製造技術 ~半導体関連~ 新技術説明会
日時:2017年06月29日(木) 09:55~11:55
会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、茨城大学、宇都宮大学、群馬大学、埼玉大学
後援:特許庁
発表内容一覧
発表内容詳細
- 製造技術
1)3次元微細加工技術とそのバイオ・エネルギー応用
群馬大学 大学院理工学府 知能機械創製部門 准教授 鈴木 孝明
新技術の概要
従来の機械・精密加工では加工困難な3次元微細部品を加工できます。光造型法をベースとするため、加工材料は光反応性樹脂が基本ですが、メッキ技術や従来の加工技術などと組み合わせることにより金属の微細部品も製作できます。
従来技術・競合技術との比較
従来の光造型技術である、特殊光源(レーザー)を用いたポイント描画や、ミラーデバイスによる直接描画に比べて、シンプルな設備と工程で大面積加工ができます。また、既存の3Dプリンタ技術に比べて高精細です。特に、中空構造を有する3次元微細形状の加工では、他の方法では加工困難な形状を作製できます。
新技術の特徴
・ハイスループット加工(精度1um以下の構造物を従来の10倍以上の製造速度で作製)
・アセンブリフリー加工(3次元微細構造物を組み立て工程無しで作製)
・一括大面積加工(ウエハレベル径10cm大での一括露光)
想定される用途
・加工分野:精密加工、樹脂加工、金型加工、メッキ、半導体、実装などとの組み合わせ。
・計測分野:形状計測、光計測、バイオ分析、臨床診断などのデバイスやシステム。
・エネルギー分野:環境振動発電用小型デバイスなど。
関連情報
・サンプルあり
・展示品あり
・外国出願特許あり
- エネルギー
2)放電プラズマの見える化技術
埼玉大学 大学院理工学研究科 数理電子情報部門電気電子システムコース 助教 稲田 優貴
新技術の概要
本技術では、放電プラズマ内の電子密度分布が単一測定で可視化できる。そのため、時空間の再現性に乏しい放電プラズマに対しても適用可能であり、多種多様な放電プラズマの現象理解やそれに基づいたプラズマ応用技術の最適化・新規実用化、さらには新規現象の探索に使用可能である。
従来技術・競合技術との比較
放電プラズマの特性を司る電子の数密度を把握することは放電プラズマ応用機器の発展にとって必須である。しかし、汎用性と可視化性能を兼ね備えた電子密度測定装置は皆無である。そこで本研究では、全ての放電プラズマが有する屈折率をレーザ波面計測法により視覚化することで、放電プラズマの種類に依存しない汎用型可視化装置を実現した。
新技術の特徴
・放電プラズマ内の電子密度分布が単一測定で可視化できること
・原理的には適用可能な放電プラズマに制限がなく、高い汎用性を有していること
・高性能であること (nsの時間分解能、100umの空間分解能、10^20m^-3の測定感度)
想定される用途
・放電プラズマ用シミュレーションモデルの妥当性評価や高度化
・流れ場の可視化
・凹凸面の可視化
関連情報
・サンプルあり
- エネルギー
3)有機・無機ペロブスカイト薄膜の簡便な塗布成膜方法の開発と太陽電池応用
埼玉大学 大学院理工学研究科 物質科学部門 助教 石川 良
新技術の概要
有機無機ペロブスカイト(組成式ABX3)の中でAサイトにHC(NH2)2(FA)とCsを用い、耐熱・耐湿性に優れたFA1-xCsxPbI3や臭素に部分置換したFA1-xCsxPbI3-xBrx薄膜を、添加剤を用たことにより塗布法により成膜できるので、簡便に均一かつ緻密な薄膜が形成可能。
従来技術・競合技術との比較
二段階法ではプロセス時間が長くなる問題点がある。プロセス時間の短い一段階法では成膜中に貧溶媒滴下という技量を要し大面積化の際に問題のある手法が多く用いられている。これに対して本手法は溶媒中に添加剤を添加して塗布するという簡便な手法。
新技術の特徴
・塗布成膜
・簡便な手法
・原理上大面積化に有利
想定される用途
・ペロブスカイト太陽電池
・発光ダイオード
・光・X線検出器
- デバイス・装置
4)単相Ruバリア膜の低温生成法及び成膜装置
茨城大学 工学部 マテリアル工学科 講師 永野 隆敏
新技術の概要
スパッタリングターゲット11、カソード電極12をその鉛直方向に沿った中心軸の周りで巻回するヘリカルコイル14には、チャンバ10外に設けられた高周波電源23によって高周波電力が印加される。これを利用し、基板100の温度が400℃以下の場合でも、緻密な構造のRu層(金属層)を低温で成膜する。
従来技術・競合技術との比較
バリア膜としてRuを用いるためには、Nなどを添加することでのアモルファス化や、Ti添加などで密な膜構造を得ていた。しかし、膜厚が大きくなってしまう欠点があった。また、Ru単相であっても基盤温度を700℃にする必要があったが本技術はそれを400℃まで落とすことを可能とした。
新技術の特徴
・単層Ruバリア膜
・400℃以下
・均一成膜技術
想定される用途
・半導体プロセスのような低温におけるナノレベルの成膜
・Cuめっき生成時における吸着性の向上
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
茨城大学 学術企画部 産学連携課
TEL:0294-38-5005 FAX:0294-38-5240Mail:ccrd-iuml.ibaraki.ac.jp
宇都宮大学 地域共生研究開発センター
TEL:028-689-6318 FAX:028-689-6320Mail:chizaimiya.jm.utsunomiya-u.ac.jp
群馬大学 産学連携・知的財産活用センター
TEL:0277-30-1171~1175 FAX:0277-30-1178Mail:tloml.gunma-u.ac.jp
埼玉大学 オープンイノベーションセンター
TEL:048-858-3849 FAX:048-858-9419Mail:coic-jimuml.saitama-u.ac.jp
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