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環境・資源 新技術説明会

日時:2016年12月20日(火) 12:55~15:30

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、秋田産学官共同研究拠点センター(資源環境部会、地域資源活用部会、産学官ネットワーク部会)、秋田大学、秋田県立大学、秋田工業高等専門学校

後援:特許庁、秋田県、秋田県商工会議所連合会、秋田科学技術協議会

発表内容詳細

  • 環境

1)電界援用による新たな硬脆材料向け研磨システムの開発

秋田工業高等専門学校 機械工学科 教授 池田 洋

新技術の概要

ガラス基板や半導体基板の高効率研磨を目指し、従来のCMP技術と電界による研磨領域のスラリー配置制御技術を融合させた新しい研磨技術を提案している。本技術により、工作物(被研磨材)の加工品質を維持しながら研磨効率を向上させることが可能となる。なお、本技術は秋田県産業技術センターとの共同開発である。

従来技術・競合技術との比較

従来のCMP技術は、遊離砥粒研磨を原理とすることから高品位な加工面が得られる半面、スラリー飛散による研磨効率低下の問題を有している。この技術課題を解決するため、電界を与えることによってスラリーの運動を制御する技術を開発し良好な研磨特性を得ることに成功した。

新技術の特徴

・本技術は電界による吸引力を研磨領域のスラリーに作用させ、その流れを制御することが最大の特徴である。
・スラリーを制御することにより研磨界面のスラリー分布が改善され良好な研磨特性を得ることができる。
・研磨速度・加工品質向上の他に、スラリー連続使用における研磨速度低下を抑制する可能性を有する。

想定される用途

・ガラス基板、半導体基板、および各種レンズの高効率CMP
・ラッピング研磨、研削加工にも応用できる可能性あり
・微少液滴の高効率攪拌

  • 環境

2)環境に優しい新規な生分解性複合材料創生技術と応用

秋田県立大学 システム科学技術学部 機械知能システム学科 教授 邱 建輝

新技術の概要

本発明の目的は、異相界面相溶性の問題による力学特性の不足、および高コストなどの問題を解決し、コスト、加工性に優れた良好な力学特性を有するバイオマス/生分解性樹脂複合材料、及びその製造方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、得られた複合材料の成形方法を提供することである。

従来技術・競合技術との比較

汎用的な脱脂法であるアルカリ処理や煮沸処理、あるいは表面を疎水化させるような化学修飾法(例えばアセチル化)と異なり、薬品や特殊な設備を用いる必要がない。また、それらに比べ、バイオマスの劣化や過分解がほとんどなく、廃液の処理も容易である。

新技術の特徴

・薬品や特殊な設備を用いずに植物性バイオマスと生分解性樹脂との異相界面接着性を改善できる
・植物性バイオマスの化学的反応性を容易に向上させることができる
・低コストなバイオマス由来の生分解性複合材料を提供できる

想定される用途

・使い捨ての各種容器など
・農業用部材
・自動車の内装部品など

関連情報

・サンプルあり

  • 環境

3)もみ殻に由来する高性能リチウムイオンキャパシタ正負極材料

秋田大学 大学院理工学研究科 数理・電気電子情報学専攻 准教授 熊谷 誠治

新技術の概要

正極、負極両材料をもみ殻から製造したリチウムイオンキャパシタが、市販材料を使用した場合より優れた性能を示すことを確認した。本研究は、もみ殻中に含有されるシリカを、正極では細孔形成の鋳型に、負極ではリチウムイオンの吸蔵・緩衝に利用するなど、天然の植物構造および組成を最大限活用している。

従来技術・競合技術との比較

リチウムイオンキャパシタの正極には活性炭が、負極には炭素が一般に利用される。それら原料は海外の農業副産物や化石資源に由来する。本技術は、国内で安定的に排出され、極めて安価なもみ殻を原料に選択できる。もみ殻から製造される炭素/シリカ複合材料は、ハードなリチウムイオンドープに対して強い耐性を有する。

新技術の特徴

・リチウムイオンキャパシタの正極、負極両材料をもみ殻から製造する技術を開発
・稲の成長過程で形成される天然の植物構造および組成を最大限に活用
・従来の市販電極材料より優れた特性を有するもみ殻由来正負極材料を実現

想定される用途

・リチウムイオンキャパシタの他、リチウムイオン電池、リチウム硫黄電池、電気二重層キャパシタ等の電極材料
・電気泳動式による離精製または除染装置の電極材料
・マイクロおよびメソ多孔性吸着体および担体

  • 環境

4)ダイズ黒根腐病を抑制する微生物の単離とその利用技術

秋田県立大学 生物資源科学部 生物環境科学科 准教授 佐藤 孝

新技術の概要

これまでダイズ黒根腐病が発病する土壌においては病害を防ぐことは不可能であったが、本微生物資材(Bacillus 属)を土壌に施用してダイズを栽培すると、ダイズ黒根腐れ病菌の増殖が抑制され病徴が発現せず、ダイズ黒根腐れ病菌生存土壌においてもダイズが正常に生育可能となる。

従来技術・競合技術との比較

ダイズ黒根腐病は土壌伝染性の病害であり、ダイズ黒根腐病菌 (Calonectria ilicicola)の感染により引き起こされる。当該病原菌に有効とされる農薬(殺菌剤)は市販されているものの、圃場条件においてほとんど効果は見られない。

新技術の特徴

・乾燥鶏糞から分離したBacillus 属の細菌であり、培地(LB培地)での増殖が速い。
・ダイズ黒根腐病菌 (Calonectria ilicicola)の増殖を強く阻害する。
・ダイズ黒根腐病の発病を抑制する、または発病を遅らせる効果がある。

想定される用途

・微生物資材(農薬)としての利用
・微生物を添加した特殊肥料としての利用
・作用化学物質を分離し、農薬として利用

関連情報

・サンプルあり

  • 環境

5)EDTAと硫酸銅水溶液を同時に製造する方法及び製造装置

秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 准教授 髙橋 博

新技術の概要

Cuとの金属置換反応を利用するレアメタル分離工程で生じるEDTA-Cu錯体水溶液から、EDTAと硫酸銅を同時に得る新しい手法を開発した。この方法によると、1台の装置でEDTAと硫酸銅を同時に再生することが可能になると共に、Cuとの金属置換反応を利用する分離システムのクローズド化が図れる。

従来技術・競合技術との比較

EDTA-CuからEDTAやCuを得る際には、Fe置換処理、アルカリ沈降分離、リン酸ナトリウムの添加による金属リン酸塩固液分離操作等数多くの工程を経て行われる。これに対し本技術では、種々の電気化学反応を伴う電気透析技術を利用することで、1段の操作でEDTAならびに硫酸銅水溶液を同時に得ることが可能となった。

新技術の特徴

・種々の化学反応を伴う電気透析
・バイポーラ―電極
・極性転換方式電気透析

想定される用途

・EDTAなどの錯化剤を用いる汚染土壌洗浄溶液のクローズド処理
・ゼオライト―EDTA溶離系で生じるEDTA-金属含有水溶液からの金属イオンの分離とEDTAの再生
・硫酸ナトリウム水溶液を用いる銅板のエッチング処理ならびに硫酸銅の同時製造

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

秋田大学 産学連携推進機構 知的財産部門

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URL:http://www.akita-pu.ac.jp/stic/index.htm

秋田工業高等専門学校 総務課 企画室

TEL:018-847-6106 FAX:018-857-3191
Mail:kikaku-dvアットマークipc.akita-nct.ac.jp
URL:http://www.ipc.akita-nct.ac.jp/b08/b08_00.html
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〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

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