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静岡大学 新技術説明会

日時:2012年06月08日(金)

会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 機械

1)微小荷重用引張試験機の開発と金属箔の引張試験への適用

静岡大学 工学部 機械工学科 助教 藤井 朋之

新技術の概要

トルク計とリニアアクチュエータを用いた微小荷重用の引張試験機について紹介する。マイクロ・ナノデバイス用の微小材料に用いられる箔や膜、単繊維の機械的特性評価への応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

従来、微小材料の引張試験には、mNオーダ程度の荷重分解能が必要であり、荷重レベルに応じ専用の試験機が必要であった。本技術では一つの試験機において幅広い荷重レベルに対応し、簡易に微小材料の引張試験を実施できる。

新技術の特徴

・最も基本的な材料の機械的特性評価法である引張試験において、分解能が数mN程度の微小荷重の検出が可能
・単繊維、箔、膜などの引張試験による機械的特性評価が可能
・一般の引張試験機に比べ安価

想定される用途

・材料の機械的特性評価
・材料試験
・荷重測定機器

  • 環境

2)水溶液中の高溶解性有害陰イオンの新除去技術

静岡大学 機器分析センター 准教授 近藤 満

新技術の概要

過塩素酸イオンや硝酸イオンは、人体に有害でありながら水からの除去が非常に困難な有害陰イオンとして知られる。硫酸イオンを骨格の内部と外部に有するカプセル分子の対イオン交換を利用することで、これらの陰イオンを水溶液中から効率的に除去させる技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

陰イオン交換樹脂や微生物処理で、これらの陰イオンを分解する方法が取られている。従来の方法に比べて、除去剤の再生が容易、処理時間が短い、泥水や微粉末を含む排液に利用できる、などの長所を有する。

新技術の特徴

・水溶液中の陰イオンを硫酸イオンに置換
・温暖化ガスの発生につながる窒素酸化物の回収
・医療現場における特定陰イオンの分離

想定される用途

・工場廃水からの有害陰イオンの除去
・環境水からの有害陰イオンの除去
・上水の精製

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

  • エネルギー

3)地下圏微生物を利用した新規エネルギー生産システム

静岡大学 理学部 地球科学科 講師 木村 浩之

新技術の概要

南西日本の太平洋側に広く分布する「付加帯」と呼ばれる堆積層の地下水と微生物群集を利用したエネルギー生産システム。有機物添加により高速メタン生成を実現する。また、発酵細菌を特異的に活性化させた水素ガス生成も可能である。

従来技術・競合技術との比較

付加帯堆積層に由来する地下水は、大量のメタンを溶存している。地下水は季節変動が少なく、昼夜の連続したメタン生成および水素ガス生成が可能である。嫌気的な地下水を利用するため、短時間で地下圏微生物を活性化させることを実現した。

新技術の特徴

・堆積層の深部地下に由来する微生物を利用したメタン生成
・堆積層の深部地下に由来する発酵細菌を利用した水素ガス生成
・バイオリアクターとガスエンジン発電機・燃料電池を結合した発電システム

想定される用途

・南西日本の太平洋側におけるエネルギー生産
・燃料電池や電気自動車への水素ガス供給
・災害時に自家的に「水・ガス・電気」を供給できる緊急ステーション

関連情報

・サンプルの提供可能

  • アグリ・バイオ

4)微生物を用いた迅速なポリ乳酸分解法

静岡大学 農学部 応用生物化学科 准教授 徳山 真治

新技術の概要

バイオプラスチックであるポリ乳酸(PLA)を用いた製品が開発されているが、その普及には迅速な分解方法が必要である。そこでPLAを速やかに分解する微生物を用いたPLA分解法について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

新たに分離したPLA分解放線菌の分解能は従来報告されている微生物に比べ、固体培地上で約7倍強く、そのPLA分解酵素の比活性は約14倍の値を示す。

新技術の特徴

・PLA分解法の確立によるPLA普及
・環境負荷の軽減

想定される用途

・農業用PLA資材(マルチシート等)の分解促進
・PLA製品の再資源化

関連情報

・展示品あり(PLA分解物)

  • 計測

5)CdTeフォトンカウンティング型小型ガンマ線エネルギースペクトル取得型線量計

静岡大学 電子工学研究所 国際ナノビジョン研究推進センター 准教授 青木 徹

新技術の概要

高い感度を持つCdTeをガンマ線のセンサーとした、小型のガンマ線の線量計。ガンマ線の線量のみでなく、エネルギーのスペクトルを取得できる機能を持つ。ダイオード型CdTe放射線検出器、超小型簡易型マルチチャンネルアナライザーを一体とし小型化した技術。

従来技術・競合技術との比較

従来はエネルギースペクトルを取得するためには高額なマルチチャンネルアナライザーを必要としていた。本技術はこれを小型化し個人が持つことのできるレベルの価格にするとともに、エネルギー情報を用いることで核種弁別やエネルギーレスポンス補正に役立てることができる。

新技術の特徴

・室温動作が可能な放射線線量計
・放射線エネルギースペクトル(ガンマ線)を取得可能
・小型安価なシステム

想定される用途

・小型空間線量計
・食品検査装置
・教育用システム

関連情報

・展示品あり(小型ガンマ線線量計)

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

イノベーション社会連携推進機構

TEL:053-478-1414FAX:053-478-1711
Mail:sangakucdアットマークadb.shizuoka.ac.jp
URL:http://www.cjr.shizuoka.ac.jp/index.html
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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