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ERATO/さきがけ 新技術説明会 ~計測分野~

日時:2017年02月09日(木) 09:55~12:25

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構

後援:特許庁

発表内容詳細

  • 計測

1)電力自立ヘルスケアIoTを実現する発電センシング一体型集積センサ [さきがけ]

名古屋大学 大学院工学研究科 講師 新津 葵一

新技術の概要

電力自立動作可能なヘルスケアIoTの実現に向けた発電センシング一体型バイオ集積センサです。近年開発が盛んなバイオ発電素子に着目し、同素子による電力を発電源並びにセンシング対象として活用します。微細化が進んだ半導体集積回路を用いて、バイオ発電素子からの発電量でも動作可能な電力自立センサシステムを実現しています。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、電力確保手段としてバッテリーや環境発電、無線電力伝送等が用いられていましたが、それぞれ、安全性、安定性、あるいは、供給方法において課題があります。本技術においては、バイオ発電素子からの電力を電力源並びにセンシング源としても活用することで安定した電源確保と集積回路の実装コスト低減を実現します。

新技術の特徴

・発電センシング一体型センサー
・低電源電圧でも動作可能な回路技術
・微細CMOSの特徴を積極的に活用した回路技術

想定される用途

・ヘルスケアIoTにおける電力確保。
・ヘルスケアIoTにおける通信手段の確保。
・ヘルスケアIoTにおけるデータ収集手段の確保。

関連情報

・サンプルあり

  • 計測

2)光コムを用いた瞬時形状測定方法及び形状測定装置 [ERATO]

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 基盤理工学専攻 教授 美濃島 薫

新技術の概要

ファイバーレーザー光コムから出射される光を用いて、色(周波数)が規則的に変化する超短パルス光(チャープしたパルス光)を形成し、チャープの無い超短パルス光との干渉スペクトルを取得することで計測対象までの距離情報(TOF;time of flight)を色(周波数)情報に変換し、高精度で広範囲な測定を両立した瞬時イメージング。

従来技術・競合技術との比較

測定対象物に光を照射し、その反射光が検出器に取り込まれるまでの時間を用いて距離を計測する三次元形状計測法が提案されている。この方法では光または被測定物のスキャンが必要であり、装置が複雑になるばかりで無く、ナノ秒からフェムト秒(fs=10-15s)オーダーの高速現象のイメージングは困難であるという問題があった。

新技術の特徴

・光コムの持つ高い制御性とコヒーレンスにより、mオーダーの測定範囲、nmの測定分解能、フェムト秒の超高速時間分解能が両立可能
・被測定物の複数箇所までの距離情報、すなわち形状情報の同時取得が可能
・ファイバーレーザーコムを用いており小型化・可搬化が可能

想定される用途

・被測定物の高速3次元データ取得
・ものづくりにおけるmオーダーの対象物や高アスペクト比形状物の精密計測
・レーザー加工,物質改変,衝撃波発生等の単発現象のイメージング

  • 計測

3)時空間認証基盤(無線通信による精密位置計測と時刻同期)による一寸先の危険予知 [さきがけ]

情報通信研究機構 電磁波研究所時空標準研究室 主任研究員 志賀 信泰

新技術の概要

本研究は無線通信の技術を駆使して高精度な位置計測(mm)および時刻同期(ピコ秒)を行う技術を開発している。本技術を活用すれば従来の位置計測技術と比較して安価、簡便に位置計測基盤を構築できる。本基盤を用いて物+人流の管理を行ったり、近い将来の危険予知を行うことを目指している。

従来技術・競合技術との比較

時刻および位置計測に関して、従来の方式では利用環境が制限されるという問題があった(GPS測位は屋外のみ、赤外線カメラは屋内のみ)。本技術では非常に安価な基準局を開発した。利用する区域にその基準局を多数設置することで、屋内から屋外までシームレスに計測することが可能になる。

新技術の特徴

・いつでも(安い、低消費電力)
・どこでも(設置が簡便)
・だれでも(衛星不使用)

想定される用途

・工場、倉庫、工事現場等での人物流管理
・農場等のセンサー群管理
・インフラ(塔、橋、トンネルなど)の変形モニター

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり
・外国出願特許あり

  • 計測

4)印刷できるフレキシブル温度センサー、及び、伸縮性導電体インク [ERATO]

東京大学 工学系研究科 電気系工学専攻 特任研究員 酒井 真理

新技術の概要

薄いプラスティック基材に印刷プロセスによって作製する「印刷できるフレキシブル温度センサー」を紹介する。この温度センサーは、皮膚に直接取り付けて体温を常時モニターすることができる。併せて、本センサーを伸縮性の布地を用いたウェアラブルデバイスとする際に必要となる「伸縮性導電体インク」を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

「印刷できるフレキシブル温度センサー」は、従来技術と比べ、フレキシブル性が高く、より高感度で、繰り返し再現性が高いポリマーからなる温度センサーを実現できる。「伸縮性導電体インク」は、伸長自在で、大きく伸長させても高い導電性の配線を実現できる。

新技術の特徴

・印刷できる“やわらかい”温度センサー
・室温、体温を高精度に計測。
・元の長さの3倍以上に伸ばしても導電性が保たれる導電体インク

想定される用途

・赤ちゃんでも長時間装着できるフレキシブル体温計
・装着感のないウェアラブルセンサー
・着るだけで筋電が計測できるセンサー

関連情報

・デモあり
・外国出願特許あり

  • 計測

5)医療やスポーツ分野への応用に向けた、筋肉や臓器の硬さの質の評価手法 [さきがけ]

大阪大学 大学院基礎工学研究科 准教授 小林 洋

新技術の概要

触診と言われる医療手技の情報を人間の健康状態を把握するための重要なデータとして蓄積することを目的とし、生体レオロジー特性と呼んでいる、人間の 広義の硬さの質 を測定する技術を開発しています。ロボット技術を応用したセンサシステムに実装することで、正確かつ安全な測定を実現します。

従来技術・競合技術との比較

様々な組織からなる複雑な人間のレオロジー特性(広義の硬さ)を測定し、3つの数字で表現する新しいデータ処理手法を新たに提案しています。この技術を使うことで、従来の硬さの測定の大きな課題とされていた、計測の精度や再現性が向上することに特色があります。

新技術の特徴

・生体の硬さや柔らかさを3つの数値を使って表現。従来技術と比べ、測定の精度や再現性が向上。
・3つの数値から、筋肉や臓器の“質”を評価。
・質の評価により、新しい応用的価値の創出。

想定される用途

・医療における各種触診。
・スポーツ科学における筋肉の状態の測定。
・整体での触診、筋肉の状態推定。

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

科学技術振興機構 研究プロジェクト推進部 (ERATO)

TEL:03-3512-3528 FAX:03-3222-2068
Mail:eratowwwアットマークjst.go.jp
URL:http://www.jst.go.jp/erato/

科学技術振興機構 戦略研究推進部 (さきがけ)

TEL:03-3512-3525 FAX:03-3222-2063
Mail:prestoアットマークjst.go.jp
URL:http://www.jst.go.jp/kisoken/presto/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

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Mail:scettアットマークjst.go.jp

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