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四国地区5大学 新技術説明会

日時:2013年06月21日(金)

会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • デバイス・装置

1)ミストを用いた薄膜成長法の開発とデバイス作製プロセスへの適用

高知工科大学 ナノテクノロジー研究所 特任講師 川原村 敏幸

新技術の概要

最近の研究により、ミストCVD法は、大面積に亘り均一で高品質な機能性薄膜を作製できる大気圧薄膜手法となった。今回は更に、CVDの特徴を活かし、ナノ構造体の埋め込み技術の開発を行った

従来技術・競合技術との比較

真空プロセスに比べ、省エネ。CVD法よりも安全。どの溶液法よりも均質。どの層形成プロセスよりも速い。

新技術の特徴

・埋め込み構造体
・高品質薄膜の作製

想定される用途

・LED
・Sensor
・Solar Cell

関連情報

・サンプル提供、試作可能。要相談。

  • 計測

2)波長変調可能なプラズモンチップ~光センシングへの応用~

香川大学 工学部 材料創造工学科 助教 山口 堅三

新技術の概要

NEMSアクチュエータで変調可能な金属サブ波長格子を構成し、単一試料・単一構造でプラズモン(SP)共鳴波長を電気信号でアクティブにシフトできるプラズモンチップを開発した。SP共鳴波長を外部変調により自由に可変できることから、光素子の更なる小型化や、より高機能な光情報処理・センシングデバイスを提案する。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、金属サブ波長格子をアクチュエータ構造とすることで、単一試料、単一構造でSP共鳴波長を可変化し、従来の金属の種類やサイズ、形状、周囲の屈折率に依存するものではない。また、小型化(1 μm以下)、省電力化(1 Vからの駆動を確認)の実現に成功している。

新技術の特徴

・ナノ光集積回路の要素技術
・マルチチャンネル単一ナノ光学センサ

想定される用途

・光学機器(ナノ光フィルタ、ナノ光変調器、ナノ光シャッタ)
・ガス・バイオセンサ、微量分析
・波長変調素子

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 計測

3)体内モニタリング用バイオセンサの開発(超低侵襲タイプ・マルチチャンネルタイプ)

徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部 ライフシステム部門 准教授 安澤 幹人

新技術の概要

体内への挿入長さが1ミリ以下の微細デバイスによる体内成分(グルコース・乳酸等)の持続測定が可能。センサを「刺す」から「貼る」感覚で使用できることから、精神的・肉体的負担を軽減。気軽に血糖値や乳酸値の変化が確認できる。

従来技術・競合技術との比較

従来のセンサは、デバイスを1センチ以上体内に挿入する必要があるが。本技術では、挿入長さは1ミリ以下。近赤外分光法による非侵襲血糖値測定法も試みられているが、測定精度の問題(個人差・日間差等)により、実用化にはまだ時間が掛かる。

新技術の特徴

・センサを「刺す」から「貼る」感覚で使用可能
・センサの交換も簡単
・装着時に事故等によりセンサ破損しても、体への損傷は低い

想定される用途

・低血糖アラート
・人間ドック(食後血糖変化:隠れ糖尿病)
・スポーツトレーニングの解析(乳酸値モニタリング)

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり
・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

4)抗炎症・抗かゆみに効果があるVernonia amygdalinaエタノール抽出物の医薬部外品化

高知大学 教育研究部医療学系連携医学部門 講師 弘田 量二

新技術の概要

アトピー性皮膚炎等に対し有効性のある植物(Vernonia Amygdalina)エキスの各種安全性試験の実施および医薬部外品申請を行い、本エキス配合の入浴剤・化粧水・クリーム等の製品化をめざす。

従来技術・競合技術との比較

従来品よりも、抗かゆみ・抗炎症効果の高い素材である。アフリカにおいて食経験のある野菜であるので、安全性は非常に高い。アフリカで広く栽培されているので、入手しやすい材料である。

新技術の特徴

・血糖値気になる方、血圧高めの方への健康飲料としても応用可能である
・殺菌力を生かした口臭予防飲料・商品の開発も可能である

想定される用途

・入浴剤
・化粧水
・クリーム

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり
・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

5)VEGF/NGF mimicな活性を持つ新規低分子

香川大学 医学部 医学科 薬物生体情報学 客員准教授 塚本 郁子

新技術の概要

安定な低分子で、血管新生作用や神経栄養・保護作用を持つ化合物COA-Clの開発に成功した。虚血性疾患や神経疾患(虚血性潰瘍、心筋梗塞、脳梗塞、認知症、パーキンソン病等)の治療に有望である。

従来技術・競合技術との比較

治療的血管新生に有効なものは増殖因子しか知られていないが、増殖因子には安定性、安全性、経済性などに問題がある。神経疾患には有効な治療薬が少ない。安定低分子のCOA-Clの作用は画期的である。

新技術の特徴

・水溶性低分子の特質を生かした様々な剤型設計が可能
・再生医療における幹細胞の非タンパク性分化剤として有望

想定される用途

・虚血性疾患の治療的血管新生に
・神経疾患の治療薬
・再生治療における神経や血管の構築促進剤

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

  • 創薬

6)安価なポリフェノールから作り出す抗生活習慣病物質

徳島大学 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部 基礎科学部門 教授 増田 俊哉

新技術の概要

容易に入手可能な植物由来成分であるポリフェノールから、その化学性質を利用した変換法により、ある種の生活習慣病に関わりの深い酵素に対する阻害剤を創製した。

従来技術・競合技術との比較

今回同定したポリフェノール酸化物は、ユニークな骨格を持つ新規化合物である。その機能は、市販の治療薬として使用されている物質に対し、酵素阻害活性レベルで15倍以上という優位性がある。また、本物質の原料が、安価な植物成分であるポリフェノールであり、機能性サプリメント等、食品分野における応用可能でもある。

新技術の特徴

・新規構造を有する医薬品リード
・安価な植物成分の利用が可能
・原材料と新規物質の両性質を併せ持つ機能性物質の開発

想定される用途

・生活習慣病治療薬
・サプリメント
・食品添加物

  • 分析

7)生体サンプル中のコラーゲンを酵素で定量

愛媛大学 農学部 生物資源学科 応用生命化学 准教授 渡辺 誠也

新技術の概要

生体試料や組織中に含まれるコラーゲンタンパク質の定量には、他のタンパク質には含まれないL-ヒドロキシプロリンが利用される。既存法である煩雑なHPLCに替わり、本法では簡便・安価な酵素学的手法を提案する。細菌由来の新規L-ヒドロキシプロリン異性化酵素とD-ヒドロキシプロリン脱水素酵素の連続的酵素反応を分光光度計あるいは酵素固定化センサーで追跡することで、L-ヒドロキシプロリンのみを検出・定量する。

従来技術・競合技術との比較

環状イミノ酸であるL-ヒドロキシプロリンやプロリンを通常のアミノ酸HPLCで分析する際には、サンプルに特殊な処理が必要なうえに分析に時間を要する。アミノ酸を酵素で定量する手法は知られているが、L-ヒドロキシプロリンに特異的な酵素はこれまで知られていない。本法では、L-ヒドロキシプロリンをいったんD型異性体へと変換した後でD-ヒドロキシプロリン特異的な酵素反応を測定することで数分以内に定量が可能となる。

新技術の特徴

・多くのアミノ酸の中からL-ヒドロキシプロリンのみを特異的に定量
・酵素を用いるので安全・安価
・測定が短時間で済むので、大量の生体検体の分析に最適

想定される用途

・食品・化粧品分野等における生体試料中のコラーゲン定量
・尿中・血中におけるバイオマーカーであるL-ヒドロキシプロリンの多検体定量

  • 分析

8)バクテリオファージ吸着タンパク質を利用した細菌検出法

高知大学 教育研究部 医療学系基礎医学部門 助教 内山 淳平

新技術の概要

抗原抗体反応を利用した反応迅速細菌検出キットの市場が急成長してきた。しかし、抗体の品質と生産などに問題が生じることも少なくない。本技術では、抗体の代替えにバクテリオファージ(ファージ)の細菌種特異的に吸着する分子を利用し、黄色ブドウ球菌をターゲットとした迅速細菌検出系構築を行った。

従来技術・競合技術との比較

本技術の競合技術は、主に、簡易迅速細菌検出キットで利用されているポリクローナル抗体である。既存技術と比較した場合、本技術の優位性は、使用するファージ吸着タンパク質の特異的吸着能力、安定供給・品質管理、反応性が悪い細菌が出現した場合の対応策、施設・倫理の問題が少ない点である。

新技術の特徴

・ファージの特異的吸着能力
・ファージ吸着タンパク質の安定的生産性と供給性
・ファージ吸着タンパク質の簡易細菌検出系への応用

想定される用途

・簡易迅速黄色ブドウ球菌検出キット:ビーズ凝集法による視覚的判定法や比色判定法
・簡易迅速黄色ブドウ球菌検出キット:イムノクロマト法
・黄色ブドウ球菌を検出する可能なプローブ:免疫染色法への応用

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