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電気通信大学 新技術説明会

日時:2012年05月15日(火)

会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 情報

1)ユーザの所望する質感や感性を表す言葉の生成システム

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 総合情報学専攻 准教授 坂本 真樹

新技術の概要

質感や感性を表す任意の尺度でユーザが入力した評価値に適合した音と形態をもつ言葉(特に「さらさら」などの擬音語・擬態語)を生成する。発明者が開発した言葉が喚起する印象を定量化するシステムの逆引きである。

従来技術・競合技術との比較

言葉の音と印象評価との関係について学術的研究は多数ある。発明者による従来技術では、言葉を入力するとその印象を定量評価できたが、その逆引きであるユーザが所望する印象評価に合致した言葉は生成できなかった。

新技術の特徴

・新奇性があり、かつ伝えたい印象を的確に表現できる新しい言語表現の提案ができる
・目指している商品などの質感と「しゃっきっと感がほしい」など直感的な言葉で表される要望の適合度の評価ができる
・自分だけの新しい表現を見つけることによって日常を離れたコミュニケーションの世界を創造できる

想定される用途

・商品の宣伝広告や商品名・企業名の開発、漫画などの文芸作品のクリエイターの創作支援
・質感や感性が重要な製品の開発現場などで、開発している製品の特徴(硬軟感など)と顧客の要望と適合度評価
・新しい言葉を求める顧客を対象とするゲームや、スマートフォンのアプリとして

関連情報

・展示品あり(当日は実装したシステムのPC上でのデモを行う予定。)

  • 情報

2)焦点の異なる複数画像から全焦点画像の合成方法

電気通信大学 情報理工学研究科 情報・通信工学専攻 教授 張 熙

新技術の概要

本発明では、焦点の異なる複数枚の画像から鮮明な全焦点画像を効率よく合成する方法を提案する。画像の各領域のぼけ度を推定、その度合に応じてマスクサイズを決定し、マスク内の差分情報より画像の鮮明領域を判定・抽出して全焦点画像を合成する。

従来技術・競合技術との比較

従来の合成方法では、画像のぼけ度を考慮せず、画素毎または固定サイズのマスク毎に判定・抽出処理を行ったため、鮮明領域の判定が十分とはいえない。同一被写体の非合焦時の領域が合焦時より大きくなるため、ぼけが多い領域においては、合成画像に一部の残留のぼけ情報が見られる。

新技術の特徴

・ぼけ度に応じたマスクサイズの決定
・可変サイズのマスク内の差分情報より鮮明領域の抽出と合成
・少ない演算量で処理の高速化可能

想定される用途

・スマートフォン、タブレット端末
・デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ
・監視用カメラ

  • デバイス・装置

3)メモリベースアーキテクチャによる超高速な情報検出デバイス

電気通信大学 情報理工学研究科 先進理工学専攻 准教授 範 公可

新技術の概要

この半導体はメモリー内部のみで情報検索処理が可能なデバイス(メモリベースアーキテクチャ)であるので、メモリ上の情報をCPUが逐次処理する一般的な情報処理に比較して、単位違いの超高速な情報の検索が可能である。

従来技術・競合技術との比較

現在のコンピュータの最大の弱点はバスボトルネックである。そのためにCPUが大量の情報の中から特定の情報を見つけ出す処理に大量の時間がかかる。この半導体はこの現在のコンピュータの最大の弱点を克服する。

新技術の特徴

・メモリ上の情報の配列が定義される情報(ほとんどの情報)に利用できる
・CPUの負担を軽減できるので、装置を小型化し省エネとすることが出来る
・超高速な情報マッチングが出来るので知識・認識処理を進化させコンピュータを賢くパワフルに創り変える

想定される用途

・バイオインフォマティックスにおける遺伝子解析の高速化
・画像処理による高精度な画像認識並びに物体認識
・音素の高速マッチングによる高精度な音声認識処理

関連情報

・展示品あり(当日は実装したシステムのPC上でのデモを行う予定。)

  • デバイス・装置

4)指先等による力の方向と大きさ、及びすべり方向を検出できるセンサ

電気通信大学 情報理工学研究科 知能機械工学専攻 教授 下条 誠

新技術の概要

本発明は、薄く小型軽量なセンサで、指先による力の方向と大きさ、および素早くなぞる動作(すべり)を検出できる。このため、PC、スマートホン等に利用されてるタッチパッドと同様な機能を有するポインティングディバイスとして利用可能である。

従来技術・競合技術との比較

本提案では、タッチパッドに近い機能を、ポインティング・スタックのように小面積で実現するものである。指に付着した水分や汚れの影響を受けにくく、また動作にはある程度の荷重が必要なため、手のひらが軽く触れたとしても、マウスポインタが移動したり、勝手にクリックされてしまう欠点は少ない。

新技術の特徴

・構造が簡単、安価に作成可能
・荷重の強度と方向、および滑り方向が検出可能
・応答速度が高速(1ms程度)

想定される用途

・タッチパッド、ポインティング・スタックへの利用
・ロボットハンド用触覚センサ
・義手用センサ

  • デバイス・装置

5)RFIDタグの二次元平面上での位置推定センサ

電気通信大学 情報理工学研究科 知能機械工学専攻 准教授 奈良 高明

新技術の概要

低周波(135kHz、 13.56MHz)パッシブRFIDタグの二次元平面上での位置を、矩形領域境界上に配置された、3個もしくは6個というごく少数のセンサで検出可能なシステムを開発した。

従来技術・競合技術との比較

UHF(900MHz, 2.45GHz)タグに比べ金属反射や人体の影響を受けづらく、複数のタグ位置を高精度に(300mm四方程度の領域で誤差数mm程度)定位可能である。

新技術の特徴

・高価な商品や、取り違えが絶対に許されない物品を、IDと物品位置で二重に管理できる物品管理庫などに利用可能
・夜間や、遮蔽物のある環境で、カメラや超音波センサでは検出できない物品の位置検出が可能
・タッチパネルが使いずらい手袋着用時などでも使用できるテーブルトップインタフェース

想定される用途

・所定以外の位置に置くと警報のなる医療用薬品ワゴン、薬品棚
・駒のIDと位置を把握できるインテリジェントなボードゲーム、消防・レスキュー隊・球技の作戦盤
・小動物の夜間行動追跡(例:養鶏場での異常監視、小動物実験)

  • 情報

6)無線通信でのノイズを用いた地震予知法

電気通信大学 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター 客員教授 早川 正士

新技術の概要

無線通信(例えば、携帯電話、電子タグなど)に出現する高周波電磁ノイズを全国規模にて測定することにより、日本国内での地震の短期予測(地震の約1週間前)につなげる。例えば、携帯電話での基地局に蓄えられた情報を活用するもの。

従来技術・競合技術との比較

現在国内ではVLF/LF送信局電波を用いた電離層擾乱観測に基づく地震予測法が実用化されて、有料配信がスタートしている。それに対し、高周波での電磁ノイズを用いる手法はユニークであり、携帯電波の基地局情報や電子タグ情報を用いると地震の約1週間に地震予測が可能となる。

新技術の特徴

・携帯電話
・電子タグ
・電磁ノイズ(高周波)

想定される用途

・地震予知
・危機管理

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

電気通信大学 産学官連携センター

TEL:042-443-5780FAX:042-443-5108
Mail:onestopアットマークsangaku.uec.ac.jp
URL:http://www.sangaku.uec.ac.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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