそうとする力を利用しているため、アクチュエ-タ等は不要です
・ブレ-キ力は方向性がなく、前進・後進何れの方向にも等しく作用します
・リンク機構が簡単なため、低コストで製作でき、ブレ-キ板の角度や形状を変えれば直動部品にも適用可能

想定される用途

・病院・老人介護施設で使われる車椅子
・荷重検出部を目的に合ったように改造することで、宅急便や工場内で使われている荷車・台車等での利用
・高齢者が歩行する際に利用するシルバ-カ-や歩行器

関連情報

・現在某大病院からの依頼により複数台製作中、ゆとりがあれば試乗用に提供可能

  • 医療・福祉

11)上肢運動モデルと可能性

熊本高等専門学校 制御情報システム工学科 准教授 柴里 弘毅

新技術の概要

視覚により手先と標的の誤差を認識し上肢を動かす位置決め運動について、視覚情報による誤差訂正動作とむだ時間のない力覚情報に基づいて上肢のインピーダンスが調整される構造を有するモデルを開発した。

従来技術・競合技術との比較

実用的な時間で演算可能な数式モデルであり、1軸リンクを追従させる操作実験により従来モデルと比べ応答再現性が高い。

新技術の特徴

・ゴルフフォームの改善
・ドライブシミュレータ
・書道練習装置

想定される用途

・スキルアシストシステム
・福祉・介護機器
・リハビリシステム

  • 医療・福祉

12)融合プロテオミクスによる腫瘍細胞内活性化シグナル分子群の解析と創薬への応用

熊本大学 大学院生命科学研究部 腫瘍医学専攻 准教授 荒木 令江

新技術の概要

薬剤治療標的となりうる腫瘍細胞内の異常シグナルネットワークを検索するため、病態組織細胞サンプルを用いた融合プロテオミクスの方法論確立とその応用を試みている。病態において異常に制御されたシグナル伝達経路を特異的に抽出する方法論とその検証方法を含む応用例を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、今まで不可能であった病態メカニズムの解明や、診断や治療のマーカー・創薬開発を可能にする分子群解析方法論として新規である。

新技術の特徴

・遺伝子やタンパク質の発現解析情報を簡単に融合することができる
・細胞や組織に特徴的な分子シグナルネットワークを抽出することができる
・異常な活性化分子ネットワークを阻害して正常化する方法論を創出することができる

想定される用途

・すべての疾患・病態の解析はもとより、細胞生物学における基礎的な分子メカニズム情報を得るためのアプローチに応用できる
・医学生物学的応用のみならず、工学/農学(食品)分野の開発にも応用できる
・新薬開発へのスクリーニングを行うことができる

  • 創薬

13)アンチエイジング物質の効率的なスクリーニング方法

長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科 探索病理学 准教授 千葉 卓哉

新技術の概要

老化は様々な病気の発症の危険因子の一つです。そのため、アンチエイジング(老化防止)を実現させる薬剤の開発が盛んに行われています。私たちはそのような物質を、遺伝子改変動物を使って効率的に調べる方法を開発しました。

従来技術・競合技術との比較

従来は、特定の分子を標的とした試験管内での探索法が主流でした。本技術では、不特定多数の分子を標的とし、生体を使って探索できます。そのため、候補物質の毒性や体内での代謝様式も含めて探索可能で、候補分子の同定を効率的に行えます。

新技術の特徴

・ヒトの老化を内面(疾患予防)と外面(皮膚の老化防止など)から抑制する物質の開発に利用可能
・動物(ペット、家畜など)の老化を抑制する物質の開発に利用可能
・機能性分子を豊富に含む植物の開発(品種改良など)に利用可能

想定される用途

・糖尿病、ガンなど老化と関連した疾患の治療薬開発
・アンチエイジング・サプリメントの開発
・機能性食品開発

関連情報

・予備試験可能

  • 材料

14)重希土類使用量を低減したMEMS用Nd-Fe-B系磁石の作製

長崎大学 工学部 電気電子工学科 教授 福永 博俊

新技術の概要

Nd-Fe-B磁石の保磁力増加のために添加される、重希土類元素使用量削減が必要とされている。従来、高出力モータ等に使用される異方性磁石についてその手法が開発されているが、今回、非晶質から結晶化して得られる等方性Nd-Fe-B磁石膜及び粉末について、その技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は、Nd 2 Fe 14 B結晶表面に重希土類元素を拡散させるために高温熱処理を必要とし、結晶粒径の抑制が必要な等方性磁石の処理としては不適である。本技術では、非晶質の結晶化と重希土類元素の拡散を同時に行うため、低温・短時間での処理が可能となり、高保磁力等方性磁石膜及び磁石粉末を得ることができる。

新技術の特徴

・非晶質からの結晶化と重金属元素の拡散を同時に達成
・小型磁石用の等方性厚膜磁石、等方性磁石粉末にも適用可能
・重希土類使用量を削減しつつ高保磁力を達成

想定される用途

・高保磁力ボンド磁石及びその応用機器
・高温で使用される小型モータ用磁石
・MEMS用厚膜磁石

  • 材料

15)表面修飾炭素材料の製造方法と固体高分子形燃料電池への適用

大分大学 工学部 応用化学科 助教 衣本 太郎

新技術の概要

特定の有機化合物や金属酸化物を炭素材料表面に修飾した表面修飾炭素材料の製造方法。なお金属酸化物の場合、数 nm~十数 nm程度の粒子をその量を自在に制御できる。大きな特長は安価で大量生産が可能な点である。

従来技術・競合技術との比較

大量生産可能でナノメートルサイズの金属酸化物で修飾した炭素材料の製造方法はなかった。また、本方法により製造される炭素材料は高い化学的安定性を有し、燃料電池用材料として従来材料の二倍以上の耐久性を有する。

新技術の特徴

・電子ペーパー用材料
・宇宙材料
・航空材料

想定される用途

・燃料電池・電池・電気自動車
・生体材料
・建築材料
・光触媒

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 材料

16)発光性混合金属錯体の開発と発光特性

長崎大学 工学部 応用化学科 准教授 馬越 啓介

新技術の概要

ジイミン配位子を有する白金ユニットと、銅、銀、金などの金属イオンからなる混合金属錯体を開発したことにより、ジイミン配位子を持たない従来の混合金属錯体よりも、低いエネルギーで励起を可能にした。

従来技術・競合技術との比較

以前開発した、白金-銀から成る混合金属錯体は、非常に強いリン光性の青色発光を示し、固体発光量子収率は0.85に達する。しかし、この化合物の吸収帯は300 nmより短波長側の紫外領域にあり、十分なEL特性が得られていない。そのため、混合金属錯体の吸収帯の長波長化が求められていた。

新技術の特徴

・白金と11族の金属イオンからなる混合金属錯体である、分子内に導入する金属イオンの違いにより、発光エネルギーの制御が可能
・ジイミン配位子を分子内に有することにより、可視部に吸収帯を持つ
・ジイミン配位子側の置換基によっても発光エネルギーの制御ができる可能性がある

想定される用途

・有機ELディスプレーの発光材料
・発光強度の変化を利用する各種センサー
・光(太陽)エネルギーを利用する各種触媒

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 材料

17)サブマイクロ以下まで微小化された炭素材料での光誘起電荷分離による太陽電池の創製

大分大学 工学部 応用化学科 教授 豊田 昌宏

新技術の概要

炭素材料は、炭素数が多くなるに従って、フラーレンの様な既存の分子概念を超えた「炭素の光誘起電荷分離」が可能になると考えられている。申請者が開発した、ナノメーターサイズの膨張化炭素繊維の光照射による機能の創出の可能性を明らかにしてきた。使用する膨張化炭素繊維は黒色であることから、光を吸収する色素となり、電子アクセプターである色素とホール移動剤の存在下で光照射を行うことにより、起電力の発生、すなわち太陽電池となることを明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

著しい研究の進展が認められない酸化チタンを用いた太陽電池等に取って代わり新しい材料となり得ると考える。また、炭素材料は、その材料自身が黒色であることから、究極の太陽光を吸収する色素であるとも考えられ、これまでにない、起電力、水素発生が期待される。

新技術の特徴

・エネルギー貯蔵、電極材料
・水素発生
・起電力
・環境浄化

想定される用途

・太陽電池
・水素発生
・燃料電池
・キャパシタ
・吸着による浄化
・電極

関連情報

・サンプルの提供可能

  • アグリ・バイオ

18)大気圧プラズマが切り拓く新たなタンパク質導入方法~ウィルスベクターを必要としない細胞膜内への高効率なタンパク質導入~

熊本大学 大学院先導機構 特任助教 王 斗艶

新技術の概要

細胞内に導入したい物質(タンパク質)を含有する溶液を細胞に滴下し、この細胞に対して、プラズマ発生装置にて発生させたプラズマをピンポイントで照射することで、所定の細胞内に所望の物質を導入するプラズマ発生装置の提供。

従来技術・競合技術との比較

ウィルスベクターやプラスミドベクターを必要としない、大気圧プラズマによる細胞膜内への高効率なタンパク質導入方法である。また、他のプラズマ発生装置はプレート上の細胞に非選択的に照射するのに対し、本発明装置は局所への物質導入が制御可能である。

新技術の特徴

・タンパク質透過ドメインのみを用いる場合よりもプラズマとの併用によりタンパク質導入効率が非常に高い
・生体に直接照射しても感電しないプラズマである
・細胞に限らず、組織やカテーテル等と組み合わせた体内への応用も可能である
・プラズマ発生装置がコンパクト(手のひらサイズ)であり、操作方法が簡単で電気の知識を有しない者でも使用できる

想定される用途

・タンパク質導入機器
・iPS細胞の作成
・医薬品の創出や臨床治療

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

大分大学 研究・社会連携部 社会連携推進課

TEL:097-554-8517
FAX:097-554-7740
Mail:chizaiアットマークoita-u.ac.jp
URL:http://www.chizai.oita-u.ac.jp/

熊本大学 マーケティング推進部 産学連携ユニット

TEL:096-342-3209
FAX:096-342-3239
Mail:koukenkyuアットマークjm.kj.yamagata-u.ac.jp
URL:http://kico.kumamoto-u.ac.jp/

佐賀大学 産学官連携推進機構 技術移転部門

TEL:0952-28-8151
FAX:0952-28-8186
Mail:e7243アットマークcc.saga-u.ac.jp
URL:http://www.alis.saga-u.ac.jp/

長崎大学 知的財産本部

TEL:095-819-2188
FAX:095-819-2189
Mail:yasudaアットマークnagasaki-u.ac.jp
URL:http://www.ipc.nagasaki-u.ac.jp/

熊本高等専門学校 管理課 産学連携係

TEL:096-242-6433
FAX:096-242-5503
Mail:sangakuアットマークkumamoto-nct.ac.jp
URL:http://www.kumamoto-nct.ac.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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