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中央大学・上智大学・関西大学 新技術説明会

日時:2014年11月18日(火)

会場:JST東京本部別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 医療・福祉

1)身体技能と脳神経疾患の計測・評価・制御

上智大学 理工学部 情報理工学科 准教授 古屋 晋一

新技術の概要

高度な熟練技能や脳神経疾患による機能失調の背景にある生体ビッグデータを計測する技術や、データの構造を紐解き、有意義な情報を抽出する統計データ解析技術を紹介する。さらに、非侵襲の脳電気刺激法を用いた生体情報の操作を通して、技能の促進や疾患の解決を実現する技術も紹介する。

従来技術・競合技術との比較

今回紹介する経頭蓋電気刺激法は、副作用無く脳機能を非侵襲に操作できるという点で、従来の経頭蓋刺激技術とは一線を画す。また、多変量解析と機械学習を組み合わせることで、従来困難であった生体ビッグデータの中から特定の生体機能に関連の深い情報を抽出できる。

新技術の特徴

・非侵襲で副作用のない脳機能(認知、感覚、運動)の操作
・治療やリハビリの予後の定量評価
・高齢者の運動機能訓練法の開発と評価

想定される用途

・安価で信頼性の高い診断法の開発
・在宅治療への応用
・スキル熟達支援システムの開発

  • 計測

2)樹脂製ディスポーザブル加速度センサ

中央大学 理工学部 精密機械工学科 准教授 鈴木 宏明

新技術の概要

スポーツにおける頭部への衝撃をモニタリングするための、樹脂製のディスポーザブル加速度センサーを考案した。本センサーに閾値を超える加速度が加わると、ミリスケールの流路中に封入された液滴が移動し、衝撃のレベルを知ることができる。

従来技術・競合技術との比較

米国では、MEMS技術を使った加速度センサーがスポーツへ応用され始めているが、コストが高いため、万人が手軽に使える状況ではない。本提案では1センサー当たり100円以下を見込んでおり、様々なスポーツシーンでの利用が可能となる。

新技術の特徴

・加速度(衝撃)の簡便計測
・安価、使い捨て、安全
・バッテリー不要

想定される用途

・スポーツにおける頭部への衝撃のモニタリング
・われものや精密機器の輸送時の衝撃のモニタリング

関連情報

・展示品あり(センサーの試作品)

  • 製造技術

3)3D画像表示用MLA金型の切削・塑性加工複合プロセスの開発

上智大学 理工学部 機能創造理工学科 教授 坂本 治久

新技術の概要

裸眼視できる3D画像表示デバイスを実現する上でキーとなるマイクロレンズアレイ(MLA)の金型加工において、ボールエンドミルによる切削加工と球面インデンテーションによる塑性加工を複合することにより、工具摩耗を生じることなく、レンズ面粗さRa50nm以下の精密な球面レンズ型を加工できることを、実験的およびFEM解析により確立した。

従来技術・競合技術との比較

モバイル機器用3D表示デバイスのマイクロレンズアレイはレンズピッチに比して曲率がきつく、従来の精密切削では工具摩耗が重大な問題となる。提案手法は、工具摩耗を生じずに加工が可能であり、本質的に優位である。

新技術の特徴

・機能独立により切削の“位置精度”と塑性加工(インデンテーション)による“形状・表面精度の良さ”を融合
・工具摩耗が全く生じないことにより膨大な数のレンズアレイを一つの工具で加工可能
・非球面レンズの形成が可能

想定される用途

・3次元画像表示用デバイスのマイクロレンズアレイ金型加工
・マイクロ機械部品の金型加工
・マイクロ機械部品そのものの形状加工

  • 材料

4)原子レベルでの理論解析による新規機能材料の物性予測技術

関西大学 システム理工学部 機械工学科 教授 齋藤 賢一

新技術の概要

新規な機能性材料の設計段階において理論的な指針を与える設計支援ツールを提供します。目的に応じて分子動力学法や第一原理計算のソフトウェアを開発し、構成原子の基本情報を入れるだけで、それらの持つ本来の機能や物性の予測ができます。

従来技術・競合技術との比較

・従来技術では困難な次の物性評価が可能となります;実験データの未だ無い新規材料や異種界面を含む複合材などの物性評価。有限要素法などの構造解析で必要となるヤング率や熱膨張係数などの物性値。・原子的なメカニズムを解明することで、材料の性質を深く理解することができます。

新技術の特徴

・生体系材料の評価(現状、種々データが不足しているようである)
・流体と固体の連成解析
・使用材料の温度・熱的特性(熱伝導、相変態などの現象)の解析

想定される用途

・材料中の各種界面強度の原子論的解明(接着・接合・溶接界面を含んだ強度評価)
・材料接触での摩擦・摺動シミュレーション(耐摩耗性や摩擦係数の見積)
・高分子材料の解析(例として、セルロースナノファイバー(CNF)材料の理論強度・剛性の解析など)

関連情報

・展示品あり(ポスター説明、PCによる解析ソフトの実演)

  • 材料

5)高温高圧水を利用した金属酸化物のSi基板への堆積化

中央大学 理工学部 応用化学科 助教 田口 実

新技術の概要

高温高圧水中における、無機金属イオンの晶析現象を利用して、Si基板へ金属酸化物を堆積させる。本技術は、250℃以下で実施され、金属酸化物源(金属塩)と該当基板をオートクレーブへ同時に封入して加熱処理する極めて単純なプロセスで金属酸化物堆積基板が作製できる。

従来技術・競合技術との比較

物理・化学蒸着法といった基板堆積法と比較して、装置や手順の観点より非常に簡便である。また、本技術と類似した湿式法による基板体積技術は、二段階プロセス処理により作製している。従って、本技術は、従来の基板堆積技術と比較してはるかに簡便である。また、比較的サイズの大きい基板や、大量合成への応用も可能である。

新技術の特徴

・One-pot基板堆積化
・エッチング(化学研磨)効果
・低温作製

想定される用途

・プリント装飾
・エッチング(化学研磨)
・化学センサー

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(実際にSi基板へ金属酸化物を堆積させた基板を展示する予定。)

  • 材料

6)自己組織的に形成したナノツリー構造体(CuSn合金)の形成とその応用

関西大学 システム理工学部 機械工学科 准教授 清水 智弘

新技術の概要

特殊な条件でCuとSnの電解メッキを行うことで、ナノスケールの枝を持つ樹木状の構造体(ナノツリー)の形成に成功した。このナノツリーは電気伝導特性にすぐれ、大きな比表面積を持つことから、ガスセンサーやナノ複合材料などへの応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

ナノツリーのような複雑かつ微細な構造体はリソグラフィ技術などで形成するのは非常に困難である。さらに自己組織化を用いた技術でも、段階的に分岐した枝を作る必要があった。今回の技術ではメッキをするだけで非常に複雑かつ規則的な構造を実現した。

新技術の特徴

・大きな表面積を生かした触媒的な用途
・複雑な形状を利用したメッキ界面密着層など
・電気や熱の良導体であるナノ複合材料

想定される用途

・ガスセンサー
・半田密着層

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上智大学 学術情報局 研究推進センター

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URL:http://www.sophia.ac.jp/

関西大学 社会連携部 産学官連携センター・知財センター

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URL:http://www.kansai-u.ac.jp/renkei/
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