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製造技術 ~材料/計測・制御 関連~ 新技術説明会

日時:2017年06月29日(木) 13:00~16:00

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、茨城大学、宇都宮大学、群馬大学、埼玉大学

後援:特許庁

発表内容詳細

  • デバイス・装置

1)2つの可動体を独立に動かすリニア振動アクチュエータ

茨城大学 工学部 機械工学科 助教 北山 文矢

新技術の概要

電流を流すことで可動体を動かすリニア振動アクチュエータが振動生成のために用いられている。本発明では、2つの可動体を持つリニア振動アクチュエータを開発し、2種類の電流を流すことで2つの可動体を独立に動かす。2つの可動体は異なる特性を持ち、一方は低速で、もう一方は高速で駆動する。これにより、広い周波数帯の振動を生成する。

従来技術・競合技術との比較

従来のリニア振動アクチュエータでは1つの可動体が低速もしくは高速のみで駆動する。そのため、振動の周波数が限定される。従来のリニア振動アクチュエータを複数組み合わせると広い周波数帯の振動が生成できるが、大型かつ重くなる。

新技術の特徴

・電流励磁によって、磁束の経路を変化させる。
・1つのアクチュエータで2つの可動体を独立に駆動できる。
・様々な周波数の振動を生成できる。

想定される用途

・アクティブ制振デバイス
・電動歯ブラシ、ポンプ等の電気機器
・振動発電機

  • デバイス・装置

2)無制御で浮かしながら電力も供給する技術

埼玉大学 大学院理工学研究科 人間支援・生産科学部門 教授 水野 毅

新技術の概要

本技術は、浮上力を発生すると同時に浮上体に電力を供給することができる交流形磁気浮上系において、磁界共振結合を利用することによって、高効率な電力供給を可能にするものである。さらに、交流形磁気浮上の自己平衡性を利用することによって、フィードバック制御を全く用いずに安定な磁気浮上を達成する。

従来技術・競合技術との比較

直流制御形磁気浮上では、フィードバック制御が不可欠であるため、高コスト化なシステムとなってしまう。従来の交流形磁気浮上では、浮上体へのエネルギ伝送機能を備えていない。エネルギ伝送機能を備えた交流磁気浮上では、エネルギ伝送効率が低いことと、インピーダンス制御を行っているので、高コスト化が免れない。

新技術の特徴

・無制御で磁気浮上を実現
・浮上対象物に非接触かつ高効率にエネルギーを供給
・低コストで信頼性の高いシステム

想定される用途

・無摩擦・無摩耗軸受
・搬送装置
・慣性センサ

  • デバイス・装置

3)安価で小型の広帯域レーザーを使って工業分野から医療分野への応用事例を紹介します

宇都宮大学 工学研究科 電気電子システム工学専攻 教授 東口 武史

新技術の概要

ワット級の近赤外から中赤外の安価で小型レーザーを開発しました。レーザービームで金属の管の中の傷を調べたり、医療分野に適用できそうな非侵襲診断としての幾つかのテストを試みています。本発表では、レーザー装置の概要と応用事例を紹介します。

従来技術・競合技術との比較

既に、本発表のレーザー装置と同じ波長域のレーザー装置が展示会で発表され、販売もされていますが、非常に高価であることが難点でした。本発表技術は、コストを5分の1から8分の1に下げました。このレーザー装置の応用例での有効性を確認しています。

新技術の特徴

・広帯域 (波長域が1000 nmから2000 nm)
・高出力 (平均出力は5ワット級)
・レーザー光を所望の場所に照射しやすい

想定される用途

・金属管内壁検査
・生体の窓領域での非侵襲成分分析
・農産物の非侵襲機能性成分診断

  • 材料

4)耐久性向上を目指した高効率有機EL青色発光分子の開発

群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門 准教授 山路 稔

新技術の概要

有機化合物を配位子としたジフロロボロン錯体は、溶液状体でも固体状態でも蛍光を示すことが特長である。発光効率や発光波長は配位子の種類に依存するため、ボロン錯体配位子の分子設計は重要である。発光材料としての耐久性の向上も同時に目指した配位子を開発した。

従来技術・競合技術との比較

有機EL発光素子の問題は、耐久性と青色発光する素子が少ないことである。青色発光するジケトン配位子の発色団に、堅牢な構造のフェナセンを用いることで、有機EL素子における耐久性の問題を克服している。また、新たに開発した配位子は効率の良い青色発光を示した。

新技術の特徴

・高耐久性
・高発光効率

想定される用途

・有機EL材料
・有機半導体材料

関連情報

・サンプルあり

  • 材料

5)使用済み一次電池を利用した新規な大容量キャパシタの開発

群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門 教授 白石 壮志

新技術の概要

フッ化黒鉛リチウム電池は、ガスメーター、時計、浮きなどで広く使われている一次電池である。放電し切って使用済みとなったフッ化黒鉛リチウム電池はこれまでは廃棄されてきたが、我々は特定の条件においては使用済みのフッ化黒鉛リチウム電池は大容量のキャパシタ(電気化学キャパシタ)として再生できることを見出した。

従来技術・競合技術との比較

フッ化黒鉛リチウム電池は微弱な電流で長く放電するのが得意とする一次電池であるため、大電流で瞬間的に充放電するキャパシタとは無縁であった。本技術のように使用済みの一次電池をキャパシタとして再利用する例は非常に珍しく、かつキャパシタの新規な製造法としても期待できる。

新技術の特徴

・使用済みフッ化一次電池の有効活用
・キャパシタの新規な製造法
・フッ化黒鉛のエネルギー貯蔵材料としての再評価

想定される用途

・各種バックアップ電源
・小型携帯機器の電源
・微弱電力の貯蔵システム

  • エネルギー

6)低温でアンモニアから高純度の水素を製造する方法を紹介します

宇都宮大学 工学研究科 物質環境化学専攻 准教授 古澤 毅

新技術の概要

水素貯蔵・輸送媒体として注目されるアンモニアを300~350℃の低温で完全に分解し、99%以上の高純度水素を製造するシステムを開発しました。本発表では、アンモニア分解用触媒と水素選択透過膜の概要、およびメンブレンリアクターの性能について紹介します。

従来技術・競合技術との比較

従来報告されている触媒よりも、低コストの原料を用いて簡便な方法で調製したアンモニア分解用Ru触媒を、水素選択透過型メンブレンリアクターへ充填すると、競合技術(350~400ºCでアンモニア分解率80%)を凌ぐ性能を達成する。

新技術の特徴

・低コストかつ簡便な手法で調製したRu触媒
・触媒充填型メンブレンリアクターの構築
・従来技術では困難な高効率なアンモニア分解特性と高純度水素の製造法の提供

想定される用途

・水素ステーションへの水素供給
・非常電源への水素供給

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

茨城大学 学術企画部 産学連携課

TEL:0294-38-5005 FAX:0294-38-5240
Mail:ccrd-iuアットマークml.ibaraki.ac.jp

宇都宮大学 地域共生研究開発センター

TEL:028-689-6318 FAX:028-689-6320
Mail:chizaiアットマークmiya.jm.utsunomiya-u.ac.jp

群馬大学 産学連携・知的財産活用センター

TEL:0277-30-1171~1175 FAX:0277-30-1178
Mail:tloアットマークml.gunma-u.ac.jp

埼玉大学 オープンイノベーションセンター

TEL:048-858-3849 FAX:048-858-9419
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新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

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Mail:scettアットマークjst.go.jp

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