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アグリビジネス 新技術説明会

日時:2016年11月22日(火) 13:25~16:00

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、玉川大学、東海大学、日本大学、明治大学、東京農業大学

後援:特許庁

発表内容詳細

  • アグリ・バイオ

1)ラクトフェリシンの抗アカントアメーバ活性

玉川大学 農学部 生命化学科 教授 冨田 信一

新技術の概要

ラクトフェリシン(ラクトフェリンのN末端領域に存在する抗菌性ペプチド)を用いて、アカントアメーバの消毒効果を上げる。アカントアメーバは角膜炎を生じることが多く、その予防や治療にラクトフェリシンの応用が可能であると考えられる。

従来技術・競合技術との比較

角膜炎を引き起こすアカントアメーバの積極的な感染予防や治療は困難である。アカントアメーバに対する効果的な消毒剤が見当たらないのが現状であるが、ラクトフェリシンはこの問題を解決することができる。

新技術の特徴

・アカントアメーバに対する効果
・殺菌剤などとの併用効果

想定される用途

・コンタクトレンズの消毒や保管
・コンタクトレンズケースの消毒
・角膜炎予防や治療への応用

  • アグリ・バイオ

2)高い生残性を期待できるマナマコ中間育成・放流技術

東海大学 生物学部 海洋生物科学科 教授 櫻井 泉

新技術の概要

本技術は、中国への輸出増加により資源増大が要望されているマナマコを対象に、人工種苗放流の際に起こる稚ナマコの拡散や食害による減耗を抑えるとともに、好適な生息環境を与えるための中間育成施設を提供するものである。また、当施設で育成した稚ナマコにストレスを与えることなく漁場に放流するための方法も提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来の移動施設では実現できなかった、稚ナマコの脱出抑制、カレイ類等食害生物の侵入防止による生存率の向上、施設内の海水交換が行われやすくなることによる生息環境の改善、施設の小型化によるコスト削減、稚ナマコに触れることなく漁場へ放流できることによるナマコのストレス軽減などを可能としている。

新技術の特徴

・漁港内など比較的静穏域への設置を想定し、仕切りのない空気ポケットを設けることにより稚ナマコの脱出を完全に抑制。
・導水のための傾斜板を施設開口部に設けることにより静穏域でも効率的に海水交換が行われ、施設内の生息環境を好適に維持。
・生分解性の飼育マットを施設底面に敷設することにより魚類からの食害を防止できるとともに、マットごと漁場への放流が可能。

想定される用途

・マナマコを含む匍匐性動物の種苗放流のための中間育成施設
・マナマコを含む匍匐性動物の蓄養・養殖のための施設
・陸上飼育施設を持たない地域における匍匐性動物種苗の短期飼育施設

  • アグリ・バイオ

3)スマートアグリカルチャーの創出を目指した根域温度制御装置(N.RECS)の開発

日本大学 生物資源科学部 生命農学科 准教授 窪田 聡

新技術の概要

ヒートポンプ式冷温水システムと住宅用床暖房パネルおよび断熱鉢トレイを組み合わせて、植物の根域温度制御装置(N.RECS)を開発した。土耕栽培の根域温度を冬季は約25℃に加温、夏季は約20℃に冷却できる。水耕栽培が困難な植物や鉢栽培の省エネルギー化と新しい植物生育制御技術の開発に貢献する。

従来技術・競合技術との比較

N.RECSによる冬の根域加温は温室の暖房温度を下げても植物が旺盛に成長するため、トータルのエネルギーコストを削減できる。夏の根域冷却では高温に弱い植物を栽培できるほか、植物にマイルドな水分ストレスを与え成長を調節できる。一台で根域加温と冷却を行えるため季節を問わず利用可能で経済的である。

新技術の特徴

・熱伝達率が低い空気を介さないため、植物に熱を効率的に伝え湿度変化がほとんどない。
・温室空間全体ではなく根域のみを加温、冷却するため、ヒートポンプの能力が小さくて済み省コスト、省エネルギー。
・根域温度調節により植物の成長を制御できる。

想定される用途

・野菜、花などの発芽促進およびセル成形苗の生育促進
・植物栽培用の省エネルギー型加温・冷却装置
・植物の開花と生育の調節

  • アグリ・バイオ

4)新規グリコールエーテル類分解微生物による工業廃棄物の有効利用

明治大学 農学部 農芸化学科 教授 前田 理久

新技術の概要

アルキレングリコールモノアルキルエーテル等のグリコールエーテル類を分解する微生物を獲得した。これら微生物のうち、生分解性バイオプラスチックであるポリヒドロキシアルカン酸を合成して蓄積するものを見出した。また、これらの微生物は、分解が困難なグリコールエーテル類の分解処理にも利用できる。

従来技術・競合技術との比較

グリコールエーテル類は、アルキレンオキサイド付加反応における副生成物の一つであるが、微生物の分解を受けにくく、モノアルキルエーテルのように炭素鎖が長く、反応性が低いと推測されるグリコールエーテル類を微生物で分解することはさらに困難であった。

新技術の特徴

・グリコールエーテル類を分解する微生物
・グリコールエーテル類を炭素源としてポリヒドロキシアルカン酸を合成する微生物
・微生物によるグリコールエーテル類の分解処理

想定される用途

・化学分野(副生成物処理、副生成物の付加価値付与)
・環境分野(水処理、浄化施設)
・バイオ分野(微生物の活用、バイオプラスチック)

  • アグリ・バイオ

5)病原菌に負けないタフな植物ペピーノでトマトをRESCUE

東京農業大学 農学部 農学科 教授 篠原 弘亮

新技術の概要

土壌中の病原菌が原因で発生する青枯病などの土壌病害がナス科作物では問題となっている。病害に強い植物を台木とした接ぎ木による対策もあることから、病害に強いナス科作物を探索したところ、ペピーノが青枯病に強く、ナス科作物との接ぎ木の親和性が高いことを見出し、台木としてナス科作物を土壌病害から守る栽培技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

既にナス科作物でも土壌病害対策として台木の利用はされている。トマトでは病害に強いトマトを台木の品種として育成され別の種の利用は少ない。本技術はナス科でも別種であるペピーノを台木として用いることが従来のものとは異なる。さらにトマト以外のナス科作物に利用が可能であり汎用性に優れている。

新技術の特徴

・ペピーノを台木と活用した土壌病害対策
・ナス科作物の多くに台木としての親和性が高く汎用性が優れている。
・挿し木での増殖が容易であり苗の大量生産が効率的。

想定される用途

・ナス科作物の土壌病害対策

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

玉川大学 学術研究所 知的財産本部

TEL:042-739-8054 FAX:042-739-8663
Mail:chizaiアットマークtamagawa.ac.jp
URL:http://www.tamagawa.jp/university/

東海大学 産官学連携センター 産官学連携推進課

TEL:0463-59-4364 FAX:0463-58-1812
Mail:sangi01アットマークtsc.u-tokai.ac.jp
URL:http://www.u-tokai.ac.jp/research/

日本大学 研究推進部 知財課

TEL:03-5275-8139 FAX:03-5275-8328
Mail:nubicアットマークnihon-u.ac.jp
URL:http://www.nubic.jp/index.html

明治大学 研究推進部 生田研究知財事務室

TEL:044-934-7639 FAX:044-934-7917
Mail:tlo-ikutaアットマークmics.meiji.ac.jp
URL:http://www.meiji.ac.jp/tlo/

東京農業大学 総合研究所

TEL:03-5477-2532 FAX:03-5477-2634
Mail:nriアットマークnodai.ac.jp
URL:http://www.nodai.ac.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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