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南九州発 新技術説明会

日時:2013年06月18日(火)

会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • アグリ・バイオ

1)焼酎粕乾燥物で栽培した食用きのこの高機能性について

鹿児島工業高等専門学校 都市環境デザイン工学科 教授 山内 正仁

新技術の概要

本発明は未利用資源である麦焼酎粕の有効利用に関するものである。麦焼酎粕を乾燥し、きのこ培地に用いることで高タンパク質、アミノ酸を含むきのこ及び菌床培養物を得ることを見出した。さらにこれらをオルチン変換乳酸菌で培養することで高含量オルニチン培養物を得ることが出来た。

従来技術・競合技術との比較

麦焼酎粕は家畜の飼料や肥料として付加価値の低い用途で使用されている。一方、オルニチンは食経験がない微生物を用いて製造されている。本発明は乾燥麦焼酎粕を用い、きのこを培養することで蛋白・アミノ酸高含有のきのこ及び菌床を得た。さらにオルニチン変換乳酸菌を接種・培養により、高含有オルニチンと乳酸菌を含む機能性食品としての「きのこ発酵物及び菌床発酵物」を得ることが出来た。

新技術の特徴

・麦焼酎粕成分によるきのこ中のタンパク質含量の増加
・担子菌培養による遊離アミノ酸量の増加、特にアルギニン量の増加
・新奇乳酸菌によるアルギニンからオルニチンへの変換

想定される用途

・きのこのブランド化
・未利用資源の新たな用途開発
・子実体形成直前の菌床の乳酸菌培養によるサプリメントの開発

  • エネルギー

2)踏み足式泳具および水中の推進方法に関する研究

鹿屋体育大学 スポーツ・武道実践科学系 教授 田口 信教

新技術の概要

魚のヒレの様にフィンを左右に撓らせ推進力を得る泳具。脚の踏み込み動作を行うことにより、従来型のフィンよりも数倍の脚力を引き出し、推進力に変えられる。水中を楽に、速く、長く、移動でき、人命救助等に有効。

従来技術・競合技術との比較

足ヒレを用いて泳者が左右の交互踏み足運動を行い、フィン部を左右に動かすように撓らせて水中を推進する。ペダルやスクリュー等の機械的な機構を必要とせず、安価に製作でき、メンテナンスが容易である。

新技術の特徴

・大きな推進力により、海や河川の急流においても安全性が確保され、人命救助活動の迅速性が高まる
・揚力翼フィンの多彩な形状により、活動の範囲や効率が飛躍的に上昇する
・安価な製作費で、メンテナンスが容易である

想定される用途

・水中での効率的な運搬作業
・河川、海中における人命救助活動
・軍事面での水中訓練活動

  • 情報

3)歪みに強い補助線入りQRコードとその復号技術

鹿児島大学 大学院理工学研究科 情報生体システム工学専攻 准教授 小野 智司

新技術の概要

ゴミ袋等の不定形物に貼付されて歪んでしまった場合でも復号が可能な2次元コードとその復号方法を提案する。また、位置検出パターンに歪みや遮蔽が生じている場合でも2次元コードを発見する方法を提案する。

従来技術・競合技術との比較

2次元コードが一様に歪んでいる場合に復号を行う方式が提案されている。本方式は、局所的かつ非線形な歪みを含む場合であっても復号が可能である。

新技術の特徴

・位置検出パターンのみによらない2次元コードの発見
・局所的かつ非線形な歪みに対しても頑健な2次元コード

想定される用途

・ゴミ袋の自動認識
・紙チケットのより頑健な認識
・衣服等に貼付された2次元コードの認識

  • エネルギー

4)低ランニングコストを実現するデータセンタの冷却システム

都城工業高等専門学校 機械工学科 助教 白岩 寛之

新技術の概要

二次冷媒に二酸化炭素を用いたデータセンタの冷却システム。二次冷却サイクル蒸発器の周囲に逆煙突効果を発揮する構造を設けることにより、自然対流による効率的な冷却を可能とし、かつ外気条件により圧縮機を機能させない運転(季節制御)を可能とすることにより、低ランニングコストを実現できる冷却システムを考案した。

従来技術・競合技術との比較

従来のデータセンタの冷却システムは、冷却装置によって生成された冷気を、送風装置を用いて放熱機器に送り込む形式が主流であり、多大な送風機電力が必要であった。本技術では、このような問題を改善し、かつ季節制御を可能とすることで、低ランニングコストを実現できる。

新技術の特徴

・環境にやさしく安価な自然冷媒である二酸化炭素の有効利用
・送風装置を持たない冷却システムによるランニングコストの削減
・季節制御可能な冷却システムによるランニングコストの削減

想定される用途

・データセンタの空調
・空調全般

  • 材料

5)水素生成-バイオマス変換を志向した高活性ポーラス型光触媒合成

宮崎大学 工学教育研究部 環境応用化学科 助教 堤 健

新技術の概要

金属酸化物への貴金属担持試薬として無機金属試薬が一般に使用される。我々は長鎖アルキル配位子を有する金属錯体を合成し、この錯体を用いたゾル・ゲル反応により部位選択的に金属担持された多孔質金属酸化物の合成法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

部位選択的に助触媒金属を担持した多孔質金属酸化物を製造することが可能である。本合成法で得られた白金担持メソポーラスチタニア光触媒は、 既知法で合成した触媒よりも約7倍の水素生成活性を示した。

新技術の特徴

・貴金属を多孔質酸化物材料の細孔内部に選択的に固定化できる
・開発した長鎖アルキル配位子を有する金属錯体は、担持用金属試薬として市販無機金属試薬の代替となる
・多様な金属担持多孔質材料が製造可能

想定される用途

・多様な部位選択的に金属を担持した多孔質材料の提供
・長鎖アルキル配位子を有する金属錯体を部位選択的金属担持用試薬として提供
・水素生成-バイオマス変換(グルコン酸など)への機能性触媒

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 医療・福祉

6)がん特異性を測る・軟寒天コロニー形成の定量的評価

鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科 先進治療科学専攻 教授 古川 龍彦

新技術の概要

軟寒天コロニー形成アッセイは動物細胞のがん化の指標として用いられるが、定量的でなかった。本法は96ウエルで水溶性ホルマザンを生成するテトラゾリウムを用いて簡便で安価に定量することを可能にした。

従来技術・競合技術との比較

従来の方法は機械的な定量化が困難であった。既存のキットは寒天の溶解剤や界面活性剤を用いるので手数がかかり、誤差が出る。本法はこれらの手間を大きく軽減し、プレートリーダーで簡便にアッセイできる。

新技術の特徴

・軟寒天のコロニーアッセイを簡便に定量的におこなえる
・アッセイの自動化の可能性

想定される用途

・新規抗腫瘍薬剤のスクリーニング
・IPS細胞の腫瘍化形質のスクリーニング

関連情報

・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

7)飲んで吸収されやすい水溶性ヘム鉄製剤

宮崎大学 工学教育研究部 環境応用化学科 准教授 大島 達也

新技術の概要

ヘム鉄は鉄分不足を改善するための健康食品原料であるが、難水溶性で吸収されにくいのが問題とされる。吸収性が高い水分散性のヘム鉄製剤の調製法を開発した。併せて、未利用資源を原料としてヘム鉄が得られることを示した。

従来技術・競合技術との比較

従来法と違い、ヘモグロビンの酵素分解を必要としない。また、原料については従来用いられる哺乳動物由来のヘモグロビンのみで無く魚血を原料にヘム鉄が得られることを示した。

新技術の特徴

・酵素不使用の調製法
・哺乳動物以外の血液を原料として利用可
・結果として、宗教上の制限のある哺乳動物由来の原料を使用せずに調製可能

想定される用途

・健康食品原料

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 医療・福祉

8)薬剤耐性を克服する新規抗がん剤hyptosideの有用性

鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科 健康科学専攻 教授 有馬 直道

新技術の概要

植物由来の新規低分子化合物Hyptosideが造血器腫瘍や固形がん細胞に強力な抗腫瘍作用を発揮、かつ多剤耐性を獲得したがん細胞にも効果を示した。本化合物は多剤耐性もしくは再発がんに対して有効と考えられる。

従来技術・競合技術との比較

抗ガン剤は多々あり、臨床でも応用されているが、多剤耐性がん細胞にも効果的抗腫瘍性物質は希少であり、臨床応用の可能性は高い。

新技術の特徴

・増加の一途をたどるがん臨床の場で、特に再発例、難治例での臨床応用の可能性を示唆している

想定される用途

・再発がん(造血器腫瘍を含む)
・難治性がん(造血器腫瘍を含む)

関連情報

・外国出願特許あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

鹿児島大学 産学官連係推進センター 知的財産部門

TEL:099-285-3881FAX:099-285-3886
Mail:tizaiアットマークkuas.kagoshima-u.ac.jp
URL:http://www.rdc.kagoshima-u.ac.jp/ipo/

鹿屋体育大学 学術図書情報課 産学連携・知的財産係

TEL:0994-46-4820FAX:0994-46-4157
Mail:chizaiアットマークnifs-k.ac.jp
URL:http://www.nifs-k.ac.jp/property/

宮崎大学 産学・地域連携センター 知的財産部門

TEL:0985-58-7592FAX:0985-58-7793
Mail:chizaiアットマークof.miyazaki-u.ac.jp
URL:http://www.miyazaki-u.ac.jp/crcweb/

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TEL:0995-42-9038FAX:0995-43-4271
Mail:kikakuアットマークkagoshima-ct.ac.jp
URL:http://www.kagoshima-ct.ac.jp/

都城工業高等専門学校 総務課 企画係

TEL:0986-47-1305FAX:0986-38-1508
Mail:kikakuアットマークjim.miyakonojo-nct.ac.jp
URL:http://www.miyakonojo-nct.ac.jp/
新技術説明会について

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