北海道・沖縄発!食に関する新技術説明会 <新技術概要【当日資料PDFあり】>
日時:2015年10月06日(火) 10:20~15:30
会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
発表内容一覧
発表内容詳細
- アグリ・バイオ
1)分散性優れた微細球状バテライト粉粒体の提供
北海道立総合研究機構 フェロー 長野 伸泰
新技術の概要
粒子径サイズ・比表面積・細孔径分布等の粒子設計を可能とする、真球に近い単一球状粒子の構成割合が極めて高いバテライト粉粒体の提供とその製造技術。
従来技術・競合技術との比較
従来技術で製造するバテライト型球状炭酸カルシウムは、楕円球状粒子が混合したり、幅広い粒度分布を示すなど、粒子形状・粒子サイズ・比表面積などを制御することができなかったため、充填材用途に必要な優れた充填性・分散性・研磨性などの性能を十分に発揮できなかった。
新技術の特徴
・食品用充填材
・リパーゼなどの酵素固定化キャリア
・骨形成促進機能を有する生体吸収性骨充填材
想定される用途
・プラスチック・ゴム・塗料・インク・紙・医薬品・化粧品用フィラー
・インクジェット記録媒体
・歯磨き粉・オーラルケア商品用充填材
- アグリ・バイオ
2)光学活性有機酸の発酵生産とその利用
沖縄県工業技術センター 食品・化学研究班 研究員 世嘉良 宏斗
新技術の概要
微生物を使ったβ-ヒドロキシ酪酸の発酵生産技術を開発した。β-ヒドロキシ酪酸は光学活性の有機酸で、体内ではケトン体として脳のエネルギー源となるほか、様々な機能性が注目されている。
従来技術・競合技術との比較
化学合成による方法よりも効率的に光学純度の高いβ-ヒドロキシ酪酸を生産することができる。さらに、糖質等の再生可能資源を原料として生産することができる。
新技術の特徴
・高い光学純度で効率的に生産できる。
・安価な原料から生産できる。
・様々な用途で機能性素材としての活用が期待できる。
想定される用途
・食品用機能性素材
・医薬品の合成原料
・生分解性樹脂の合成原料
関連情報
・サンプルの提供可能<br /
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3)沖縄発!新素材“タンゲブ果実”の色素利用
沖縄県工業技術センター 食品・化学研究班 研究員 前泊 智恵
新技術の概要
タンゲブ果実は、球形、黒紫色、大きさ約1.5cm~2cmである。沖縄県北部地域で食されてきたが、個人的に利用するのみで、産業には利用されてこなかった。本発明は、タンゲブを産業に利用できる技術を提供する。
従来技術・競合技術との比較
タンゲブ果実を、市販されるブルーベリー果実と比較したところ、アントシアニン量が約6倍多く、水、低級アルコール、親水性溶媒で容易に抽出が可能であり、熱処理後も色を保つ。また、ブルーベリーよりスクロースを多く含む。
新技術の特徴
・食品、飲料の酸化防止剤
・醸造用素材
・砂糖添加を抑えた食品、飲料への利用
想定される用途
・食品、飲料への着色
・化粧品への着色
・食品へ抗酸化の機能性付与剤
関連情報
・展示品あり(タンゲブ果実色素抽出液)
- アグリ・バイオ
4)熱に強い緑色を持った未利用海藻ダルスの特徴ある栄養成分
北海道立工業技術センター 研究開発部 食産業技術支援グループ 研究主査 木下 康宣
新技術の概要
これまでに、未利用海藻の一つである紅藻ダルスを特定条件で加熱すると緑色化し、その色合いは120℃で処理しても失われないことを見出した。今回、この特性研究を進める過程で、健康機能が期待できる有用成分が含まれることがわかった。
従来技術・競合技術との比較
こうした色調面での特性は、ネギやワカメなどの緑色食材では見られない。また、栄養成分から見ても、利用価値の高いカロテノイドを始めとした優れた特性を有している。これらの特徴は、従来広く利用されている素材には見られないもので、優れた利用価値がある。
新技術の特徴
・タンパク質が豊富
・ビタミン類が豊富
・健康機能が期待できる有用成分を含む。
想定される用途
・過酷な加熱殺菌を施すレトルト食品に緑色を添えることができる
・二次殺菌を施すチルド食品へ安定した緑色を添えることができる
・冷凍食品などの調理型加工食品に鮮やかな緑色を添えることができる
関連情報
・サンプルの提供可能
・展示品あり(①紅紫色を呈する原藻、②緑色を呈するボイル品、③緑色が保持されているレトルト品他)
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5)南の島の生物資源で、新しいサプリメントを!
沖縄県工業技術センター 食品・化学研究班 主任研究員 鎌田 靖弘
新技術の概要
亜熱帯植物資源の中から、血糖値上昇抑制作用と血圧上昇抑制作用を有する素材を見出し、抽出条件を定めた事により、両方の作用を有する製品化を可能とした。
従来技術・競合技術との比較
糖尿病の合併症には高血圧症があり、その治療には、数種の薬剤を服用する必要があった。本技術は、亜熱帯性植物中から、その両方に作用する天然物由来成分を抽出したことを特徴とする。
新技術の特徴
・糖尿病や高血圧症に悩んでいる患者向けの治療薬の開発
・医薬品のリード化合物の探索
・研究分野での阻害剤としての利用
想定される用途
・機能性表示を目指すサプリメント製品
・化学合成薬剤に対するアレルギーに悩んでいる方向けの日常的に摂取できる天然起源由来の素材提供
・メタボ対策用の商品や原料の提供
- アグリ・バイオ
6)ヒドロキシメチルフルフラールの高収率・高速製造方法
北海道立総合研究機構 産業技術研究本部工業試験場 環境エネルギー部 主査 松嶋 景一郎
新技術の概要
安価な糖であるグルコースを原料に、有機溶媒を必要とせず、水と無水カルボン酸のみを用いて、ヒドロキシメチルフルフラールを高収率で高速・連続生産できる高温・高圧水マイクロ化学プロセス製造法を開発した。
従来技術・競合技術との比較
ヒドロキシメチルフルフラールはバイオマスの分解により生産されているが、その収率は極めて低い。合成法も研究されているが、安価なグルコースを原料に高収率で得る報告は1例しかなく、その方法も本特許に比べ収率が低く、700倍以上もの反応時間を必要とする。
新技術の特徴
・糖類等のバイオマス資源を高付加価値物質へと変換する反応プロセス
・高選択・高速・連続製造プロセス
・水を利用した環境調和型プロセス
想定される用途
・医薬品およびその中間体、機能性食品
・エネルギー原料
・高機能ポリマー
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
北海道立総合研究機構 総合相談窓口
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URL:http://www.hro.or.jp/
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TEL:098-929-0111FAX:098-929-0115Mail:kousipref.okinawa.lg.jp
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