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キャンパスイノベーションセンター東京 新技術説明会 【田町開催】

日時:2010年07月30日(金)

会場:キャンパス・イノベーションセンター東京(港区・田町)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 材料

1)反射/発光型デュアルモードディスプレイ材料

千葉大学 大学院融合科学研究科 情報科学専攻 画像マテリアルコース 助教 中村 一希

新技術の概要

発光/反射型の表示形式を有する「有機デュアルモードディスプレイ材料」に関する技術である。同一材料内において発光/反射型の表示形式を可能とする点が特徴とし、素子の反射型表示を担う部位に、電位、温度、光等の外部刺激により可逆的な画像形成が可能な発色材料を、発光型表示を担う部位には電気、光などの外部刺激によって発光する発光性材料を用いる。

従来技術・競合技術との比較

デュアルモードディスプレイ素子・材料に関しては、発光型・反射型素子を積層させた素子開発が行われているが、これらの技術は発光型および反射型表示を本質的に異なる部位で行っているため、素子構造の複雑化は免れなかった。本技術は、同一材料内で反射型および発光型表示を行えるため、素子の複雑化の問題を克服し、単純な構造の素子構築が可能となると考えられる。

新技術の特徴

・物質の色の変化と発光の変化を同時に制御できる材料
・電気・光等の外部刺激によって色や光を制御できる材料
・不可視性発光(近赤外)発光も制御可能

想定される用途

・電子ペーパー機器
・広告・標識等表示機器
・セキュリティー関連分野

関連情報

・出願方向で検討中

  • 材料

2)交流磁場中で著しく発熱するY3Fe5O12を基本とするフェライト粉末の製造方法

愛媛大学 大学院理工学研究科 物質生命工学専攻 准教授 青野 宏通

新技術の概要

交流磁場中で発熱する磁性材料は、特に癌の焼灼療法への応用が期待されている。本発明では、Y3Fe5O12を基本とするフェライトの作成方法及び材料に関するものであり、ある条件で得られた材料は、きわめて高い発熱能をもつことを発見した。また、毒性のある元素は含んでいないことより生体適合性も問題は無いと考えられる。

従来技術・競合技術との比較

これまでマグネタイト(FeFe2O4)が有力な材料として研究されてきてるが、より優れた発熱能を有する材料が求められていた。本発明では、Y3Fe5O12を基本とする材料が、作成方法によってはマグネタイト以上のきわめて発熱能の高い材料となることに関するものである。この発熱能はこれまで報告されている材料では最も高い。

新技術の特徴

・単位質量あたりの発熱能力が非常に高い(これまで報告されている材料で最大)
・安全な金属元素からなる複合酸化物であるため生体適合性が期待できる

想定される用途

・癌の焼灼療法

関連情報

・サンプルの提供可能

  • デバイス・装置

3)オープンキャピラリーチューブを用いたマイクロフロー分離装置

同志社大学 理工学部 化学システム創成工学科 教授 塚越 一彦

新技術の概要

内径数百μm以下のオープンキャピラリーと水-親水性/疎水性有機溶媒混合溶液をキャリア溶液として用いるキャピラリークロマトグラフィーを開発した。本クロマトグラフィーの分離は、キャリア溶液中の溶媒分子の管径方向への分配(tube radial distribution)によって、管内にinner phaseおよびouter phaseが形成されることに基づくと考えらる。

従来技術・競合技術との比較

本法は、通常のキャピラリークロマトグラフィーにおける電圧の印加、充填カラム、添加剤等は必要としない。また、フューズドシリカ、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)といった様々な材質のキャピラリーチューブを使っても再現できる。

新技術の特徴

・マイクロフローを利用した抽出
・マイクロフローを利用した反応
・マイクロフローを利用した合成

想定される用途

・金属イオンの分離
・生体成分の分離
・光学異性体の分離

  • 材料

4)マイクロ波加熱流動化固相反応による機能性粒子の創製

広島大学 大学院工学研究院 物質化学工学部門 准教授 福井 国博

新技術の概要

マイクロ波加熱式流動層反応器を用いた固相反応法によって、酸化物粒子や複合酸化物粒子などを迅速に創製する技術。マイクロ波加熱の利点である反応時間の短縮効果を活かしつつ、弱点である不均一加熱を克服し、均質化と反応時間の短縮を両立させる技術。

従来技術・競合技術との比較

ITO粒子の創製の場合、従来からの外部加熱を用いた固相反応法では十数時間必要であった反応時間を、本技術を利用することで約1/30に短縮することが可能。また、通常のマイクロ波加熱固相反応の場合よりも均質なITO粒子を創製することが可能。

新技術の特徴

・マイクロ波加熱を利用して、反応時間を大幅に短縮
・マイクロ波加熱の端緒である不均一加熱を克服し、均質な粒子創製が可能
・固相反応のみならず気固反応を利用した粒子創製にも応用可能

想定される用途

・ITOなどの複合酸化物粒子の創製
・廃棄物からのレアメタル回収
・酸化物粒子のコーティング

  • 情報

5)目印記憶を用いた柔軟なローカルナビゲーション技術

九州工業大学 大学院生命体工学研究科 脳情報専攻 教授 神酒 勤

新技術の概要

脳における時系列学習機能に着想を得たローカルナビゲーションを提案する。GPSや地図データを用いず、人間と同様に目印の時系列情報を用いた経路の学習、記憶および想起を行うことで、変更に強いナビゲーションを実現する。

従来技術・競合技術との比較

GPSが使用できない場所や特定のセンサを設置できないショッピングモール等でも利用できる。一部重複した複数の経路の多重記憶が可能。部分系列を利用することで環境の変化に柔軟に対応するナビゲーションを提供する。

新技術の特徴

・順序関係を持つ対象の時系列学習、記憶、想起および参照機能を提供
・時系列記憶は事象の予測に利用可能
・安価で環境の変化に柔軟なナビゲーション技術

想定される用途

・GPSが使用できない環境下でのローカルナビゲーションシステム(現行カーナビの補強)
・ショッピングモール内の案内ロボット

  • 情報

6)ウェアラブルコンピュータにおけるリング型インタフェース

奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報処理学専攻 准教授 眞鍋 佳嗣

新技術の概要

装飾品である指輪を用いたウェアラブルコンピュータなどを操作するインタフェースシステム。カメラ映像で指輪を認識することにより、装着しているユーザの手指の三次元位置を計測し、様々な情報の操作を可能にする。

従来技術・競合技術との比較

これまでの方法は、ユーザが様々な機材を装着することでユーザに負担をかけたり、画像認識だけによるものは精度が悪くなったりしていた。本手法は、日常生活において装着する指輪を用い、負担軽減および認識精度の向上ができる。

新技術の特徴

・指の三次元位置姿勢の計測が可能
・屋内外での利用が可能
・指輪のデザインの工夫が可能

想定される用途

・携帯電話等のウェアラブル・モバイル端末の操作
・情報家電の操作(リモコンのような使い方)
・計算機内の仮想物体などの操作

  • 機械

7)チューブ式配管内探査機

東京工業大学 大学院理工学研究科 機械制御システム専攻 准教授 塚越 秀行

新技術の概要

柔軟な1本のチューブアクチュエータを任意方向に能動的に湾曲させられる方法を発明した。発明したチューブアクチュエータは、柔軟チューブとその周部にチューブの膨張を拘束する熱溶融性の樹脂、およびさらにその外側に巻かれているチューブ軸方向にのみ伸張性のある繊維から構成されている。柔軟チューブ内部に流体圧をかけ、目標とする湾曲箇所で外部から熱を加えると、熱溶融性の樹脂が溶けてその箇所だけ拘束か解除し、伸縮性繊維の特性が現れるため湾曲するという仕組みである。

従来技術・競合技術との比較

従来の配管内探査機と異なり、配管内の屈曲した箇所でもスムーズに動きやすい構造を有している。

新技術の特徴

・1本のチューブを狭隘湾曲空間にスムーズに搬送可能
・流体圧を利用したチューブの繰り出し動作を基本とする
・任意の希望箇所で能動的に湾曲可能

想定される用途

・配管検査ロボット
・災害救助ロボット
・大腸内視鏡

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 機械

8)逆解析による工作機械の熱源熱量推定法

鳥取大学 大学院工学研究科 機械宇宙工学専攻 助教 上原 一剛

新技術の概要

本新技術は、工作機械機体の熱変形の高精度補正技術を開発するための基礎として、有限要素法による温度上昇解析と最適化手法を組合せた逆解析の実施によって工作機械の熱源熱量を推定する方法を提供するものである。

従来技術・競合技術との比較

工作機械の各部に配置された温度センサの出力から回帰分析などで熱変位補正する方法はあるが,その補正精度は十分でなかった。本新技術を採用すれば、熱源熱量の推定結果から機体全体の温度上昇およびそれに対応する機体の熱変形を把握できるため、高精度な熱変位補正が可能となる。

新技術の特徴

・FEMを利用すれば熱源熱量の推定結果から工作機械機体全体の温度上昇を把握できる
・工作機械機体全体の推定温度上昇に対応する機体の熱変形に基づいて高精度な熱変位補正法が構築できる
・熱源熱量の推定精度が高い温度センサの設置方法を提供できる

想定される用途

・工作機械機体の熱変位補正
・温度センサの出力を利用した機器の制御
・熱源を有する機器の熱変位対策

  • 機械

9)全方向車輪を用いた全方向移動ロボットの機能

山形大学 大学院理工学研究科 機械システム工学科 助教 多田隈 理一郎

新技術の概要

あらゆる方向に、方向転換のための時間や特定の切り返し動作を用いず、滑らかに移動することが可能な全方向車両、及びそれに用いる全方向移動車輪の機構・制御技術

従来技術・競合技術との比較

従来の全方向車輪に比べて車体を低く、薄くすることができる。また、方向転換や全体的な走行もより滑らかに行うことができる。

新技術の特徴

・全方向への滑らかな移動
・低い車高による安定した走行
・荷物や人を運べる高荷重性

想定される用途

・移動作業ロボット・掃除ロボットの移動プラットフォーム
・電動車椅子
・バーチャルリアリティ機器の移動感覚提示装置

  • 機械

10)扁平チューブ制御と流体圧モータシステム

東京工業大学 大学院理工学研究科 機械制御システム専攻 准教授 塚越 秀行

新技術の概要

0.2~0.3MPa程度の圧力の流体を供給することで振動現象を発生する低圧流体アクチュエータを発明した。当該アクチュエータは、柔軟な樹脂製の扁平なチューブを二つに折り曲げ、根元で拘束することで形成される。これに一方からチューブ内部を流体で加圧すると、圧力によって流体とともに移動する座屈点が周期的に発生することによってチューブ全体が弧を描くように振動するというものである。この働きを利用して往復運動だけでなく回転運動を生成することができ、軽量小型低水圧モータなどの流体機器の駆動原理として応用可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来の流体圧モータと異なり、機械可動部が直接流体に接することなく回転駆動を生成することができる。またチューブを単独に用いる場合には、人体筋肉に反射的な筋収縮を生成させて、リハビリに応用することも期待されている。

新技術の特徴

・バルブを用いずに自励振動的を利用して多様な動作を生成できる
・簡易な構造で人体の反射的な筋収縮を利用して関節運動を生成できる
・簡易な構成で流体圧モータへの応用も可能となる

想定される用途

・リハビリ支援機器
・汚水や有害物を含む流体の流量センサー
・血流促進用のマッサージ機

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 医療・福祉

11)創傷治癒・組織再生に有効な生体活性成分を含む基材

新潟大学 医歯学系 歯科基礎移植・再生学分野 准教授 川瀬 知之

新技術の概要

多血小板血漿(PRP)を生分解性基材に含ませ、凍結乾燥することによって、血小板に含まれる増殖因子や血液凝固に関連するフィブリノーゲンなどの因子を冷蔵で長期保存できる状態にした。救急絆創膏感覚の創傷治癒促進剤。

従来技術・競合技術との比較

再生医療では、従来より用事調製していたPRPをレディメイド化にすることによって、採血や遠心分離などの煩雑な操作から医師を解放した。リコンビナント増殖因子と比較して、低コスト化が可能であり、高い治癒促進活性が実証されている。

新技術の特徴

・従来難しかった水への再溶解がいらず、創傷に直接使用できる
・PRPを生分解性メッシュにコートしているので扱いやすい
・凍結乾燥品で保存性がよい

想定される用途

・火傷やその他の外傷の治療
・再生治療
・組織工学的な細胞加工

  • アグリ・バイオ

12)ヒト型プロレニン受容体の大量生産方法と高度利用技術

静岡大学 創造科学技術大学院 統合バイオサイエンス部門 教授 朴 龍洙

新技術の概要

カイコを用いてヒト型プロレニン受容体を安価に大量生産できる方法。本方法では、例えばリガンドとの結合能といった、受容体としての機能を保持したプロレニン受容体を生産できる。また、受容体をウイルス表面に提示することも可能である。

従来技術・競合技術との比較

カイコを用いヒト型プロレニン受容体の発現に成功した。本技術ではバキュロウイルスではなく、バクミドを使用し遺伝子を導入する。バクミドは大腸菌と昆虫細胞両方において遺伝子の複製が可能で、迅速かつ容易にカイコに異種遺伝子を導入することができる。

新技術の特徴

・微生物での発現が困難なヒト型プロレニン受容体の発現が可能。さらに、大量生産も可能である
・動物細胞や昆虫細胞を用いる場合に比べて費用が安価である
・カイコへの遺伝子導入にバクミドを使用するので、迅速かつ容易な遺伝子導入が可能である
・ヒトを含む動物由来の高次タンパク質の発現に有効である

想定される用途

・創薬関連分野に必要となる、新規遺伝子の迅速な発現系
・ヒトを含む動物由来の高次タンパク質の効率的な発現系
・大量発現可能な点を活かした、タンパク質の効率的な機能解析や構造解析

関連情報

・試作可能

  • アグリ・バイオ

13)ブルセラ症の新規診断手法の開発

山口大学 農学部 獣医学科 准教授 度会 雅久

新技術の概要

ブルセラ属菌が保有する抗原蛋白質を用いて、血清中に存在する抗ブルセラ菌抗体を特異的に検出する新たな血清学的診断法。

従来技術・競合技術との比較

従来用いられている診断用抗原は非特異反応が知られており、確実な診断が困難な場合がある。本技術は特異性が向上しているため、正確な診断に有用である。

新技術の特徴

・ブルセラ特異抗原
・血清学的診断
・迅速診断キット

想定される用途

・イヌのブルセラ症の診断

  • 医療・福祉

14)生体信号の周期性を3次元空間にビジュアル化する装置

鳥取大学 医学部 検査技術科学専攻 病態検査学講座 教授 鰤岡 直人

新技術の概要

医学分野で生体現象を解析するため心電図,脳波など多くの装置が実用化されている。生体信号を1変数として振幅を縦軸にし、横軸を時間にして展開した表示法が主に使用される。従来の表示法は本来生体が持つ高次元情報からの射影と仮定できる。本発明は1変数の生体信号から元となったシステムを推定する。

従来技術・競合技術との比較

生体信号の振幅を縦軸にして、横軸を時間にし展開した表示法は本来生体が持つ高次元情報からの射影と仮定できる。本発明は1変数の生体信号から元となったシステムを推定するもので従来の方法を補完し、新しい情報を与える。また、3次元空間に分割表示できるため時間変化が直感的に分かる。

新技術の特徴

・医学分野の生体信号モニター
・乗り物の振動状態の表示
・一般的な時系列データの解析

想定される用途

・閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者に対する鼻マスク式持続気道陽圧装置(CPAP装置)の至適圧決定
・医療現場での呼吸運動表示
・医療現場での心電図表示

  • 医療・福祉

15)廉価な遺伝子導入法-小さな改良が大きな成果へ-

千葉大学 大学院薬学研究院 分子細胞生物学 教授 山口 直人

新技術の概要

ポリエチレンイミンの安定化とポリエチレンイミン/DNAポリプレックス形成条件およびポリエチレンイミンの毒性軽減を研究した結果、非常に安価で信頼性の高いプラスミドDNA遺伝子導入法を開発することができた。

従来技術・競合技術との比較

本法の試薬は半永久的な寿命をもち、高額な市販の遺伝子導入試薬に比べて10,000分の1の価格で同程度の高効率な遺伝子導入ができる。また、遺伝子過剰発現やノックダウンができるので大変有用である。

新技術の特徴

・簡便な遺伝子導入方法で、一過性遺伝子導入のみならず安定遺伝子導入ができる
・高効率遺伝子導入で、複数種類の遺伝子を同時に導入でき、しかも、低細胞毒性である
・細胞種によって、至適な遺伝子導入条件を選択できる

想定される用途

・遺伝子発現やshRNAによる遺伝子ノックダウンに関わる研究開発に利用できる
・レトロウイルスベクターの代わりに遺伝子導入用として用いるiPS作成に利用できるかもしれない
・遺伝子発現局在と機能に関するデータベースを構築するなどの膨大な種類の遺伝子導入が必要な場合に利用できる

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

  • アグリ・バイオ

16)新規カイコバキュロウイルス発現細胞と膜タンパク質応用解析技術

新潟大学 大学院医歯学総合研究科 分子細胞機能学(医学部生化学第二) 准教授 武内 恒成

新技術の概要

これまで困難とされる細胞膜タンパク質の発現・解析には、バキュロウイルスタンパク質発現系は有効である。我々は特に膜タンパク質発現に向いたカイコバキュロ発現細胞株を作成し、さらに生きたままの細胞膜表面において膜タンパク質の機能解析・イメージング解析を可能とした。

従来技術・競合技術との比較

細胞膜上に膜タンパク質(複数膜貫通タンパク質を含む)を正しいトポロジーで大量に発現させる手段としてはバキュロシステムは優れている。昆虫細胞の扱いの容易さ、室温培養系かつ大量発現系としての有利さを生かし、リガンド検索や分子間相互作用解析などに従来法を凌ぐ技術開発が可能である。

新技術の特徴

・細胞膜タンパク質大量発現
・膜タンパク質構造解析
・分子相互作用イメージング

想定される用途

・生きた細胞上での膜タンパク質機能解析
・細胞膜タンパク質の新規リガンド検索
・細胞内での分子再構成系

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 環境

17)動物・魚類からの水銀の体外排泄

岡山理科大学 理学部 動物学科 教授 愛甲 博美

新技術の概要

水銀汚染は世界的規模で広がりつつあるが、これらの水銀汚染により野生動物や魚類などが汚染され、最終的には生物濃縮を繰り返して人体に吸収・蓄積される危険性が考えられる。そこで、私達の開発した錯体を利用することにより、野生動物や魚類中に蓄積された水銀を体外に排泄させる技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来、生体内水銀の排出にはキレート剤を使用していたが、水銀を体外排出するメリットはあるけれども同時に生体内必須元素も体外に排出するデメリットもある。その為に、キレート剤+必須元素のサプリメントの服用が必須であるが、新技術は水銀のみを敏速に排出する。

新技術の特徴

・(1)蛍光管中の水銀の捕集とガラス、蛍光粉、金属のリサイクル
・(2)土壌および水中水銀の除去
・(3)環境中水銀のモニタリング

想定される用途

・(1)養殖魚中水銀の排泄
・(2)野生動物中水銀の排泄
・(3)ペットの餌に入れることにより有害物質の除去

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 環境

18)ヒガンバナ科球根圧搾液を使用した松食い虫松枯れ防止液

秋田大学 大学院工学資源学研究科 教授 濱田 文男

新技術の概要

マツノザイセンチュウによる松枯れ病被害は全国に広がっており、社会問題となっている。そこで、ヒガンバナエキスを健康な松に樹幹注入することで、マツノザイセンチュウによる松枯れ病予防効果があることを示した。

従来技術・競合技術との比較

松枯れ病対策は感染した松の伐採、焼却が必要となり多大な経費が必要である。その為、予防措置として薬品の樹幹注入が一般的である。しかし、この薬品は高価で継続的な使用が必要なこともあり、多くの経費が必要となる。本特許はヒガンバナエキスは安価で且つ予防効果があることを明らかとした。

新技術の特徴

・天然物利用
・安価
・ヒガンバナエキス

想定される用途

・松食い虫対策
・果樹害虫駆除

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 環境

19)新規触媒を用いた環境に優しいバイオディーゼル油の製造法

山口大学 大学院理工学研究科 特命教授(教育) 福永 公壽

新技術の概要

油脂原料中に含まれる遊離脂肪酸を硫酸水素塩触媒を用いてメタノールでメチルエステル化して酸価をゼロにした後、有機アミン炭酸塩触媒メタノリシスにより極めて低環境負荷で、高純度のバイオディーゼル燃料を製造できる。

従来技術・競合技術との比較

その含量によらず原料油中の遊離脂肪酸を石けんとして除去する必要が無く、製品の燃料の一部として利用できる。本触媒によるメタノリシス法は洗滌水が少量ですみ、製品に金属が溶解せず、着色が少ない利点がある。

新技術の特徴

・副生成物のグリセリンの回収・精製が容易
・ダーク油からの高純度バイオディーゼル燃料の製造が可能
・非食用油からの高純度バイオディーゼル燃料の製造が可能

想定される用途

・軽油代替の自動車燃料
・発電機用燃料
・農耕車及び小型船舶用燃料

関連情報

・外国出願特許あり

  • 機械

20)小型クライオクーラを用いた超電導スーパーモータの開発

岡山理科大学 工学部 電気電子システム学科 教授 河村 実生

新技術の概要

本技術は、超伝導体をモーターに応用することにより、モーターの高効率、高出力、および小型軽量化の実現に関するものであり、独自の構造により、高い断熱性能や、広範囲な回転速度で高い効率や最大トルクの達成を可能としている。

従来技術・競合技術との比較

固定子と回転子を同一真空容器内に配置することにより効率のよい冷凍機による冷却を可能とし、高い断熱性能およびエネルギー効率を実現している。また、ローレンツ力を主眼としたトルク発生方式により、回転速度依存の少ないトルクおよびエネルギーの発生を可能としている。

新技術の特徴

・回生エネルギーを高い効率で利用を可能とするモーター
・広範囲の回転速度で高い効率および最大トルクを有するモーター
・高出力小型軽量モーター

想定される用途

・風力発電
・電車、大型自動車用モーター
・クレーンやリフト用モーター

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

秋田大学 産学連携推進機構

TEL:018-889-3020
FAX:018-837-5356
Mail:staffアットマークcrc.akita-u.ac.jp

山形大学 工学部 研究支援室

TEL:0238-26-3004
FAX:0238-26-3401
Mail:koukenkyuアットマークjm.kj.yamagata-u.ac.jp

千葉大学 産学連携・知的財産機構

TEL:043-290-3565
FAX:043-290-3519
Mail:agusaアットマークfaculty.chiba-u.jp

東京工業大学 産学連携推進本部

TEL:03-5734-7634
FAX:03-5734-7694
Mail:takasuアットマークsangaku.titech.ac.jp

新潟大学 知的財産本部(研究支援部 産学連携課)

TEL:025-262-7613
FAX:025-262-7513
Mail:kenkyoアットマークadm.niigata-u.ac.jp

静岡大学 知的財産本部

TEL:053-478-1414
FAX:053-478-1711
Mail:shin2010アットマークcjr.shizuoka.ac.jp

同志社大学 リエゾンオフィス

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FAX:0774-65-6773
Mail:jt-liaisアットマークmail.doshisha.ac.jp

奈良先端科学技術大学院大学 産官学連携推進本部 酒木聞多

TEL:0743-72-5614
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Mail:sakakiアットマークip.naist.jp

鳥取大学 産学・地域連携推進機構 知的財産管理運用部門

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岡山理科大学 学外連携推進室

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広島大学 大学院工学研究科 化学工学専攻事務室

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山口大学 産学公連携・イノベーション推進機構

TEL:0836-85-9987
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愛媛大学 社会連携推進機構

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FAX:089-927-8820
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九州工業大学 産学連携推進センター 知的財産部門

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