説明会の
お申込み

A-STEP発(情報通信技術分野・電子デバイス分野・機械ものづくり分野) 新技術説明会

日時:2014年11月28日(金)

会場:JST東京本部別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 機械

1)非近接型静電気計測技術の開発

産業技術総合研究所 生産計測技術研究センター 光計測ソリューションチーム 主任研究員 菊永 和也
【コーディネータ】(産業技術総合研究所 九州産学官連携センター イノベーションコーディネータ) 犬養 吉成

新技術の概要

本研究では、振動励振と光電界センサを用いることで、非近接型の静電気計測技術を開発した。そこでは10mm角の帯電体を振動させ、その電荷振動と同じ周波数の電界を誘起させる。この技術において我々は、光電界センサとロックインアンプを用いることで、対象物から50mm離れた位置において100Hzの超低周波電界を検出することに成功した。

従来技術・競合技術との比較

これまでの静電気計測技術は、センサ側で感じる静電界を検出することから、測定領域を小さくするためにはセンサを近接させて使用することが必須であった。本研究で開発した静電気計測技術は、対象物にセンサを近接させることなく、かつ測定面積を変化させずに静電気を測定することが可能である。

新技術の特徴

・非近接の静電気計測技術
・超低周波電界の高感度検出技術

想定される用途

・生産現場での静電気のモニタリング
・静電気除去効果の検証

  • 機械

2)異種金属の冷間スポット鍛造接合法の開発

名古屋大学 工学研究科 材料バックキャストテクノロジー研究センター 助教 阿部 英嗣
【コーディネータ】(名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部 リサーチ・アドミニストレーター) 南 賢尚

新技術の概要

塑性変形を利用した冷間スポット鍛造接合法により高張力鋼板と高強度アルミニウム合金板のハイブリッド継手の接合に成功した。最適条件では、冶金的接合および母材破断が生じる実用十分な継手強度が得られる。変形抵抗(硬さ)の異なる異種金属の接合には、変形金型による背圧の制御を含めた工程設計が重要で有り、弾塑性有限要素解析を用いて最適化を行う。

従来技術・競合技術との比較

冷間鍛造による本法はファスナーを用いないため、部品点数、重量、工数の増加がない。熱エネルギーの利用もないため、熱影響による弱化・脆化がない。短いプロセスタイム、低い環境負荷、良好な労働安全衛生環境の点も優れている。

新技術の特徴

・冷間鍛造(塑性加工)のみで冶金的接合を実現
・脆化部を形成するため溶接が困難な異種金属(鋼とアルミニウム合金)の接合が可能
・変形金型による背圧制御技術のため単動プレス(単純小規模設備)で加工可能

想定される用途

・自動車軽量化技術:鋼板と軽合金板のハイブリッド構造体
・電子電気部品・放熱部品接合技術:銅とアルミニウム部材の接合体

関連情報

・展示品あり(ハイテン-高力アルミニウム合金十字継手)

  • 機械

3)超高周波電磁波であるテラヘルツ波を用いた非破壊診断技術の開発

東北大学 大学院工学研究科 知能デバイス材料学専攻 教授 小山 裕
【コーディネータ】(株式会社 東北テクノアーチ 取締役技術部長) 石山 晃

新技術の概要

社会基盤を支える構造体の劣化状態を超高周波電磁波であるテラヘルツ波を用いて可視化する技術を紹介する。例えば、コンクリートに埋設された金属素線や不透明樹脂によって被覆された電線素線表面の自然環境において徐々に劣化する。超高周波電磁波であるテラヘルツ波は絶縁体に対する高い透過性、金属に対する高い反射特性を有するため、金属腐食状態の初期段階を高感度に検知することが可能である。本技術は社会インフラを支える診断技術としての応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

社会基盤材料の劣化診断は主に抜き取りなどの破壊検査やX線を用いて行われている。本技術では、人体に安全かつ非破壊により構造物の劣化診断が可能である。

新技術の特徴

・テラヘルツ波は絶縁体に対する高い透過性と金属に対する高い反射特性を有する電磁波である。
・超高周波電波であることから光波と同様に直進性に優れ、取り扱いが容易。
・発振器および検出器が小型であり、現場での使用が可能である。

想定される用途

・被覆された電線素線状態のその場イメージング
・コンクリート内部に被覆された金属素線表面状態のその場イメージング
・塗装された鋼板に生じた腐食生成物の可視化および同定

関連情報

・外国出願特許あり

  • 機械

4)金属材料の耐摩耗・耐食性を有した高硬度表面の創製技術

群馬大学 大学院 理工学府 知能機械創製部門 助教  小山 真司
【コーディネータ】(群馬大学 群馬大学TLO 知的財産コーディネータ) 佐藤 和浩

新技術の概要

本技術では、安価な処理浴を用いて部品表面からホウ素を拡散させ、ホウ素と鉄などの化合物層を形成させることで、1800HV(HRC80)以上の高硬度表面を得る。さらに熱処理を施し金属組織を安定化することで、高耐食性を得る。

従来技術・競合技術との比較

コーティング(めっきや蒸着)と異なり素材の表面内部を硬化する手法で耐剥離性が高く、下地処理が不必要。また他の処理法に比べ高硬度層が得られ、ガスや炎を使用しない安全・安価で複雑形状に対応可能な処理法である。

新技術の特徴

・特殊な装置が不必要:安全・安価な処理で高硬度表面層を形成可能
・浴中処理:複雑形状や細溝を有する部品であっても硬化処理が可能
・素材と一体化した硬化層:熱衝撃やせん断力により剥離しにくい

想定される用途

・鋼管,蒸気タービン、ジェットエンジン翼部などの機械的・化学的浸食部の保護
・自動車/自動二輪、航空宇宙機構部品(ギヤ、軸)、医療器具(刃物)の耐久性向上
・その他、耐摩耗性、耐食性、高温硬さ、耐高温酸化などの向上が望まれる部品

関連情報

・サンプル提供可能(試作可能)
・展示品あり(耐摩耗処理を施した小さなサンプルと研磨紙を展示予定)

  • 機械

5)タコの吸着原理を模倣した汎用真空吸着グリッパ

関西大学 システム理工学部 機械工学科 助教 高橋 智一
【コーディネータ】(関西大学 先端科学技術推進機構 コーディネーター) 木村 浩

新技術の概要

工場内における搬送や組立で扱う部品の形状・寸法・姿勢は多様なため、各々に適したハンドが使用される。しかしハンドの製造や保管のコスト、ハンド交換の時間ロスなどの問題から、汎用ハンドが求められている。本研究では、複雑な部品の把持が可能なタコを模倣した吸盤型フレキシブルハンドを開発した。本ハンドは十数mmの段差や曲率半径をもつ物体を把持でき、最大吸着力は30Nであった。また全吸盤の動作は1個のバルブで制御できるためシステムを単純にできる。

従来技術・競合技術との比較

従来の吸盤による複雑形状の把持では、複数の吸盤を対象物に合わせて配置・角度を調整した特殊ハンドを作製する。それに対して本ハンドは複雑形状に吸着できるため多様な部品の搬送・組立を取り扱うことができる。吸脱着の基本システムは真空発生器、バルブ、圧力計、力覚センサが各1個で可能であるため制御が単純になる。

新技術の特徴

・把持対象物の形状・寸法・姿勢に依らず吸着可能
・液体中にある物体(たとえば液膜付きの物体)も把持可能
・吸着システムが簡便(基本システムとして真空発生器、圧力計、バルブ、フォースゲージ各1個が必要)

想定される用途

・搬送・組立のための産業用ロボットのエンドエフェクタ
・外壁診断用の壁のぼりロボットの吸盤
・水中における物体把持、搬送

関連情報

・展示品あり(試作したハンドと吸着動作実演)

  • 機械

6)高強度および低摩擦係数をもつ自己潤滑複合材料の開発

名古屋工業大学 大学院工学研究科 機能工学専攻 准教授 佐藤 尚
【コーディネータ】(名古屋工業大学 産学官連携センター 産学官連携コーディネータ) 岩間 紀男

新技術の概要

本技術は、発表者らが独自に有する遠心鋳造技術を利用することで、純CuあるいはCu合金にグラファイト粒子を傾斜分散させ、それによって強度および摩擦摩耗特性に優れたCu基自己潤滑複合材料を製造する技術である。この技術によって作製したCu基自己潤滑複合材料は、純Cuに比べて1/2以下の摩擦係数、2倍以上の耐摩耗性を持つ。また、Cu母相中にTi添加することで、自己潤滑複合材料の強度を向上させることもできる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術には焼結法や金属母材に固体潤滑物質を接合する方法がある。これらの技術で製造した製品は寸法が制限されることや強度が低い欠点を持つ。本提案技術は、市販の遠心鋳造装置で実施可能であり、これらの欠点を解決している。

新技術の特徴

・製品寸法の制限が少ない。
・摺動面のみに固体潤滑粒子を分散できる。
・摩擦摩耗特性の他に振動減衰能も期待できる。

想定される用途

・すべり軸受用部品
・機械摺動部品
・建築用摺動部

関連情報

・サンプル提供可能(試作可能)

  • デバイス・装置

7)スポット溶接内部構造解析用非破壊検査装置

岡山大学 自然科学研究科 産業創成工学 教授 塚田 啓二
【コーディネータ】(岡山大学 研究推進産学官連携機構 知的財産プロデューサー) 平野 芳彦

新技術の概要

スポット溶接部の信頼性評価用装置として磁気を用いた新たな非破壊検査装置の開発をおこなった。検査装置として、1対の磁気プローブでスポット溶接部を挟みこみ、磁場を透過させて計測する透過磁場計測方法と、表面から異なる磁場を照射させて深さ分布を計測する渦電流計測方法からなる2つの計測機能を持ち、平面スキャンニングできる装置を開発した。異なる溶接時間のスポット溶接試料を作成し、その違いを3次元画像化表示することが可能となった。

従来技術・競合技術との比較

多層構造でのスポット溶接の内部構造を磁気的に解析できるようになり、その接合強度評価ができるようになった。

新技術の特徴

・短時間でスポット溶接の信頼性を評価可能
・多層構造での評価も可能
・装置コストが安価

想定される用途

・車両検査
・工業製品検査

  • デバイス・装置

8)炭素ナノ微粒子を用いた新規研磨材による難加工半導体基板(サファイヤ、SiC)の高効率研磨に関する研究

九州工業大学 情報工学研究院 機械情報工学研究系 准教授 鈴木 恵友
【コーディネータ】(九州工業大学 リサーチ・アドミニストレーション・センター URA助教) 小川 由紀子

新技術の概要

本提案の技術は、ダイヤモンドまたはシリカ微粒子と水酸化フラーレンとの複合化によるCMP(化学機械研磨)用の炭素ナノ研磨砥粒の作製法である。これは半導体基板の研磨レートの向上とスクラッチ抑制の両者を達成し、基板の種類に合せて砥粒をカスタマイズすることも可能である。パワー半導体・LED照明等で需要が伸びているSiCやサファイアなど難加工材のCMPプロセスの高効率化・高精度化に利用できる。

従来技術・競合技術との比較

CMPスラリーに関する競合技術は、研磨中にプラズマや紫外光照射を行うため新たに専用装置の導入が必要だが、本技術は既存の研磨装置を使用可能である。また、水酸化フラーレンは研磨前後でも分子構造が崩壊しないため研磨後に再利用することでコスト低減できる。

新技術の特徴

・ナノ炭素微粒子を添加した難加工材料用研磨材の開発
・サファイアやSiC、ダイヤモンド基板における高効率研磨手法
・水酸化フラーレンなどのナノ炭素微粒子を研磨材へ適用

想定される用途

・パワー半導体
・LED素子
・超硬バイト、超硬チップ

  • デバイス・装置

9)印刷手法による高性能トランジスタ型有機メモリ素子の開発

山形大学 大学院理工学研究科 電気電子工学専攻 助教 福田 憲二郎
【コーディネータ】(山形大学 国際事業化研究センター コーディネータ) 松崎 辰夫

新技術の概要

印刷手法による高性能なトランジスタ型有機強誘電体メモリ素子を開発した。駆動電圧10V以下、保持時間10^6秒以上と非常に良好な性能を有する。また当事業で、低コスト化に必須となるアレイ化技術の課題を明確にできた。10×10のアレイ素子の実現も目前である。

従来技術・競合技術との比較

先行研究では駆動電圧が50Vであったのに対し、本研究開発では駆動電圧10Vを可能とした。また、オンオフ電流比は、先行研究では10程度であったのに対し、本研究では3400と明確な優位性を持つ。

新技術の特徴

・全てを印刷で実現するメモリ素子
・電極修飾技術
・強誘電体メモリの駆動電圧低減

想定される用途

・ヘルスケアセンサ
・印刷型無線通信タグ
・果物の糖度センサ

関連情報

・展示品あり(フレキシブル基板上に作製した有機メモリ素子)

  • デバイス・装置

10)電波吸収性能を有するウッドプラスチック複合材

岩手大学 工学部 電気電子・情報システム工学科 助教 三浦 健司
【コーディネータ】(岩手大学 研究推進機構 准教授) 小川 薫

新技術の概要

ウッドデッキなどで商品実績のある混練型ウッドプラスチック複合材(WPC)に磁性粉を均一分散させることで、見た目・手触りともに木質感がありながらGHz帯の電波を吸収する新しい電波吸収体を開発した。多層・中空構造化による吸収周波数の調整も可能であり、無線LAN2波(2.45、5.2GHz)共用の電波吸収体を実現する目処が立った。

従来技術・競合技術との比較

これまでのモルタル板等で検討されてきた内装用電波吸収体は含水による電波吸収性能の変動が課題であったが、本技術は高耐水性と可塑性を併せ持つ点で優れており、押出成形プロセスによる形状自由度を活かした内装一体型電波吸収体が期待できる。また、環境調和型資材として持続性に貢献する材料でもある。

新技術の特徴

・木質感がありながら高湿度条件下でも電波吸収性能が変動しにくい
・吸収体厚さ、磁性粉体積割合、多層構造化による吸収周波数の調整がGHz帯で可能
・母材がプラスチックであるため、可塑性に優れており、任意形状への成形が容易

想定される用途

・無線LANアクセスポイントが乱立する公共施設(駅・空港・イベントホール等)での電波吸収内装材
・ワイヤレスハーネスの導入が検討されている自動車用部材
・無線通信システムと高周波医療機器との電磁環境問題を解決する病院用内装材や医療機器筐体用部材

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(市販WPC、試作磁性WPC)

  • エネルギー

11)災害時における蓄積搬送型エネルギー流通方式

関西学院大学 理工学部 情報科学科 教授 巳波 弘佳
【コーディネータ】(関西学院大学 研究推進社会連携機構 産官学連携コーディネーター) 丸本 健二

新技術の概要

本研究は、電力系統が断絶する大規模災害時において、住宅・オフィス・マイクログリッドなどにおいて損傷を免れた発電・蓄電設備と、EV・PHVのような蓄電機能を持つ移動体による電力の蓄積搬送を組み合わせ、配電網とは独立に、電力系統の復旧までの代替手段となり得る、蓄積搬送型エネルギー流通方式に関するものである。提案方式によって、避難所など優先順位が高い箇所に必要最低限の電力供給が可能であり、災害直後のエネルギー供給の緊急的な代替手段として有効である。

従来技術・競合技術との比較

これまで研究開発が進められているV2Hにおいては、主にEV・PHVの蓄電機能に焦点があてられており、その移動機能との組合せによる相乗効果を狙った研究はない。

新技術の特徴

・損傷を免れた発電・蓄電設備と、EV・PHVのような蓄電機能を持つ移動体による電力の蓄積搬送の組み合わせ
・蓄積搬送型のエネルギー流通
・災害直後のエネルギー供給の緊急的な代替手段

想定される用途

・災害直後のエネルギー供給の緊急的な代替手段
・脆弱な配電網と低い災害耐性の国々における、配電代替手段としてのEV・PHV導入促進

  • 情報

12)機能性材料・薬剤設計のための超効率的計算化学ソフト開発

九州大学 大学院総合理工学研究院 エネルギー物質科学部門 教授 青木 百合子
【コーディネータ】(九州大学 産学官連携本部 知的財産グループ グループ長) 坪内 寛

新技術の概要

高分子や材料系などの大きな原子分子系の電子状態を正確にかつ高速に計算する量子化学計算手法-Elongation法-を開発している。物質合成前後に、新薬やナノ系の構造・機能・メカニズムを計算で手軽に予測・評価・解析に利用する統合シミュレーションシステムを構築することを目指している。

従来技術・競合技術との比較

本手法は世界にさきがけて提唱したオリジナルな純国産計算化学ソフトであるが、近年の競合技術と比較しても本手法ほど正確に電子状態ひいては機能物性を算出しうる手法は他に存在しない。

新技術の特徴

・速計算可能(系のサイズに正比例する計算時間で演算可能なオーダーN法)
・種々の機能物性が高信頼度で算出可能
・PCからスパコンまで対応

想定される用途

・分子レベルの創薬設計
・機能性高分子・ナノ材料の構造・物性予測
・導電性、磁性、NLO、電池材料設計

関連情報

・展示品あり(パソコン上でアニメーションを演示)
・外国出願特許あり

  • 通信

13)液晶表示装置を利用したどこでも利用できる可視光通信システム

静岡大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻 准教授 和田 忠浩
【コーディネータ】(静岡大学 イノベーション社会連携推進機構 特任准教授) 鈴木 俊充

新技術の概要

無線可視光通信方式は、目に見える可視光を利用した無線通信方式で、本システムでは送信機として液晶表示装置を、受信機としてイメージセンサを用いる。液晶表示装置を送信機として利用することで、発信パタンや色の変化により、多くの情報が伝送できる。また、受信機として広く普及している汎用のイメージセンサを利用することで、安価で容易に信号を受信できる。つまり、本システムによりタブレットPCやスマートフォンが簡単に送受信機となる。本システムでは、M系列や誤り訂正符号の適切な利用によって、画像同定や通信の信頼性の向上を実現している。

従来技術・競合技術との比較

M系列を時間方向フレームに組み込むことによって、画像位置同定に必要な負荷が低減できる。透視逆変換による効果的な画像補正を適用している。適切な色変調と誤り訂正符号の適用で信頼性が高い。

新技術の特徴

・液晶表示装置やイメージセンサの利用によりソフトウェア組み込みに基づく安価な通信システムの構築
・伝送距離2m程度でほぼ誤りのない伝送が可能
・時間的に情報が柔軟に変化するQRコードに近い応用

想定される用途

・病院や工場といった電波の利用制限がある場合での情報伝達
・外部漏れのないセキュリティが必要な場合の情報伝達
・スマートフォンの利用による教育現場などでの利用

関連情報

・展示品あり(プロトタイプの展示)

  • 通信

14)大規模コンテンツセントリックネットワーキングの通信性能

関西学院大学 理工学部 情報科学科 教授 大崎 博之
【コーディネータ】(関西学院大学 研究推進社会連携機構 知的財産アドバイザ) 丸本 健二

新技術の概要

現実的な環境下における CCN(コンテンツセントリックネットワーキング)の通信性能を計測する手法を考案し、そのフィージビリティを検証した。まず、IA-32アーキテクチャのモデル固有レジスタを利用することで、エンド-エンド間のコンテンツ配送遅延およびスループットの高精度計測モジュールを開発した。次に、Linux カーネルのインターフェースエイリアス機能およびネットワークエミュレータを応用し、単一の物理計算機上で、大規模なCCNネットワークを模擬できるネットワークエミュレーション環境を構築した。さらに、大規模なネットワークを想定した環境下での性能評価を行い、CCNのスケーラビリティおよびフィージビリティを明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

IA-32アーキテクチャのモデル固有レジスタを応用し、高精度な性能計測を可能にした。従来技術は、計測精度が数桁低いかまた、単一の計算機上で大規模なCCNネットワークのエミュレーションを可能にした。

新技術の特徴

・特殊なハードウェアを利用せず、高精度な性能計測ができる
・単一のコンピュータ上で、大規模な通信ネットワークをエミュレートできる
・システム全体のプロファイリングが可能になり、性能ボトルネックが特定できる

想定される用途

・通信ソフトウェア設計・開発
・ネットワークサービス設計・開発
・ネットワークアーキテクチャ設計・開発

関連情報

・展示品あり(ノートパソコンによる大規模ネットワークエミュレーションのデモ)

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

科学技術振興機構 産学連携展開部 研究支援グループ

TEL:03-5214-8994FAX:03-5214-8999
Mail:a-stepアットマークjst.go.jp
URL:http://jstshingi.jp/a-step4/2014/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

Go Top