説明会の
お申込み

日本大学 新技術説明会

日時:2014年09月16日(火)

会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 医療・福祉

1)ハニカム構造を有するハイドロキシアパタイトコーティングコラーゲンスポンジの開発

日本大学 歯学部 歯学科 専任講師 深瀬 康公

新技術の概要

組織再建や再生医療用の三次元Scaffold(足場材)を開発した。コラーゲンのハニカム構造体にハイドロキシアパタイトをコーティングすることで強度と骨芽細胞の付着と骨新生に特化したScaffoldとした。

従来技術・競合技術との比較

シートおよびスポンジ状のコラーゲンは従来から用いられてきたが、培養液または組織液中ではその繊維状または多孔性の構造は失われてしまう。本発明品は、ハニカム構造の壁をハイドロキシアパタイトでコーティングすることで構造を維持することを可能とした。

新技術の特徴

・ドラッグデリバリーシステムの基材として

想定される用途

・歯科口腔外科での抜歯窩または骨欠損部分での骨新生の促進
・再生医療などの組織の三次元培養用scaffold
・整形外科分野での組織再建

関連情報

・試作品あり(試作ハイドロキシアパタイトコラーゲンスポンジ)

  • 創薬

2)NMDR及びASICを分子標的とした新規脳梗塞改善薬

日本大学 薬学部 薬学科 准教授 益子 崇

新技術の概要

新規に合成したビグアニド誘導体は、脳虚血時の病態悪化に深く関与しているNMDAR及びASIC1aの両チャネル活性を顕著に阻害することで、細胞内カルシウム濃度の上昇を抑制し、神経細胞保護効果を発揮する。

従来技術・競合技術との比較

NMDARとASIC1aの両者を同時に阻害する化合物は知られていない。本化合物はそれぞれをブロックする既存薬よりも活性が顕著に高く、細胞毒性も弱いことが確認されており、脳虚血障害(脳梗塞等)、神経変性疾患の治療薬に繋がる。

新技術の特徴

・脳虚血治療には主に血栓溶解剤やフリーラジカルスカベンジャーなどが用いられているが、ビグアニド誘導体はイオンチャネルを創薬の分子標的としている点が既知の脳虚血治療薬と異なっている。そのため、フリーラジカルスカベンジャーとの併用効果も期待できる。

想定される用途

・脳虚血障害(脳梗塞等)
・アルツハイマー症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病等の各種神経変性疾患等の予防及び治療薬

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

  • 創薬

3)悪性腫瘍に対する高選択的細胞毒性を有するインディルビン誘導体

日本大学 薬学部 薬学科 教授 鈴木 孝

新技術の概要

抗腫瘍薬のリード化合物としてポテンシャルを有するインディルビン誘導体のライブラリーの構築に着手し,ヒトの正常細胞および腫瘍細胞でスクリーニングを行った結果,細胞選択性が高く,既存薬と比較しても有意に低濃度で抗腫瘍効果を発揮するインディルビン誘導体を見出した。

従来技術・競合技術との比較

インディルビンおよびその誘導体は、細胞周期の修飾作用を有するため、抗腫瘍活性が期待されているが、満足のいく活性は得られていない。近年、種々の抗腫瘍活性を有するインディルビン誘導体が報告されているが,正常細胞と腫瘍細胞の両者に対する細胞傷害性を比較検討したものは殆ど見受けられない。

想定される用途

・抗がん剤

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

  • アグリ・バイオ

4)遺伝子検出のための環境感応型蛍光核酸の開発

日本大学 工学部 生命応用化学科 准教授 齋藤 義雄

新技術の概要

プローブ周辺の粘度に応じて分子構造を変化させ、分子のねじれに応じた発光波長を示す二重蛍光性3-デアザプリンヌクレオシド誘導体を合成しこれらを含む新規蛍光DNAプローブを開発した。

従来技術・競合技術との比較

これまで極性環境をモニターする蛍光核酸プローブの開発をおこなってきた。本発明で新たに開発した蛍光プローブは、従来の性質に加え、粘度に関する情報もモニターできるように改良したものとなっている。

新技術の特徴

・周辺の粘度に応じて分子構造を変化させ、分子のねじれに応じた発光波長を示す二重蛍光性ヌクレオシドである
・周辺の極性環境変化にも敏感に応答して発光波長を変化させる蛍光ヌクレオシドである

想定される用途

・細胞内等における局所的な粘度の違いを発光色の変化により検出する試薬
・遺伝子検出用蛍光試薬
・SNPs検出用蛍光試薬

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 創薬

5)ピロールイミダゾールポリアミドを用いた前立腺癌新規治療薬の開発

日本大学 医学部 医学科 助教 大日方 大亮

新技術の概要

近年増加傾向にある前立腺癌に対し、生体内で安定性が高く、DNAに対し配列特異的な結合能を示すピロールイミダゾールポリアミド(PIポリミアミド)を用いた治療薬を開発しております。ポリアミドを用いることによって、前立腺癌の予防、治療に有用かつ安全で安定した薬剤を開発することが容易となります。

従来技術・競合技術との比較

前立腺癌の治療法のひとつとして、アンドロゲン除去療法が行われてきましたが、治療が進むに従って、前立腺癌細胞の形質が変化するため治療抵抗性を示すという問題があります。しかし、近年、治療抵抗性前立腺癌細胞が依然としてアンドロゲンレセプター(AR)を発現し、アンドロゲン応答遺伝子の発現が亢進していることが報告されております。そこで、アンドロゲン応答遺伝子に対し干渉性RNAやアンチセンス核酸を投与して、これらの遺伝子の発現を不安定化することによって前立腺癌を治療する方法等が開示されています。しかし、干渉性RNAやアンチセンス核酸は生体内で分解され易く、安定性が低いことが知られております。これに対し、PIポリアミドは多様な配列のDNAに結合させることができ、また、生体内において分解されず、干渉性RNA等と比べて安定性が高いという利点があります。

新技術の特徴

・生体内に安定性・安全性の高い遺伝子制御薬
・脂質代謝に関係する遺伝子の制御

想定される用途

・前立腺癌の新規創薬分野

  • 創薬

6)生体由来ペプチドによる上皮及び内皮微小損傷の治療剤

日本大学 医学部 医学科 准教授 日臺 智明

新技術の概要

我々が発見したペプチドF9-APは血管透過性を抑制する。F9-APは細胞が伸びて広がるよう(伸展)に働くことにより細胞間の間隙を埋め、細胞間接着を強化し、血管の透過性を下げる。マウス敗血症モデルにおいて肺水腫の発生を抑制した。

従来技術・競合技術との比較

血管透過性を抑制する薬剤としては、透過性を増す因子の機能をブロックする薬剤があるが、これらの原因物質特異的な治療は、複数の因子が関与する複雑な病態には対応できない。F9-APは直接細胞に働き、細胞の伸展を起こすため、どのような病態でも効果が期待できる。

新技術の特徴

・炎症反応の抑制
・皮膚等の上皮細胞の安定化
・皮膚等の上皮のバリヤー機能強化

想定される用途

・肺水腫、敗血症、急性呼吸窮迫症候群、播種性血管内凝固症候群
・不安定狭心症、急性心筋梗塞、梗塞後脳浮腫
・気管支喘息、花粉症、アナフィラキシー

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

  • アグリ・バイオ

7)water-in-oil分散液を用いた静置培養法による中空球状バクテリアセルロースゲルの調製

日本大学 理工学部 物質応用化学科 助教 星 徹

新技術の概要

培養液‐空気界面で酢酸菌により産生されるバクテリアセルロース(BC)が、培養液‐疎水性界面でも産生することを見出した。疎水性溶媒中で形成した培養液滴中での酢酸菌の培養により中空球状BCが得られる。

従来技術・競合技術との比較

球状BCは攪拌培養により得られることが古くから知られている。サイズと形状が均一な中空球状BCの調製は、攪拌培養では得ることができず、培養液滴の制御と培養液-疎水性界面でのBCの産生により初めて達成される。

新技術の特徴

・培養液-疎水性溶媒の界面でのセルロースの産生
・培養液を疎水性溶媒中に浮かべることで、3次元の培養場の調製
・形状制御したバクテリアセルロースの調製

想定される用途

・食品:嚥下困難な高齢者向け介護食素材,新触感デザート
・医薬:内服薬のコーティング剤,新規DDS素材
・医療:中空内部での細胞培養,セルデリバリー,埋め込み医療機器の表面修飾

関連情報

・サンプルの提供可能(量および納期は要相談)
・展示品あり

  • 創薬

8)組織および遺伝子選択的活性を持つ新規ビタミンD受容体モジュレーターの開発

日本大学 医学部 医学科 兼任講師 山田 幸子

新技術の概要

ビタミンD受容体(VDR)作用薬は、様々な生物活性を発現する。我々は、パーシャルアゴニスト活性を有する組織または標的遺伝子選択的なVDRモジュレーターとして有望なビタミンD誘導体の開発を行った。

従来技術・競合技術との比較

従来の VDR 標的医薬開発研究は、スーパーアゴニストの開発が主であり、高カルシウム血症の副作用が避けられなかった。我々は作用・組織選択性を持たせるべく、パーシャルアゴニストとして作用させるため、堅固で嵩高い基を側鎖に持つリガンドを設計・合成した。

想定される用途

・骨粗鬆症
・自己免疫疾患治療薬
・悪性新生物、尋常性乾癬、感染症、神経変性疾患、糖脂質代謝疾患及び心血管疾患

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

  • 創薬

9)新規抗欝薬:セピアプテリンによる脳内モノアミン合成促進

日本大学 医学部・歯学部兼任 生体構造医学分野(医学部)・解剖学第Ⅰ講座(歯学部) 兼任講師 長谷川 宏幸

新技術の概要

セロトニンやドーパミン生合成は補酵素テトラヒドロビオプテリン(BH4)レベルによって維持される。BH4前駆体・セピアプテリンの末梢からの投与によって脳内 BH4レベルを非侵襲的かつ持続的に上昇させることに成功し,マウス脳内のセロトニン量および強制水泳テストにおいて有効性を実証した。

従来技術・競合技術との比較

補酵素分子は類似化合物による代替が出来ないため,高い競争力 内因性代謝物ゆえの高い安全性 神経細胞本来の持つ酵素群を活性化させ,セロトニン・ドーパミン生合成促進という明快なコンセプト

新技術の特徴

・BH4反応性フェニルケトン尿症
・先天性 BH4欠損症

想定される用途

・抗うつ薬
・パーキンソン氏病に伴う「うつ」治療薬
・「抗うつ薬」SSRI 共用薬 (遅効性および初期増悪,離脱症状の補完)

関連情報

・サンプルの提供応相談
・外国出願特許あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

日本大学 研究推進部 知財課 (日本大学 産官学連携知財センター)

TEL:03-5275-8139FAX:03-5275-8328
Mail:nubicアットマークnihon-u.ac.jp
URL:http://www.nubic.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

Go Top