長岡技術科学大学・新潟工科大学 新技術説明会
日時:2014年07月25日(金)
会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)
参加費:無料
発表内容一覧
発表内容詳細
- 情報
1)イノベーションツール「明日のために!」
長岡技術科学大学 工学部 機械系 教授 田辺 郁男
新技術の概要
タグチメソッドを流用したイノベーションツールを開発した。短時間、容易に新製品の開発が可能な道具である。(1)生産マネージメント、(2)高精度タグチメソッド、(3)多機能・高品位タグチメソッド、(4)原因・影響究明の新手法、(5)短時間最適条件究明法の5機能がソフトウエアに含まれる。
従来技術・競合技術との比較
他に比類なきソフトウエアであり、イノベーションリッチな製品開発を、迅速・容易に展開するためのソフトウエアである。操作方法も容易で、イノベーションリッチな製品開発の定性的・定量的な計算をするための電卓として利用が可能である。
新技術の特徴
・新製品の開発・設計の際に、安価、短時間、高精度な製品にするための最適条件探索が可能。
・新製品開発の際に、その等級化、損失の評価、遅延にともなう損失等の計算が可能。
・2回のトライアルで、得られる機能を最高水準にするためのパラメータ設計が可能。
想定される用途
・高品位化、多機能化、高信頼性を目的とする新製品開発。
・いつでも、どこでも、だれが操作してもロバスト性のきわめて高い工業製品の開発
・影響力が把握しがたい有機物を含む製品管理。
関連情報
・ソフトウエアによるデモンストレーション
- 材料
2)革新的機能向上のための配向セラミックス製造技術
長岡技術科学大学 工学部 物質・材料系 准教授 田中 諭
新技術の概要
結晶配向させることで、さまざまな特性が向上する。高磁場配向技術を用いて、高熱伝導性を有する窒化ケイ素セラミックスを作製できた。半導体用放熱基板への用途な度が期待される。
従来技術・競合技術との比較
結晶を任意の方向に配向できる磁場配向成形技術と、セラミックス特有の焼結時の微構造形成を意図した原料制御、助剤の検討を行うことで、熱伝導性の高い基板用のセラミックスが開発可能となる。
新技術の特徴
・単結晶と同等の機能性と優れた強度特性をもつセラミックス
・異方性の強い微細構造を持つ高靱性の高温構造材料
・強誘電性、光学特性、あるいは、吸着特性を向上させた機能性セラミックス
想定される用途
・放熱用高強度基板材料
・レーザー発振や光シャッターなどの光学材料
・生体材料
- 材料
3)6wt%の水素吸蔵が可能な低温型炭素材料
長岡技術科学大学 大学院工学研究科 物質・材料系 教授 斎藤 秀俊
新技術の概要
もみ殻などの農業副産物から生産される炭素材料のうち、特に密度を1 g/㎤程度まで低くした材料は原子層間構造が不安定だ。この材料をある低温条件の水素雰囲気におくと大量の水素を吸い込み構造を安定化しようとする。
従来技術・競合技術との比較
水素吸蔵金属あるいは水素吸蔵有機化合物などと材料として競合する。環境負荷、資源量などで本材料は優位性を有する。さらに、水素用高圧ボンベとはシステムとして競合する。本システムは1/10程度の水素圧力で動作する。
新技術の特徴
・様々な分子を大量吸着する材料
・もみ殻処理工場を作れば、燃料ガスのバイプロも製造できる
想定される用途
・水素ステーション
・水素タンクローリー
・燃料電池移動体
関連情報
・サンプルの提供可能
・炭素材料
- 材料
4)酸化物セラミックス厚膜の高速合成手法
長岡技術科学大学 大学院工学研究科 物質・材料系 教授 斎藤 秀俊
新技術の概要
ごく普通の溶射用フレーム装置の原料にセラミックス粉のかわりに金属キレートを使うことにより、手軽に酸化物セラミックス厚膜が得られる。その速さは数秒で10㎛以上である。大きな表面積をもつ基材の上にセラミックス厚膜をコーティングするのに使える。
従来技術・競合技術との比較
従来の技術としてのプラズマ溶射装置や高速フレーム(HVOF)溶射装置に比べて簡単な装置であるフレーム溶射装置を利用して比較的空隙の少ないセラミックス酸化物膜が得られる。原料の金属キレートは安価であり、複雑な金属比を簡単に実現することができる。
新技術の特徴
・酸化物コーティングの高速プロセス
・酸化物微粒子の大量合成
・建築・建設物の表面処理
想定される用途
・金属加工における表面処理
・建設現場での金属処理
・コンクリート建造物の表面処理
関連情報
・サンプルの提供可能
・コーティング物
・外国出願特許あり
- アグリ・バイオ
5)高効率なセルロース系バイオマス分解酵素生産微生物の開発
長岡技術科学大学 工学部 生物系 准教授 小笠原 渉
新技術の概要
セルロース系バイオマスに対して高い糖化能を有する酵素を生産する微生物を開発し、当該微生物の生産する酵素を用いて、効率的にセルロース系バイオマスを糖化し、得られた糖を発酵することによってエタノールを製造する。
従来技術・競合技術との比較
従来の糖化酵素と比較して、極めて少量でセルロース系バイオマスの糖化を完結させることが可能となり、これまでより効率的にエタノールを製造することができるため、より製造コストを低減させられるのでバイオエタノールの実用化につながる。
新技術の特徴
・セルロース系バイオマスを高効率で単糖まで糖化することができる。その際の酵素使用量が少ない
・ヘミセルロース成分であるキシラン分解活性も高い
・バイオマスの前処理の種類にかかわらず効果が高い
想定される用途
・セルロース系バイオマスの効率的な糖化による糖生産
・廃水処理(セルロース系残渣の分解)
関連情報
・サンプル提供可能(実験データを提供していただきます)
- 医療・福祉
6)コールドスプレーによる生体適合多孔質Tiコーティングの開発
新潟工科大学 工学部 機械制御システム工学科 教授 山崎 泰広
新技術の概要
コールドスプレー技術を援用して、生体適合性に優れ、高い強度特性を有するインプラント材料を製造する技術を開発した。開発技術により、優れた強度特性を有し、かつ、低弾性率で生体親和性に優れたインプラント材料を製造可能となった。
従来技術・競合技術との比較
従来技術では低弾性率化と高強度を両立することが困難であったが、開発技術により、高強度を維持しつつ低弾性率化を実現可能である。また、さらに、多孔質化により生体親和性にも優れる点、部分的低弾性率化が可能である点、従来技の多孔質皮膜では困難であった高密着性を有する点、などの長所を有している。
新技術の特徴
・低弾性率と高強度の両立を実現
・部分的低弾性率化も可能
・骨組織との生体親和性にも優れる
想定される用途
・医療用インプラント材料の開発
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
長岡技術科学大学 総務部 産学・地域連携課 知的財産係
TEL:0258-47-9279FAX:0258-47-9040Mail:patentjcom.nagaokaut.ac.jp
URL:http://www.nagaokaut.ac.jp/j/soshiki/chizai/index.html
新潟工科大学 キャリア・産学交流推進課
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