説明会の
お申込み

ナノテクノロジープラットフォーム 新技術説明会

日時:2014年12月04日(木)

会場:JST東京本部別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 計測

1)クライオ電顕と水の急冷試料作製方法を併用したナノバブル水中のバブルサイズ解析

大阪大学 超高圧電子顕微鏡センター センター長 保田 英洋

新技術の概要

水中のナノバブルサイズの計測は、従来、光による散乱を利用して行われていたが、この技術においては、バブルを凍結することで、直接、クライオ電子顕微鏡によりサイズを計測する技術である。従来、光散乱による計測が不可能であった10nm以下で、数密度の大きなバブルの計測を可能とした。

想定される用途

・ナノバブルサイズ計測

  • デバイス・装置

2)FeCo系合金の逆磁歪効果を用いた小型発電素子

早稲田大学 ナノ理工学研究機構 ナノテクノロジー研究所 教授 関口 哲志

新技術の概要

高い磁歪効果を有し機械加工可能である安価なFeCo系合金を用いて小型発電デバイスを作製した。試作デバイスの発電電力は約10μJであり、120個のLEDを同時に点灯可能である。当日は試作デバイスの簡単なデモを予定している。

想定される用途

・LED発光→赤外線リモコン
・LED発光→夜間安全装置
・オルゴール発電

  • デバイス・装置

3)VLSIファウンドリとナノプラット微細加工で拓くデバイスの新展開

東京大学 大学院工学系研究科 電気系工学専攻 准教授 三田 吉郎

新技術の概要

単なる微細加工・単なる集積回路の伝統的枠組みを破り、産業展開が可能な集積回路ファウンドリにおいて信頼性の高いトランジスタ素子を試作し、入手した基板を東京大学が誇る「クラス1」ナノテクノロジー・プラットフォーム微細加工拠点の一流のMEMS装置にて加工を行い、高度な機能を実現するデバイスの研究が可能になっています。拠点プレイングマネージャの三田が60ボルトシリコン太陽電池などの実例を交え分かりやすく解説いたします。

想定される用途

・次世代センサ素子、特に情報処理回路との集積化を必要とするデバイス
・半導体微細加工を必要とする凡そすべての微細構造
・単なる微細描画も可能です。ご相談ください。

関連情報

・サンプルの提供可能(技術代行・技術補助・共同研究によるサンプルの施策が可能です。)
・展示品あり(集積化MEMSのサンプルを開示予定)

  • 機械

4)MEMSデバイス向け低応力成膜技術

東北大学 マイクロシステム融合研究開発センター 助手 鈴木 裕輝夫

新技術の概要

マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)の製造には低膜応力、膜応力制御が重要である。PECVD、LPCVD、Thermal CVD、それぞれの成膜プロセスで多様な膜応力制御技術の開発を行った。それら新技術を利用したMEMSデバイスの試作例を紹介する。

想定される用途

・Grid type optical filter
・MEMS microphone
・Micro scanner mirror

  • 製造技術

5)焼結体材料によるインプリント用金型作製技術

北海道大学 電子科学研究所 ナノテクノロジー連携推進室 准教授 松尾 保孝

新技術の概要

高温にも耐えうる焼結体材料であるSiC等に対して、微細加工技術を用いてナノ~マイクロメートルオーダーで様々な形状に加工を施し、高分子あるいはガラス素材に対して熱インプリントを行うことが可能な金型作製についての技術を紹介する。

想定される用途

・熱インプリント用の金型作製
・焼結体材料表面への微細加工

関連情報

・展示品あり(2cm角の金型を展示予定)

  • 分析

6)“電子の反物質で材料中の隙間を見る”―陽電子マイクロプローブ原子空孔分析の原理と応用―

産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門 陽電子プローブグループ 主任研究員 大島 永康

新技術の概要

陽電子プローブマイクロアナライザー(PPMA)は、電子の反粒子である陽電子をプローブとして用いて、材料中の原子サイズの空隙評価を行う装置です。陽電子の材料中への入射エネルギーを制御することで、数ナノメートルから数マイクロメートルまでの任意の深さでの欠陥評価が可能です。金属・半導体・高分子に適用可能であり、先端材料・機能性材料の開発支援に利用されています。

想定される用途

・金属材料の空孔型欠陥(塑性変形、疲労破壊、水素吸蔵・脆化、照射損傷、他)
・半導体デバイス関連物質の空孔型欠陥(イオン注入欠陥、マイグレーション、アモルファスシリコン、他)
・高分子材料・非晶質材料のサブナノメートルサイズの空隙(逆浸透膜、ガスバリア膜、変形、劣化、他)

関連情報

・サンプルの提供可能

  • デバイス・装置

7)生きたまま、観る ―電顕の新しい使い方―

千歳科学技術大学 総合光科学部 バイオ・マテリアル学科 専任講師 平井 悠司

新技術の概要

一般的に電子顕微鏡では水分を含んだサンプルやガスを放出してしまうサンプルを直接観察することはできなかった。しかしながらプラズマ重合された有機薄膜「ナノスーツR」をサンプル表面にコートすることで、上記のようなサンプル以外にも昆虫などを生きたまま直接電子顕微鏡で観察することが可能となった。本技術説明会では、ナノスーツRの簡便な作製方法について紹介するとともに、実際に昆虫が電子顕微鏡で動いている動画をご覧頂く予定である。

想定される用途

・動植物の生きたままの観察による機能解明
・病理診断
・水分保護フィルム

関連情報

・外国出願特許あり

  • デバイス・装置

8)原子分解能走査透過型電子顕微鏡による軽元素直接観察

東京大学 大学院工学系研究科 総合研究機構 助教 藤平 哲也

新技術の概要

収差補正走査透過型電子顕微鏡(STEM)の原子サイズ電子プローブを用いた新しい結像法により、従来は観察が困難であった材料中の軽元素(H, Li, O, N等)を直接捉えることが可能となってきている。幅広いサンプル厚み条件に対して軽元素サイトの観察が堅牢に行えるSTEMの環状明視野(ABF)法や、元素選択的な分析が可能な電子エネルギー損失分光(EELS)法による材料中軽元素の直接観察・分析の例を紹介する。

想定される用途

・電池関連材料の微細組織・構造解析(例:リチウムイオン電池材料解析)
・酸化物・窒化物セラミックスの原子構造解析(例:GaN薄膜の極性判定)
・材料中軽元素ドーパントの局所分析・観察

  • デバイス・装置

9)収差補正電子顕微鏡によるゼオライト内吸着カチオンの直接観察

非営利・一般財団法人 ファインセラミックスセンター ナノ構造研究所 環境電子顕微鏡グループ 上級研究員 吉田 要

新技術の概要

収差補正電子顕微鏡(AC-HRTEM)の光学条件を最適化することによりゼオライト細孔内に吸着したカウンターカチオンの直接観察が可能となった.またゼオライトは非常に電子線に対する耐性が低いため、試料へ照射される電子線量が大きく制限される。そのため本技術では照射される電子線量を極限まで抑えたロードーズ観察技術を合わせて用いることでカウンターカチオンの直接観察を実現した。

想定される用途

・ゼオライトのイオン交換過程の解析
・触媒担持ゼオライトの原子スケール構造解析

  • デバイス・装置

10)ナノ粒子の構造・状態解析のための電子顕微鏡新技術

九州大学 超顕微解析研究センター 教授 松村 晶

新技術の概要

ナノテクノロジーの発展に伴いナノメートルサイズの粒子の構造や状態を電子顕微鏡で観察・解析することが広く行われている。ナノ粒子は、体積が小さく比表面積が大きいことから、通常の薄膜試料とは電子線に対する安定性がことなる。電子顕微鏡の収差補正技術が発達したことにより、電子顕微鏡の性能を犠牲にせずに観察対象にあった加速電圧の選択が可能になってきた。本講演では、ナノ粒子の観察・解析に低い加速電圧が有効であることを示す。

想定される用途

・ナノ粒子の原子分解能構造解析
・ナノ粒子の元素状態解析
・ナノ粒子の表面構造解析

  • デバイス・装置

11)DNAをチャネルとするSi半導体MOSFET

兵庫県立大学 大学院工学研究科 物質系工学専攻 半導体材料・デバイス学研究グループ 教授 松尾 直人

新技術の概要

我々はDNAに電荷保持特性がある事をこれまでに報告している.更に,Si(ゲート)/SiO2/DNA構造における電荷保持機構についても検討している.以下の事象が判明した.1.DNA内には電子のトラップサイトが多数ある.2.デトラップされる電子量はリフレッシュ電圧の大きさ,又は,印加時間と密接に関係しており,電圧が大きい程,又,印加時間が長い程, デトラップ電子量は大きい.3.DNAのトラップ位置はグアニンの禁制帯内の価電子帯端に近い位置と考えられる.

想定される用途

・トランジスタ
・センサー

関連情報

・サンプルの提供可能(要相談(納期まで十分余裕のある案件は対応可能))

  • 材料

12)有機半導体材料の合成・デバイス作製・物性評価支援活動の紹介

東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(WPI-AIMR) 准教授 金 鉄男

新技術の概要

東北大学の分子・物質合成プラットフォームでは、合成を主体とする研究支援活動を行います。特に有機エレクトロニクス研究に必要な様々な有機半導体の受託合成、構造解析、熱分析、光学および電気特性解析、デバイス作製による機能性評価等について、本学が保有する有機合成技術と最新分析技術を用いて、産学官研究者のニーズに合わせた研究支援活動を展開します。

想定される用途

・新規高性能有機半導体の創出
・有機発光トランジスタと有機レーザ
・デバイス作製技術

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 材料

13)新しいカーボン材料 ―身近な未利用材料の活用から最新機能への挑戦まで―

信州大学 カーボン科学研究所 所長 橋本 佳男

新技術の概要

籾殻、コーヒー抽出がらなどの従来の不用材料に対して化学処理またはプラズマプロセスなどを施すことにより、ナノチューブ、グラフェンといったナノカーボンの炭素源とすることができる。また、ナノチューブの分散技術によって、Al等の軽金属、樹脂等の材料の高強度化の可能性が大きく広がる。このような利用例を中心にプラットフォーム利用(新材料の合成支援及びカーボン材料の微細解析)による新奇ナノカーボンの開発とその産業化の可能性を提示する。

想定される用途

・カーボン材料の新奇合成
・軽金蔵、プラスチックの高強度化
・電気的、熱的高伝導材料の開発

  • 計測

14)高感度光導波路型センサの開発

京都大学 大学院工学研究科 マイクロエンジニアリング専攻 教授 鈴木 基史

新技術の概要

動的斜め蒸着法による実験と、多層膜の光学特性に関する理論的考察に基づいて、光導波路センサの導波路層の空孔率と屈折率が、センサの感度に与える効果を明らかにした。その結果、導波路層の空孔率と屈折率を大きくすることが、センサの感度の向上のために重要であることがわかった。多孔質Ta2O5層を導波路層に用いた光導波路センサで、これまでの最高感度を実現することに成功した。

想定される用途

・バイオセンサ
・化学センサ
・ガスセンサ

関連情報

・サンプルの提供について(試作可能)

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

科学技術振興機構 産学基礎基盤推進部 企画課

TEL:03-5214-8475FAX:03-5214-8496
Mail:nanotechphアットマークjst.go.jp
URL:http://www.jst.go.jp/nanotechpf/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

Go Top