看護、介護、保健 新技術説明会
日時:2017年08月08日(火) 13:25~15:55
会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、青森県立保健大学、岩手県立大学、三重県立看護大学、札幌市立大学
後援:特許庁
発表内容一覧
発表内容詳細
- 医療・福祉
1)点滴自己抜去検出とそのモニタリングシステム
岩手県立大学 ソフトウェア情報学部 ソフトウェア情報学科 教授 村田 嘉利
新技術の概要
磁石付きパッチを腕等に貼り付け、その上に点滴チューブを留めた無線磁気センサを置き医療用テープで固定する。患者が点滴を外す事に伴い、無線磁気センサがパッチから離れ、計測磁力が低下する事で点滴の外れを検出する。また、無線磁気センサの親スマホと通知先スマホ間でQRコードによるペアリングを実現する。
従来技術・競合技術との比較
チューブに結んだ紐が引っ張られたことを利用した方法では、患者が紐を外した場合、点滴外れを検出できない。また、点滴外れを検出した場合、ナースコールを利用するから、看護師室が騒がしいという問題がある。本技術では、確実に点滴外れを検出でき、ペアリングした看護師のみに通知するので、看護師室の騒音は起きない。
新技術の特徴
・磁石付きパッチと無線磁気センサを利用することで、取り付けが容易で確実に点滴外れを検出
・無線磁気センサの親スマホとペアリングした端末のみにアラームメッセージを送信
・QRコードを利用することで、ペアリングが非常に簡単
想定される用途
・認知症の患者による点滴の自己抜去検出
・点滴セットだけでなく、患者に取り付けた各種管やケーブル類の外れ検出
・他のセンシング装置に対してもQRコードによるペアリングとメッセージ通知は利用可能
関連情報
・デモあり
・展示品あり
- 医療・福祉
2)健康な人から病気を学ぶ!異常音聴診システム
岩手県立大学 看護学部 看護学科 講師 三浦 奈都子
新技術の概要
医療従事者養成において必須の聴診演習を安価に可能にするため、例えば患者役の学生など健康な人の呼吸に同期させて、異常な状態の呼吸音を再現できるシステム。本システムでは、聴診器の追跡機能とスケルトン抽出機能を組み合わせることで、聴診器が当てられた身体の位置、順序、当てている時間の検出を実現している。
従来技術・競合技術との比較
模擬患者の呼吸に同期させて、異常音を再現できるものは現在のところ本システムのみである。
患者の全身や一部を模したシミュレータは既存のものがあるが、非常に高価である。
新技術の特徴
・異常を発見する能力を養うためのシステム
・異常に対応する能力を養うためのシステム
・シミュレーションの再現性を高めるためのシステム
想定される用途
・医療従事者に対するシミュレーション教育
・医療系学生に対するシミュレーション教育
関連情報
・デモあり
・展示品あり
- アグリ・バイオ
3)食品由来のp-ターフェニル化合物の生理活性と構造活性相関
青森県立保健大学 健康科学部 栄養学科 講師 乗鞍 敏夫
新技術の概要
我々はイボタケ属のボタンイボタケから生理活性物質であるバイアリニンAとテレファンチンO(新規物質)を見出した。これらの生理活性物質は、ヒト肝がん細胞の増殖を抑制すること、ヒト正常肝細胞に毒性を示さないこと、カスパーゼ阻害活性を示すことを発見した。これらの有効成分は化学合成が可能である。
従来技術・競合技術との比較
これまでに食品成分のカスパーゼ阻害活性を明らかにした技術は見られない。
有効成分およびそれらの化学合成が可能であることが本技術の特徴である。
新技術の特徴
・有効成分の化学合成が可能である。
・少量のサンプル(数mg)で活性の評価が可能である。
想定される用途
・健康食品分野
・医療分野
・美容分野
- 医療・福祉
4)車いす利用者のQOLを向上させるスライディングボードの開発
札幌市立大学 看護学部 講師 田中 広美
新技術の概要
車いす⇔ベッド等間の移乗を介助する器具。車いす⇔ベッド等間の座面にスライディングボードを配置し、車いす利用者がその上をすべるように移動することでスムーズな移乗を実現する。介護者・被介護者の身体的、心理的な負担を軽減することを目的とし、コンパクトかつ安定性のある器具の開発を目指した。
従来技術・競合技術との比較
コンパクトな製品はたわみなど安定感に乏しく、安定感のある製品は設置型で持ち運びできない。当該技術はコンパクトで持ち運びが可能でありつつたわみなどの無い安定した使用感を実現した。
新技術の特徴
・コンパクト
・安定感
想定される用途
・病院での活用
・在宅での活用
関連情報
・デモあり
・展示品あり
- 医療・福祉
5)有効な心肺蘇生ができる足趾補助台
三重県立看護大学 看護学部 看護学科 教授 齋藤 真
新技術の概要
ベットに横臥している人に心肺蘇生を施す場合、ベッドの高さや術者の身長等によって有効な心肺蘇生が出来ていない。そのため、有効な心肺蘇生を行うためベッドに取り付ける補助台を開発した。
従来技術・競合技術との比較
心肺蘇生の有効性については、他ではあまり研究等がされていないことから、従来技術・競合技術はないと思われる。
新技術の特徴
・心肺蘇生が効率的にできる
・どんなベッドでも使用できる
・取り付けが容易にできる
想定される用途
・医療機関での心肺蘇生
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
青森県立保健大学 研究推進知的財産センター
TEL:017-765-4085 FAX:017-765-4085Mail:kenkyuauhw.ac.jp
URL:http://www.cprip-auhw.jp/
岩手県立大学 研究・地域連携室
TEL:019-694-3330 FAX:019-694-3331Mail:re-coopml.iwate-pu.ac.jp
URL:http://www.iwate-pu.ac.jp/
三重県立看護大学 事務局 企画総務課
TEL:059-233-5600 FAX:059-233-5666Mail:daihyomcn.ac.jp
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL:03-5214-7519
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