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医学部合同 新技術説明会 <新技術概要【当日資料PDFあり】>

日時:2015年11月20日(金) 10:00~15:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

発表内容詳細

  • 医療・福祉

1)非侵襲的で且つ正確に脈圧を測定することができる脈圧測定装置

久留米大学 医学部 外科学講座 助教 友枝 博

新技術の概要

本発明は、超音波プローブと流体含有可撓性容器である接触部からなり、測定部位にソフトに密着、押圧するため、測定部位形状に影響されず、正確にかつ非侵襲的に脈圧測定することができ、且つ救命救急時での迅速測定も可能となる脈圧測定装置である。

従来技術・競合技術との比較

公知の非観血的な静脈圧測定器では、静脈測定部位の形状に正常に密着させることが困難で押圧が不安定で測定圧が不正確になり易いが、本発明装置では測定部の形状に左右されず、正確に静脈圧を測定できる。接触部流体を加圧することで、動脈圧の測定も可能となる。

想定される用途

・救急・集中治療分野での迅速脈圧測定
・右心系の圧を測定する場合の動脈圧測定
・血管外科分野、皮膚科分野等での下肢その他の表在静脈圧測定

関連情報

・展示品あり(ポスター(掲示場所があれば)・試作の脈圧測定装置(おそらく発表時のみ使用))

  • 医療・福祉

2)血圧値と減圧速度を同時に可視化する教育用血圧計

産業医科大学 産業保健学部 基礎看護学 教授 鷹居 樹八子

新技術の概要

聴診器を用いて行う血圧測定技術の習得を支援する装置の開発。圧力センサ及び音センサの各検出値の経時的変化から実際の人の収縮期血圧及び拡張期血圧を導出してモニター表示するとともに、学習者の習得が困難である減圧の速度を表示する。これは実際の人を対象にして血圧測定の練習を行うことができる装置である。

従来技術・競合技術との比較

マンシェットが巻き付けられる擬似的な腕を用いて、コロトコフ音を発生させ、自己学習を行う装置はあるが、疑似腕・擬似音を用いるため、実践的な活用場面においてコロトコフ音を聴き分けることが困難であり、実際に人に対する血圧測定技術の習得支援装置が求められている。本技術はこれらの課題を解決する技術である。

新技術の特徴

・音センサと圧センサによりコロトコフ音の変化を経時的に可視化・記録する技術
・減圧速度を経時的に可視化・記録する技術
・収縮期・拡張期血圧を自動判定する技術

想定される用途

・血圧測定技術習得のための医療用教材
・減圧速度を経時的に可視化・記録する技術
・収縮期・拡張期血圧を自動判定する技術

関連情報

・試作機のデモ可能

  • 医療・福祉

3)マウス上・下気道抵抗同時測定装置を用いた新薬の評価法

関西医科大学 医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 講師 神田 晃

新技術の概要

本システムは、マウスの下気道抵抗(肺気道抵抗)と上気道抵抗(鼻腔気道抵抗)を別々にあるいは同時に測定することが出来る。上・下気道炎症における新しい治療薬の効果を評価することが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

小動物の気道炎症を評価する方法は、今まで肺気道抵抗しか測定することが出来なかったが、本システムでは、鼻腔気道抵抗も同時に測定、評価することが出来る。

新技術の特徴

・マウス鼻腔気道抵抗測定
・マウス鼻過敏症の評価
・マウス鼻腔気道抵抗と肺気道抵抗の同時測定

想定される用途

・アレルギー性鼻炎に対する新薬の評価方法
・気道炎症のメカニズムの解明

  • 創薬

4)胃がんをターゲットとした副作用がなく、安全なリン脂質系抗がん剤の開発と多種の投与法への展開

浜松医科大学 医学部 腫瘍病理学講座 助教 倉部 誠也

新技術の概要

従来の胃がんの抗がん剤は副作用が問題であるが、本発明は副作用がなく、安全に胃がんの治療や予防に使用できる抗がん剤を提供することを目的とする。質量顕微鏡スクリーニングを行い、2種類のフォスファチジルコリン(PC)が、胃がんで発現減少していることを見出した。それらは各種胃がん細胞株に対して抗がん活性をin vitroとin vivoで示すことを発見し、本発明を完成させた。

従来技術・競合技術との比較

従来の胃がんに対する抗がん剤は副作用を持つものであるが、質量顕微鏡スクリーニングで本発明で発見したPCは正常胃粘膜組織で多く発現しているものなので、非常に安全で副作用がない。そのため、正常細胞には増殖抑制活性を示さなかった。また、注射剤、カプセル剤、経口用液剤、スプレー剤など幅広い使用適用が可能である。

新技術の特徴

・非常に安全で副作用がない。
・正常細胞には増殖抑制活性を示さない。
・注射剤、カプセル剤、経口用液剤、スプレー剤など幅広い使用適用が可能。

想定される用途

・胃がんの治療・予防における経口投与の剤型や注射剤
・十二指腸がんの治療・予防における腸溶性製剤
・各種内視鏡検査時に病変部位への直接噴霧投与

  • 創薬

5)移植片対宿主病の分子標的診断と治療法の開発

札幌医科大学 医学部・附属フロンティア医学研究所 病態情報学部門 教授 小海 康夫

新技術の概要

移植片対宿主病(GVHD)は、造血幹細胞移植の成否を握る最大の合併症であるが、その診断治療方法には大きな限界がある。この研究は、本合併症の診断および治療の分子標的を明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

現在実施されている移植片対宿主病の診断は、主に主観診断であり、導入中の血液検査も病態との関連が不明または炎症一般の項目のみである。本研究は、GVHD特異的組織障害機構に直接アプローチを可能とした点で他の技術の有する問題を根本的に解決できる可能性がある。

新技術の特徴

・移植片対宿主病の早期診断、客観診断を可能とする。
・移植片対宿主病の治療効果を定量的に判定することが可能となる。
・移植片対宿主病治療の分子標的として新規治療法の開発につながる。

想定される用途

・移植片対宿主病の診断
・移植片対宿主病の治療効果判定
・移植片対宿主病の新規治療法

関連情報

・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

6)ヘプシジンmRNAバリアント/血清エクソソ-ムの肝癌バイオマーカーへの応用

旭川医科大学 医学部 臨床消化器・肝臓学診療連携講座 特任教授 佐々木 勝則

新技術の概要

本発明は、ヘプシジンのメッセンジャーRNAの新規スプライシングバリアントを肝細胞癌患者血清エクソソーム中に見出し、肝癌バイオマーカーの新規標的分子としての有効性を見出した。

従来技術・競合技術との比較

血清中のヘプシジン分子はその検出が困難である。また、貧血を伴う患者ではヘプシジンの発現が向上している場合があり、ヘプシジン分子自体は癌の診断には適していないと考えられる。

新技術の特徴

・異常細胞・変異組織特異的な異常型メッセンジャーRNA
・エクソソームを含めたliquid biopsy
・デジタルPCRを用いた絶対定量法

想定される用途

・癌の診断
・治療経過のバイオマーカー
・癌の診断薬

関連情報

・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

7)HB-EGFを標的としたがん治療薬のコンパニオン診断薬

福岡大学 医学部 産科婦人科学 教授 宮本 新吾

新技術の概要

新技術として開発したmicroRNAによるコンパニオン診断薬は、HB-EGFを標的とする乳癌、胃癌、卵巣癌を含めた悪性腫瘍や下肢動脈硬化症、網膜新生血管増殖症の治療薬の適応を診断する診断薬である。

従来技術・競合技術との比較

これまでにがん標的治療薬へのコンパニオン診断薬は4つ報告されている。我々の診断薬は、これまでの診断薬と診断する対象としている癌腫が大きく異なっており、他に報告もないため全く競合しない。

新技術の特徴

・核酸医薬としての用途
・HB-EGFを治療の標的とする成人病疾患への適応のコンパニオン診断薬

想定される用途

・がん患者の治療適応
・がん患者の予後の予測
・がん患者の治療の選択

  • 医療・福祉

8)X線で可視化でき、体温で硬化する血管内永久塞栓物質

滋賀医科大学 医学部 放射線医学講座 准教授 新田 哲久
福岡大学 工学部 化学システム工学科 教授 八尾 滋

新技術の概要

本材料は臨床で使用可能な組成であり、体温で高粘度化・ゲル化し、かつX線透視下で可視化できるため、血管内塞栓物質として有用であると考えられる。用途としては、動脈性出血の塞栓術や動脈瘤の塞栓術や多血性腫瘍に対する塞栓術で有効と考えられる。

従来技術・競合技術との比較

本材料は永久塞栓物質となり得るものである。永久塞栓物質には金属コイルやNBCA(n-butyl-2-cyanoacrylate)などが一般に使用されるが、それぞれ高価であったり、手技に要する時間に制限があったりする。本材料は安価で、時間の制限が無いという利点がある。

新技術の特徴

・経血管以外の止血術や閉塞術
・薬剤などの徐放

想定される用途

・各種止血術(消化管出血、外傷性出血、産科出血など)
・動脈瘤の塞栓術
・多血性腫瘍に対する塞栓術

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(開発品のサンプル及びチラシ類)

  • 医療・福祉

9)胸腔鏡手術用センサ付鉗子の開発

聖マリアンナ医科大学 医学部 外科学(呼吸器外科) 教授 中村 治彦

新技術の概要

胸腔鏡を用いた肺切除手技は低侵襲手術として普及しているが、安全かつ確実な病巣のマーキング方法が求められている。そこで、胸腔鏡ポートから胸腔内に挿入し、肺内病巣を探知することを目指した硬さ計測が可能な鉗子を開発した。

従来技術・競合技術との比較

通常は術前にCTガイド下に「糸付きフックワイヤ」を穿刺、留置する方法が用いられているが、合併症として重篤な空気塞栓症が報告されている。本技術は、正常部と病巣部の硬さの違いを測定するため、合併症の危険なく病巣部を探知することができる。

新技術の特徴

・手術用鉗子の簡便な構造を利用し、センサと組み合わせて肺病巣を探知する。
・製品は比較的安価に製作できる上に、各種手術での汎用性が高い。
・機能を発展させることにより、様々な応用分野が考えられる。

想定される用途

・手指を挿入するための創を作ることなく肺病巣部位(肺癌)を探知できる。
・硬度が変化する肺疾患(肺線維症や肺気腫など)の診断に役立つ。
・腹腔内の各種臓器の硬度測定などに応用できる。

  • 医療・福祉

10)寝たきり患者向け3Dスキャナを用いた身長測定装置

金沢医科大学病院 栄養部 栄養課 課長 中川 明彦

新技術の概要

包括医療費支払い制度において、身長及び体重は必須の記載事項である。しかし、寝たきりの患者の場合、体重はまだしも身長を正確に計測するのは難しい。我々が試作した身長計測システムでは、寝たきり患者の身長を誤差±2%以内で計測することが可能である。さらに、手間と時間の短縮にも貢献できる。

従来技術・競合技術との比較

従来、寝たきり患者の身長計測方法として、頭頂点からかかとまでを分割し、メジャーで測定する方法のほか、膝高計による膝高の測定値から推定する方法が用いられている。前者では測定者のくせ・熟練程度による個人誤差、後者では予測誤差が大きく生じることが知られている。

新技術の特徴

・寝た状態の身体形状をスキャンし、取得した3Dデータから身長計測に使用する3Dモデルをソフト上で作成する。
・全身のスキャンでも90秒程度で測定でき、測定精度が高い。(寝たきりの身長計測時で誤差±2%以内)
・スキャンする対象を選ばない。例えば美術品の3Dモデル作成に使用することも想定される。

想定される用途

・寝たきり患者の身長計測
・体表面積計測
・患者をレントゲン撮影する際の3次元方向からの位置合わせ

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

旭川医科大学 知的財産センター

TEL:0166-68-2182FAX:0166-66-0025
Mail:rs-sr.gアットマークasahikawa-med.ac.jp

浜松医科大学 産学官共同研究センター

TEL:053-435-2681FAX:053-435-2179
Mail:chizaiアットマークhama-med.ac.jp
URL:https://www.hama-med.ac.jp/uni_ip.html

滋賀医科大学

TEL:077-548-2082FAX:077-548-2086
Mail:hqsangakuアットマークbelle.shiga-med.ac.jp
URL:http://www.shiga-med.ac.jp/

札幌医科大学 附属産学・地域連携センター

TEL:011-611-2111(内線2159・2107・2108)FAX:011-611-2185
Mail:chizaiアットマークsapmed.ac.jp

聖マリアンナ医科大学 MPO株式会社

TEL:044-979-1631FAX:044-979-1632
Mail:infoアットマークmpoinc.co.jp
URL:http://www.mpoinc.co.jp/

金沢医科大学 研究推進センター

TEL:076-218-8055FAX:076-286-2346
Mail:hrc-jimuアットマークkanazawa-med.ac.jp
URL:http://www.kanazawa-med.ac.jp/kenkyu/

関西医科大学 産学連携知的財産統括室

TEL:072-804-0101(内線 2217、2215、2216)FAX:072-804-2686
Mail:sangakuアットマークhirakata.kmu.ac.jp

久留米大学 産学官連携推進室

TEL:0942-31-7916FAX:0942-31-7918
Mail:chikanアットマークkurume-u.ac.jp
URL:http://www.kurume-u.ac.jp/

福岡大学 産学官連携センター

TEL:092-871-6631(内線2832~2835)FAX:092-866-2308
Mail:sanchiアットマークadm.fukuoka-u.ac.jp
URL:http://www.adm.fukuoka-u.ac.jp/fu853/home1/

産業医科大学 研究支援課

TEL:093-280-0532FAX:093-691-7518
Mail:chizaiアットマークmbox.pub.uoeh-u.ac.jp
URL:http://www.uoeh-u.ac.jp/IndustryCooperation.html
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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