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産総研ー名大アライアンス事業 新技術説明会

日時:2017年09月28日(木) 12:55~16:00

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、産業技術総合研究所、名古屋大学

後援:特許庁

発表内容詳細

  • 材料

1)新しいナノファイバー強化型高分子フィラメントの創成

名古屋大学 大学院工学研究科 助教 入澤 寿平

新技術の概要

ナノファイバーを熱可塑性高分子繊維に高分散させる技術と、ポリマーアロイ技術を融合し、柔軟性と伸度の両立した新しいタイプの高分子繊維を開発した。幅広い産業への活用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

従来は高分子繊維の強化繊維としてナノファイバーを使用した際に、期待するだけの効果を得にくかった。新技術では、ナノファイバーの特性が効果的に発揮される。さらにポリマーアロイ技術を応用し、高分子繊維特有の柔軟性も維持される新規な繊維が開発した。

新技術の特徴

・柔軟性と伸度の両立
・材料設計の高い自由度

想定される用途

・産業資材
・スポーツ材料(テニスガット等)
・農林水産業資材

関連情報

・サンプルあり

  • 情報

2)ロコモーション計測技術発展のためのPDR(歩行者自律航法)ベンチマーキング

産業技術総合研究所 情報・人間工学領域 人間情報研究部門 サービス観測・モデル化研究グループ 研究グループ長 蔵田 武志

新技術の概要

屋内外での生活動線や作業動線を定量的に把握できれば、サービスや業務の改善や設計の方法を抜本的に変えていくことができる。そのためのロコモーション計測技術としてPDR(Pedestrian Dead-Reckoning: 歩行者自律航法)があるが、その評価方法はまだ確立されていない。本発表では、PDR技術及びそのベンチマーキング手法について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

衛星測位やWi-Fi測位等の従来から実用化されている測位技術は絶対測位であるため、相対測位のためのPDRとは評価指標が異なる。本研究では、PDRコンテストとして、PDR Challenge in Warehouse Pickingを企画し、その準備や実施を通じて、評価指標やデータセット整備等の議論を進めている。

新技術の特徴

・PDRの特徴1:測位インフラの依存性の低減
・PDRの特徴2:方向(姿勢)や移動以外の動作も計測・推定可能
・PDRベンチマーキング手法の特徴:実務データを活用したオープンイノベーション

想定される用途

・PDRの用途1:ナビ、作業支援
・PDRの用途2:人流分析、業務分析、人材育成
・PDRベンチマーキングの用途:PDRとその関連技術の開発促進、普及啓蒙

関連情報

・外国出願特許あり

  • デバイス・装置

3)1mW級サブテラヘルツ単一磁束量子信号処理集積回路

名古屋大学 大学院工学研究科 電子工学専攻 教授 藤巻 朗

新技術の概要

超高速低消費電力を特長とする超伝導単一磁束量子集積回路が、いよいよ実用化レベルに近づいた。100GHzを超える周波数での信号処理や、メモリを同一チップ上に搭載したマイクロプロセッサの50GHz動作など、進歩が目覚ましい。研究段階にあるNbNを用いると、1平方センチに1億個以上の素子の集積化も可能となる。

従来技術・競合技術との比較

50GHzの信号処理は、半導体はもちろん超伝導体を用いた技術の中でも最速である。消費電力もチップ自身は1mWオーダーである。NbNを電極として使えば、冷凍機を含めた計算機全体の消費電力が数百W、すなわち同じ電力でデスクトップパソコンが1-2桁高性能化する。

新技術の特徴

・信号処理の圧倒的な高速性
・光速でのチップ内配線
・超低消費電力

想定される用途

・超伝導検出器(単一光子検出器、中性子検出器)によるイメージング装置
・高精度アナログ-デジタル変換器
・超高速計算機

関連情報

・サンプルあり

  • 材料

4)フラストレート系電子相を用いた固体蓄熱材料の開発

産業技術総合研究所 材料・化学領域 磁性粉末冶金研究センター エントロピクス材料チーム 研究チーム長 藤田 麻哉

新技術の概要

固体を保持した相変化型蓄熱材料を開発している。固体中の電子の自由度を制御して、電子が形成する“相”の変化に伴う熱を利用する。また、磁場、電場や応力などの外場印加により熱変化を示すアクティブな特性にも注目している。

従来技術・競合技術との比較

従来の相変化型蓄熱材料は、氷に代表されるように、固体-液体の相変化を用いているため、蓄熱と同時に溶けてしまう。本材料は固体を保持したまま熱変化を与えるので部材化への展開が期待でき、また、外場によるアクティブな動作も可能になる。

新技術の特徴

・固体を保持した相変化型蓄熱材
・外場誘起できるアクティブ蓄熱

想定される用途

・蓄熱・蓄冷部材(冷凍板、保冷容器、蓄熱建材)
・固体冷凍

  • 医療・福祉

5)生体内で使用可能な医療用生分解性マグネシウムデバイスに関する研究

名古屋大学 大学院医学系研究科 小児外科学 教授 内田 広夫

新技術の概要

外科領域では、チタン製など生体吸収性を有しない金属を用いた器具による手技が行われてきたが、チタンに代わる金属として医療用生分解性マグネシウム合金を開発した。従来のマグネシウム合金ではできなかったステープルを我々の開発した新しいマグネシウム合金を用いることで作成することができるようになった。生体適合性にも優れ、動物実験においても縫合不全がみられなかった。

従来技術・競合技術との比較

今までは残存異物となり得るチタン製のステープルでおこなわれていた組織の切離および吻合を、生分解性マグネシウムステープルで行うことができるようになり、安全性を維持しつつ、残存異物がなくなり、より生体への影響、侵襲を減らすことができるようになった。

新技術の特徴

・比較的高い過重強度と金属特有の加工性をもつ新しいマグネシウム合金
・応力がカーブで分散され断裂が起きない形状
・生体内の残存異物とならない、生分解性を有するマグネシウム合金ステープル

想定される用途

・外科手術における消化管吻合
・肺切離
・血管切離

関連情報

・サンプルあり
・外国出願特許あり

  • 材料

6)木質系材料の高信頼性・高付加価値化を実現する三次元成形加工技術

産業技術総合研究所 材料・化学領域 構造材料研究部門 循環材料グループ 主任研究員 三木 恒久

新技術の概要

木質素材が特定環境下で固相状態で流動化する「流動現象」を利用した賦形技術の開発に取り組んでいる。流動化現象の低エネルギー化と得られる成形体の物性向上の同時達成を目的として、添加剤を木質細胞に良好に含浸する処理技術と評価方法についての検討を行い、工業製品への適用のための課題克服を目指している。

従来技術・競合技術との比較

木質微粉末とポリプロピレン等の熱可塑性樹脂との混練材料(混練型WPC)と異なり、本技術は木質資源が構築している本来の木質細胞・組織構造を利用しつつ、製品物性や質感、意匠性を獲得することができる。二酸化炭素固定源としての木質資源の工業的利活用に大きく貢献する材料・部材化技術である。

新技術の特徴

・二酸化炭素固定源の工業的材料・部材化
・木質流動の塑性加工技術
・ミクロ欠陥の可視化品質管理技術

想定される用途

・プラスチック材料代替技術
・意匠材料・部材
・自動車内装部材

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

産業技術総合研究所 中部センター産学官連携推進室 包括協定担当

TEL:052-736-7440 FAX:052-736-7403
Mail:chubu-houkatsu-mlアットマークaist.go.jp

名古屋大学 研究協力部社会連携課 産学官連携係

TEL:052-789-5545 FAX:052-789-2041
Mail:sha-sangakukanアットマークaip.nagoya-u.ac.jp
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Mail:scettアットマークjst.go.jp

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