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秋田大学 新技術説明会

日時:2012年03月06日(火)

会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • エネルギー

1)高周波の超音波を使用したオイルサンドからのビチューメンの分離方法

秋田大学 大学院工学資源学研究科 地球資源学専攻 助教 大川 浩一

新技術の概要

溶液中に入れたオイルサンドに超音波を照射し、砂とビチューメンを分離する。超音波は周波数が数百kHzであることを特徴とする。この周波数帯は、超音波照射による化学反応が期待できる。化学反応により生成した過酸化水素と超音波照射により生成した気泡の剥離作用を利用してオイルサンドからビチューメンを分離する。

従来技術・競合技術との比較

オイルサンドからのビチューメン分離では撹拌による方法および低周波数(数十kHz)による方法が比較対象となる。撹拌による分離は、剥離能力が超音波と比較して小さい。また、低周波数の超音波は剥離作用が大きいが、気泡生成量は高周波数と比較して少ない。また、高周波数では化学作用が期待できる。

新技術の特徴

・超音波照射による剥離作用がマイルドである
・超音波照射による気泡生成数が多いため作用範囲が広い
・超音波による弱い物理作用(剥離作用)と化学作用(過酸化水素の生成)が期待できる

想定される用途

・オイルサンドからのビチューメン分離
・油汚染土壌の浄化
・油分の除去

  • 製造技術

2)溶融塩電析法による高耐酸化性コーティングの作製

秋田大学 大学院工学資源学研究科 材料工学専攻 教授 原 基

新技術の概要

ガスタービンなどに使用される耐熱材料に耐酸化性を付与するコーティング材料として希土類元素を含むNiアルミナイドが注目されている。本研究では、この材料から成るコーティングを溶融塩電析法により作製した。

従来技術・競合技術との比較

耐酸化コーティングは真空プラズマ溶射法など高価な装置で施行されている。本方法は真空容器を必要とせず、設備コストがきわめて安い。また、一般的な水溶液電析法では電析されないAl、希土類元素が電析され得る。

新技術の特徴

・アルミナイドから成る高耐酸化性コーティングの作製
・水溶液から電析されない金属膜の作製
・希土類化合物から成る機能性膜の作製

想定される用途

・ガスタービン・ブレード用コーティング
・各種エンジン機器用コーティング
・高温燃焼機器用コーティング

  • 製造技術

3)マイクロバブルによる人工泉製造技術

秋田大学 大学院工学資源学研究科 機械工学専攻 准教授 長谷川 裕晃

新技術の概要

炭酸ガスを溶解効率の高い微細気泡(マイクロバブル)を使用することで、安価で効果的に人工炭酸泉を製造できる技術を開発した。さらに、微細気泡の有する電気的特性を利用し、生理的に有効な炭酸ガスを使用しない人工泉を製造する技術を確立した。

従来技術・競合技術との比較

微細気泡の有する溶解効率の高さと電気的特性を活用することで、使用する炭酸ガスの量を従来技術と比較して劇的に減らすことが可能となった。また、通常の空気と水道水からでも、生理的に有効な人工泉の生成が可能となった。

新技術の特徴

・皮膚組織活性による美顔洗顔
・ヘッドスパ等のヘアエステ
・ペット洗浄(消臭、殺菌)

想定される用途

・筋疲労治癒(高齢者の家庭での日常リハビリ、スポーツ選手の疲労回復)
・血行促進による生活習慣病予防
・血圧低下

関連情報

・サンプルの提供は打合せにより可能な場合あり

  • 医療・福祉

4)柔軟なポリ乳酸マルチブロック共重合体の合成と医療分野への応用

秋田大学 大学院工学資源学研究科 環境物質工学専攻 教授 寺境 光俊

新技術の概要

固いポリ乳酸部とやわらかいポリカプロラクトン部を交互に導入したマルチブロック共重合体を合成した。どちらの成分も生分解性(生体吸収性)を示す材料であるため、柔軟な生体吸収性材料として医療分野への応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

ポリ乳酸は固い材料であり、そのままでは医療分野への応用が極めて限定される。柔軟な生体吸収性材料は新規な癒着防止膜、三次元的細胞培養基材として大きな可能性を秘めている。

新技術の特徴

・繊維化、組織化など複雑な工程を経ることなく溶液からまたは溶融状態から簡便に柔軟な膜が得られる生分解性高分子材料
・セグメント長の比率で柔らかさを自在に制御できる生分解性高分子材料
・生体由来ではないので感染症のリスクがない生体吸収性材料

想定される用途

・癒着防止膜
・細胞培養用基材
・血管補修材料

関連情報

・サンプルの提供可能
・合成薄膜の展示あり

  • 医療・福祉

5)進行性前立腺がんの予後予測を目的とした一塩基多型セットの開発

秋田大学 大学院医学系研究科 腎泌尿器科学講座 准教授 土谷 順彦

新技術の概要

本発明は、転移性前立腺癌患者の一塩基多型(SNP)をタイプ分けすることで、前立腺癌の予後との関係を解析することの出来る技術の開発である。その解析結果によって、患者の予後を予測しうる3つ、あるいは6つの有望なSNPの選択セットを発見した。

従来技術・競合技術との比較

SNPを複数組み合わせた解析方法は検査施行施設間の一致率は極めて高く、判定も客観性、普遍性という面でも優れている。また試料も患者血液が微量(1mL)で検査可能であるため、将来検査としての一般化も容易である。

新技術の特徴

・数個から十数個のSNPを迅速かつ安価に測定する技術の開発
・癌のリスク予測に関して同様の方法を用いてSNPセットを設定することで、検診や診断の個別化に利用できる可能性
・他の癌腫に関しても同様の方法を用いてSNPセットを設定することで、予後予測が行える可能性

想定される用途

・前立腺癌の予後予測
・前立腺癌進行リスクの層別化
・前立腺癌進行リスク別の治療法の最適化

  • 医療・福祉

6)転写因子MITF抑制作用を有するメラニン色素抑制剤

秋田大学 教育文化学部 生活者科学講座 准教授 池本 敦

新技術の概要

秋田に自生する天然植物資源にメラニン産生抑制作用があり、有効成分の標的が色素細胞特異的転写因子MITFの抑制であることを見出した。この物質を活用すれば、新規作用メカニズムを有するメラニン色素抑制剤を開発できる。

従来技術・競合技術との比較

色素細胞特異的転写因子MITFを抑制する成分を見出しており、従来のチロシナーゼタンパク質を標的としたメラニン色素抑制剤と異なった作用機序でチロシナーゼmRNA発現を抑制するため、より効果的である。

新技術の特徴

・アルブチンやコウジ酸等の既存のメラニン抑制剤よりも低濃度で作用する天然植物成分である
・既存のメラニン抑制剤とは作用メカニズムが異なり、転写因子MITFを強く抑制する
・悪性黒色腫由来のガン細胞の増殖を特異的に抑制する

想定される用途

・機能性化粧品
・健康食品・サプリメント
・抗ガン剤(医薬品)

関連情報

・サンプルの提供可能
・薬効抽出液のサンプルの展示あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

秋田大学 産学連携推進機構 知的財産部門

TEL:018-889-3020FAX:018-837-5356
Mail:chizaiアットマークjimu.akita-u.ac.jp
URL:http://www.crc.akita-u.ac.jp/
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TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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