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秋田産学官共同研究拠点センター 新技術説明会

日時:2014年11月04日(火)

会場:JST東京本部別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 環境

1)大環状化合物チアカリックスアレーンによる白金抽出剤の開発

秋田大学 大学院工学資源学研究科 附属理工学研究センター テニュアトラック教員 助教 山田 学

新技術の概要

白金族系金属が含有する廃棄物である自動車排ガス処理触媒の酸浸出液(白金族金属、レアアース、ベースメタル混在溶液)から、白金を高い抽出力(90%)で抽出できる優れた抽出剤を開発した。また、本抽出剤はパラジウム(抽出率18%)を除く金属は3%以下と高選択性を示している。

従来技術・競合技術との比較

従来の金属抽出剤では効率よく、高選択的に特定のレアメタル等を分離精製することは困難である。本抽出剤は特徴ある構造(環状構造)を有した、白金に対して高効率・高選択的にレアメタルを分離できる抽出剤である。

新技術の特徴

・環状化合物抽出剤
・白金族金属の分離
・白金抽出剤

想定される用途

・金属資源リサイクル
・金属資源有効活用

  • 環境

2)好酸性鉄酸化菌を用いた廃基板等廃棄物からの効率的な有用金属回収・資源化技術

秋田県立大学 生物資源科学部 生物環境科学科 准教授 宮田 直幸

新技術の概要

新規微生物である好酸性鉄酸化細菌、または好酸細菌の混合培養体を用いて、バイオリーチングにより廃電子基板などの金属含有廃棄物から有用金属(ベースメタル、レアメタル)を効率よく浸出させる技術である。

従来技術・競合技術との比較

好酸性鉄酸化菌を用いた廃基板等使用済機器部品からのバイオリーチングでは、金属浸出率を上げるため高濃度(数~数十g/L)の第一鉄イオンを添加する。本技術により、低濃度(従来の1/10以下)でも高速かつ高効率での浸出が可能になった。

新技術の特徴

・微生物を利用するため省エネルギーで低環境負荷のプロセスを構築できる
・使用済機器部品やスラッジなど幅広い廃棄物への適用が可能である

想定される用途

・廃基板等の使用済電子機器部品からの有価金属回収
・使用済金属触媒、電池等からの有価金属回収
・金属含有スラッジ等の無害化処理

  • 環境

3)セルロース系バイオマスからの新規な発酵システムによるバイオエタノール生産

秋田県総合食品研究センター バイオリファイナリーグループ 上席研究員 進藤 昌

新技術の概要

セルロース系バイオマスから効率良くバイオエタノールを生産する2段階発酵システムを開発した。本システムでは、一段階目に高温で6炭糖からのエタノール生産を行い、2段階目で5炭糖からのエタノール生産を連続的に行うものである。

従来技術・競合技術との比較

セルロース系バイオマスからバイオエタノールを生産するために、これまでは遺伝子組換え菌による発酵システムが開発されているが、我々は、より実用化が容易な非遺伝子組み換え菌を使用した効率的な発酵システムを開発した。

新技術の特徴

・セルロース系バイオマスから非遺伝子組換え菌によるバイオエタノール生産が可能
・2段階発酵システムは、バイオエタノール以外の発酵生産システムにも応用可能
・稲わらや間伐材などの廃棄物系バイオマスに付加価値を付与できる

想定される用途

・バイオエタノールをガソリンに添加することによりガソリンの使用量を低減できる
・化学合成により製造されたエタノール含有製品への代替品として、植物由来のエタノールを使用可能
・各種バイオ製品の低コスト生産が可能

関連情報

・サンプルの提供について(新規酵母または発酵システムの利用が可能)

  • 環境

4)散乱電磁波を用いた誘電率測定法の環境汚染度評価への適用

秋田工業高等専門学校 電気情報工学科 教授 駒木根 隆士

新技術の概要

土壌や水などの環境汚染度とそれらの誘電率の間には高い相関がある。不定形試料の誘電率をフィールドにおいて迅速に測定できる方法として、封入試料に電磁波を照射し、その散乱波強度から誘電率を測定する方法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の土壌や水の誘電率測定は、試料を採取し測定場所へ持ち帰るか、現場にて正確な設置を行う必要などがあった。本測定法は、わずかな試料により誘電率を非接触で迅速に測定でき、測定周波数の自由度も高い。

新技術の特徴

・高周波(放射電磁波を照射できる周波数)誘電率を非接触で測定できる。
・試料の大きさは測定波長の1/10程度以下で良い。
・試料の形状は補正値を用いることで球形・円柱・立方体などに対応できる。

想定される用途

・液体や土壌の誘電率測定
・電気材料(絶縁体等)の誘電率測定
・誘電体の誘電損失の測定

  • 環境

5)無機塩を用いた新規カーボンナノチューブ分散法の開発

秋田大学 大学院工学資源学研究科 環境応用化学専攻 講師 松本 和也

新技術の概要

少量の無機塩を添加することで、カーボンナノチューブを汎用有機溶媒に均一分散させる方法を開発した。カーボンナノチューブに欠陥が導入されることはなく、本来の特性を維持したまま分散可能であることを見出した。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、有機化合物を分散剤として用いていたが、絶縁性の不純物として残存することが問題であった。本技術では、少量の無機塩の添加により分散できるため、分散剤の残存量を極めて少なくすることができる。

新技術の特徴

・カーボンナノチューブを汎用有機溶媒に分散可能
・カーボンナノチューブに欠陥が導入されない
・無機塩はごく微量であり、分解除去も可能

想定される用途

・高強度材料
・帯電防止材料
・透明電極

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 環境

6)二軸、首振り電界下での酸化グラフェン還元によるグラフェン作成プロセスの検討

秋田県立大学 システム科学技術学部 電子情報システム学科 准教授 山口 博之

新技術の概要

絶縁基板上に高品質還元グラフェン(rGO)膜を作成するために、酸化グラフェン(GO)分散液を基板に塗布後、二軸・首振り電界下で還元を行い、rGO膜の配向をそろえる。

従来技術・競合技術との比較

グラフェンの作製にはいくつか方法があるなかで、酸化グラフェンの還元による作製は、低コスト・量産可能の点で優れているが、膜質が劣るという点が課題である。本技術により、配向性を改善することで良質なグラフェンが得られることが期待できる。

新技術の特徴

・電気双極子を有する分子の配向性向上
・電気双極子(z軸)とこれに直角な二方向(x、y軸)に関して、x、y軸方向の慣性モーメントの差を利用したz軸、x軸の二軸方向配向性向上

想定される用途

・高周波トランジスタ
・電極
・応力測定装置

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

国立大学法人秋田大学 産学連携推進機構 知的財産部門

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公立大学法人秋田県立大学 地域連携・研究推進センター

TEL:018-872-1557FAX:018-872-1673
Mail:sticアットマークakita-pu.ac.jp
URL:http://www.akita-pu.ac.jp/stic/index.htm

独立行政法人国立高等専門学校機構秋田工業高等専門学校 総務課 企画室

TEL:018-847-6106FAX:018-857-3191
Mail:kikaku-dvアットマークipc.akita-nct.ac.jp
URL:http://www.ipc.akita-nct.ac.jp/
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〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

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Mail:scettアットマークjst.go.jp

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