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岩手県立大学 新技術説明会

日時:2017年08月08日(火) 10:00~11:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、岩手県立大学

後援:特許庁

発表内容詳細

  • 情報

1)目や耳にとらわれない直感的な自動車危険通知

岩手県立大学 ソフトウェア情報学部 ソフトウェア情報学科 講師 鈴木 彰真

新技術の概要

シートの臀部に5個〜7個の振動素子を設置し、通知必要な箇所と危険度を連想させる位置、強度、パターンによって振動させることで、どこにどの程度注視すべきか直感的に意識させる通知システムである。視覚や聴覚による様々な告知と競合しない通知方法であり、これらと組み合わせることでより直感的に情報を伝達し即座に行動できる。

従来技術・競合技術との比較

センサ情報の通知に対して実用化されているものの多くは、人間の視覚や聴覚を用いるものである。触覚で通知するものについてはハンドルを振動させることによる眠り防止機能がある。また、シートを振動させるものについても部位や強度を詳細に設定できるものは少なく、直感的な伝達に着目したところに独自性がある。

新技術の特徴

・複数の振動位置や回転数を用いて詳細な情報を提供する
・直感性に着目し,なるべく早く人間に状況認識をさせる
・感性に着目し,危険の種類を振動で表現しようと試みている

想定される用途

・車線変更時の注意喚起
・死角の情報通知
・画面や音が使えない業務用バスにおける危険通知

関連情報

・デモあり

  • 医療・福祉

2)歩行障がい者を対象とした歩行モニタリングシューズとモニタリングアプリケーション

岩手県立大学 ソフトウェア情報学部 ソフトウェア情報学科 教授 村田 嘉利

新技術の概要

脳血管疾患患者の多くが歩行障害を患い、転倒しやすくなる。その原因が筋力の低下に伴う、足の蹴り出し不足と爪先の上げ不足に起因する。本技術では、無線センサを靴の踵部分に埋め込み、足裏の角速度と角度変化をリアルタイムにスマートフォンに送り、足の蹴り出し力とつま先の上げ角度をリアルタイムに表示する。

従来技術・競合技術との比較

多種類のセンサを取り付けて歩行状態をモニタする靴を開発し、老齢化等に伴う歩行への影響を計測した研究はいくつかある。しかし、片麻痺障害者について、転倒に繋がる特徴量を明確化した例は見当たらない。本技術では、それらを明らかにした上で、商用に近いレベルの靴とモニタアプリを開発している点が大きく異なる。

新技術の特徴

・歩行状態をスマホでリアルタイムモニタリング
・転倒に繋がる歩行状態の特徴量(蹴り出し力と爪先の上げ角度)を明確化
・多くの既存の靴に取り付け可能

想定される用途

・歩行障がい者に対して、歩行状態が悪くなったことを通知
・リハビリ施設において、患者さんの歩行状態をモニタリング
・陸上選手を中心とするアスリートの走っている状態をモニタリング

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 医療・福祉

3)シミュレーション教育に活用!異常値を意図的に表示するシステム

岩手県立大学 看護学部 看護学科 講師 三浦 奈都子

新技術の概要

デジタル測定器を用いて何らかの計測をする際、実測値とは異なる任意の値を表示できるシステム。例えば、医療従事者の教育では、体温計や血圧計などにより患者の状態を把握しながら適切な処置法を学ぶシミュレーション教育が行われるため、この疑似的に異常測定値を表示するシステムが現実感のある臨床現場を再現する。

従来技術・競合技術との比較

バイタルサイン測定機器で異常値を再現できるものは現在のところ本システムのみである。
患者の全身や一部を模したシミュレータは既存のものがあるが、非常に高価である。

新技術の特徴

・異常を発見する能力を養うためのシステム
・異常に対応する能力を養うためのシステム
・シミュレーションの再現性を高めるためのシステム

想定される用途

・医療従事者のシミュレーション教育
・異常な数値、波形などへの対応を学ぶための場(医療現場に限らず)
・学生に対するシミュレーション教育

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 通信

4)空間的にシームレスな局所的通信システム

岩手県立大学 ソフトウェア情報学部 ソフトウェア情報学科 准教授 新井 義和

新技術の概要

水平面上を移動するロボット等の間で全周方向にシームレスな局所的通信システムを実現する。具体的には、送受信素子を回転させることで素子の指向性に起因する不感帯をなくす。素子を回転することによって、信号のすべてを観測できなくなる問題に対して、一部の観測によって、信号全体を復元する仕組みを提案する。

従来技術・競合技術との比較

従来は全周方向への通信可能範囲を確保するために、複数の送受信素子を放射状に配置していた。しかし、そのような配置では、隣接する素子間で指向性の谷間に起因する不感帯の発生を避けることができず、その谷間に入り込んだ相手とは通信が断絶していた。

新技術の特徴

・シームレスな通信可能範囲の実現
・信号の一部の観測に基づく、信号全体の復元
・隣接する送信素子の間における受信信号の整合性の確保

想定される用途

・ロボット間通信
・車々間通信

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

岩手県立大学 研究・地域連携室

TEL:019-694-3330 FAX:019-694-3331
Mail:re-coopアットマークml.iwate-pu.ac.jp
URL:http://www.iwate-pu.ac.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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