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お茶の水女子大学・関西学院大学 新技術説明会

日時:2014年06月24日(火)

会場:JST東京別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 環境

1)原発事故に適した環境低負荷型放射線蛍光検出器の開発

お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科 理学専攻物理科学コース 講師/ラジオアイソトープ実験センター副センター長 古田 悦子

新技術の概要

表面処理を行った蛍光プラスチックを利用したベータ線測定器の実用化を検討中である。原発事故現場などに適した放射性廃棄物ゼロの測定法である。本法は、ベータ線の最大エネルギーが識別可能であり、吸湿剤の使用により測定結果取得時間の大幅減少が可能である。

従来技術・競合技術との比較

液体シンチレータを使用しないので、放射性の廃液は発生しない。液体シンチレータを使用しないため、消光減少も起こらず、核種同定が可能である。結果を得るまでの時間も短く感度もよい。

新技術の特徴

・蛍光プラスチックによる放射線計測
・放射性廃棄物(産業廃棄物)を出さない
・プラスチック表面の親水化処理技術の応用

想定される用途

・原子炉施設周辺でのトリチウムモニタリング
・環境放射能測定
・屋外持出し用小型放射能検出器

関連情報

・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

2)ヒト皮膚バリア機能と角層構造の相関解析手法の開発

関西学院大学 理工学部 物理学科 教授 加藤 知

新技術の概要

経皮吸収薬や化粧品の開発にとって重要な課題であるヒト皮膚角層の構造と物質透過能の関係を解明するため、シート状の角層試料を用いて物質透過能と微細構造を同時測定できる手法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

開発した装置により、従来別々に測定されていた皮膚角層の物質透過能と微細構造を同時測定し、構造と機能の関係の詳細な解析を可能にした。また、温度依存性も簡単に測定できる。

新技術の特徴

・薄膜状の試料の物質透過能と微細構造の同時測定

想定される用途

・ヒト皮膚角層の水分透過能と微細構造の同時解析
・角層微細構造の温度依存性解析]
・薬剤塗布にともなう構造変化の追跡

  • 医療・福祉

3)環状ホスファチジン酸に基づく多発性硬化症治療薬の開発

お茶の水女子大学 お茶大アカデミックプロダクション ヒューマンウェルフェアサイエンス研究教育寄附研究部門 寄附研究部門教授 室伏 きみ子

新技術の概要

多発性硬化症は、脳内脱髄、神経障害、運動障害を起こす難病で、未だ根本的治療法はない。我々は環状ホスファチジン酸(cPA)により多発性硬化症モデル動物の脱髄、神経炎症、運動機能障害を抑制することに成功し、治療薬開発を進めている。

従来技術・競合技術との比較

環状ホスファチジン酸(cPA)は、神経炎症を抑制することにより脳機能保護効果を示し、現存の多発性硬化症治療薬にはない新規なメカニズムを有している。神経炎症を介したあらゆる神経変性疾患に応用が可能であると考えられる。

新技術の特徴

・cPAは、顕著な神経栄養因子作用を示し、神経の生存維持や分化促進に働く
・障害を受けた神経の治癒や再生にも働くことから、神経障害性疾患の治療にも適用可能

想定される用途

・多発性硬化症治療薬
・視神経脊髄炎治療薬
・アルツハイマー病治療薬

関連情報

・外国出願特許あり

  • アグリ・バイオ

4)バイオシリカ形成性ポリペプチドの創製とその用途開発

関西学院大学 理工学部 生命科学科 教授 松田 祐介

新技術の概要

珪藻という光合成微生物のケイ酸質被殻形成機構にヒントを得、塩基性残基を豊富に含むポリペプチドを新たに設計した。このポリペプチドの基本構造と正電荷の配置を様々にデザインすることによりシリカの高次構造を作ることも目指す。また、このような機能ペプチドをより安価に生産する技術も同時に進めている。

従来技術・競合技術との比較

ぺプチドによるバイオシリカ形成は、天然タンパク質とケイ酸のみを原料に簡単な水系・温和な環境で完了するプロセスであり、化学的なシリカ形成法に比べ環境負荷が少ない。これまでの研究から、バイオシリカに高い抗菌性を付加したり、その他、酵素活性などの生化学的な反応を包埋することにも成功しており、開発用途に大きな発展性が見込める。

新技術の特徴

・各種抗菌性素材、防カビ剤
・生物親和性の高い微細な粒の固定化酵素・薬剤担持体
・表面微細構造を有し、生物機能を併せ持つ機能素子

想定される用途

・農薬
・抗カビ剤
・抗菌剤

関連情報

・サンプルの提供可能
・開催当日の展示品あり
・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

5)膵リパーゼの迅速で安価な調製方法

お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科 理学専攻化学・生物化学コース 教授 小川 温子

新技術の概要

われわれは大腸菌での膵リパーゼの発現精製に成功し、標品の用途開発を共同で行う企業を探している。昆虫や酵母を用いるヒト酵素の調製方法に比べ迅速で安価、品質管理が必要になる抗原性糖鎖修飾のリスクがない点で優れている。

従来技術・競合技術との比較

哺乳類細胞を用いる方法よりも安価で迅速に大量調製が可能。昆虫細胞や酵母細胞のように抗原性を持つおそれのある糖鎖修飾が起こらないため安全で、糖鎖の品質管理が不要。

新技術の特徴

・人体に無害な脂質分解剤(治療薬など)、脂質分解菌の開発 (環境中の脂質分解など)

想定される用途

・脂質代謝の補助剤、疾患の治療剤
・食品製造・加工分野への利用
・有機合成用試薬,脂肪酸エステル化反応など

関連情報

・試作可能(要相談)

  • 医療・福祉

6)手動車椅子に着脱可能なパッシブ型走行支援装置

関西学院大学 理工学部 人間システム工学科 準教授 中後 大輔

新技術の概要

本技術は、ブレーキ制御を用いて外乱(他者の衝突や坂道での重力)の影響を排除することで、車椅子がユーザーの意図する走行となるように支援する、パッシブ支援型の手動車椅子用走行支援技術である。既存の手動車椅子に後付可能で、ブレーキ力のみを用いるため、安全・低コストである。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、ブレーキ力のみを用いて車椅子の安全走行を支援するという点が、従来の支援装置の発想と根本的に異なる。本技術は原理的に暴走がなく、低消費電力・シンプルな機構等、「自ら力が出せる」ユーザーに対しては、魅力的なソリューションであると考えられる。

新技術の特徴

・動力を用いずブレーキ力のみで支援するため、安全で低コスト
・ユーザーの漕ぎ動作からその意図を推定して、そのまま走行支援を行う、計測・動作一体のシンプルなシステム構成
・既存の車椅子にスパナ一本で後付可能な、高い汎用性

想定される用途

・介護福祉用途(手動車椅子の走行支援)
・人の動作計測用途
・手動カート(特に重量のある)の安全走行支援用途

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

お茶の水女子大学 研究協力・社会連携チーム

TEL:03-5978-5162FAX:03-5978-2732
Mail:s-kenkyoアットマークcc.ocha.ac.jp
URL:http://www.ocha.ac.jp/research/

関西学院大学 研究推進社会連携機構

TEL:079-565-9052FAX:079-565-7910
Mail:ip.renkeiアットマークkwansei.ac.jp
URL:http://www.ircp-niigata-u.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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