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国際・大学知財本部コンソーシアム 新技術説明会

日時:2014年12月16日(火)

会場:JST東京本部別館ホール(東京・市ヶ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 材料

1)太陽光を利用した水素製造―可視光全域利用に向けた取り組み―

山梨大学 大学院総合研究部 クリーンエネルギー研究センター 教授 入江 寛

新技術の概要

太陽光を利用して水から水素を製造できる水分解光触媒の研究が行なわれている。最近のトレンドは太陽光に多く含まれる可視光を有効に利用して、水を完全分解できる材料の創製である。我々は可視光の大半を利用して水を完全分解できる光触媒を見出した。

従来技術・競合技術との比較

現状では水蒸気を用いて天然ガス主成分であるメタンガスから水素を製造する水蒸気改質法が行われている。この方法では化石燃料を用い、かつCO2が排出されるため環境・エネルギー問題の真の解決はできない。また水の電気分解も提案されているが、電気を何でつくり出すか問題である。一方で、光触媒技術はその製造過程でCO2排出はあるものの、材料ができれば水と太陽光だけで水素製造が可能となる。

新技術の特徴

・水と太陽光のみからの水素獲得
・2種類の光触媒の導電性層を介した接合
・太陽光に含まれる可視光の大部分を利用可能

想定される用途

・水素製造
・発生した水素・酸素の分離技術
・硫化物など、汚染水処理と組み合わせた水素製造

  • 材料

2)シクロデキストリンと蛍光タンパク質の簡便で効率的な複合体形成とその応用

埼玉大学 大学院理工学研究科 物質科学部門 助教 鈴木 美穂

新技術の概要

本発明は生体適合性、標的性の優れたシクロデキストリン-蛍光タンパク質の分子認識センサー、物質送達・放出用複合体の簡便かつ高効率な合成法とその応用である。

従来技術・競合技術との比較

シクロデキストリンはDDSやセンサー分子に応用可能な分子として研究されているが生体標的性に問題がある。蛍光タンパク質との複合体形成により標的性に加え追跡性、安定性を持たせた。複合体形成過程も簡便、高効率であり産業応用が考えられる。

新技術の特徴

・蛍光性以外別途機能性タンパク質との複合体形成法への適用
・シクロデキストリンの別途誘導体による本複合体のポリマー化
・本複合体のマイクロ化学反応場への応用

想定される用途

・シクロデキストリン内の薬剤内包と蛍光タンパク質による細胞標的性を持つDDSシステム
・シクロデキストリン内の蛍光物質内包と蛍光タンパク質間のFRETを応用したバイオセンサー
・シクロデキストリンの蛍光タンパク質ガイド型アルツハイマー病進行防止薬剤

関連情報

・サンプルの提供について(調整可能)

  • 材料

3)幻の香り龍涎香の主成分アンブレインの酵素合成

新潟大学 農学部 応用生物化学科 准教授 佐藤 努

新技術の概要

龍涎香(りゅうぜんこう)は、マッコウクジラの腸内に発生する結石であると考えられており、香料・漢方薬・媚薬として古くから世界各地で愛用されてきました。しかし、商業捕鯨が禁止されている現代において、龍涎香を自然界から入手するのは極めて困難です。発表者らは、龍涎香の主成分であるアンブレインを安価に入手可能なスクアレンから二つの酵素によって合成することに成功しました。

従来技術・競合技術との比較

アンブレインの化学合成は3例報告されていますが、19~35ステップを要するため煩雑であり、収率は1.3~3.8%と悪いです。新技術は2回の酵素反応によって合成できるため、簡便です。酵素量を増やしたり、酵素活性を高めることができれば、収量の向上も見込めます。

新技術の特徴

・アンブレインは海外で人気があります。
・グリーンケミストリーです。
・将来、発酵生産も可能です。

想定される用途

・香水
・化粧品
・漢方薬や媚薬の生理活性をもつ薬剤

関連情報

・外国出願特許あり

  • 計測

4)レーザー誘起プラズマによる振動・音響試験法

芝浦工業大学 工学部 機械機能工学科 准教授 細矢 直基

新技術の概要

レーザー誘起プラズマを用いた入出力計測を非接触化した振動・音響試験技術で、MEMS、水中ロボット、宇宙構造物等、従来では困難であった対象構造の試験を実現できる。

従来技術・競合技術との比較

本技術を用いることで、従来の接触式振動試験技術では計測が困難とされてきた、回転体、水中構造物、膜構造物などに対する振動試験が実現できる。例えば、タイヤのパターンノイズ評価、水中構造物、宇宙構造物、膜構造物などの動特性評価、MEMS、原子力機器、航空機などの損傷検知などが可能となる。

新技術の特徴

・振動・音響試験に必要な入力を非接触で作用させることができる。
・インパルス状の点音源を生成することができる。
・数百kHz程度の高周波数成分を含む入力を作用させることができる。

想定される用途

・航空機
・MEMS
・水中構造物

関連情報

・外国出願特許あり

  • 材料

5)サイズの均一な黒色高分子微粒子の低環境負荷型調製

千葉大学 大学院工学研究科 共生応用化学専攻 助教 桑折 道済

新技術の概要

アミノ酸誘導体「ドーパミン」をモノマーとし、サイズの均一なポリドーパミン黒色微粒子の低環境負荷型な合成プロセスを確立した。ドーパミンモノマーの添加量等によって約50から500nmの範囲でサイズ制御が可能である。

従来技術・競合技術との比較

水媒体中で室温条件下でアミノ酸由来モノマーを撹拌するのみで、サイズの均一な黒色高分子微粒子を調製できる。従来の微粒子合成で使用されることの多い界面活性剤を使用せず、環境面での負荷を低減できる。

新技術の特徴

・アミノ酸誘導体からなる黒色高分子微粒子
・水媒体中で室温で調製可能
・粒子サイズが均一で大きさ(50-500nm)の制御が可能

想定される用途

・吸収のある黒色粒子を用いる彩度の高い構造色材料
・ドーパミンの配位能を利用した吸着材料
・従来の塗料・インキへ含有する黒色顔料の代替材料

関連情報

・サンプルの提供可能

  • 材料

6)エマルションを用いた有機ハイドライド直接電解合成法

山梨大学 大学院総合研究部 燃料電池ナノ材料研究センター 特任准教授 脇坂 暢

新技術の概要

酸性水溶液と被水素化物である芳香族有機分子のエマルションをカソード電解液とし電解セルに満たす。電解セルに電圧を印加することにより、カソードで有機ハイドライド、アノードで酸素ガスを直接合成する。

従来技術・競合技術との比較

従来の有機ハイドライド製造法は、水電解によって一旦水素を製造し、その水素と被水素化物と反応させる二段階のプロセスからなる。本技術は一段階で有機ハイドライドを合成することが可能である。

新技術の特徴

・再生可能エネルギーの有効活用
・CO2排出削減

想定される用途

・水素貯蔵
・有機合成
・酸素製造

  • 材料

7)蛍光の変化を利用した酵素活性測定基質の調製と利用

埼玉大学 大学院理工学研究科 物質科学部門 教授 松岡 浩司

新技術の概要

本発明は、重合性蛍光ドナーモノマーと重合性蛍光アクセプターモノマーを重合したFRET感受性ポリマー酵素基質と合成方法である。

従来技術・競合技術との比較

従来は、低分子内に蛍光供与部と蛍光受容部を導入していたが、ポリマー化(ラジカル重合法)により一段階でFRET感受型高分子基質の合成が可能となった。

新技術の特徴

・一段階反応によりFRET感受性ポリマーへ誘導できる。
・様々なバリエーションが可能である。
・蛍光ドナーと蛍光アクセプター間の距離の制御が可能

想定される用途

・プラスチック基盤(96穴プレート)などへの固定化が可能
・診断や検出などの分析分野や薬分野への応用
・高分子に起因するフィルム化や薄膜化への展開が期待

関連情報

・サンプルの提供可能

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

新潟大学 産学地域連携推進機構

TEL:025-262-7554
FAX:025-262-7513
Mail:onestopアットマークadm.niigata-u.ac.jp
URL:http://www.ircp-niigata-u.jp/

千葉大学 産業連携研究推進ステーション

TEL:043-290-3565
FAX:043-290-3519
Mail:ogashiwaアットマークchiba-u.jp
URL:http://www.ccr.chiba-u.jp/

芝浦工業大学 産学官連携・研究支援課

TEL:03-5859-7180
FAX:03-5859-7181
Mail:sangakuアットマークow.shibaura-it.ac.jp
URL:http://www.shibaura-it.ac.jp/research/academic_industrial_collaboration/multi-phase_industry_academia_collaboration.html

埼玉大学 研究機構 オープンイノベーションセンター

TEL:048-714-2038
FAX:048-858-9419
Mail:coic-chizaiアットマークml.saitama-u.ac.jp
URL:http://www.saitama-u.ac.jp/

山梨大学 社会連携・研究支援機構

TEL:055-220-8759
FAX:055-220-8757
Mail:renkei-asアットマークyamanashi.ac.jp
URL:http://www.yamanashi.ac.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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